『愛、アムール』が3部門受賞! 全米映画批評家協会賞2013 結果発表!

 第47回全米映画批評家協会賞が発表されました。(1月5日)

 【全米映画批評家協会賞】
 全米映画批評家協会賞(National Society of Film Critics award)は、「全米」といいながら実はニューヨークを拠点とした映画批評家グループの選ぶ映画賞で、元々は、ニューヨーク映画批評家協会への入会を断られた映画批評家が集まって作ったもので、1966年に設立されています。(歴史の古さではニューヨーク映画批評家協会に次ぐ歴史があります。)
 メンバーには、「ニューヨーカー」誌のポーリン・ケール、「ニューズウィーク」誌のジョー・モルゲンステルン、「ライフ」誌のリチャード・シッケルなど、影響力のある映画評論家が多く顔を揃えていたということもあって、協会と協会員は映画通から高い評価を受けています。
 国際批評家連盟賞のアメリカ代表も実はここ全米映画批評家協会だったりします。
 受賞作品には、アメリカ映画のみならず、外国映画が入ってくることもしばしばで、アカデミー賞とはほとんど重ならず、また同じにしようというつもりもないようで、過去40年間で作品賞が同じになったことはたった5回しかありません(『アニー・ホール』『許されざる者』『シンドラーのリスト』『ミリオンダラー・ベイビー』『ハート・ロッカー』)。
 以前の作品賞には、『戦場でワルツを』、『ゼア・ウィル・ビー・ブラッド』、『パンズ・ラビリンス』、『カポーティ』、『ミリオンダラー・ベイビー』、『アメリカン・スプレンダー』、『戦場のピアニスト』、『マルホランド・ドライブ』、『ヤンヤン 夏の想い出』“Topsy-Turvy”、『マルコヴィッチの穴』などがあります。

 設立年:1966 会員数:58
 公式サイト:http://www.nationalsocietyoffilmcritics.com/
 Wikipedia(英語):http://en.wikipedia.org/wiki/National_Society_of_Film_Critics
 Wikipedia(日本語):http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%85%A8%E7%B1%B3%E6%98%A0%E7%94%BB%E6%89%B9%E8%A9%95%E5%AE%B6%E5%8D%94%E4%BC%9A%E8%B3%9E

 今年の受賞結果は以下の通りです。

画像

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 ◆作品賞
 1『愛、アムール』 – 28
 2『ザ・マスター』 – 25
 3『ゼロ・ダーク・サーティ』 – 18

 ◆監督賞
 1ミヒャエル・ハネケ (『愛、アムール』) – 27
 2キャスリン・ビグロー – 24
 2ポール・トーマス・アンダーソン – 24

 ◆主演男優賞
 1ダニエル・デイ=ルイス 『リンカーン』 – 59
 2.ドニ・ラヴァン – 49
 2ホアキン・フェニックス – 49

 ◆主演女優賞
 1エマニュエル・リヴァ – 『愛、アムール』 – 50
 2ジェニファー・ローレンス - 42
 3ジェシカ・チャステイン– 32

 ◆助演男優賞
 1 マシュー・マコノヒー “Magic Mike”、“Bernie” – 27
 2トミー・リー・ジョーンズ – 22
 3フィリップ・シーモア・ホフマン – 19

 ◆助演女優賞
 1エイミー・アダムス – 『ザ・マスター』 – 34
 2サリー・フィールド – 23
 3アン・ハサウェイ – 13

 ◆脚本賞
 1『リンカーン』 – トニー・クシュナー – 59
 2『ザ・マスター』(ポール・トーマス・アンダーソン– 27
 3『世界にひとつのプレイブック』(デイヴィッド・O・ラッセル) – 19

 ◆撮影賞
 1『ザ・マスター』(ミハイ・マライメア・ジュニア) – 60
 2『007 スカイフォール』 (ロジャー・ディーキンス) – 30
 3『ゼロ・ダーク・サーティ』 (グレッグ・フレイザー) – 21

 ◆ドキュメンタリー賞(Best Nonfiction)
 1“The Gatekeepers” – 53
 2『これは映画ではない』 – 45
 3『シュガーマン 奇跡に愛された男』 – 23

 ◆実験映画賞
 ◎『これは映画ではない』(イラン) 監督:ジャファール・パナヒ、モジタバ・ミルタマスブ

 ◆映画遺産(Film Heritage)
 •Laurence Kardish(MoMAのシニア映画キュレーター)
 本年度のワイマール映画レトロスペクティヴをはじめ、44年間に素晴らしい貢献をしたことに対して(for his extraordinary 44 years of service, including this year’s Weimar Cinema retrospective)
 •Milestone Film and Video
 進行中のシャーリー・クラーク プロジェクトに対して(for their ongoing Shirley Clarke project)

 ◆献呈(Dedication)
 故アンドリュー・サリス(Andrew Sarris)
 全米映画批評家協会賞の創立者であり、最も独創的で、影響力のある映画批評を行なったアメリカの映画批評家の1人として、(This year’s awards are dedicated to the late Andrew Sarris, one of the most original and influential American film critics as well as a founding member of the Society.)

 ※受賞者名の後の数字は得票ポイントです。

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 『愛、アムール』を3部門でトップに選んでいる以外は、助演男優賞にマシュー・マコノヒーを選んだり、主演男優賞の2位にドニ・ラヴァンを選んだり、2部門で『これは映画ではない』を選んだりしていますが、これらは他の映画批評家協会系映画賞でもなくはなかったことなので、本年度はそんなには意表を突かれる感じでもありませんでした。

 各部門の2位以下は、対象作品が付記してなかったりしてわかりにくくなっていますが(公式サイト発表のまま)、全体的には、『リンカーン』と『ザ・マスター』が高い評価を得ているようです。

 
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 *当ブログ記事

 ・全米映画批評家協会賞2012 結果発表:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201201/article_11.html
 ・全米映画批評家協会賞2011 結果発表:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201101/article_12.html
 ・全米映画批評家協会賞2010 結果発表:http://umikarahajimaru.at.webry.info/200901/article_1.html
 ・全米映画批評家協会賞2009 結果発表:http://umikarahajimaru.at.webry.info/200901/article_1.html

 ・全米映画賞レース2012の結果をまとめてみました:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201212/article_51.html

 ・全米の映画批評家協会系映画賞について調べてみました:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201101/article_2.html

 ・全米の映画賞について調べてみました:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201001/article_45.html

 ・映画賞&映画祭カレンダー 2012年12月~2013年5月:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201212/article_50.html

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