インド・フィルムフェア賞2013 ノミネーション発表!

 第58回Ideaフィルムフェア賞(インド)のノミネーションが発表されました。(1月13日)

 フィルムフェア賞は、ヒンディー映画界の5つのイベントの中で、最も古く重要なものの1つで、インド最大のメディア・グループ、ザ・タイムズ・グループが主催しているもので(“Filmfare”という雑誌もあります)、インド映画賞と同じく1954年にスタートし、1956年以降、一般と専門家の投票形式で受賞者を決めるという形になって、現在に至っています。

 フィルムフェア賞には、いわゆるアカデミー賞的な組織があるわけではありませんが、この賞をインドのアカデミー賞と呼ぶ人もいるようです。

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 ◆作品賞
 ・“Barfi!”
 ・“English Vinglish”
 ・“Gangs of Wasseypur”
 ・『カハーニー/物語』“Kahaani”
 ・“Vicky Donor”

 ◆監督賞
 ・Anurag Basu “Barfi!”
 ・アヌラーグ・カシヤプ(Anurag Kashyap) “Gangs of Wasseypur”
 ・Gauri Shinde “English Vinglish”
 ・Shoojit Sircar “Vicky Donor”
 ・スジョイ・ゴーシュ(Sujoy Ghosh) 『カハーニー/物語』“Kahaani”

 ◆主演男優賞
 ・リティック・ローシャン(Hrithik Roshan) 『火の道』“Agneepath”
 ・イルファーン・カーン(Irrfan Khan) “Paan Singh Tomar”
 ・Manoj Bajpayee “Gangs of Wasseypur”
 ・ランビール・カプール(Ranbir Kapoor) “Barfi!”
 ・Salman Khan “Dabangg - 2”
 ・シャー・ルク・カーン “Jab Tak Hai Jaan”

 ◆主演女優賞
 ・ディーピカ・パドゥコーネ(Deepika Padukone) “Cocktail”
 ・カリーナ・カプール(Kareena Kapoor) “Heroine”
 ・Parineeti Chopra “Ishqazaade”
 ・プリヤンカ・チョープラー “Barfi!”
 ・シュリデヴィ(Sridevi) “English Vinglish”
 ・ヴィディヤ・バラン(Vidya Balan) 『カハーニー/物語』“Kahaani”

 ◆助演男優賞
 ・アクシェイ・クマール(Akshay Kumar) “Oh My God!”
 ・Annu Kapoor “Vicky Donor”
 ・Emraan Hashmi “Shanghai”
 ・Nawazuddin Siddiqui “Talaash”
 ・リシ・カプール(Rishi Kapoor) 『火の道』“Agneepath”

 ◆助演女優賞
 ・アヌーシュカ・シャルマ(Anushka Sharma) “Jab Tak Hai Jaan”
 ・Huma Qureshi “Gangs of Wasseypur”
 ・Ileana D'Cruz “Barfi!”
 ・ラーニー・ムカルジー(Rani Mukerji) “Talaash”
 ・Richa Chadda “Gangs of Wasseypur”

 ◆音楽監督賞
 ・Amit Trivedi “Ishqazaade”
 ・Pritam “Barfi!”
 ・Pritam “Cocktail”
 ・Sneha Khanwalkar “Gangs of Wasseypur”
 ・Vishal - Shekhar “Student of The Year”

 ◆作詞賞
 ・Amitabh Bhattacharya -‘Abhi mujh mein kahin’-『火の道』“Agneepath”
 ・Gulzar -‘Challa’-“Jab Tak Hai Jaan”
 ・Gulzar -‘Saans’-“Jab Tak Hai Jaan”
 ・Javed Akthar -‘Jee le zara’-“Talaash”
 ・Swanand Kirkire -‘Aashiyan’-“Barfi!”

 ◆男性プレイバック・シンガー賞
 ・Ayushmann Khurrana -‘Pani da rang’-“Vicky Donor”
 ・Mohit Chauhan -‘Ala barfi’-“Barfi!”
 ・Nikhil Paul George -‘Main kya karoon’-“Barfi!”
 ・Rabbi -‘Challa’-“Jab Tak Hai Jaan”
 ・Sonu Niigaam -‘Abhi mujh mein kahin’-『火の道』“Agneepath”

 ◆女性プレイバック・シンガー賞
 ・Kavita Seth -‘Tumhi ho bandhu’-“Cocktail”
 ・Neeti Mohan -‘Jiya re’-“Jab Tak Hai Jaan”
 ・Shalmali Kholgade -‘Pareshaan’-“Ishaqzaade”
 ・Shreya Ghoshal -‘Saans’-“Jab Tak Hai Jaan”
 ・Shreya Ghoshal -‘Chikni chameli’-『火の道』“Agneepath”

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 主な作品のノミネート状況は以下の通りです。

 ・“Barfi!”(9):作品・監督・主演男優・主演女優・助演女優・音楽・作詞・男性P・男性P
 ・“Jab Tak Hai Jaan”(7):主演男優・助演女優・作詞・作詞・男性P・女性P・女性P
 ・“Gangs of Wasseypur”(6):作品・監督・主演男優・助演女優・助演女優・音楽
 ・『火の道』(5):主演男優・助演男優・作詞・男性P・女性P
 ・“Vicky Donor”(4):作品・監督・助演男優・男性P
 ・“English Vinglish”(3):作品・監督・主演女優
 ・『カハーニー/物語』(3):作品・監督・主演女優
 ・“Cocktail”(3):主演女優・音楽・女性P
 ・“Ishqazaade”(3):主演女優・音楽・女性P
 ・“Talaash”(3):助演男優・助演女優・作詞
 ・“Paan Singh Tomar”(1):主演男優
 ・“Dabangg - 2”(1):主演男優
 ・“Heroine”(1):主演女優
 ・“Oh My God!”(1):助演男優
 ・“Shanghai”(1):助演男優
 ・“Student of The Year”(1):音楽

 作品賞・監督賞にノミネートされている5作品のうち、3作品が、トロント国際映画祭で上映されているという事実に驚かされます。

 2012年のインド映画で、国際映画祭で最も人気だった作品には“Gangs of Wasseypur”があり、これは順当にノミネートされていますが、そのほかの作品、たとえば、『テセウスの船』や“Miss Lovely”、“Valley of Saints”などは、ノミネートもされずに終わっています。(ひょっとすると規定で対象外になっているのかもしれませんが。)

 最多ノミネートは、米国アカデミー賞2013外国語映画賞インド代表にも選ばれた“Barfi!”で、9部門にノミネートされて、他を圧倒しています。

 当ブログでは、なかなかインド映画にまで手がまわらなかったりしますが(フィルムフェア賞を取り上げるのも3年ぶりですし)、久々に調べてみると、こうしたインド映画の物語世界に漬かるもの悪くないな、むしろ、どっぷり漬かってみたい、と思えてきます。
 2013年にそんなチャンスは何回あるでしょうか。

 第58回Ideaフィルムフェア賞の発表は、1月20日です。

 なお、フィルムフェア賞には、上記以外にも数多くの部門があり、それは授賞式に結果のみ発表されるようです。

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 主なノミネート作品を簡単に紹介しておきます。

 ・“Barfi!”(インド) 監督:Anurag Basu
 出演:ランビール・カプール、プリヤンカ・チョープラー、Ileana D'Cruz、Rupa Ganguly
 物語:マーフィ・“バルフィ”・ジョンソンは、聾唖で生まれる。母親は、彼が赤ん坊の時に死に、父親がダージリンで運転手をして、彼を育てる。1972年、彼は、シュルーティ・ゴーシュと出会う。彼女は、望まぬ結婚のためにここにやってきて、バルフィのことが好きになるが、母親に思いとどまらせられ、結婚のためにカルカッタに去る。
 バルフィの父親が病気になり、彼は父親の手術のために至急まとまったお金が必要になる。彼は、幼なじみのジルミルを誘拐することを思いつく。ジルミルは、祖父がお金持ちで、祖父は遺産を彼女名義の信託金として遺していた。彼が、誘拐を実行に移そうとした時、彼は偶然にも別の人間が彼女を誘拐しようとしているところに出くわす。彼は、身代金と彼女を連れて、自分のアパートに帰る。彼が病院で父親のための手術代を払った直後、彼は父が死んだことを知り、ひどく落ち込んでしまう。ジルミルは、彼女を、世話人がいる村に連れて行くが、彼女はバルフィの側を離れようとせず、結局、2人でカルカッタに向かう。
 1978年。バルフィは、結婚に失敗したシュルーティと再会し、友情を取り戻す。2人の様子を見たジルミルは、そっと2人の元を去る。シュルーティは、「尋ね人」でジルミルを捜す。一方、警察は、ずっとジルミル誘拐事件を追っていて、ようやくバルフィを見つけ、警察で尋問にかける。シュルーティの証言で、バルフィはあっさり解放されるが、警察で、ジルミルは誘拐犯に殺され、死体も見つかっていないと聞かされた彼は大きなショックを受ける。シュルーティは、今度こそ、バルフィとの真実の愛に生きようとするが、彼は今はそんな気になれないのだった……。
 アジア太平洋映画祭2012音楽賞受賞。
 米国アカデミー賞2013 外国語映画賞 インド代表。


 ・“Jab Tak Hai Jaan(As Long as There is Life)”(インド) 監督:Yash Chopra
 出演:シャー・ルク・カーン、アヌーシュカ・シャルマ、Katrina Kaif
 物語:サマールは、インド軍の大佐で、爆弾を撤去する仕事をしていて、決して危険を恐れない勇敢な人物として知られていた。ある日、彼は、ディスカバリー・チャンネルのディレクターであるアキラが川で流されていたのを助ける。彼は、彼女に自分の服を着せ、そのまま立ち去ってしまう。
 アキラは、サマールの服のポケットに古い日記が入っているのをみつける。それには、サマールのロンドン時代のことが書かれていた。彼は、移民として、ロンドンでミュージシャンをしていたが、ルームメイトを支えるためもあって、つまらない仕事をしてお金を稼いだりしていた。ある日、彼は、婚約パーティーでミーラと出会う。彼は、彼女から英語を教わる代わりに、歌を教えることになるが、そうするうちに2人は恋に落ちてしまう。彼女が、父親に2人のことを話そうとしていた頃、サマールは交通事故に遭い、瀕死の重傷を負う。ミーラは、サマールが救われるなら、自分はもう二度で彼とは会えなくてもいいと神に誓う。サマールは奇跡的に助かるが、ミーラがそんな誓いを立てたことに怒り、愛を奪った神を憎んで、インドに去り、軍隊に入隊する。
 アキラは、上司に、爆弾撤去に関する番組を作りたいと申し出て、許可を得る。撮影期間中、アキラとサマールは、親密な仲になるが、過去のこともあってか、それ以上の仲になることはない。撮影は終わり、仕上げのために、アキラは、サマールにロンドンに来てほしいと頼む。サマールは、嫌がったが、結局、承諾して、ロンドンに向かう。
 ところが、そのロンドンで、サマールは再び交通事故に遭い、頭を強く打って、後退性健忘症になる。彼の記憶は、最初の交通事故の前に戻っている。アキラは、ミーラを見つけ、彼の回復のためだからと、説得して、あの後、2人は結婚し、ミーラはサマールの妻になっているというお芝居をさせる。ある日、サマールは。外に出かけて、爆弾撤去の場に出くわし、そこで記憶を取り戻し、ミーラが芝居をしてくれていることを知る。彼には、2つの選択肢があった。ここまま記憶が戻らないふりをして、結婚生活を続けるか、それとも、記憶が戻ったことを明かして、インドに戻るか。結局、彼はインドに戻る道を選ぶ。そんなサマールを追って、ミーラがインドに向かう……。

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 ・“Gangs of Wasseypur”(インド) 監督:アヌラーグ・カシヤプ(Anurag Kashyap)
 出演:Manoj Bajpayee、Richa Chadda、Reema Sen
 物語 [Part1]:10年に及ぶギャングもののクロニクル。インド独立と工業化という激動の時代に、2つのライバルのギャング・ファミリーが、血で血を洗う争いを繰り広げる。
 [Part2]:Wasseypurのギャングどうしの争いがエスカレートして、緊張感が高まっていき、決定的な対決は避けようもなく、運命の日に向かって突き進んでいく。
 トロント国際映画祭2012 CITY TO CITY部門出品。
 アジア太平洋映画祭2012 美術賞受賞。


 ・『火の道』“Agneepath”(インド) 監督:カラン・マルホートラー(Karan Malhotra)
 出演:リティック・ローシャン(Hrithik Roshan)、プリヤンカ・チョープラー、リシ・カプール(Rishi Kapoor)、サンジャイ・ジャット
 物語:「1977年、ボンベイ(現ムンバイ)の沖に浮かぶ小島に住む少年ヴィジャイは、人望あつい教師の父から「火の道」という詩を聞かされて育った。苦難にあっても勇気をもって勤勉に生きよという人生訓である。コカを栽培して大儲けを企む村長の息子カーンチャーによって父を殺されたヴィジャイは母とともにボンベイに逃れる。悪徳警官を殺してしまったヴィジャイは麻薬マフィアのボス、ラウフ・ラーラーに匿われ、父への復讐を胸に抱いて黒社会で生きることになる。15年後、ついにヴィジャイは復讐に向けて動き出した…。90年にアミターブ・バッチャン主演で大ヒットした同名作品のリメイク版。タイトルの「火の道」はアミターブの父親で著名な詩人ハリヴァンシュラーイ・バッチャンの詩に由来し、劇中でも引用される。」
 東京国際映画祭2012にて上映。

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 ・“English Vinglish”(インド) 監督:Gauri Shinde
 物語:英語もわからなかった女性シャシが、そんな状態では、自分の家族も不安定で、このままずっと社会に認められることもないということに気づき、状況に打ち勝って、言語を学び、変身を遂げていく様子を描く。
 トロント国際映画祭2012 GALA PRESENTATIONS部門出品。


 ・『カハーニー/物語』“Kahaani”(インド) 監督:スジョイ・ゴーシュ(Sujoy Ghosh) 
 出演:ヴィディヤ・バラン、パランブラト・チャテルジー、ナワーズッディーン・シッディキー
 物語:「コルカタの地下で起きた毒ガスによる無差別テロ事件から2年。1カ月前に着任以来、行方不明となった夫を捜しにコルカタへやって来た身重の妻は、地元警察と共に捜索を開始。だが手がかりはゼロ。都市の路地裏のような謎が広がる。代わりに夫に似た男が浮かび上がってくる…。」
 アジア・フォーカス福岡国際映画祭2012にて上映。

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 ・“Ishaqzaade”(インド) 監督:Habib Faisal
 出演:Arjun Kapoor、Parineeti Chopra
 物語:北インドの政治的な争いの中で芽生えた恋の物語。ヒンドゥー教徒のParmaとムスリムのZoyaが恋に落ちて、息苦しい家族の期待から逃がれて、一緒に逃げ出そうとする。
 ボリウッドのYash Rajスタジオが贈る大ヒット・エンタテインメント。
 トロント国際映画祭2012 CITY TO CITY部門出品。


 ・“Shanghai”(インド) 監督:Dibakar Banerjee
 出演:Abhay Deol、Kalki Koechlin
 物語:扇情的な政治家が殺され、刑事が事件を追及していくが、政治家の愛人の行動により事件は複雑さを増していく……。
 トロント国際映画祭2012 CITY TO CITY部門出品。


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 インド映画は、Wikipediaに丁寧にプロットが紹介してあったりするので、助かりますね。

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 *当ブログ記事

 ・インド・フィルムフェア賞2010 結果発表:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201003/article_9.html

 ・トロント国際映画祭2012 CITY TO CITY部門ラインナップ:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201208/article_4.html

 ・映画賞&映画祭カレンダー 2012年12月~2013年5月:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201212/article_50.html

 追記:
 ・Ideaフィルムフェア賞2013 結果発表:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201301/article_54.html

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