ゴールデン・イーグル賞(ロシア)2013 ノミネーション!

 第11回ゴールデン・イーグル賞(премиюЗолотойорелвыглядит)(ロシア)のノミネーションです。(12月29日発表)

 ゴールデン・イーグル賞は、2002年にニキータ・ミハルコフによって、アメリカのゴールデン・グローブ賞をモデルとして、設立された映画賞で、ロシア映画芸術科学アカデミー(The National Academy of Motion Pictures Arts and Sciences of Russia)によって運営されています。
 ゴールデン・グローブ賞をモデルとしているからと言って、外国人記者による投票で受賞者を決める映画賞ではなく、アカデミー会員によって、受賞者が決められます。ゴールデン・グローブ賞と似せているのは、テレビ部門があること、ぐらいでしょうか。

 ロシアの映画賞には、1987年に設立されたNika賞がありますが、こちらは、ロシア映画芸術科学アカデミーinモスクワ(The Russian Academy of Cinema Arts and Sciences in Moscow))の運営で、ゴールデン・イーグル賞と運営団体の名称が似ていて、ちょっと混乱させられます。

 また、ポーランドにも、同じ名前(ゴールデン・イーグル賞)があるので、どっちのゴールデン・イーグル賞なのか、こちらでもちょっと混乱させられます。

 今回のノミネーションは以下の通りです。

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 ◆最優秀作品賞
 ・“White Tiger(Белый тигр)” 監督:カレン・シャフナザーロフ
 ・“Vysotsky: Thank God I'm Alive(Высоцкий. Спасибо, что живой)” 監督:Pyotr Buslov
 ・“Soulless(ДухLess)” 監督:Roman Prygunov(Роман Прыгунов)
 ・『オルド 黄金の国の魔術師』“The Horde(Орда)” 監督:アンドレイ・プロシュキン(Andrei Proshkin/Андрей Прошкин)
 ・“Spy(Шпион)” 監督:Aleksey Andrianov

 ◆監督賞
 ・“Soulless(ДухLess)” Roman Prygunov(Роман Прыгунов)
 ・『オルド 黄金の国の魔術師』 アンドレイ・プロシュキン
 ・“White Tiger(Белый тигр)” カレン・シャフナザーロフ

 ◆主演男優賞 映画部門
 ・Fedor Bondarchuk(Федор Бондарчук) “Spy(Шпион)”
 ・ダニーラ・コズロフスキー(Danila Kozlovskiy/Данила Козловский) “Soulless(ДухLess)”
 ・マキシム・スハノフ(Maxim Suhanov/Максим Суханов) 『オルド 黄金の国の魔術師』

 ◆主演女優賞 映画部門
 ・Renata Litvinova(Рената Литвинова) “Rita's Last Tale(Последняя сказка Риты)”(監督:Renata Litvinova)
 ・ロザ・カイルリーナ(Rosa Khayrullina/Роза Хайруллина) 『オルド 黄金の国の魔術師』
 ・Anna Mikhalkova(Анна Михалкова) “Love with an Accent(Любовь с акцентом)”(監督:Rezo Gigineishvili)

 ◆助演男優賞
 ・Dmitry Astrakhan(Дмитрий Астрахан)  “Vysotsky: Thank God I'm Alive(Высоцкий. Спасибо, что живой)”
 ・アンドレイ・パニン(Andrey Panin/Андрей Панин)  『オルド 黄金の国の魔術師』
 ・Andrey Smolyakov(Андрей Смоляков)  “Vysotsky: Thank God I'm Alive(Высоцкий. Спасибо, что живой)”

 ◆助演女優賞
 ・タチアーナ・ドルバチ(Tatiana Drubich/Татьяна Друбич)  “Rita's Last Tale(Последняя сказка Риты)”
 ・ナージャ・ミハルコワ(Nadezhda Mikhalkova/Надежда Михалкова)  “Love with an Accent(Любовь с акцентом)”
 ・ヴィクトリア・トルストガノヴァ(Victoria Tolstoganova/Виктория Толстоганова)  “Spy(Шпион)”

 ◆脚本賞
 ・『オルド 黄金の国の魔術師』 ユーリー・アラボフ(Yuri Arabov/Юрий Арабов)
 ・“White Tiger(Белый тигр)” カレン・シャフナザーロフ、Aleksandr Borodjanski(Александр Бородянский)
 ・“Vysotsky: Thank God I'm Alive(Высоцкий. Спасибо, что живой)” Nikita Vysotsky(Никита Высоцкий)

 ◆撮影賞
 ・“Spy(Шпион)” Denis Alarkon(Денис Аларкон)
 ・“Soulless(ДухLess)” Fedor Lyass(Федор Лясс)
 ・『オルド 黄金の国の魔術師』 ユーリー・ライスキー(Yuri Rajsky/Юрий Райский)

 ◆編集賞
 “Soulless(ДухLess)” Nikolai Bulygin(Николай Булыгин)
 ・“White Tiger(Белый тигр)” Irina Kozhemyakina(Ирина Кожемякина)
 ・『オルド 黄金の国の魔術師』 Natalya Kucherenko(Наталья Кучеренко)

 ◆美術賞
 ・“Spy(Шпион)” Victor Petrov(Виктор Петров)
 ・『オルド 黄金の国の魔術師』 Sergei Fevralev(Сергей Февралев)
 ・“White Tiger(Белый тигр)” Sergei Fevralev(Сергей Февралев)

 ◆衣裳デザイン賞
 ・“White Tiger(Белый тигр)” Dmitry Andreyev(Дмитрий Андреев)
 ・『オルド 黄金の国の魔術師』 Natalya Ivanova(Наталья Иванова)
 ・“Rita's Last Tale(Последняя сказка Риты)” Ekaterina Sychyova(Екатерина Сычева)

 ◆録音賞
 ・“Spy(Шпион)” Aleksandr Kopeikin(Александр Копейкин)
 ・『オルド 黄金の国の魔術師』 Maksim Belovolov(Максим Беловолов)
 ・“White Tiger(Белый тигр)” Gulsara Mukataeva(Гульсара Мукатаева)

 ◆オリジナル音楽賞
 ・『オルド 黄金の国の魔術師』 Alexei Aigui(Алексей Айги)
 ・“White Tiger(Белый тигр)” ユーリ・ポテイェンコ(Yuri Poteyenko/Юрий Потеенко)、Konstantin Shevelyov(Константин Шевелев)
 ・“Spy(Шпион)” ユーリ・ポテイェンコ

 ◆ドキュメンタリー賞
 ・“Anton's Right Here(Антон тут рядом)” 監督:Lubov Arkus(Любовь Аркус)
 ・“Winter, Go Away!(Зима уходи!)” 監督:Marina Razbezhkina (Марина Разбежкина)、他
 ・“¡Vivan las Antipodas!(Да здравствуют антиподы!)” 監督:Victor Kossakovsky(Виктор Косаковский)

 ◆アニメーション賞
 ・“Bach(Бах)” 監督:Elena Petkevitch(Елена Питкевич)
 ・“Snowy Rider(Заснеженный всадник)” 監督:Aleksey Turkus(Алексей Туркус)
 ・“Out of Play(Вне игры)” イワン・マクシーモフ(Ivan Maximov/Иван Максимов)

 ◆外国映画賞
 ・『アーティスト』
 ・『ダークナイト・ライジング』
 ・『裏切りのサーカス』

 ◆最優秀テレビ映画/ミニシリーズ
 ・“The White Guard(Белая гвардия)”
 ・“Case of the Grocery Store № 1(Дело гастронома № 1)”
 ・“Diamond Hunters(Охотники за бриллиантами)”

 ◆最優秀テレビシリーズ
 ・“Zhukov(Жуков)”
 ・“Partitition(Раскол)”
 ・“Furtseva: The Legend of Catherine(Фурцева. Легенда о Екатерине)”

 ◆男優賞 テレビ部門
 ・アレクサンドル・バルーエフ(Aleksandr Baluyev/Александр Балуев) “Zhukov(Жуков)”
 ・セルゲイ・ガルマッシュ(Sergei Garmash/Сергей Гармаш) “The White Guard(Белая гвардия)”
 ・セルゲイ・マコヴェツキー(Sergei Makovetsky/Сергей Маковецкий) “Case of the Grocery Store № 1(Дело гастронома № 1)”

 ◆女優賞 テレビ部門
 ・イリーナ・ローザノワ(Irina Rozanova/Ирина Розанова) “Furtseva: The Legend of Catherine(Фурцева. Легенда о Екатерине)”
 ・クセニア・ラパポルト(Kseniya Rappoport/Ксения Раппопорт) “The White Guard(Белая гвардия)”
 ・Elena Yakovleva(Елена Яковлева) “Zhukov(Жуков)”

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 主な作品のノミネート状況は以下の通りです。

 ・『オルド 黄金の国の魔術師』(12):作品・監督・主演男優・主演女優・助演男優・脚本・撮影・編集・美術・衣裳・録音・音楽
 ・“White Tiger”(8):作品・監督・脚本・編集・美術・衣裳・録音・音楽
 ・“Spy”(7):作品・主演男優・助演女優・撮影・美術・録音・音楽
 ・“Soulless”(5):作品・監督・主演男優・撮影・編集
 ・“Vysotsky: Thank God I'm Alive”(4):作品・助演男優・助演男優・脚本
 ・“Rita's Last Tale”(3):主演女優・助演女優・衣裳
 ・“Love with an Accent”(2):主演女優・助演女優

 最多ノミネートになったのは、モスクワ国際映画祭のコンペティション部門に出品されて、監督賞を受賞した『オルド 黄金の国の魔術師』です。こちらは、2月に日本でのDVDリリースが決定しています。

 2012年のロシア映画には、カンヌ国際映画祭のコンペティション部門に出品されて国際批評家連盟賞を受賞したセルゲイ・ロズニタ(Sergei Loznitsa)監督の“In The Fog”がありましたが、これはロシア国内ではまだ公開されていないのか、全くノミネーションされませんでした。

 第12回ゴールド・イーグル賞の結果発表は、1月25日です。

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 主な作品を簡単に紹介しておきます。

 ・『オルド 黄金の国の魔術師』“The Horde(Орда)”(ロシア) 監督:アンドレイ・プロシュキン(Andrei Proshkin)
 出演:マキシム・スハノフ(Maxim Sukhanov)、ロザ・カイルリーナ(Rosa Khairullina)、アンドレイ・パニン(Andrey Panin)、Alexander Yatsenko、イノケンティ・ダカイアロフ(Innokenty Dаkayarov)、ヴィタリー・カエフ(Vitaly Khaev)、フェド・ルホフ(Fedot Lvov)、AlexeyYegorov、Moge Oorzhaк、トレフベルゲン・バイサカロフ(Tulepbergen Baysakalov)
 物語:13世紀。ユーラシア大陸の半分は、キプチャク・ハン国(The Golden Horde)の支配下にあった。ヨーロッパの人々は、モンゴル民族に侵略されて、キリスト教文化が壊滅するのではないかと恐れていた。一方、キプチャク・ハン国内部では、ジャーニー・ベクが、当主である兄を殺害する。母Taidulaは、首謀者であるジャーニー・ベクを罰するか、それとも治安維持のためには彼のやったことを肯定するか、判断を下さなければならなかった。
 モスクワ国際映画祭2012 コンペティション部門出品。監督賞・女優賞(ロザ・カイルリーナ)・NETPAC賞受賞。

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 ・“White Tiger(Белый тигр)”(ロシア) 監督:カレン・シャフナザーロフ
 出演:Aleksey Vertkov、Vitali Kishchenko、Valery Grishko、Vladimir Ilin、Aleksandr Vakhov
 物語:ヨーロッパ東部戦線。第二次世界大戦も終わりに近づいていた。戦争の長期化で、敵も味方もすっかり疲弊していた。ソビエト軍が前進すると、戦闘の煙の中から敵の巨大な戦車が忽然と姿を現わし、ソ連軍に壊滅的な打撃を与え、そして、跡形もなく、消え去る、ということが繰り返されていた。その巨大な戦車は、ホワイト・タイガーと呼ばれて、ソ連軍の間で恐れられたが、まるで幽霊のようなその戦車が本当に存在することを証明できる者はいなかった。ソ連軍司令官は、ホワイト・タイガーに打ち勝つために、より強力な戦車T-34を製造することを命じる。その製造の指揮を取ることになったのは、戦闘で大火傷を負い、生死の境をさまよったあげく、奇跡の復活を遂げた不死身の男だ。彼は、自分の名前も過去も覚えていない。ただホワイト・タイガーが実在し、それに勝たなければならないということのみを理解していた。
 カレン・シャフナザーロフは3年ぶりのロシア代表。
 上海国際映画祭2012 金爵奨コンペティション部門出品。
 モントリオール世界映画祭2012 ワールド・グレイト部門出品。
 米国アカデミー賞2013外国語映画賞 ロシア代表。


 ・“Spy(Шпион)” 監督:Aleksey Andrianov
 出演:Fedor Bondarchuk、Danila Kozlovsky、ヴィクトリア・トルストガノヴァ
 物語:Yegor Dorinは、ハンサムな運動選手で、忠実な共産主義の信奉者だった。彼は、その才能を買われて、KGBのOktyabrsky少佐とともに、ドイツがソ連を倒すために、モスクワで繰り広げているスパイ活動を阻止するために、働くことになる。

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 ・“Rita's Last Tale (Rita's Last Fairy Tale/Последняя сказка Риты)”(ロシア) 監督:Renata Litvinova
 物語:ターニャは、これまで恋愛の経験はないが、楽天的に考えて、恋を求めて続けている。しかし、見知らぬ男性とデートして危うく殺されそうになる。リタは、幸せの絶頂で、結婚に向けて着々と準備を進めている。しかし、定期健診で、健康に問題が見つかる。ナージャは不幸な結婚をして、夫とうまくいかず、アルコールに溺れている。3つの物語は、病院で交錯する。
 モスクワ国際映画祭2012 コンペティション部門出品。“Kommersant Weekend”Prize受賞。

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 ・“Anton's Right Here(Антон тут рядом)”(ロシア) 監督:Lyubov Arkus
 ドキュメンタリー。アントンは、自閉症の少年で、大きな都市の郊外にある壁に囲まれたアパートと精神病院を往復するだけの生活をしている。そんな彼が、精神神経科の施設に入居する。そこは、長くは生きられないような人ばかりが入っている施設だ。カメラは、そんな施設に入り込み、彼らと徐々に距離を縮めていく。しかし、この映画は、人々が協力しあって生きていこうとするのを見せようという映画ではない。自分が他人とは違う人間であることを発見していくのを見せる、そんな映画である。
 ベネチア国際映画祭2012 アウト・オブ・コンペティション部門出品。Mouse D’Argento賞受賞。

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 ・“¡Vivan las Antipodas! (Да здравствуют антиподы!)”(独・アルゼンチン・オランダ・チリ) 監督:Viktor Kossakovsky
 地面を掘っていったら、地球の反対側に出られるのか? それを、実際に掘るのではなく、映像によって示した作品。驚くべきカメラワークも相まって、これまで普通に見えていた風景に新たなヴィジョンが与えられ、地球の不思議の一端に触れられる。
 ベネチア国際映画祭2011 アウト・オブ・コンペティション部門出品。
 ヨーロッパ映画賞2011 ドキュメンタリー賞ノミネート。
 レイキャビク国際映画祭2012 環境賞受賞。

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 *当ブログ記事

 ・映画賞&映画祭カレンダー 2012年12月~2013年5月:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201212/article_50.html

 追記:
 ・ゴールデン・イーグル賞2013 受賞結果:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201301/article_66.html

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