サンダンス映画祭2013 コンペティション部門ラインナップ!

 第29回サンダンス映画祭のコンペティション部門のラインナップが発表されました。(11月29日)

 【USドラマ・コンペティション部門】

 全16本。すべてワールド・プレミア。

 ・“Afternoon Delight”(米) 監督:Jill Soloway
 出演:キャスリン・ハーン、ジュノー・テンプル、Josh Radnor、ジェーン・リンチ
 物語:ロサンゼルスで主婦をしている主人公が、ストリッパーと出会って、彼女のの
どかな生活は、一転して危険なものになる。
 Jill Solowayは、アメリカのコメディー・ドラマのプロデューサー、脚本家で、本作で長編監督デビュー。

 ・“Ain't Them Bodies Saints”(米) 監督:David Lowery
 出演:ルーニー・マーラ、ケイシー・アフレック、ベン・フォスター、ネイト・パーカー、キース・キャラディン
 物語:無法者が刑務所を脱獄し、テキサスを横断して、もう会えないと思っていた妻と娘に会いに行く。
 前作“St. Nick”(2009)が高い評価を受けたDavid Loweryの第4長編。


 ・“Austenland”(米・英) 監督:ジェルーシャ・ヘス(Jerusha Hess)
 出演:ケリー・ラッセル、J・J・フィールド、ブレット・マッケンジー、ジェニファー・クーリッジ、ジョージア・キング、ジェームズ・キャリス
 物語:30代独身のジェーンは、『プライドと偏見』でコリン・ファースが演じたミスター・ダーシーに夢中。彼女は、イギリスのリゾートを旅し、摂政時代のような英国紳士と出会う妄想を膨らませるが、現実は想像以上のものになる。
 Shannon Haleの同名小説の映画化。「トワイライト・サーガ」のステファニー・メイヤーがプロデューサーを務める。
 『バス男』『ナチョ・リブレ』などの脚本を手がけるジェルーシャ・ヘスの初監督長編。


 ・“C.O.G.”(米) 監督:Kyle Patrick Alvarez
 出演:Jonathan Groff、デニス・オヘア、コリー・ストール、ディーン・ストックウェル、ケイシー・ウィルソン、Troian Bellisario
 物語:まじめな青年が、オレゴンのりんご農園に働きに出かける。彼にとって、出会う人みんなが新鮮で、自分のライフスタイルや概念がひっくり返されたかのように感じる。
 監督デビュー作“Easier with Practice”(2009)でエジンバラ国際映画祭、インディペンデント・スピリット・アワードなどを受賞したKyle Patrick Alvarezの第2長編。

 ・“Concussion”(米) 監督:Stacie Passon
 出演:ロビン・ワイガート、マギー・シフ、ジョナサン・チャイコフスキー、Julie Fain Lawrence、エミリー・キニー、ライラ・ロビンス
 物語:アビーは、事故で頭をケガして病院に入院する。彼女は、レズビアンで、離婚弁護士のケイトと結婚して、郊外に住み、子供も2人いた。ケイトとの暮らしでは、彼女は家事を担当していたが、仕事に復帰したいと考えて、市内にぼろ屋を買い、リフォームする。退屈した彼女は、女相手の娼婦を買うが、それが事態を混乱させる。
 本年度ゴッサム・アワードで、女性フィルムメーカー スポットライト賞を受賞。


 ・“Emanuel and the Truth About Fishes”(米) 監督:Francesca Gregorini
 出演:カヤ・スコデラリオ、ジェシカ・ビール、アルフレッド・モリーナ、フランセス・オコナー、ジミ・シンプソン、Aneurin Barnard
 物語:エマニュエルは、問題を抱えた少女で、謎めいた隣人が気になって仕方がなくなる。というのも、隣人が、亡くなった母親にそっくりだったからだ。彼女は、隣人の生まれたばかりのベビーシッターに立候補し、無意識に、壊れやすい空想の世界に入っていく。


 ・“Fruitvale”(米) 監督:Ryan Coogler
 出演:マイケル・B・ジョーダン、オクタヴィア・スペンサー、メロニー・ディアス、Ahna O'Reilly、ケヴィン・デュランド、チャド・マイケル・マーレイ
 物語:22歳のオスカーは、ベイエリアで暮らしていて、2008年の大晦日に友人や敵や家族や見知らぬ人と出会う。
 初監督長編。

 ・“In a World...”(米) 監督:レイク・ベル
 出演:レイク・ベル、Demetri Martin、ロブ・コードリー、ミカエラ・ワトキンス、ケン・マリーノ(Ken Marino)、フレッド・メラメッド
 物語:主人公は声優を目指しているが、映画の予告編のナレーションで名をなしている父の支配から逃れられないでいる。自分に対する自信と、男性至上主義と、うまくいっていない家族関係の中で、彼女は、新たな世代の声優となるべく、現状からの旅立ちを決心する。
 『ボストン・リーガル』などで知られる女優レイク・ベルの初監督長編。


 ・“Kill Your Darlings”(米) 監督:John Krokidas
 出演:ダニエル・ラドクリフ、Dane DeHann、ベン・フォスター、マイケル・C・ホール、Jack Huston、エリザベス・オルセン
 物語:ビート・ジェネレーションを生むことになった、1944年、コロンビア大学に起きた殺人事件と、若き日のアレン・ギンズバーグとジャック・ケルアックとウィリアム・バローズの物語。
 初監督長編。


 ・“The Lifeguard”(米) 監督:Liz W. Garcia
 出演:クリステン・ベル、メイミー・ガマー、マーティン・スター、アレックス・シェイファー、エイミー・マディガン、デイヴィッド・ランバート
 物語:生徒総代まで務めた主人公は、それまでリポーターをしていたニューヨークを離れ、幸せな子供時代を過ごしたコネチカットに戻る。彼女は、そこでライフガードの仕事を見つけるが、それによって問題を抱えたティーンエージャーとの危険な日々が始まる。
 『コールド・ケース』などを手がけるプロデューサー、Liz W. Garciaの初監督作品。

 ・“May in the Summer”(米・カタール・ヨルダン) 監督:Cherien Dabis
 出演:Cherien Dabis、ヒアム・アッバス、ビル・プルマン、アリア・ショウカット、Nadine Malouf、アレクサンダー・シディグ
 物語:婚約中の主人公は、ヨルダンで家族と再会するが、両親が離婚し、自分の人生を見つめ直さざるを得なくなる。
 “Amereeka”(2009)が高い評価を受けたCherien Dabisの第2作。


 ・“Mother of George”(米) 監督:Andrew Dosunmu
 出演:イザック・ド・バンコレ、ダナイ・グリラ(Danai Gurira)、Anthony Okungbowa、Yaya Alafia、Bukky Ajayi
 物語:結婚のためにリスクを冒そうとしている女性の物語。

 ・“The Spectacular Now”(米) 監督:James Ponsoldt
 出演:マイルズ・テラー、シェイリーン・ウッドリー、Brie Larson、ジェニファー・ジェイソン・リー、メアリー・エリザベス・ウィンステッド、カイル・チャンドラー.
 物語:サッターは、高校の上級生で、その一瞬一瞬を精一杯に生きている。アイミーは、内気な性格で、自分を守ることに必死だ。彼らの関係が深まるについて、正しいことと間違っていること、友情と愛情、守りと解体の境目が曖昧になってくる。
 “Smashed”(2012)のJames Ponsoldt監督第2作。

 ・“Touchy Feely”(米) 監督:Lynn Shelton
 出演:ローズマリー・デウィット、アリソン・ジャネイ、ロン・リビングストン、スクート・マクネイリー、エレン・ペイジ、ジョシュ・パイス
 物語:マッサージ・セラピストが、突然、他人の体に触れることができなくなって、仕事に支障をきたす。一方、彼女の弟は、歯科衛生士を開業して、慌しい日々を過ごしていたが、患者が彼の「癒しの手」を求めてやってきていることを知って、新しい人生が開ける。
 サンダンス映画祭2009審査員特別賞を受賞した“Humpday”(2009)、“Your Sister's Sister”(2012)で知られるLynn Shelton監督最新作。


 ・“Toy's House”(米) 監督:Jordan Vogt-Roberts
 出演:ニック・ロビンソン(Nick Robinson)、ガブリエル・バッソ、モイセス・アリアス、ニック・オファーマン、メーガン・ムラーリー、アリソン・ブリー
 物語:あまり楽しい日々を送ってこなかったティーンエージャーの少年たち3人が、荒野に飛び出す。彼らは、そこで急場しのぎの家を作り、自分たちの運命を自分で切り開いていこうとする。
 これまでTVシリーズを手がけてきたJordan Vogt-Robertsの初監督長編。

 ・“Upstream Color”(米) 監督:シェーン・カルース(Shane Carruth)
 出演:Amy Seimetz、シェーン・カルース、Andrew Sensenig、Thiago Martins
 物語:男性と女性が惹かれあい、永遠なる生命のライフサイクルの中で絡み合う。彼らが、バラバラになってしまった人生を組み立て直そうとすればするほど、自分自身を見失ってしまう。
 『プライマー』(2004)のシェーン・カルース監督第2作。


 【USドキュメンタリー・コンペティション部門】

 全16本。すべてワールド・プレミア。

 ・“99%―The Occupy Wall Street Collaborative Film”(米) 監督:Audrey Ewell、Aaron Aites、Lucian Read、Nina Kristic
 2011年9月、政界や経済界に対する抗議運動として、「ウォールストリートを占拠せよ」という運動が起こる。この映画の監督たちは、この運動がなぜ、どのようにして起こったのか、アメリカ中を駆け巡り、主催者、参加者、分析家、批評家に取材して、明らかにしようとする。


 ・“After Tiller”(米) 監督:Martha Shane、Lana Wilson
 2009年にジョージ・ティラー医師(Dr. George Tiller)が殺害されてから、アメリカで、後期中絶を行なう医師はたった4人になった。本作は、嵐の渦中にある彼らの日常に密着し、彼らの医師としての仕事とプライベートをドキュメントする。
 初監督作品。

 ・“American Promise”(米) 監督:Joe Brewster、Michèle Stephenson
 自分の息子たちに教育を受けさせたいと考える2組のアフリカ系アメリカ人家族を追って撮影した12年間の記録。
 初監督作品“The Keeper”をサンダンス映画祭に出品しているJoe Brewsterの第4作。

 ・“Blackfish”(米) 監督:Gabriela Cowperthwaite
 アメリカのシーワールドでは、女性調教師など3人の人を死なせたシャチのティリクム(Tilikum)を、小さなコンクリートの水槽に入れて、隔離している。本作では、このような知的で感受性に優れた生き物を閉じ込めたことがもたらした恐るべき結果を提示する。
 TVシリーズなどを手がけるプロデューサーGabriela Cowperthwaiteの監督第2作。

 ・“Blood Brother”(米) 監督:Steve Hoover
 ロッキーは、人生に幻滅感を感じて、インドに向かう。彼は、そこで、HIVに感染した子供たちのグループに出会い、インドにとどまることを決める。彼は、これまでこれほどの障害に出会ったことはなかったし、これほどの愛をみつけたこともなかった。
 初監督作品。


 ・“Citizen Koch”(米) 監督:Carl Deal、Tia Lessin
 ウィスコンシンは、共和党と政府組合と「チーズヘッド」と共和党のポール・ライアンが生まれた地であり、キャンペーンで票を手に入れるための実験場となり、共和党の未来を占う闘いの激震地となった。
 『華氏911』に参加し、“Trouble the Water”(2008)で注目されたCarl Deal とTia Lessinによる監督第2作。

 ・“Cutie and the Boxer”(米) 監督:Zachary Heinzerling
 「ボクシング・ペインティング」で知られる篠原有司男と、彼を支えた妻乃り子との、40年におよぶニューヨークでのカオスに満ちた結婚生活の物語。
 ドキュメンタリーのプロデューサーZachary Heinzerlingの初監督作品。


 ・“Dirty Wars”(米) 監督:Richard Rowley
 ジャーナリストのJeremy Scahillは、アメリカの秘密の戦争(America’s covert wars)に関する隠れた真実を追究する。


 ・“Gideon's Army”(米) 監督:Dawn Porter
 国選弁護人は、長時間拘束され、賃金は安く、件数ばかり多くて、やめてしまう人も多い。しかも、公共に奉仕しながら、あまり省みられることがない。そんな彼らの仕事を明らかにすべく、3人の国選弁護人に密着したドキュメント。
 初監督作品。


 ・“God Loves Uganda”(米) 監督:Roger Ross Williams
 アフリカでのキリスト教信者拡大について、その状況をつぶさに調査し、記録したドキュメンタリー。アフリカでは、アメリカのキリスト教右派に根ざした価値観をアフリカに文化に植えつけようと、盛んに福音活動が行なわれている。ウガンダでは、アメリカとウガンダの宗教的指導者が「性的不道徳」について争い、宣教師たちは、ウガンダ人を説いて、キリスト教の掟を教え込もうとしている。
 TVシリーズなどを手がけるRoger Ross Williamsの初監督長編。


 ・“Inequality for All”(米) 監督:Jacob Kornbluth
 経済政策のエキスパート、ロバート・ライシュ(Robert Reich)が、収入の格差が拡大していることをわかりやすく語り、これが拡がると経済や民主主義にどういう影響があるのかについて解説する。
 サンダンス映画祭2度目の出品となるJacob Kornbluthの第3作。

 ・“Life According to Sam”(米) 監督:ショーン・ファイン、アンドレア・ニックス・ファイン
 早老症は、非常に珍しい病気だが、いまのところ治療法は見つかっていない。サムの両親は医者で、早老症にかかった息子のために、そして世界中のこの病気で苦しむ子供たちのために、休みなく、治療と研究を続けている。
 『ウォー・ダンス/響け僕らの鼓動』で米国アカデミー賞長編ドキュメンタリー賞にノミネートされたショーン・ファイン&アンドレア・ニックス・ファインの最新作。

 ・“Manhunt”(米・英) 監督:グレッグ・バーカー
 CIAとアルカイダの長い闘いについての物語。既に明らかになっているように、我々のほとんどが名前すら知らなかった10年近く前から、CIAは、オサマ・ビン・ラディンと秘密の戦争を行なっていて、そのために有能な人材を送り込んでいたのである。
 難民映画祭でも上映された『セルジオ』(2009)で知られるグレッグ・バーカー監督の最新作。


 ・“Narco Cultura”(米) 監督:Shaul Schwarz
 メキシコの麻薬カルテルは、国境の両側で、ポップ・カルチャーに影響を与えている。それは、スターダムを夢見るLAのナルココリード(麻薬取引のことを歌う音楽)のシンガーや、メキシコの麻薬戦争の最前線にいるフアレスの犯罪調査官によって、明らかにされる。


 ・“Twenty Feet From Stardom”(米) 監督:Morgan Neville
 バックコーラスのシンガーにスポットライトが当たることはない。彼らの声はポピュラー音楽でバンドに調和をもたらしているが、われわれは、彼らがどういったシンガーで、どういう暮らしを送っているのか、知ることがない。

 ・“Valentine Road”(米) 監督:Marta Cunningham
 2008年、8年生のブランドン・マキナニーは、クラスメートのラリー・キングを至近距離で射殺する。本作では、このショッキングな犯罪とその後の驚くべき余波をもたらした、胸が張り裂けるような実情を明らかにする。

 【ワールドシネマ ドラマ・コンペティション部門】

 全12本。

 ・“Metro Manila”(英・フィリピン) 監督:ショーン・エリス
 出演:Jake Macapagal、John Arcilla、Althea Vega
 物語:オスカーとその家族は、よりよい生活を求めて、田園地帯から都会のマニラへ向かう。しかし、生き馬の目を抜くような都会での暮らしに慣れない彼らは、だまされたり、失敗したりばかりなのだった。
 [ワールド・プレミア]


 ・“There Will Come a Day”(伊・仏) 監督:ジョルジョ・ディリッティ
 出演:ジャスミン・トリンカ、アンヌ・アルヴァロ、Pia Engleberth
 物語:若きイタリア人娘アウグスタは、辛い問題を抱えて、何が確かなことなのかわからなくなる。アマゾンの熱帯雨林にボートを浮かべ、彼女は自分探しの旅に出る。
 『やがて来たる者へ』(2009)のジョルジョ・ディリッティの最新作。
 [ワールド・プレミア]

 ・“Houston”(独) 監督:Bastian Günther
 出演:ウルリッヒ・トゥクール、ジェニー・シリー、ジェイソン・ダグラス、Jens Münchow
 物語:クレメンツ・トルンシュカは、企業のヘッドハンターだが、アル中でもあった。酒の量が増えるにつれ、彼はまともな生活を送れなくなり、現実感を見失う。ヒューストンでCEO候補を探している時、彼は、深酒をして、自身のダークな側面に入り込んでしまう。
 [ワールド・プレミア]

 ・“Soldate Jeannette”(オーストリア) 監督:Daniel Hoesl
 出演:ヨハンナ・オルシーニ=ローゼンベルク、Christina Reichsthaler、Josef Kleindienst、Aurelia Burckhardt、Julia Schranz、Ines Rössl
 物語:ファンニには十分なお金があり、テントを買って家を出る。アンナは、豚をたくさん飼っている農場にいたが、彼女も農場主を残して去る。2人は、性格が違うからこそ惹かれ合い、一緒に旅をする。アンナは考えることをやめ、ファンニがこのゲームでサイコロを振る役を演じる。その向こうには、新しい自由があり、夢が実現すると信じて―。
 [ワールド・プレミア]

 ・“Lasting”(ポーランド、西) 監督:ヤツェク・ボルツフ(Jacek Borcuch)
 出演:Jakub Gierszal、Magdalena Berus、アンヘラ・モリーナ
 物語:ポーランドの2人の学生が、夏の間、スペインに働きに行って、恋に落ちる。しかし、思わぬ悪夢が2人に降り注ぎ、彼らの生活はカオスと化す。
 ポーランドの俳優ヤツェク・ボルツフの第3監督長編。
 [ワールド・プレミア]

 ・“Circles”(セルビア・独・仏・クロアチア・スロヴェニア) 監督:Srdan Golubovic
 出演:Aleksandar Bercek、Leon Lucev、Nebojsa Glogovac、Hristina Popovic、Nikola Rakocevic、Vuk Kostic
 物語:ある英雄的行為が悲劇を呼び、5人の人間がその影響を受ける。20年後、5人は、過去に復讐されるかのように、危機的状況を迎える。彼らは、罪やフラストレーションや仕返ししたいという衝動に打ち勝って、正しい行動を行なうことができるだろうか。
 “Klopka”(2007)で注目されたSrdan Golubovic監督第3作。
 [ワールド・プレミア]

 ・“Wajma (An Afghan Love Story)”(アフガニスタン) 監督:Barmak Akram
 出演:Wajma Bahar、Mustafa Abdulsatar、Haji Gul、Breshna Bahar
 物語:カブールで青年が少女を誘惑する。少女が妊娠したと言った時、彼は少女の処女性を疑う。やがて少女の父親がやってきて、昔ながらの暴力が振るわれる。それはまさに犯罪さながらで、まるでいけにえにされたかのようなものであった。
 “Kabuli Kid”(2009)のBarmak Akramの監督第2作。
 [ワールド・プレミア]


 ・“What They Don't Talk About When They Talk About Love”(インドネシア) 監督:Mouly Surya
 出演:ニコラス・サプトラ(Nicholas Saputra)、Ayushita Nugraha、Karina Salim、Anggun Priambodo、Lupita Jennifer.
 物語:目が見えるのに、視覚障害者の高校に紛れ込んでしまった者の、奇妙な愛と欺瞞の物語。
 [ワールド・プレミア]

 ・“Jiseul”(韓) 監督:Muel O
 出演:Min-chul Sung、Jung-won Yang、Young-soon Oh、Soon-dong Park、Suk-bum Moon、Kyung-sub Jang
 1948年4月3日、のちに済洲島四・三事件と呼ばれることになる武装蜂起が起こる。これは、1954年まで長引き、島民の5人に1人に当たる6万人が殺され、島の70%の村々が焼かれるという結果を招いた事件で、本作では、そうした状況で、洞窟に隠れ住み、そこにサンクチュアリを築いた人々の真実の物語を明らかにする。
 釜山国際映画祭2012 韓国映画トゥデイ ヴィジョン部門出品。NETPAC賞受賞。
 [インターナショナル・プレミア]


 ・“Shopping”(ニュージーランド) 監督:Mark Albiston、Louis Sutherland
 出演:Kevin Paulo、Julian Dennison、Jacek Koman、アリステア・ブラウニング
 物語:1981年のニュージーランド。ティーンエージャーのウィリーは、カリスマ性のあるプロの犯罪者に見込まれて、万引き一家に忠誠を誓うか、それとも自分の血に忠実であるか、どちらかを選ばなければならなくなる。
 [ワールド・プレミア]

 ・“Crystal Fairy”(チリ) 監督:セバスチャン・シルヴァ
 出演:マイケル・セラ、ギャビー・ホフマン、Juan Andrés Silva、José Miguel Silva、Agustín Silva
 物語:ジェイミーは、チリへと向かう自動車旅行で、見知らぬ女性ヒッチハイカーを拾う。彼女の自由で秘密めいた性格は、ジェイミーの気難しく、自己愛の強い性格とはかみ合わず、衝突を起こす。彼らの道中は砂漠地帯に入り、メスカリン(興奮剤)の効果もあって、サイケデリックな色合いの濃い旅となっていく。
 『家政婦ラケルの反乱』(2009)を監督し、『ミラル』(2010)では助監督を務めたセバスチャン・シルヴァの最新作。
 [ワールド・プレミア]

 ・“The Future”(チリ・独・伊・西) 監督:アリシア・シェルソン
 出演:Manuela Martelli、ルトガー・ハウアー、Luigi Ciardo、Nicolas Vaporidis、Alessandro Giallocosta
 物語:両親が死んだ時、ビアンカはタバコを吸い始め、一方、トマスはその時はまだ女を知らなかった。孤児となった2人は、大人が支配するストリートに出、現役を退いたミスター・ユニバースこと、マシステと出会う。そして、未来を求め、彼の暗い大邸宅へと足を踏み入れる。
 『プレイ』(2005)で注目されたアリシア・シェルソンの第3長編。
 [ワールド・プレミア]

 【ワールドシネマ ドキュメンタリー・コンペティション部門】

 全12本。

 ・“The Moo Man”(英) 監督:Andy Heathcote、Heike Bachelier
 4年以上の歳月をかけてペヴェンシーレベルの湿地帯にある農場に密着したドキュメンタリー。農場主のスティーヴンは、家族の農場を守るために、酪農の経費削減とかスーパーマーケットには背を向け、ただひたすら55頭の牛たちの世話に精を出す。しかし、群れの女王であるイダが病気になった時、スティーヴの楽観主義にも陰りが見え、生活全体が揺らぎ始める。
 [ワールド・プレミア]


 ・“The Stuart Hall Project”(英) 監督:John Akomfrah
 カルチュラル・スタディーズの代表的理論家で、反核運動家で新左翼の活動家でもある、イギリスの文化理論家、スチュアート・ホール(1932- )に関するドキュメンタリー。映画やラジオ、テレビ、個人的なアーカイブなどを交えて、彼のこれまでの活動と人生を振り返る。
 [ワールド・プレミア]

 ・“Who is Dayani Cristal?”(英) 監督:Marc Silver
 アリゾナの砂漠で身元不明の遺体が見つかる。遺体には謎めいた刺青があり、そこから身元を探るヒューマン・ドラマが始まる。
 [ワールド・プレミア].

 ・“The Summit”(アイルランド・英) 監督:Nick Ryan
 地球上で最も危険な山K2。本作は、2008年にK2登頂に挑んで、氷塊の崩壊により11人の死者を出した登山隊に関するドキュメンタリー。
 [インターナショナル・プレミア]


 ・“Google and the World Brain”(西・英) 監督:Ben Lewis
 グーグルは、10年かけて世界中の本をスキャンし、巨大なデジタル図書館を作ろうとしている。しかし、その前に、版権の問題があり、一部の作家たちのグループと司書たちが立ち上げた反対キャンペーンにより、彼らは敗北に追い込まれる。インターネットとプライバシーとコピーライトとダウンロードと自由と監視の問題について考える。
 [ワールド・プレミア]


 ・“The Machine Which Makes Everything Disappear”(グルジア・独) 監督:Tinatin Gurchiani
 グルジア出身の監督が故郷に帰って、町や村で、15歳から23歳の若者に、映画に出てみないかと声をかける。映画スターになる夢を見る者もいれば、感傷的な自分の物語を話し出す者もいる。何年も前に自分を捨てた母親に会いたいと訴える少女もいれば、障害のある家族を抱えて山間の村で生きるのは辛いと語る者もいる。そうして出来上がった作品からは、戦争と愛と夢と貧困が万華鏡のようにちりばめられ、遠くにソ連時代の影がちらつく。
 [北米プレミア]


 ・“Pussy Riot – A Punk Prayer”(ロシア・英) 監督:Mike Lerner、Maxim Pozdorovkin
 モスクワのロシア正教会の大聖堂で、ロシアの女性パンクバンド、プッシー・ライオットが、反プーチンのパフォーマンスをしてつかまり、7年の刑を宣告される。それに対し、マドンナなど、世界中の有名なミュージシャンたちが、彼女たちを支持する声明を発表し、不当な逮捕・投獄に対し抗議を行なっている。
 “Afghan Star”(2009)、“Hell and Back Again”(2011)などを手がけるプロデューサーMike Lernerの初監督作品。
 [ワールド・プレミア]


 ・“Salma”(英・インド) 監督:キム・ロンジノット
 南インドで暮らすサルマは、思春期になった時、両親によって、家に監禁される。同じような運命をたどる少女は世界中にある。25年後、サルマは外の世界に対して闘いを挑む。
 [ワールド・プレミア]

 ・“Fire in the Blood”(インド) 監督:Dylan Mohan Gray
 1990年代後半から2000年代初期にかけて、西欧の政府と薬品会社は、抗レトルウイルス薬の低価格化を阻止し、エイズが蔓延していたアフリカで、必ずしも死ななくてもよかった1000万人ものの人々を死に至らしめている。あるグループが立ち上がり、そのことで闘おうとしている。
 初監督作品。
 [北米プレミア]

 ・“A River Changes Course”(カンボジア・米) 監督:カリアニー・マン(Kalyanee Mam)
 森林伐採や水産物の乱獲、多額の負債に抗って、戦争で疲弊した祖国カンボジアを甦らせようと奮闘している3人の若者の物語。
 『インサイド・ジョブ 世界不況の知られざる真実』(2010)のカリアニー・マン監督最新作。
 [ワールド・プレミア]

 ・“Fallen City”(中) 監督:Qi Zhao
 2008年の四川大地震を生き延びた3つの家族を4年にわたって追ったドキュメンタリー。伝統と近代性の間で亀裂を生じさせている新しい中国で、彼らは、いかにして、希望と目的とアイデンティティーを見出し、生活の建て直しを図ったのを探る。
 [北米プレミア]

 ・“The Square(El Midan)”(エジプト・米) 監督:Jehane Noujaim
 2011年2月のエジプト革命でムバラク政権は倒れた。しかし、それですべてが解決したわけではない。革命の勝利に陶酔しているうち、過渡的に軍隊の支配を招き、危険で不確かな状況が訪れる。やがて革命はイスラム急進派にのっとられてしまったことがわかる。革命の成功は世界中が目撃した。だが、大事なのは、その後なのだ。
 “Startup.com”(2001)で米・監督組合賞を受賞しているJehane Noujaimの最新作。
 [ワールド・プレミア]


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 今年は、昨年より429本多い12146本の応募があって、そのうち、長編が4044本、短編が8102本あり、長編作品のうち、アメリカ国内からの応募が2070本、国外からの応募が1974本あったそうです。

 そのうち上映作品に選ばれた長編作品は、全部で115本で、それは32カ国におよび、そのうち50本が初監督作品(うち27本がコンペティション部門上映作品)だと伝えられています。

 以下に、気になった作品を書き出してみました。

 ◆USドラマ・コンペティション部門
 ◎“Concussion”
 ・“May in the Summer”
 ・“The Spectacular Now”
 ○“Touchy Feely”

 この部門には、2013年度の全米映画賞レースに食い込んでくるような作品が入っているはずですが、いまのところ作品に関する情報がほとんどないので、どれがそれなのか、ちょっと判断がつきません。
 有力かもしれないと思えるのは“Touchy Feely”です。
 あと“Concussion”は、サンダンスがワールド・プレミアのはずなのに、現時点でもう既に2つも賞を受賞しています。

 ◆USドキュメンタリー・コンペティション部門
 ・“American Promise”
 ・“Blood Brother”
 ・“Narco Cultura”
 ・“Twenty Feet From Stardom”
 ☆“Cutie and the Boxer”

 この部門には、2013年度の全米映画賞レースのドキュメンタリー部門で下馬評に挙がるような作品がいくつも入っているはずですが、普遍的なテーマを扱っている作品があんまりないというか、多くの人の支持を受けるような作品が見当たらないような気がします。
 実力派の監督の作品が全く見当たらないんですね。
 “Cutie and the Boxer”は、賞を受賞したりするかどうかはわかりませんが、監督や題材を含め、今回のラインナップの中で、唯一、日本人が関わっている作品なので、注目しておきたいと思います。日本で劇場公開される可能性は低そうですが、ひょっとしたら山形で上映されるかもしれません。

 ◆ワールドシネマ ドラマ・コンペティション部門
 ・“There Will Come a Day”
 ・“Wajma (An Afghan Love Story)”
 ○“What They Don't Talk About When They Talk About Love”
 ・“Jiseul”
 ・“Crystal Fairy”

 この部門には、2013年度の各国の映画賞レースに顔を出してくるだろうと思われる作品がいくつもあります。
 ここで受賞して、その後さらにベルリンでも受賞すれば、その作品は大いに期待できますね。
 個人的に気になるのは“What They Don't Talk About When They Talk About Love”です。

 ◆ワールドシネマ ドキュメンタリー・コンペティション部門
 ・“The Machine Which Makes Everything Disappear”
 ・“Pussy Riot – A Punk Prayer”
 ・“A River Changes Course”

 「考えさせられるような作品」だったら、いくつもあるのでしょうが、それを超えて、もっとより多くの注目を集める作品となると、どれもちょっとどうなのかなあと思ってしまいます。
 “Pussy Riot – A Punk Prayer”は、ネタとしては面白そうですが、ドキュメンタリー作品としての価値はどの程度のものなのか、判断がつきません。
 ちょっとよさそうかもしれないと思うのは、“The Machine Which Makes Everything Disappear”ですね。マフマルバフやキアロスタミの良質の部分が期待できるかもしれない。そんな印象を持ちました。

 
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 *当ブログ記事

 ・サンダンス映画祭2013 受賞結果:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201301/article_62.html

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