ルイ・デリュック賞2012 発表!

 第70回ルイ・デリュック賞の結果が発表されました。(12月14日)

 【作品賞】

 ・『愛、アムール』“Amour(Love)”(オーストリア) 監督:ミヒャエル・ハネケ
 ・“La désintégration”(仏) 監督:フィリップ・フォコン(Philippe Faucon)
 ・“Holy Motors”(仏・独) 監督:レオス・カラックス
 ・『5月の後』“Après mai(Something in the Air)”(仏) 監督:オリヴィエ・アサイヤス
 ・『君と歩く世界』“De rouille et d’os(Rust and Bone)”(仏・ベルギー) 監督:ジャック・オディアール
 ・“38 témoins(One Night)”(仏) 監督:リュカ・ベルヴォー
 ・“Camille redouble(Camille Rewinds)”(仏) 監督:ノエミ・ルヴォフスキー

 ◎『マリー・アントワネットに別れをつげて』“Les Adieux à la reine(Farewell,My Queen)”(仏・西) 監督:ブノワ・ジャコー
 出演:レア・セドゥー、ダイアン・クルーガー、グザヴィエ・ボーヴォワ、ノエミ・ルヴォフスキー
 物語:1989年のヴェルサイユ。国民は宮廷に対して反抗的で、革命の機運が高まりつつあり、宮廷の貴族たちの間では不安が高まりつつあった。王妃マリー・アントワネットの逃走計画が立てられ、王妃の朗読係であったシドニーにポリニャック夫人の身代わりになるという役割が与えられる。彼女は最初それを誇りに思っていたが、恋人からは関わらないほうがいいと注意される。
 シャンタル・トマの小説『王妃に別れをつげて』の映画化。
 ベルリン国際映画祭2012コンペティション部門出品。オープニング作品。
 ギャガ配給にて2012年12月15日公開。

画像

 【初監督作品賞】

 ◎“Louise Wimmer”(仏) 監督:Cyril Mennegun
 出演:Corinne Masiero、ジェローム・キルシャー、Anne Benoit、マリー・クレメール、Jean-Marc Roulot
 物語:50歳のルイーズの快適な生活は、辛い別れの後で、ひっくり返されることになる。彼女には多額の借金が残され、住むところも失い、車の中で暮らすことを余儀なくされる。彼女は、ホテルでメイドとして働いていたが、それだけでは到底借金は払い切れなかった。しかし、彼女は友人や彼女を愛する男性の助けは借りずに、自力でこの窮地を脱出しようとする。
 ベネチア国際映画祭2011批評家週間出品。

画像

--------------------------------

 作品賞の本命は、どう考えても『愛、アムール』だったはずで、対抗が“Holy Motors”、そうでなければ、『5月の後』もしくは『君と歩く世界』なんじゃないかと思われましたが、結果は、意外や意外、『マリー・アントワネットに別れをつげて』でした。

 ブノワ・ジャコーは、これまでカンヌに1回、ベネチアに3回、ベルリンに1回(本作)、コンペティション部門に作品を出品していますが、イジルド・ル・ベスコにマストロヤンニ賞をもたらしたくらいで、ほぼ無冠でしたし、国内の映画賞でもほぼスルーされてきて、国内外ともあまり評価の高い監督ではないというイメージでした。
 それが、フランス国内でも作家性の強い作品のチョイスをするルイ・デリュック賞を受賞するなんて、ちょっとびっくりですね。

 昨年は『ル・アーヴルの靴みがき』という「外国映画」に作品賞を贈ったので、さすがに今年も「外国映画」(『愛、アムール』)に作品賞をやるわけにはいかないという判断なのでしょうか。

 ブノワ・ジャコーは、これまで40年ほどのキャリアがありながら、こうした栄光とは無縁で、これが監督人生の中で最も大きな栄誉と言ってもいいくらいで、そういうこれまでの報われない監督家業が評価されたと考えてもいいかもしれません。

 調べてみたら、『マリー・アントワネットに別れをつげて』は、『イザベル・アジャーニの惑い』以来、10年ぶりの日本公開作品となっています。アルシネテラン以外は、ブノワ・ジャコー作品を手がけた配給会社は、すべてなくなってしまっているというのが気にならないでもありません。呪われた映画作家、というのは大げさでしょうか。

 初監督作品賞の方は、作品賞のノミネートが発表された時にはノミネーションは発表されず、近日中に発表されるという触れ込みだったはずですが、どうも他のノミネーション作品は発表されず、いきなり初監督作品賞のみが発表された模様です。

 “Louise Wimmer”は、2011年の作品ですが、これまでフランス国内の映画賞とは全くからまないできた作品です。

 *へえ~、なるほどね!と思ったら、人気ブログランキングにクリックをお願いします。
 ↓ ↓ ↓ ↓
 
 ↑ ↑ ↑ ↑
 クリックしてね!

 *当ブログ記事
 ・ルイ・デリュック賞2012 ノミネーション:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201210/article_34.html
 ・ルイ・デリュック賞2011 ノミネーション:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201111/article_22.html
 ・ルイ・デリュック賞2011 結果発表:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201112/article_36.html
 ・ルイ・デリュック賞2010 ノミネーション:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201011/article_31.html
 ・ルイ・デリュック賞2010 結果発表:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201012/article_36.html
 ・ルイ・デリュック賞2009 ノミネーション:http://umikarahajimaru.at.webry.info/200911/article_39.html
 ・ルイ・デリュック賞2009 結果発表:http://umikarahajimaru.at.webry.info/200912/article_18.html
 ・ルイ・デリュック賞2008 ノミネーション:http://umikarahajimaru.at.webry.info/200811/article_5.html
 ・ルイ・デリュック賞2008 結果発表:http://umikarahajimaru.at.webry.info/200812/article_22.html

 ・映画賞&映画祭カレンダー 2012年6月~2013年1月:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201206/article_9.html

この記事へのコメント

この記事へのトラックバック