トロント国際映画祭が選ぶカナダ映画2012 トップ10!

 トロント国際映画祭による年間最優秀カナダ映画トップ10が発表されました。(12月6日)

 トロント国際映画祭の恒例のイベントで、今年で12回目を迎えます。

 選ばれた作品は、10日間かけて上映されます(2013年1月4日~13日)。

 今年のトップ10は以下の通りです。

 【長編部門】

 ・“Cosmopolis”(仏・カナダ・ポルトガル・伊) 監督:デイヴィッド・クローネンバーグ
 出演:ロバート・パティンソン、サラ・ガドン(Sarah Gadon)、ポール・ジアマッティ、ジュリエット・ビノシュ、マチュー・アマルリック、サマンサ・モートン
 物語:ある日のニューヨーク。若くして成功した投資家のエリック・パッカーは今日も白いリムジンに乗っている。彼は、車の中のモニターで相場をチェックし、取引を行なう。車はいわば、彼の動くオフィスだ。今日は、大統領の訪問で、交通が麻痺し、街は大混乱に陥っている。彼の目的は、街の反対側にある床屋に行って、髪を切ってもらうということだけだったが、渋滞に巻き込まれて身動きが取れなくなる。そんな中、相場にも失敗し、多額の借金を背負うことになり、また、自分が誰かに殺されるのではないかという妄想に取りつかれ始める。動かない車の中で、彼は、自分が築き上げた王国が崩壊しつつあるのを悟る。
 ドン・デリーロの小説『コズモポリス』の映画化。
 カンヌ国際映画祭2012 コンペティション部門出品。

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 ・“The End of Time”(カナダ・スイス) 監督:ピーター・メトラー(Peter Mettler)
 ピーター・メトラーによる、時間に関する考察。
 『いまここにある風景』やアトム・エゴヤンの『オープンハウス』『ファミリー・ビューイング』などの撮影を手がけているピーター・メトラーの監督作品。
 トロント国際映画祭2012 MASTERS部門出品。

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 ・“Goon”(カナダ) 監督:マイケル・ドース(Michael Dowse)
 出演:ショーン・ウィリアム・スコット、ジェイ・バルシェル、リーヴ・シュレイバー、アリソン・ピル、Marc Andre Grodin、ユージン・レヴィ
 物語:ダグ・グラットが、地元のマーナー・ホッケー・チームにスカウトされる。彼は、ホッケーどころか、スケートもできなかったが、そんなことは問題なかった。ホッケーの試合を見に来て、選手をぶっ飛ばした彼の、そのパンチ力を見て、コーチが彼を気に入ったのだ。彼の役割は、チームの有能選手グザヴィエに近づく者を片っ端からぶっ飛ばせばいい。グザヴィエは、伝説的なプレイヤー、ロス・ザ・ボス・リーから壊滅的なヒットを受けて以来、パックに触れるのを怖がっていた。リーが降格されて同じリーグにやってきたことから、両者が再び対決するのは時間の問題だった。
 トロント国際映画祭2011SPECIAL PRESENTATIONS部門出品。

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 ・“Laurence Anyways”(カナダ・仏) 監督:グザヴィエ・ドラン(Xavier Dolan)
 出演:メルヴィル・プポー、Suzanne Clément、Monia Chokri、ナタリー・バイ、Sophie Faucher、Adele Jacques
 物語:90年代。男性が、女性になりたいという願望を持っていることをフィアンセに告白し、その後、そのことで壊れかけた2人の関係を修復しようと躍起になる。
 カンヌ国際映画祭2012 ある視点部門出品。
 トロント国際映画祭2012 SPECIAL PRESENTATIONS部門出品。女優賞(Suzanne Clément)受賞。

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 ・“Midnight’s Children”(カナダ・英) 監督:ディーパ・ミータ
 出演:サティヤ・バーバー(Satya Bhabha)、Shahana Goswami、ラジャット・カプール(Rajat Kapoor)、シーマ・ビシュワース(Seema Biswas)、Shriya Saran、Siddharth、Ronit Roy、Rahul Bose、Kulbushan Kharbanda、Soha Ali Khan、Anita Majumdar、Zaib Shaikh、Darsheel Safary
 物語:1947年8月15日、インドがイギリスから独立した深夜に、ナースが2人の新生児を取り上げる。サリームは、貧しいヒンドゥー教徒の娘の非嫡出子で、シバは、裕福なムスリムの夫婦の間に生まれる。2人の人生は、その後、運命づけられていたかのように、複雑に絡み合って行く。
 サルマン・ラシュディーの『真夜中の子供たち』の映画化。
 トロント国際映画祭2012 GALA PRESENTATIONS部門出品。

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 ・“My Awkward Sexual Adventure”(カナダ) 監督:Sean Garrity
 物語:保守的な会計士ジョーダンは、彼に不満で、去っていったガールフレンドを取り戻すために、大胆でエキゾチックなダンサー、ジュリアに相談をする。彼女は、彼を導いて、ストリップ・クラブから性感マッサージ、コスプレ、SMクラブへと誘う。
 トロント国際映画祭2012 CONTEMPORARY WORLD CINEMA部門出品。

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 ・“Rebelle(War Witch)”(カナダ) 監督:Kim Nguyen
 出演:Rachel Mwanza、Alain Bastien、Serge Kanyinda、Ralph Prosper、Mizinga Mwinga
 物語:コモナは、アフリカの内戦で叛徒に村を焼かれ、両親も殺されて、兵士としてジャングルに入られなければならなくなる。彼女の残忍な司令官は、彼女を兵士として鍛えるだけではなく、自分との添い寝を要求した。コモナは、恐怖の中に、憩いの場所を求めていたが、少し年長で白髪の少年と出会い、恋に落ちる。2人は一緒にキャンプを逃げることに決める。彼女は、村に戻って、両親を墓に埋め、魂が不毛な大地をさまようことがないようにしたかったのだ。
 これがKim Nguyenの第4監督長編。
 ベルリン国際映画祭2012 コンペティション部門出品。銀熊賞(女優賞:Rachel Mwanza)、エキュメニカル審査員賞スペシャル・メンション受賞。
 トロント国際映画祭2012 SPECIAL PRESENTATIONS部門出品。
 シッチェス国際ファンタスティック映画祭2012 ニュー・ヴィジョンズ部門出品。最優秀作品賞受賞。
 米国アカデミー賞2012 外国語映画賞 カナダ代表。

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 ・“Still”(カナダ) 監督:マイケル・マッゴーワン
 出演:ジェームズ・クロムウェル、ジュヌビエーヴ・ビジョルド
 物語:ニューブランズウィック州に住む89歳の主人公は、次第に健康が衰えていく妻のために、より過ごしやすい家を建てようとして、政府から差し止めを食らう。
 実話に基づく物語。
 トロント国際映画祭2012 SPECIAL PRESENTATIONS部門出品。
 釜山国際映画祭2012 ワールドシネマ部門出品。

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 ・“Stories We Tell”(カナダ) 監督:サラ・ポーリー
 物語:サラ・ポーリーは、芸能一家の、5人兄弟の末っ子に生まれた。父親はイギリス出身の俳優で、母親はキャスティング・エージェントをしている。サラ自身も4歳で女優デビューし、8歳で主演した。そんな彼女が、第三監督長編の題材として選んだのは、自分の家族で、自ら家族にカメラを向け、現在から過去に関わる問いかけをし、自分でも知らなかった家族の秘密や矛盾を明らかにしようとする。
 ベネチア国際映画祭2012 ベネチア・デイズ出品。
 トロント国際映画祭2012 SPECIAL PRESENTATIONS部門出品。

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 ・“The World Before Her”(カナダ・独・米・英) 監督:Nisha Pahuja
 厳選された20人のミス・インド候補が、コンテストを前に1ヶ月にわたって開かれる研修に入る。彼女たちが、ミス・インドを目指すのは、そうなることで、手っ取り早くスターになれ、キャリアが築け、伝統的な家父長制から抜け出すことができるからだ。一方で、インドの一部では、原理主義者の女性部会が運営するキャンプで、ヒンズーの従順な女性たちを作り出すべく、訓練と教育が行なわれている。インドにおける西洋的な現代性と古い家父長制との衝突は、女性の行動や、女性に対する支配という面でも如実に現れてきている。
 Hot Docs カナディアン国際ドキュメンタリー映画祭2012 最優秀作品 カナダ映画部門受賞。
 モスクワ国際映画祭2012 ドキュメンタリー・コンペティション部門出品。
 チューリヒ映画祭2012 インターナショナル・ドキュメンタリー・コンペティション部門出品。
 ワルシャワ国際映画祭2012 ドキュメンタリー・コンペティション部門 最優秀ドキュメンタリー賞受賞。

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 【短編部門】

 ・“Bydlo”(カナダ) 監督:Patrick Bouchard
 ムソルグスキーの『展覧会の絵』にインスパイアされて制作された短編。ライフ・サイクル、人と動物の力、労働の美しさと厳しさなどを語る。
 アヌシー国際アニメーションフェスティバル2012 短編コンペティション部門出品。
 トロント国際映画祭2012 SHORT CUT CANADA部門出品。
 アニー賞2013短編賞ノミネート。

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 ・“Chef de meute (Herd Leader)” 監督:Chloé Robichaud
 物語:孤独な生活を送っていたクララは、未婚の叔母が亡くなって、彼女のパグ犬を引き取ることになり、生活がひっくり返るような変化を味わう。
 カンヌ国際映画祭2012 短編コンペティション部門出品。
 トロント国際映画祭2012 SHORT CUT CANADA部門出品。

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 ・“Crackin' Down Hard”(カナダ) 監督:Mike Clattenburg
 物語:どうしていいかわからないような問題を抱えて、主人公の青年は、砂漠の真ん中で瞑想する。
 トロント国際映画祭2012 SHORT CUT CANADA部門出品。

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 ・“Kaspar”(カナダ) 監督:Diane Obomsawin
 物語:カスパーは、闇の中で独りで暮らしていたが、黒人に発見され、外の世界へと連れ出される。
 イラストレーターでもあるDiane Obomsawinが自身の絵本をアニメーション化した作品。

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 ・“Lingo”(カナダ) 監督:Bahar Noorizadeh
 物語:少年が偶然から近所の家で火事を起こしてしまう。母親は、アフガニスタンからの移民で、警察から尋問を受ける。彼女は、息子をかばいたいが、言葉の壁もあってなかなかうまくいかない。
 トロント国際映画祭2012 SHORT CUT CANADA部門出品。

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 ・“Malody”(カナダ) 監督:Phillip Barker
 物語:病気を抱えた若い女性が夕食をとっていて、次第に落ち着かなくなり、状況はカオスと化していく。
 トロント国際映画祭2012 SHORT CUT CANADA部門出品。

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 ・“Ne crâne pas sois modeste (Keep a Modest Head)”(カナダ) 監督:Deco Dawson
 監督Deco Dawsonの自伝的ドキュメンタリーで、子ども時代の記憶(それも非常に性的なもの)が描かれる。
 トロント国際映画祭2012 SHORT CUT CANADA部門出品。最優秀短編賞受賞。

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 ・“Old Growth”(カナダ) 監督:Tess Girard
 極寒の冬。老人が、斧と手押し車を使って、薪を切り出しに行く。叙情的ドキュメンタリー。
 トロント国際映画祭2012 SHORT CUT CANADA部門出品。

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 ・“Paparmane (Wintergreen)”(カナダ) 監督:Joëlle Desjardins Paquette
 物語:主人公は、孤独な駐車場係で、死んだ母親が遺したネコの「公爵夫人4世」しか友だちがいない。しかし、生活のために、電報の文章を歌って伝えるという変わった仕事をしているエキセントリックな少女と出会う。

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 ・“Reflexions”(カナダ) 監督:Martin Thibaudeau
 物語:お葬式の物語。表面上からは窺えなくても、故人には様々な物語が秘められている。人を落ち着かなくさせる物語もあれば、感動的な物語もある。
 トロント国際映画祭2012 SHORT CUT CANADA部門出品。

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 ・トロント国際映画祭が選ぶ2010年カナダ映画トップ10:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201012/article_57.html
 ・トロント国際映画祭が選ぶ2011年カナダ映画トップ10:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201112/article_14.html

 ・映画賞&映画祭カレンダー 2012年6月~2013年1月:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201206/article_9.html

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