テッサロニキ国際映画祭2012 各賞発表!

 第53回テッサロニキ国際映画祭(11月2日~11日)の各賞が発表されました。

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 【コンペティション部門】

 ・“Kinshasa Kids”(ベルギー・仏) 監督:Marc-Henri Wajnberg
 ・“Our Little Differences”(独) 監督:Sylvie Michel
 ・“Loving”(ポーランド) 監督:Sławomir Fabicki
 ・“The Color of the Chameleon(Tsvetat Na Hameleona)”(ブルガリア) 監督:Emil Christov
 ・“A Month in Thailand”(ルーマニア) 監督:Paul Negoescu
 ・“Boy Eating the Bird’s Food(To Agori Troi To Fagito Tou Pouliou)”(ギリシャ) 監督:Ektoras Ligizos
 ・“Joy”(ギリシャ 監督:Ilias Yannakakis
 ・『シージャック』“A Hijacking(Kapringen)”(デンマーク) 監督:トビアス・リンホルム(Tobias Lindholm)
 ・“Living(Zhit)”(ロシア) 監督:Vasily Sigarev
 ・『エピローグ』“Epilogue(Hayuta ve Berl-Epilogue)”(イスラエル) 監督:アミール・マノール(Amir Manor)
 ・“Mold(Küf)”(トルコ・独) 監督:Ali Aydin
 ・“Taboor”(イラン) 監督:ワヒド・ワキリファー(Vahid Vakilifar)
 ・“I Am Not a Hipster”(米) 監督:Destin Daniel Cretton
 ・『ヒア・アンド・ゼア』“Aqui y alla”(西・米・メキシコ) 監督:アントニオ・メンデス・エスパルサ(Antonio Méndez Esparza)
 ・“Southwest”(ブラジル) 監督:Eduardo Nunes

 ※ 審査員:Thomas Elsaesser(審査員長/ドイツの映画理論家)、Laufrey Gudjonsdottir(プログラマー、アイスランド映画センターの設立者・ディレクター)、オーレ・クリスチャン・マセン、Joao Pedro Rodrigues(ポルトガルの監督)、Thymios Bakatakis(ギリシャの撮影監督)

 ◆作品賞(Best Feature Film Award - Golden Alexander – Theo Angelopoulos)
 ◎『シージャック』“A Hijacking(Kapringen)”(デンマーク) 監督:トビアス・リンホルム(Tobias Lindholm)

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 『シージャック』“A Hijacking(Kapringen)”(デンマーク) 監督:トビアス・リンホルム(Tobias Lindholm)
 物語:インド洋で、貨物船MV Rosen号が海賊に乗っ取られる。船員は人質にされ、海賊は船舶会社に身代金を要求する。そこから、海賊と船舶会社の経営者との生と死を賭けた心理戦が始まる。
 ベネチア国際映画祭2012 Orizzonti部門出品。
 トロント国際映画祭2012 CONTEMPORARY WORLD CINEMA部門出品。
 チューリヒ映画祭2012 インターナショナル長編コンペティション部門出品。
 AFIフェスト2012 観客賞 New Auteurs部門

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 ◆銀賞/審査員特別賞(Special Jury Award - Silver Alexander)
 ◎“Mold(Küf)”(トルコ・独) 監督:Ali Aydin

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 “Mold(Küf)”(トルコ・独) 監督:Ali Aydin
 物語:Basriは、55歳で、鉄道監視員として、毎日何マイルも線路に沿って歩いている。彼の頭の中を占めるのは、息子のことだ。18年前、息子はイスタンブールの大学に通っていたが、反政府活動により、彼は親権を取り上げられたのだ。そして息子は忽然と消えた。
 ベネチア国際映画祭2012 批評家週間出品。新人監督賞/ルイジ・ディ・ラウエンティス賞(Future of the Lion)受賞。

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 ◆ブロンズ賞/審査員特別賞(Special Jury Award for Originality and Innovation - Bronze Alexander)
 ◎『エピローグ』“Epilogue(Hayuta ve Berl-Epilogue)”(イスラエル) 監督:アミール・マノール(Amir Manor)

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 『エピローグ』“Epilogue (Hayuta ve Berl-Epilogue)”(イスラエル) 監督:アミール・マノール(Amir Manor)
 物語:HayutaとBeriは、年輩の夫婦で、昨今のイスラエルでの彼らを取り巻く社会情勢の変化についていくことすら厳しいと感じていた。彼らは、イスラエルを福祉国家にしようという夢があり、その実現に向けて長年頑張ってきたけれど、ついにそれを断念することに決める。そして、幻滅で辛い夜を過ごした後、最後の旅に出るためにアパートを後にする。
 ベネチア国際映画祭2012 ベネチア・デイズ部門出品。

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 ◆監督賞
 ◎アントニオ・メンデス・エスパルサ 『ヒア・アンド・ゼア』“Aqui y alla”(西・米・メキシコ)

 『ヒア・アンド・ゼア』“Here and There (Aqui y alla)”(米・西・メキシコ) 監督:アントニオ・メンデス・エスパルサ(Antonio Mendez Esparza)
 物語:ペドロが、アメリカで数年働いた後、メキシコのゲレーロにある故郷の山村に戻ってくる。思春期を迎えている長女は、久しぶりに帰ってきた父親をすんなりとは受け入れられず、戸惑いを隠さない。一方、アメリカからキーボードを持ち帰ったペドロは、地元の仲間とバンドを組んで、音楽を始めようとする。妻が3人目の子を身ごもるが、難産で、母子ともに生死の境をさまよう。ひとりの青年が、アメリカで働けるよう、人を紹介してくれないかとペドロに頼んでくる。バンドには先行投資もしていたが、バンド仲間が、個人的な事情で、ひとりまたひとりと去っていく。ペドロ自身も、新しい仕事を探してまわるが、なかなか見つからない。彼の頭の中には、やはりまたアメリカに出稼ぎに行かなければならないのか、という考えがよぎる……。
 カンヌ国際映画祭2012 批評家週間グランプリ。
 サンセバスチャン国際映画祭2012 ホライズンズ・ラティーノ部門出品。
 ゴッサム・アワード2012 ブレイクスルー監督賞ノミネート。
 ムンバイ映画祭2012 インターナショナル・コンペティション部門出品。最優秀作品賞/ゴールデン・ゲイトウェイ賞(The Best Film with a Golden Gateway of India Award)&監督賞受賞。
 東京国際映画祭2012にて上映。

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 ◆脚本賞
 ◎アミール・マノール(Amir Manor) 『エピローグ』“Epilogue”(イスラエル)

 ◆男優賞
 ◎Yannis Papadopoulos “Boy Eating the Bird’s Food(To Agori Troi To Fagito Tou Pouliou)”(ギリシャ)

 “Boy Eating the Bird’s Food(To Agori Troi To Fagito Tou Pouliou)”(ギリシャ) 監督:Ektoras Ligizos
 出演:Yannis Papadopoulos、Lila Baklesi、Kleopatra Perraki、Vangelis Kommatosa
 物語:主人公は、現代のアテネに暮らす若者ヨルゴス。彼は、教育も受け、教養もあるが、家族や友人とも疎遠で、おんぼろアパートで餓死寸前の暮らしをしている。ペットのカナリアのエサにまで手をつけることはしないが、年輩の隣人から盗みを働いたり、街を徘徊しては、ビンに残った飲み残しを集めてまわったりしている。それだけ切羽詰ってしまえば、もう死者から盗みを働くことに何の呵責も覚えない……。
 ブレッソンやカミュ、ドストエフスキーを彷彿とさせると言われる作品で、Ektoras Lygizosの監督デビュー作にして、ギリシャ・ニューウェーブに付け加えられる1本。
 カルロヴィ・ヴァリ国際映画祭2012 男優賞受賞。
 トロント国際映画祭2012 DISCOVERY部門出品。

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 ◆女優賞
 ◎ジュリア・キジョウスカ(Julia Kijowska) “Loving”(ポーランド)

 “Loving”(ポーランド) 監督:Sławomir Fabicki
 物語:マリアとトメクは30代の夫婦で、そろそろ子供がほしいと考えている。表面上はこれ以上ないというくらい恵まれているように見える。新しいアパートに住み、キャリアも約束されている。しかし、マリアには、市長に関わる事柄で、夫には内緒にしている秘密がある。その秘密が明らかになった時、夫婦関係に暗い影が落ち、誤解と拒絶、そして離婚の危機にまで至り、夫婦は試練に立たされる。
 ワルシャワ国際映画祭2012 インターナショナル・コンペティション部門出品。

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 ◆芸術貢献賞(Artistic Achievement Award)
 ◎“Living(Zhit)”(ロシア) 監督:Vasily Sigarev

 “Living(Zhit)”(ロシア) 監督:Vasily Sigarev
 物語:冬のロシア。複数の物語が展開する。母親が双子の娘との関係を改善したいと考えている。若いカップルが教会で結婚式を挙げるが、直後に彼らに残酷な試練が与えられる。少年が疎遠になった父親に会いたいと考えるが、母親が猛烈に反対する。
 ロッテルダム国際映画祭2012 コンペティション部門出品。

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 ◆スペシャル・メンション1位(First Special Mention)
 ・“Taboor”(イラン) 監督:ワヒド・ワキリファー( Vahid Vakilifar)

 “Taboor”(イラン) 監督:ワヒド・ワキリファー( Vahid Vakilifar)
 物語:主人公は、電磁波によって引き起こされる温度上昇から敏感な体を守ろうとして、アルミニウムで作ったジャンプスーツを着ている。そんな体質でありながら、彼は、オートバイに乗って、害虫駆除の仕事に出かけ、縦横に走るメガポリスを走り回っている。
 釜山国際映画祭2012 アジアの窓部門出品。

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 ◆スペシャル・メンション2位(Second Special Mention)
 ◎“The Color of the Chameleon(Tsvetat Na Hameleona)”(ブルガリア) 監督:Emil Christov

 “The Color of the Chameleon(Tsvetat Na Hameleona)”(ブルガリア) 監督:Emil Christov
 出演:Ruscen Vidinliev、Irena Milyankova、Rousy Chanev、Deyan Donkov、Svetlana Yancheva、Samuel Finzi
 物語:熱狂的な情報提供者が、自分で勝手に、秘密の警察組織を作り上げる。彼は、知識人を登用して、お互いを監視させ、秘密の情報を得て、政府を大混乱に陥れる。この秘密警察のおかげで、人々は、心の奥底に封じ込められていた悪意をさらけ出すようになっただけでなく、それを楽しみにすらし始めていた。
 トロント国際映画祭2012 DISCOVERY部門出品。

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 ◆国際批評家連盟賞
 ◎『シージャック』“A Hijacking(Kapringen)”(デンマーク) 監督:トビアス・リンホルム(Tobias Lindholm)

 ◆Human Values Award
 ◎『エピローグ』“Epilogue”(イスラエル) 監督:アミール・マノール(Amir Manor)

 ◆観客賞
 ◎『エピローグ』“Epilogue”(イスラエル) 監督:Aアミール・マノール(Amir Manor)

 ◆国際批評家連盟賞 ギリシャ映画部門
 ◎“Boy Eating the Bird’s Food(To Agori Troi To Fagito Tou Pouliou)”(ギリシャ) 監督:Ektoras Ligizos

 【その他の部門】

 ◆Michael Cacoyannis Award(観客賞 ギリシャ映画部門)
 ◎“Papadopoulos & Sons”(英・ギリシャ) 監督:Marcus Markou

 “Papadopoulos & Sons”(英・ギリシャ) 監督:Marcus Markou
 物語:主人公は、独力で成功し、裕福な暮らしをしていたが、近年の金融危機のあおりを受け、疎遠になっていた兄弟と連絡を取り、若い頃にやっていたフィッシュ&チップスの店を再開させる。

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 ◆観客賞 Balkan Survey部門
 ◎“Beyond The Hills (După Dealuri)”(ルーマニア・仏・ベルギー) 監督:クリスティアン・ムンジウ

 “Beyond The Hills (După Dealuri)”(ルーマニア・仏・ベルギー) 監督:クリスティアン・ムンジウ
 出演:Cosmina Stratan、Cristina Flutur、Valeriu Andriuta、Dana Tapalaga
 物語:アリーナは、かつて孤児院でともに暮らし、世界でただひとり愛し、そして愛されたヴォイチタに会いにドイツからルーマニアに戻る。しかし、ヴォイチタは、神の愛に目覚めて、修道院で暮らしていて、彼女を連れ出そうとするアリーナの誘いを聞こうとしない。
 カンヌ国際映画祭2012 コンペティション部門出品。脚本賞、女優賞(Cosmina Stratan、Cristina Flutur)受賞。
 トロント国際映画祭2012 MASTERS部門出品。
 米国アカデミー賞2013外国語映画賞 ルーマニア代表。

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 ◆観客賞 Open Horizons部門
 ◎『NO』“No”(チリ・米・メキシコ) 監督:パブロ・ラライン

 『NO』“No”(チリ・米・メキシコ) 監督:パブロ・ラライン
 出演:ガエル・ガルシア・ベルナル、Alfredo Castro、ルイス・グネッコ、Antonia Zegers
 物語:1988年。アルゼンチンでは、国際的な圧力もあって、ピノチェト大統領の任期延長に対する国民投票が行なわれようとしていた。反対派のリーダーたちは、広告界の若きエグゼクティヴであるRene Saavedraに依頼して、キャンペーンの陣頭指揮を取らせる。Saavedraと彼のチームは、予算も少なく、ピノチェト派の見張りも受けながら、投票に勝って、国に自由をもたらすために、大胆なプランを実行に移す。
 カンヌ国際映画祭2012 監督週間出品。Arte Cinema Prize受賞。
 トロント国際映画祭2012 SPECIAL PRESENTATIONS部門出品。
 米国アカデミー賞2013 外国語映画賞 チリ代表。

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 【AGORA awards】
 プロジェクトに贈られる賞(共同製作もしくは支援)

 [Crossroads Co-production Forum]

 ◆The Two Thirty Five co-production award
 ◎“Motherland”(トルコ) 監督:Senem Tüzen 製作:Olena Yershova、Tato Film、Yeni Sinemacilar

 ◆French CNC Development award
 ◎“Park”(ギリシャ) 監督:Sofia Exarchou 製作:Amanda Livanou、Guanaco

 ◆スペシャル・メンション
 ◎“Algiers By Night”(アルジェリア) 監督:Yanis Koussim 製作:Claire Mazeau-Karoum、Une Chambre á Soi Productions

 ◆SCRIPT 2 FILM WORKSHOPS of the Mediterranean Film Institute (MFI) awards a scholarship
 ◎“Raw And Cooked”(ルーマニア) 監督・製作:Gabriel Achim 共同製作:Dan Burlac、Green Film

 [WORKS IN PROGRESS]

 ◆GRAAL S.A & CINELABS GREECE awards for the third year one of the Agora Works in Progress films
 ◎“Seaburners”(トルコ) 監督:Melisa Önel 製作:Yamac Okur、Asli Erdem、Bulut Film

 ◆オナラブル・メンション(Honorable mention)
 ◎“My Dog Killer”(スロヴァキア・チェコ) 監督:Mira Fornay 製作:Juraj Buzalka、 Mirafox

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 *当ブログ記事
 ・映画賞&映画祭カレンダー 2012年6月~2013年1月:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201206/article_9.html

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