「Fuck the Forest」って知ってる? ワルシャワ国際映画祭2012 結果発表!

 第28回ワルシャワ国際映画祭(10月12日-21日)の受賞結果が発表になりました。

 【インターナショナル・コンペティション】

 ◆ワルシャワ・グランプリ
 ◎“Tango Libre”(仏・ベルギー・ルクセンブルグ) 監督:Frédéric Fonteyne
 出演:フランソワ・ダミアン(François Damiens)、セルジ・ロペス、Jan Hammenecker、アンヌ・パウリスヴィック(Anne Paulicevich)、Zacharie Chasseriaud
 物語:JCは、刑務所の看守をしているが、私生活は平穏で、取り柄といえば、週に一度タンゴ教室でタンゴを踊ることくらいだ。ある日、30代の女性、アリスがやってきて、彼は彼女と踊る。彼女は、15歳の娘の母親だったが、華やいだ雰囲気があった。翌日、彼は、面会の待合室に彼女の姿を見つける。彼女の面会相手は2人いて、1人は夫で、もう1人は愛人で、2人は事件の共犯者だった。刑務所の看守は、受刑者の家族とつきあってはいけない決まりがあるが、JCは、自分とは違う生き方をしているアリスに惹かれ、決まりなど破ってしまってもいいと考える。
 ベネチア国際映画祭2012 Orizzonti部門出品。審査員特別賞受賞。

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 ◆監督賞
 ◎“Imagine”(ポーランド・英・ポルトガル・仏) 監督:Andrzej Jakimowski
 出演:エドワード・ホッグ、アレクサンドラ・マリア・ラーラ
 物語:イアンは、若い盲人で、杖なしで、歩くことができる。彼は、音や匂いによって、まわりの様子を理解できるのだ。彼は、盲学校に行って、彼のやり方を教えようとする。そこで自分の部屋をもらった彼は、窓の向こうを苦しみながらやってくるエヴァに気づく。エヴァもまた盲人なのだが、杖を折ってしまったのだ。エヴァは、イアンのやり方を習い、2人で、美しくも、危険がいっぱいのリスボンの街へと歩き出す。
 トロント国際映画祭2012 CONTEMPORARY WORLD CINEMA部門出品。

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 ◆審査員特別賞
 ◎“Of Snails and Men”(ルーマニア・仏) 監督:Tudor Giurgiu
 物語:実話に基づく物語。1992年、ルーマニアの小さな村Muscel。国営の自動車会社AROの工場が倒産する。一週間以内に、それをフランスが買い取って、カタツムリの缶詰め工場に作り変えるという噂が広まる。組合のリーダーは、ルーマニアにできたばかりの精子銀行に1000人分の精子を売って、それで資金を作って、工場を買い取ろうと呼びかける。
 トランシルヴァニア国際映画祭2012 オープニング作品。

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 ◆エキュメニカル審査員賞
 ◎“Operation E(Operación E)”(西・コロンビア) 監督:Miguel Courtois Paternina
 物語:実話に基づく物語。クリサントは、コロンビアのGuaviareジャングルで暮らす貧しいコカイン栽培農家である。辺りは、コロンビア革命軍(FARC)に支配されていて、ゲリラの兵士は、彼らに瀕死の赤ん坊を預けて、面倒を見ろと命じる。クリサントは、家族の生活と赤ん坊の命を救うために、家族と赤ん坊を連れて逃げる。
 サンセバスチャン国際映画祭2012 Zabaltegi-Specials部門出品。

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 ◆NETPAC賞
 ◎“Wildlife(Kalayaan)”(フィリピン) 監督:アドルフォ・アリックス・ジュニア
 物語:フリアンは、コタ島にひとりぼっちで駐留している歩哨である。任務は3ヶ月でおしまいのはずが、マニラでクーデターが起こったという未確認情報が入って、彼は島にとどまり続ける。やることは特にない。海岸を歩き回り、ライフルの掃除をし、ポルノを見、ラジオを聴く。ある日、本島から仕官が大声のルシオと新米のエリックを送りつけてくる。3人が揃うとフリアンは、忘れようとしていることを思い出させられる。自分が生き延びるためには、現実にうまく対応するか、正気を失ってしまうかしかないのだ。

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 【1-2コンペティション】

 ◆最優秀作品
 ◎“Dear Betrayed Friends”(ハンガリー・独):監督:Sára Cserhalmi
 物語:Andor Czettlは、60代前半で、ある日、シークレット・サービスの公文書館を訪れて、自分のことについて書かれた資料を読む。すると、驚いたことに、親友のJános Pásztorが数十年にわたって彼を監視し、彼に関する情報を密告していたことがわかる。
 カルロヴィ・ヴァリ国際映画祭2012 イースト・ミーツ・ウェスト コンペティション部門出品。

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 ◆スペシャル・メンション
 ◎『獣たち』“The Wild Ones(Los Salvajes)”(アルゼンチン) 監督:アレハンドロ・ファデル(Alejandro Fadel)
 物語:「少年院で出会ったガウチョ、シモン、グレース、モンソン、デミアンの5人は、自由を求めて少年院を脱走。追ってから逃れ、生き延びるために、強盗や暴力を繰り返し、人々を恐怖に陥れる。」
 ラテンビート映画祭2012にて上映。

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 ◆国際批評家連盟賞
 ◎“The Daughter”(ロシア) 監督:Alexander Kasatkin、Natalya Nazarova
 物語:インナは、10代の娘で、父親と弟と地方の町で暮らしている。彼女の静かな生活は、学校にマーシャという名の転校生がやってきて一変する。2人は友だちになるが、マーシャは、連続殺人の犠牲になる。インナは、マーシャの葬式で、司祭の息子と知り合うが、彼も妹を殺人鬼に殺されていた……。

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 【フリー・スピリット コンペティション】

 ◆最優秀作品
 ◎“Modest(Paziraie Sadeh/Modest Reception)”(イラン) 監督:マニ・ハギギ
 出演:マニ・ハギギ、タラネ・アリシュスティ(Taraneh Alidoosti)
 物語:テヘランからミステリアスなカップルが国境に近い山間の町にやってきて、お金の入った袋を配る。最初は、悪い冗談に見えたその行為は、やがてゲームになり、2人は、お金をもらおうとする人々を、いろんなやり方で貶めていく。2人がどういう関係にあるのかは示されないし、彼らがなぜお金を配っているのかも明かされない。簡単な答えもうまい結論も用意されていない。人間性の暗い部分を垣間見させつつ、これをどう受け止めるかは観る者に任されている。
 ベルリン国際映画祭2012 フォーラム部門出品。NETPAC賞受賞。

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 ★観客賞 フィクション部門
 1位:“Imagine”(ポーランド・英・ポルトガル・仏) 監督:Andrzej Jakimowski
 2位:“Operation E”(西・コロンビア) 監督:Miguel Courtois Paternina
 3位:“The Foster Boy”(スイス・独) 監督:Markus Imboden
 4位:“Blancanieves”(西) 監督:Pablo Berger
 5位:“The Daughter”(ロシア 監督:Alexander Kasatkin、Natalya Nazarova
 6位:“End of Watch”(米) 監督:デイヴィッド・エアー(David Ayer)
 7位:“God's Neighbors”(イスラエル・仏) 監督:Meni Yaesh
 8位:“The Holy Quaternity”(チェコ) 監督:ヤン・フジュベイク
 9位:“Aftermath”(ポーランド・オランダ・ロシア・スロヴァキア) 監督:Władysław Pasikowski
 10位:“The Sessions”(米 監督:ベン・リューイン(Ben Lewin)

 【ドキュメンタリー・コンペティション】

 ◆最優秀ドキュメンタリー
 ◎“Fuck For Forest”(ポーランド・独) 監督:Michał Marczak
 ダニーは、若いノルウェー人で、裕福で保守的な家族の下を離れて、ベルリンに向かう。彼は、そこでFuck For Forestという団体に出会う。それは、自分たちの出演するアマチュアのポルノをインターネットに流し、その収益で、アマゾンの森林を買うということを目的とする団体だ。ポルノは無制限で、料金は月に15ドル。ダニーは、コミューンでのフリー・セックスにスリルを覚える。

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 ◆スペシャル・メンション
 ◎“The World Before Her”(カナダ) 監督:Nisha Pahuja
 厳選された20人のミス・インド候補が、コンテストを前に1ヶ月にわたって開かれる研修に入る。彼女たちが、ミス・インドを目指すのは、そうなることで、手っ取り早くスターになれ、キャリアが築け、伝統的な家父長制から抜け出すことができるからだ。一方で、インドの一部では、原理主義者の女性部会が運営するキャンプで、ヒンズーの従順な女性たちを作り出すべく、訓練と教育が行なわれている。インドにおける西洋的な現代性と古い家父長制との衝突は、女性の行動や、女性に対する支配という面でも如実に現れてきている。
 Hot Docs カナディアン国際ドキュメンタリー映画祭2012出品。最優秀カナダ作品。
 モスクワ国際映画祭2012 ドキュメンタリー・コンペティション部門出品。
 チューリヒ映画祭2012 インターナショナル・ドキュメンタリー・コンペティション部門出品。

 ★観客賞 ドキュメンタリー部門
 1位:“Far Out Isn’t Far Enough: The Tomi Ungerer Story”(米) 監督:Brad Bernstein
 フランス出身の児童文学作家でイラストレーターのトミー・ウンゲラー(1931- )の半生をドキュメンタリーとアニメーションを融合させたスタイルで描く。
 アヌシー国際アニメーションフェスティバル2012出品。
 トロント国際映画祭2012 TIFF DOCS部門出品。

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 2位:“This Ain't California”(独) 監督:Marten Persiel
 3位:“Ping Pong”(英) 監督:Hugh Hartford、Anson Hartford
 4位:“Trash Dance”(米) 監督:Andrew Garrison
 5位:“Samsara”(米) 監督:ロン・フリック(Ron Fricke)
 6位:“One Day After Peace”(イスラエル・南ア) 監督:Miri Laufer、Erez Laufer
 7位:“Stolen Seas”(米) 監督:Thymaya Payne
 8位:“The Queen of Versailles”(米) 監督:Lauren Greenfield
 9位:“Hitler's Children”(イスラエル・独) 監督:Chanoch Ze'evi
 10位:“Soundbreaker”(フィンランド) 監督:Kimmo Koskela

 【短編コンペティション】

 ◆短編グランプリ(Short Grand Prix)
 ◎“A Story For The Modlins”(西) 監督:Sergio Oksman
 物語:俳優エルマー・モデリン(Elmer Modlin)は、『ローズマリーの赤ちゃん』に出演した後、しばらくして妻のマーガレットと息子のネルソンを連れて、マドリッドに去る。彼らは暗いアパートに閉じこもり、マーガレットは、夫と息子をモデルとして、来るべき世紀末を描くことに人生を捧げる。そして30年後。彼らが亡くなり、彼らが遺した膨大な写真や絵や記録が発見される。それらは、ジグソー・パズルのピースとなって、知られざるモデリン家の人々の物語を語り始める……。
 カルロヴィ・ヴァリ国際映画祭2012出品。最優秀ドキュメンタリー賞 30分未満部門。

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 ◆最優秀ライブ・アクション短編(Best Live Action Short)
 ◎“It’s Not A Cowboy Movie(Ce n'est pas un film de cow-boys)”(仏) 監督:Benjamin Parent
 物語:TVで『ブロークバック・マウンテン』が放送された翌日、男子トイレでは、ヴァンサンが、クラスメートのムーサに映画の描写を説明していた。一方、女子便所では、映画に感動したジェシカが、ゲイの父親を持つナージャに質問を浴びせかけていた。
 モントリオール世界映画祭2012 フォーカス・オン・ワールド・シネマ 短編部門出品。

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 ◆最優秀短編アニメーション(Best Animated Short)
 ◎“Noodle Fish”(韓) 監督:Kim Jin man
 物語:純朴な心を持った小魚が水から飛び出して、世界を旅する。彼は、そうすることが大人になることだと信じていたのだ。ある日、彼は、世界の秘密を知り、自由のためにチャレンジをする。

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 ◆観客賞
 ◎“Kolona”(コソボ) 監督:Ujkan Hysaj
 物語:1999年の戦火のコソボ。アデムは、自分の息子を救うか、兄弟の息子を救うか、究極の選択を迫られる。

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 *当ブログ記事

 ・ワルシャワ国際映画祭2012 ラインナップ:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201209/article_34.html

 ・映画賞&映画祭カレンダー 2012年6月~2013年1月:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201206/article_9.html

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