イタリア・ゴールデングローブ賞2012 結果発表!

 第52回イタリア・ゴールデングローブ賞(Globi d'Oro)の結果が発表になりました。(7月3日)

 イタリアのゴールデン・グローブ賞は、アメリカのゴールデン・グローブ賞やフランスのリュミエール賞と同じく外国人記者が選ぶ映画賞で、外国人記者に自国の映画にもっと興味を持ってもらう(そして本国に紹介してもらう)という目的で設立されています。

 今年の受賞結果は以下の通りです。

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 ◆作品賞(Miglior Film)
 ・“Cesare Deve Morire” 監督:パオロ&ヴィットリオ・タヴィアーニ
 ◎“L'industriale” 監督:ジュリアーノ・モンタルド
 ・“Romanzo Di Una Strage” 監督:マルコ・トゥリオ・ジョルダーナ

 ダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞は“Cesare Deve Morire”が受賞。

 ◆監督賞(Migliore Regista)
 ・エマヌエーレ・クリアレーゼ 『大陸』(“Terraferma”)
 ◎フェルザン・オズペテク “Magnifica Presenza”
 ・パオロ&ヴィットリオ・タヴィアーニ “Cesare Deve Morire”

 ダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞は“Cesare Deve Morire”が受賞。
 ナストロ・ダルジェント賞は『きっと ここが帰る場所』が受賞。

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 ◆男優賞(Migliore Attore)
 ◎エリオ・ジェルマーノ “Magnifica Presenza”
 ・アドリアーノ・ジャンニーニ(Adriano Giannini) “Sandrine nella pioggia”(監督: トニーノ・ザンガルディ(Tonino Zangardi))
 ・ヴァレリオ・マスタンドレア “Romanzo Di Una Strage”

 ダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞は、ミシェル・ピコリ(『ローマ法王の休日』)が受賞。
 ナストロ・ダルジェント賞主演男優賞は、ピエロフランチェスコ・ファヴィーノ(“A.C.A.B. – All Cops Are Bastards”、“Romanzo di una strage ”)受賞。

 ◆女優賞(Migliore Attrice)
 ◎アーシア・アルジェント “Isole”(監督:Stefano Chiantini)
 ・カロリーナ・クレセンティ(Carolina Crescentini) “L'industriale”
 ・ヴァレリオ・ゴリーノ 『バッグにはクリプトナイト』(“La Kryptonite Nella Borsa”)(監督:イヴァン・コトロネオ(Ivan Cotroneo))

 ダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞は、チャオ・タオ(『シュン・リーと詩人』)が受賞。
 ナストロ・ダルジェント賞主演女優賞は、ミカエラ・ラマツォッティが受賞。

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 ◆脚本賞(Migliore Sceneggiatura)
 ・アンドレア・プルガトーリ(Andrea Purgatori) “L'industriale”
 ・マルコ・トゥリオ・ジョルダーナ、サンドロ・ペトラリア(Sandro Petraglia)、ステファノ・ルッリ(Stefano Rulli) “Romanzo di una strage”
 ◎ロベルト・ファエンツァ(Roberto Faenza) “Un giorno questo dolore ti sara' utile(Someday This Pain Will Be Useful to You)”(監督:ロベルト・ファエンツァ)

 ダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞は、『きっと ここが帰る場所』が受賞。
 ナストロ・ダルジェント賞は、“Romanzo Di Una Strage”が受賞。

 ◆撮影賞(Migliore Fotografia)
 ・ファビオ・チャンチェッティ(Fabio Cianchetti) 『大陸』
 ・マウリツィオ・カルヴェージ(Maurizio Calvesi) “Magnifica presenza”
 ◎アルナルド・カティナーリ(Arnaldo Catinari) “L'industriale”

 ダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞とナストロ・ダルジェント賞ともに、『きっと ここが帰る場所』が受賞。

 ◆音楽賞(Migliore Musica)
 ・パスクァーレ・カタラーノ(Pasquale Catalano) “Magnifica presenza”
 ・I Mammooth “Sandrine nella pioggia”
 ◎アンドレア・モリコーネ(Andrea Morricone) “L'industriale”

 ダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞作曲賞は、デイヴィッド・バーン(『きっと ここが帰る場所』)が受賞。
 ナストロ・ダルジェント賞作曲賞は、フランコ・ピエルサンティ(『大陸』&“Il primo uomo”)が受賞。

 ◆オリジナル歌曲賞(Canzone Originale (Interprete))
 ・“Tutta colpa della Musica”(監督:リッキー・トニヤッツィ)-‘Il tempo che verra’ Arisa
 ・“Un giorno questo dolore ti sarà utile(Someday This Pain Will Be Useful to You)”(監督:ロベルト・ファエンツァ(Roberto Faenza))-‘Love is required’ アンドレア・グエラ(Andrea Guerra)、Michele von Buren、Elisa
 ◎“Com'e' bello far l'amore(Love Is in the Air)”(監督:ファウスト・ブリッツィ)-‘Com'e' bello fare l'amore’ パティ・ブラヴォ(Patty Pravo)

 ダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞は、『きっと ここが帰る場所』が受賞。
 ナストロ・ダルジェント賞は、“Un giorno questo dolore ti sarà utile”が受賞。

 ◆第1回作品賞(Migliore Opera Prima)
 ◎“Appartamento ad Atene” 監督:Ruggero Dipaola
 ・“Ciliegine” 監督:ラウラ・モランテ
 ・『七つの慈しみ』“Sette opere di misericordia” 監督:ジャンルカ・デ・セリオ(Gianluca De Serio)、マッシミリアーノ・デ・セリオ(Massimiliano De Serio)

 ダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞もナストロ・ダルジェント賞も、フランチェスコ・ブルーニ 『シャッラ/いいから!』が受賞。

 ◆コメディー賞(Migliore Commedia)
 ・“Benvenuti Al Nord” 監督:Luca Miniero
 ◎“Com'è bello far l'amore(Love Is in the Air)” 監督:ファウスト・ブリッツィ
 ・“Posti in Piedi in Paradiso” 監督:カルロ・ヴェルドーネ

 ナストロ・ダルジェント賞は、“Posti in piedi in paradiso”が受賞。

 ◆ドキュメンタリー賞(Documentari)
 ・“Le coccinelle” 監督:Emanuele Pirelli
 ・“Le vere false teste di Modigliani” 監督:Giovanni Donfrancesco
 ◎“Mare chiuso” 監督:Stefano Liberti、アンドレア・セグレ(Andrea Segre)

 ダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞は、“Tahrir Liberation Square”(監督:Stefano Savona)が受賞。

 ◆短編映画賞(Cortometraggi)
 ◎“La casa di Esther” 監督:Diego Manfredini
 ・“Pollicino” 監督:Cristiano Anania
 ・“Tiger Boy” 監督:Gabriele Mainetti

 ◆ヨーロッパ映画賞(Miglior Film Europeo)
 ・“Aguasaltas.com”(ポルトガル・ブラジル) 監督:ルイス・ガレバオ・テレシュ(Luis Galvao Teles)
 ◎『最強のふたり』(仏)  監督:エリック・トレダノ、オリヴィエ・ナカシュ
 ・『アーティスト』(仏) 監督:ミシェル・アザナヴィシウス

 ダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞(EU映画賞)は、『最強のふたり』が受賞。
 ナストロ・ダルジェント賞は、『アーティスト』が受賞。

 ◆ヨーロッパ・ゴールデングローブ(European Golden Globe)
 ◎アンドレア・オズヴァルト(Andrea Osvart)(女優)

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 ◆助演男優賞
 ◎Beppe Fiorello 『大陸』、“Magnifica presenza”

 ◆助演女優賞
 ◎パオラ・ミナッチョーニ(Paola Minaccioni) “Magnifica presenza”

 ◆ディスカヴァリー監督賞(Director Discovery)
 ◎ラウラ・モランテ “Ciliegine(Cherries)”

 ◆最優秀プロデューサー賞
 ◎エルダ・フェッリ(Elda Ferri) “Un giorno questo dolore ti sarà utile(Someday This Pain Will Be Useful to You)”

 ◆金のスペシャル・グローブ賞(Special Globo D’oro)
 ◎アン・プロクレマー(Anna Proclemer)(女優) “Magnifica Presenza”

 ◆見逃してはいけない映画賞(Film That Shouldn’t Be Forgotten)
 ◎Fabrizio Cattani “Maternity Blues”

 ◆審査員特別賞
 ◎ピエロフランチェスコ・ファヴィーノ

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 ◆スペシャル・メンション
 ◎ジョヴァンナ・カウ(Giovanna Cau)(女優) 映画に賭けた人生に対して

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 ◆生涯貢献賞
 ◎ミケーレ・プラチド

 ◆外国人記者グランプリ(Gran Premio Stampa Estera)
 ◎ジャンニ・アメリオ “Il primo uomo(The First Man)”

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 主な作品のノミネート&受賞状況は以下の通りです。

 ・“L'industriale”(3/5):作品・女優・脚本・撮影・音楽
 ・“Magnifica Presenza”(2/4):監督・男優・撮影・音楽 +助演男優・助演女優
 ・“Romanzo Di Una Strage”(0/3):作品・男優・脚本
 ・“Cesare Deve Morire”(0/2):作品・監督
 ・『大陸』(0/2):監督・撮影 +助演男優
 ・“Sandrine nella pioggia”(0/2):男優・音楽
 ・“Un giorno questo dolore ti sara' utile”(1/2):脚本・歌曲 +プロデューサー賞
 ・“Com'e' bello far l'amore”(2/2):歌曲・コメディー

 対象期間、対象作品、対象枠の違いもありますが、今期のイタリア映画賞は、すべての映画賞で異なる作品が上位の賞を受賞することになりました。

 イタリア・ゴールデングローブ賞で最多賞になったのは“L'industriale”で、ダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞作品賞・監督賞を受賞した“Cesare Deve Morire”はここでは無冠に終わりました。

 イタリア・ゴールデングローブ賞は、ノミネート枠が少ないこともあって、ちょっとノミネーションに偏りがあるんじゃないかとも感じられますが、ノミネート部門以外にいくつもの部門があり、それらによって、メイン部門のバランスの悪さをフォローしているようです。

 これで、2011年から2012年前半の主だったイタリア映画のタイトルはほぼ挙がったことになります。“Cesare Deve Morire”は当然劇場公開されるとして、あと、“Magnifica Presenza”、“Romanzo Di Una Strage”、“Ciliegine(Cherries)”は次回のイタリア映画祭での上映を期待したいところでしょうか。

 ここまで見てきて、気のついたことを1つだけ挙げておくと、イタリア映画界とアメリカ映画界の関係が新しいステージに入ったと思われることで、ガブリエレ・ムッチーノや『きっと ここが帰る場所』、“Un giorno questo dolore ti sara' utile(Someday This Pain Will Be Useful to You)”、“To Rome with Love”などにそれが窺えます。
 単純に言うと、監督1人だけとか、俳優の1人か2人ではなく、がっつりと両国が組んで、(共同製作を大々的な売り物にしない)ごく自然な物語や作品を生み出しつつあることで、両国の人的・資本的国際交流の成熟が感じられます。近年のヨーロッパ映画にはインターナショナルだったり、トランス・ナショナルだったりする作品が増えてきましたが、それがアメリカにまで広がってきたということでしょうか。

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 *当ブログ記事

 ・イタリア・ゴールデングローブ賞2012 ノミネーション:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201206/article_16.html
 ・イタリア・ゴールデングローブ賞2011 ノミネーション:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201106/article_12.html
 ・イタリア・ゴールデングローブ賞2011 受賞結果:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201107/article_16.html
 ・イタリア・ゴールデングローブ賞2010 ノミネーション:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201006/article_14.html
 ・イタリア・ゴールデングローブ賞2010 受賞結果:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201007/article_2.html
 ・イタリア・ゴールデングローブ賞2009 受賞結果:http://umikarahajimaru.at.webry.info/200907/article_8.html

 ・ナストロ・ダルジェント賞2012 ノミネーション:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201206/article_11.html
 ・ナストロ・ダルジェント賞2012 受賞結果:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201207/article_1.html

 ・ダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞2012 ノミネーション:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201204/article_13.html
 ・ダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞2012 受賞結果:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201205/article_10.html

 ・イタリア・オンライン映画賞2012 受賞結果:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201205/article_11.html

 ・映画賞&映画祭カレンダー 2012年6月~2013年1月:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201206/article_9.html

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 主な受賞作品を以下に簡単に紹介しておきます。

 ・“L'industriale”(2011/伊)
 監督:ジュリアーノ・モンタルド
 出演:ピエロフランチェスコ・ファヴィーノ、カロリーナ・クレセンティ(Carolina Crescentini)、Eduard Gabia、フランチェスコ・シャンア(Francesco Scianna)、Elena Di Cioccio、Elisabetta Piccolomini、アンドレア・ティドナ(Andrea Tidona)
 物語:40代のニコラは、トリノで工場を経営していたが、国を揺さぶるような不況の打撃を受けて倒産の危機にあった。だが、まだあきらめたくはなかった。また私生活でも、妻と疎遠になっていて、関係修復は不可能だった。工場の従業員からも突き上げを食らう。彼は、なんとかして状況を打開するが、それは汚い手段を使ったものだった。

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 ・“Magnifica Presenza(Magnificent Presence)”(2012/伊)
 監督:フェルザン・オズペテク
 出演:エリオ・ジェルマーノ、マルゲリータ・ブイ、ヴィットリア・プッチーニ(Vittoria Puccini)、Beppe Fiorello、アンドレア・ボスカ(Andrea Bosca)、Alessandro Roja、Paola Minaccioni、Cem Yilmaz、Ambrogio Maestri、Claudia Potenza
 物語:ピエトロは、28歳で、俳優を目指している。ローマにやってきて、最初はいとこと一緒に住んで、パン屋で働きながら、俳優になるための修行を続ける。のちに、自分で家を借りるが、その家では、家具が勝手に動いたり、奇妙なことが起こり始める。彼はこれをこの家に住み着いている幽霊のせいだと考えるが、それが彼の冒険の始まりだった……。

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 ・『大陸』“Terraferma”(2011/伊・仏)
 監督:エマヌエーレ・クリアレーゼ(Emanuele Crialese)
 出演:Filippo Pucillo、Donatella Finocchiaro、Giuseppe Fiorello、クラウディオ・サンタマリア
 物語:プチーロ一家は孤島で暮らしている。エルネストは漁師だが、70歳で、船ももうスクラップ同然だった。孫のフィリッポは、20歳で、父親を海で亡くし、エルネストと叔父のニノに育てられていた。フィリッポの母はまだ若く、自分のためにも、フィリッポのためにも、もうここを去らなければならないと考えていた。そんな時、島によそ者であるサラとその息子がやってくる。エルネストは、島のしきたりに従って、彼らを追い出そうとするがうまくいかない。彼らがやってきたことで、プチーロ一家は動揺し、新たな決断を余儀なくされる……。
 ベネチア国際映画祭2011 コンペティション部門出品。審査員特別賞、ユニセフ賞(Cinema for UNICEF Commendation)、Francesco Pasinetti (SNGCI) Award受賞。
 米国アカデミー賞2012 外国語映画賞イタリア代表作品。
 イタリア映画祭2012にて上映。

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 ・“Un giorno questo dolore ti sara' utile(Someday This Pain Will Be Useful to You)”(伊・米)
 監督:ロベルト・ファエンツァ
 出演:トビー・レグボ、エレン・バーステン、マルシア・ゲイ・ハーデン、ピーター・ギャラガー、ルーシー・リュー、スティーヴン・ラング、デボラ・アン・ウォール
 物語:10代のジェームズは、自分の性と、壊れかけた家族の間で、アイデンティティーの危機に陥っている。母のマージョリーは、芸術家気取りで、空き缶アートを展示し、男をとっかえひっかえしている。3番目の夫は、ギャンブル狂で、新婚旅行中に母を放ったらかしにしてしまう。実の父のポールは、娘のような女の子とデートを重ねている。叔母のジリアンは倍くらいの年齢の男たちと外出している。唯一頼りになるのは祖母のネネットで、自立心の強い彼女だけがジェームズのことを気遣ってくれる。彼は、型破りはサイコセラピストのガイダンスを受けて、新たな人生に対するセラピーをスタートさせる。

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 ・“Com'e' bello far l'amore(Love Is in the Air)”(伊)
 監督:ファウスト・ブリッツィ
 出演:ファビオ・デ・ルイジ(Fabio De Luigi)、クラウディア・ジェリーニ(Claudia Gerini)、フィリッポ・ティーミ、Giorgia Wurth、Virginia Raffaele、アレッサンドロ・スペルドゥーティ(Alessandro Sperduti)、Michela Andreozzi、マルゲリータ・ブイ、Eleonora Bolla、 Franco Trentalance
 物語:アンドレアとジュリアは、結婚して、子どももいて、美しい家があり、幸せな結婚生活を送っている。1つ問題があるとすれば、全くのセックスレスになってしまっていることで、それが、ジュリアの古い友人で、今はポルノ俳優をしているマックスがやってきたことで、状況が変わる。ジュリアは、マックスに、セックスのアドバイザーになってもらおうとして、それがきっかけで3人の関係がおかしなものになる。

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 ・“Mare chiuso”(伊)
 監督:Stefano Liberti、アンドレア・セグレ(Andrea Segre)
 2011年3月、リビアでの内戦により、難民もしくは移民として多くの人々がリビアを脱出し始めた。彼らの多くは、カダフィ大佐とベルルスコーニ首相が2009年に結んだ合意(アフリカからリビアを経由して、不法移民がイタリアへと流入するのを防止するために、両国軍によって地中海合同巡視活動を行なう)により、イタリア海域からアフリカへと押し戻されるという悪夢に見舞われる。本作は、イタリアへの入国を拒否された難民たちがストラスブールの欧州人権裁判所で行なった証言に基づくドキュメンタリーで、裁判で、イタリア政府は彼らへの賠償を命じられることになった。
 『シュン・リーと詩人』がイタリア映画祭2012で上映されたばかりのアンドレア・セグレ監督最新作。

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 ・“Ciliegine(Cherries/ La cerise sur le gâteau)”(仏・伊)
 監督:ラウラ・モランテ
 出演:ラウラ・モランテ、パスカル・エルベ、イザベル・カレ、サミール・ゲスミ(Samir Guesmi)、エンニオ・ファンタスキーニ
 物語:アマンダは、男性嫌いで、それが彼女が幸せをつかむのを邪魔している。フロランスは、なんとかして彼女に幸せをつかんでもらいたくて、みんなカップルで来るからと大晦日のパーティーに彼女を引っ張り出す。当日、ゲイのマキシーヌがぎりぎりになって、アムステルダムの恋人に会うためにキャンセルしたために、代わりに、妻に棄てられたばかりの独り者の同僚アントワーヌがパーティーにやってくる……。

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 ・“Maternity Blues”(伊)
 監督:Fabrizio Cattani
 出演:アンドレア・オズヴァルト(Andrea Osvart)、Monica Barladeanu、Chiara Martegiani、Marina Pennafina、ダニエレ・ペッチ(Daniele Pecci)、Pascal Zullino、Elodie Treccani、Giulia Weber、リア・タンジ(Lia Tanzi)
 物語:子殺しという罪を犯した4人の女性が、精神病院の監房に収容されている。彼らはそこで刑に服しているが、その罰のほとんどは子殺しによって人生を滅亡に追いやってしまったという精神的なものだ。彼らは、誰がどんな罪を犯したのかを知り、次第に断片的に自らの罪の告白をするようになる。そして、彼らの間に仲間意識が芽生えていく。

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