米国アカデミー賞2012 受賞結果! 前哨戦からの流れといくつかの記録!

 第84回米国アカデミー賞の結果が発表されました。

 ◆作品賞
 ・『ファミリー・ツリー』 製作:ジム・バーク、アレクサンダー・ペイン、ジム・テイラー
 ・『ヘルプ~心がつなぐストーリー~』 製作:マイケル・バーナサン、クリス・コロンバス、Brunson Green
 ・『ヒューゴの不思議な発明』 製作:グレアム・キング、マーティン・スコセッシ
 ・『マネーボール』 製作:マイケル・デ・ルカ、レイチェル・ホロヴィッツ、ブラッド・ピット
 ・『戦火の馬』 製作:キャスリーン・ケネディ、スティーヴン・スピルバーグ
 ◎『アーティスト』 製作:トマ・ラングマン
 ・『ミッドナイト・イン・パリ』 製作:レッティ・アロンソン、スティーヴン・テネンバウム
 ・『ものすごくうるさくて、ありえないほど近い』 スコット・ルーディン
 ・『ツリー・オブ・ライフ』 サラ・グリーン、ビル・ポーラッド、デデ・ガードナー、グラント・ヒル

 『アーティスト』は、サイレント映画(あるいは大半がサイレントの映画)として第1回大会の『つばさ』以来の受賞。
 『アーティスト』は、70年代以降の黒白映画(あるいは大半が黒白の映画)として、1994年の『シンドラーのリスト』以来の作品賞受賞。
 『アーティスト』は、フランス映画として初の作品賞ノミネートで、初受賞。
 「コメディー映画」の作品賞受賞は、1999年の『恋におちたシェイクスピア』以来。
 トマ・ラングマンは、初ノミネートにして初受賞。

 [前哨戦の結果]
 約半数を『アーティスト』が受賞し、残りを『ツリー・オブ・ライフ』『ファミリー・ツリー』『ヒューゴの不思議な発明』『ヘルプ~心がつなぐストーリー~』で分け合っています。
 放送映画批評家協会賞、ゴールデン・グローブ賞コメディー/ミュージカル部門、製作者組合賞(PGA)、監督組合賞(DGA)、BAFTA英国アカデミー賞、セザール賞等、すべて『アーティスト』が受賞していたので、順当といえば順当の結果で、米国アカデミー賞も前哨戦の流れを踏襲しました。


 ◆監督賞
 ◎ミシェル・アザナヴィシウス 『アーティスト』
 ・アレクサンダー・ペイン 『ファミリー・ツリー』
 ・マーティン・スコセッシ 『ヒューゴの不思議な発明』
 ・ウディ・アレン 『ミッドナイト・イン・パリ』
 ・テレンス・マリック 『ツリー・オブ・ライフ』

 ゴールデン・グローブ賞を除けば、放送映画批評家協会賞、監督組合賞(DGA)、BAFTA英国アカデミー賞、セザール賞等、すべてミシェル・アザナヴィシウスが受賞していました。作品賞も『アーティスト』だったので、至極順当です。


 ◆主演男優賞
 ・ジョージ・クルーニー 『ファミリー・ツリー』
 ◎ジャン・デュジャルダン 『アーティスト』
 ・ブラッド・ピット 『マネーボール』
 ・デミアン・ビチル 『明日を継ぐために』
 ・ゲイリー・オールドマン 『裏切りのサーカス』

 ゴールデン・グローブ賞コメディー/ミュージカル部門、俳優組合賞(SAG)、BAFTA英国アカデミー賞と同じ結果になりました。
 ジャン・デュジャルダンは初ノミネート、初受賞。フランス人男優として4人目のノミネートにして初受賞。フランス人俳優としては5人目の受賞。


 ◆主演女優賞
 ・ヴィオラ・デイヴィス 『ヘルプ~心がつなぐストーリー~』
 ◎メリル・ストリープ 『マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙』
 ・ミシェル・ウィリアムズ 『マリリン 7日間の恋』
 ・グレン・クローズ 『アルバート・ノッブス』
 ・ルーニー・マーラ 『ドラゴン・タトゥーの女』

 意外!
 メリル・ストリープは、これまで17回目のノミネートで、29年ぶり、3度目の受賞(主演女優賞は『ソフィーの選択』以来の2度目。29年ぶり)。
 前哨戦でメリル・ストリープが受賞したのは、ゴールデン・グローブ賞ドラマ部門とBAFTA英国アカデミー賞くらいでしたが、ここらで流れが変わったようです。
 「実在の人物を演じての受賞」は今回はここだけでした。


 ◆助演男優賞
 ・ケネス・ブラナー 『マリリン 7日間の恋』
 ◎クリストファー・プラマー 『人生はビギナーズ』
 ・ニック・ノルティー “Warrior”
 ・ジョナ・ヒル 『マネーボール』
 ・マックス・フォン・シドー 『ものすごくうるさくて、ありえないほど近い』

 本命!
 クリストファー・プラマーは、82歳2ケ月の受賞で、最高齢受賞記録を更新!


 ◆助演女優賞
 ・ベレニス・ベジョ 『アーティスト』
 ・ジェシカ・チャスティン 『ヘルプ~心がつなぐストーリー~』
 ◎オクタヴィア・スペンサー 『ヘルプ~心がつなぐストーリー~』
 ・メリッサ・マッカーシー 『ブライズメイズ』
 ・ジャネット・マクティア 『アルバート・ノッブス』

 本命!
 初ノミネート初受賞。
 黒人女優の受賞は2年ぶり、史上6人目。


 ◆オリジナル脚本賞
 ◎『ミッドナイト・イン・パリ』 ウディ・アレン
 ・『アーティスト』 ミシェル・アザナヴィシウス
 ・『ブライズメイズ』 アニー・マモーロ、クリステン・ウィグ
 ・『マージン・コール』 J・C・チャンダー
 ・『別離』 アスガー・ファルハディ

 本命!
 ウディ・アレンは22回目のノミネート(脚本部門では15回目) で、25年ぶり3回目の脚本賞受賞。脚本賞3度受賞は史上初!

 ◆脚色賞
 ◎『ファミリー・ツリー』 アレクサンダー・ペイン、ナット・ファクソン、ジム・ラッシュ
 ・『マネーボール』 スティーヴン・ザイリアン、アーロン・ソーキン、スタン・チャービン
 ・『ヒューゴの不思議な発明』 ジョン・ローガン
 ・『スーパー・チューズデー~正義を売った日~』 ジョージ・クルーニー、グラント・ヘスロヴ、Beau Willimon
 ・『裏切りのサーカス』 ブリジット・オコナー、ピーター・ストローハン

 USCスクリプター、脚本家組合賞(WGA)と同じ結果。
 アレクサンダー・ペインは、これまで2作品で脚色賞に2回、監督賞に1回ノミネートされて、『サイドウェイ』に続き、2回目の脚色賞受賞。ナット・ファクソンとジム・ラッシュは初ノミネート初受賞。


 ◆撮影賞
 ・『アーティスト』 ギヨーム・シフマン
 ◎『ヒューゴの不思議な発明』 ロバート・リチャードソン
 ・『ツリー・オブ・ライフ』 エマヌエル・ルベツキ
 ・『戦火の馬』 ヤヌス・カミンスキー
 ・『ドラゴン・タトゥーの女』 ジェフ・クローネンウェス

 前哨戦では、ほぼ完全に『ツリー・オブ・ライフ』が制していただけに、本年度の受賞結果の中で最も意外な受賞結果となりました。
 ロバート・リチャードソンは7回のノミネートで、『JFK』『アビエイター』に続き、3度目の受賞。
 3D作品の撮影賞受賞は、『アバター』以来2年ぶり2本目。


 ◆編集賞
 ◎『ドラゴン・タトゥーの女』 カーク・バクスター、アンガス・ウォール
 ・『ヒューゴの不思議な発明』 セルマ・スクーンメイカー
 ・『アーティスト』 ミシェル・アザナヴィシウス、Anne-Sophie Bion
 ・『ファミリー・ツリー』 ケヴィン・テント
 ・『マネーボール』 クリストファー・テレフセン

 映画編集者賞(ACE)とも異なる結果になり、データ的にはかなり例外的な結果になりました! 放送映画批評家協会賞とは同じ結果。
 カーク・バクスターとアンガス・ウォールは、前回『ソーシャル・ネットワーク』に続き、2連覇!


 ◆美術賞
 ・『アーティスト』 プロダクション・デザイナー:ローレンス・ベネット、アート・ディレクター:Robert Gould
 ◎『ヒューゴの不思議な発明』 プロダクション・デザイナー:ダンテ・フェレッティ、装飾:Francesca Lo Schiavo
 ・『ハリー・ポッターと死の秘宝 PART2』 プロダクション・デザイナー:スチュアート・クレイグ、装飾:ステファニー・マクミラン(Stephenie McMillan)
 ・『戦火の馬』 プロダクション・デザイナー:リック・カーター、装飾:Lee Sandales
 ・『ミッドナイト・イン・パリ』 プロダクション・デザイナー:Anne Seibel 装飾:Hélène Dubreuil

 放送映画批評家協会賞、美術監督組合賞(ADG)、BAFTA英国アカデミー賞と同じ結果。
 ダンテ・フェレッティは9回目のノミネートで、『アビエイター』『スウィーニー・トッド』に続き、3回目の受賞。Francesca Lo Schiavoは8回目のノミネートで、『アビエイター』『スウィーニー・トッド』に続き、3回目の受賞。
 3D作品の美術賞受賞は3年連続。


 ◆衣裳デザイン賞
 ◎『アーティスト』 マーク・ブリッジス
 ・『ヒューゴの不思議な発明』 サンディー・パウエル
 ・『ジェーン・エア』 Michael O’Connor
 ・“W.E.” アリアンヌ・フィリップス
 ・“Anonymous” Lisy Christl

 衣裳デザイナー組合賞(CDG)とは異なったものの、放送映画批評家協会賞、BAFTA英国アカデミー賞と同じ結果になりました。
 マーク・ブリッジスは初ノミネート初受賞。


 ◆メイキャップ賞
 ・『アルバート・ノッブス』 Martial Corneville、Lynn Johnston、Matthew W. Mungle
 ・『ハリー・ポッターと死の秘宝 PART2』 ニック・ダドマン、Amanda Knight、Lisa Tomblin
 ◎『マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙』 Mark Coulier、J. Roy Helland

 BAFTA英国アカデミー賞とは同じ結果になったものの、やや意外。
 Mark Coulier、J. Roy Hellandは初ノミネート初受賞。


 ◆視覚効果賞
 ・『ハリー・ポッターと死の秘宝 PART2』 ティム・バーク、David Vickery、Greg Butler、ジョン・リチャードソン
 ・『猿の惑星:創世記』 ジョー・レッテリ、Dan Lemmon、R. Christopher White、Daniel Barrett
 ◎『ヒューゴの不思議な発明』 ロブ・レガト、Joss Williams、ベン・グロスマン、Alex Henning
 ・『トランスフォーマー/ダークサイド・ムーン』 Scott Farrar、Scott Benza、Matthew Butler、John Frazier
 ・『リアル・スティール』 Erik Nash、John Rosengrant、Dan Taylor、Swen Gillberg

 視覚効果協会賞(VES)で2部門受賞の『ヒューゴの不思議な発明』が受賞。前哨戦の結果は参考にならず。
 ロブ・レガトは3回目のノミネートで、『タイタニック』以来2回目の受賞。Joss Williams、ベン・グロスマン、Alex Henningは初ノミネート初受賞。
 3D作品の視覚効果賞受賞は、『アバター』以来2年ぶり2本目。


 ◆録音賞
 ◎『ヒューゴの不思議な発明』 Tom Fleischman、John Midgley
 ・『戦火の馬』 ゲイリー・ライドストローム、Andy Nelson、Tom Johnson、Stuart Wilson
 ・『マネーボール』 Deb Adair、Ron Bochar、Dave Giammarco、Ed Novick
 ・『ドラゴン・タトゥーの女』 David Parker、Michael Semanick、Ren Klyce、Bo Persson
 ・『トランスフォーマー/ダークサイド・ムーン』 Greg P. Russell、Gary Summers, Jeffrey J. Haboush、Peter J. Devlin

 BAFTA英国アカデミー賞、映画音響協会賞(CAS)と同じ結果。
 Tom Fleischmanは5回目のノミネートで初受賞。John Midgleyは『英国王のスピーチ』に続き2年連続3回目のノミネートで初受賞。
 15回目のノミネートだったGreg P. Russellは今回も受賞ならず。


 ◆音響編集賞
 ・『ドライヴ』 Lon Bender、Victor Ray Ennis
 ・『ドラゴン・タトゥーの女』 Ren Klyce
 ・『トランスフォーマー/ダークサイド・ムーン』 Ethan Van der Ryn、Erik Aadahl
 ・『戦火の馬』 Richard Hymns、ゲイリー・ライドストローム
 ◎『ヒューゴの不思議な発明』 Philip Stockton、Eugene Gearty

 ゴールデン・リール賞 長編映画 音響効果/効果音部門 音響編集賞にノミネートもされなかった『ヒューゴの不思議な発明』が受賞。
 録音賞と音響編集賞が3年連続で同じ結果。90年代半ばよりこうした傾向は強まっていて、過去7年では5回同じ結果になっています。
 Philip Stocktonは初ノミネート初受賞。Eugene Geartyは2回目のノミネートで初受賞。


 ◆オリジナル作曲賞
 ◎『アーティスト』 ルドヴィック・ブールス
 ・『ヒューゴの不思議な発明』  ハワード・ショア
 ・『戦火の馬』 ジョン・ウィリアムズ
 ・『タンタンの冒険/ユニコーン号の秘密』 ジョン・ウィリアムズ
 ・『裏切りのサーカス』 アルベルト・イグレシアス

 本命!
 ルドヴィック・ブールスは初ノミネート初受賞。


 ◆オリジナル歌曲賞
 ◎“The Muppets”:‘Man or Muppet’ Bret McKenzie
 ・『ブルー 初めての空へ』:‘Real in Rio’ セルジオ・メンデス、Carlinhos Brown、Siedah Garrett

 Bret McKenzieは初ノミネート初受賞。


 ◆短編映画賞
 ・“Pentecost”(アイルランド) 監督:ピーター・マクドナルド(Peter McDonald)
 ◎“The Shore”(アイルランド) 監督:テリー・ジョージ(Terry George) 製作:Oorlagh George
 ・“Raju”(独・インド) 監督:Max Zähle 製作:Stefan Gieren
 ・“Tuba Atlantic”(ノルウェー) 監督:Hallvar Witzø
 ・“Time Freak”(米) 監督:Andrew Bowler 製作:Gigi Causey

 テリー・ジョージは初受賞。『父の祈りを』で脚色賞ノミネート、『ホテル・ルワンダ』でオリジナル脚本賞ノミネート。


 ◆長編ドキュメンタリー賞
 ・“Paradise Lost 3: Purgatory”(米) 監督:ジョー・バーリンジャー& ブルース・シノフスキー
 ◎“Undefeated”(米) 監督:ダニエル・リンジー(Dan Lindsay)、TJ Martin 製作:Rich Middlemas
 ・『もしもぼくらが木を失ったら』“If a Tree Falls: A Story of the Earth Liberation Front”(米・英) 監督:マーシャル・カリー(Marshall Curry)
 ・“Hell and Back Again”(米・英・アフガニスタン) 監督:Danfung Dennis 製作:Mike Lerner
 ・『Pina/ピナ・バウシュ 踊り続けるいのち』“Pina”(独・仏) 監督:ヴィム・ヴェンダース 製作:ジャン=ピエロ・リンゲル

 初ノミネート初受賞。


 ◆短編ドキュメンタリー賞
 ・“The Barber of Birmingham: Foot Soldier of the Civil Rights Movement”(米) 監督:Gail Dolgin、Robin Fryday
 ・“God Is the Bigger Elvis”(米?) 監督:レベッカ・カミサ(Rebecca Cammisa) 製作:Julie Anderson
 ・“Incident in New Baghdad”(米) 監督:James Spione
 ◎“Saving Face”(米・パキスタン) 監督:Daniel Junge、Sharmeen Obaid-Chinoy
 ・『津波そして桜』“The Tsunami and the Cherry Blossom”( ) 監督:ルーシー・ウォーカー 製作:Kira Carstensen

 Daniel Jungeは、“The Last Campaign of Governor Booth Gardner”(2009)でアカデミー賞2010短編ドキュメンタリー賞ノミネート。


 ◆長編アニメーション賞
 ・『長ぐつをはいたネコ』 監督:クリス・ミラー
 ◎『ランゴ』 監督:ゴア・ヴァービンスキー
 ・『カンフー・パンダ2』 監督:ジェニファー・ユー・ネルソン
 ・『パリ猫の生き方』 監督:ジャン=ルー・フェリシオリ、アラン・ガニョル
 ・『チコとリタ』 監督:Tono Errando、ハビエル・マリスカル、フェルナンド・トルエバ

 本命!
 初ノミネート初受賞。


 ◆短編アニメーション賞
 ・“A Morning Stroll”(英) 監督:Grant Orchard 製作:Sue Goffe
 ・“Dimanche(Sunday)”(カナダ) 監督:Patrick Doyon
 ・『ワイルド ライフ』“Wild Life”(カナダ) 監督:アマンダ・フォービス、ウェンディ・ティルビー
 ◎“The Fantastic Flying Books of Mr. Morris Lessmore”(米) 監督:William Joyce、Brandon Oldenburg
 ・“La Luna”(米) 監督:Enrico Casarosa

 初ノミネート初受賞。


 ◆外国語映画賞
 ◎イラン代表:『別離』“A Separation(Jodaeiye Nader az Simin)”(イラン) 監督:アスガー・ファルハディ
 ・ベルギー代表:『闇を生きる男』“Rundskop (Bullhead)”(ベルギー・オランダ) 監督:ミヒャエル・ロスカム(Michael R. Roskam)
 ・ポーランド代表:“W ciemności (In Darkness)”(ポーランド・独) 監督:アニエスカ・ホランド
 ・イスラエル代表:“Hearat Shulayim (Footnote)”(イスラエル) 監督:ヨセフ・シダー(Joseph Cedar)
 ・カナダ代表:“Monsieur Lazhar”(カナダ) 監督:フィリップ・ファラルドー(Philippe Falardeau)

 本命!
 イラン映画として2本目のノミネートで、初受賞。
 国民の90%以上がイスラム教徒の国の受賞は、アルジェリアに次ぎ、2カ国目。


--------------------------------

 ・『ヒューゴの不思議な発明』(5/11):作品・監督・脚色・撮影・編集・美術・衣裳・視覚効果・録音・音響編集・作曲
 ・『アーティスト』(5/10):作品・監督・主演男優・助演女優・脚本・撮影・編集・美術・衣裳・作曲
 ・『マネーボール』(0/6):作品・主演男優・助演男優・脚色・編集・録音
 ・『戦火の馬』(0/6):作品・撮影・美術・録音・音響編集・作曲
 ・『ファミリー・ツリー』(1/5):作品・監督・主演男優・脚色・編集
 ・『ドラゴン・タトゥーの女』(1/5):主演女優・撮影・編集・録音・音響編集
 ・『ヘルプ~心がつなぐストーリー~』(1/4):作品・主演女優・助演女優・助演女優
 ・『ミッドナイト・イン・パリ』(1/4):作品・監督・脚本・美術
 ・『ツリー・オブ・ライフ』(0/3):作品・監督・撮影
 ・『裏切りのサーカス』(0/3):主演男優・脚色・作曲
 ・『アルバート・ノッブス』(0/3):主演女優・助演女優・メイク
 ・『ハリー・ポッターと死の秘宝 PART2』(0/3):美術・メイク・視覚効果
 ・『トランスフォーマー/ダークサイド・ムーン』(0/3):視覚効果・録音・音響効果
 ・『ものすごくうるさくて、ありえないほど近い』(0/2):作品・助演男優
 ・『マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙』(2/2):主演女優・メイク
 ・『マリリン 7日間の恋』(0/2):主演女優・助演男優
 ・『ブライズメイズ』(0/2):助演女優・脚本
 ・『別離』(1/2):脚本・外国語
 ・『明日を継ぐために』(0/1):主演男優
 ・『人生はビギナーズ』(1/1):助演男優
 ・“Warrior”(0/1):助演男優
 ・『マージン・コール』(0/1):脚本
 ・『スーパー・チューズデー~正義を売った日~』(0/1):脚色
 ・『ジェーン・エア』(0/1):衣裳
 ・“W.E.”(0/1):衣裳
 ・“Anonymous”(0/1):衣裳
 ・『猿の惑星:創世記』(0/1):視覚効果
 ・『リアル・スティール』(0/1):視覚効果
 ・『ドライヴ』(0/1):音響編集
 ・『タンタンの冒険/ユニコーン号の秘密』(0/1):作曲
 ・“The Muppets”(1/1):歌曲
 ・『ブルー 初めての空へ』(0/1):歌曲

--------------------------------

 今回は、フランス映画であり、サイレント映画であり、黒白映画である『アーティスト』を選ぶのかどうか、選ばないとしたら、何を選ぶのかという全米映画賞レースでしたが、アカデミー賞は、『アーティスト』を選ぶという選択をしました。

 これは、若き実力派であるアレクサンダー・ペインやスティーヴン・ダルドリー、ベテランのスティーヴン・スピルバーグ、巨匠のテレンス・マリックらではなく、マーティン・スコセッシの新たなる挑戦や、それまで全く無名だった『アーティスト』組を選択するということでもありました。

 受賞結果全体としては、主要部門を『アーティスト』が制し、技術部門を『ヒューゴの不思議な発明』がおさえるという形になりました。

 年配者も多いアカデミー会員は、3D映画に抵抗があると見られてきましたが、それはかなり和らいだと考えられます。
 2年前に『アバター』により、一気に進められた3D映画への流れは、昨年いったんは後退したものの、今回、巻き返しが図られたようです。もはや3Dであることはマイナス材料にはならないのかもしれません。

 『アーティスト』はフランス映画であり、5部門を制した『ヒューゴの不思議な発明』およびオリジナル脚本賞を受賞した『ミッドナイト・イン・パリ』はフランスを舞台とした作品でした。

 歌曲賞までの18部門+長編アニメーション賞+外国語映画賞で、BAFTA英国アカデミー賞と12部門で重なり、放送映画批評家協会賞とは11部門で重なり、ゴールデン・グローブ賞とは8部門で同じ結果になりました。特に、BAFTA英国アカデミー賞とは、助演女優賞までの主要6部門すべてが同じになりました。
 BAFTA英国アカデミー賞と米国アカデミー賞の結果がこれほど重なることはあまりないはずで、『スラムドッグ$ミリオネア』が多くの部門を制した3年前の15部門には及ばないものの、昨年の10部門、一昨年の11部門より、高い合致率となりました。

 これら20部門のうち、BAFTA英国アカデミー賞と放送映画批評家協会賞を組み合わせて予想すれば、15部門を的中できたことになります。的中できなかったのは、該当部門がない音響編集賞のほか、番狂わせが起こった撮影賞、および、メイキャップ賞と視覚効果賞と歌曲賞です。

 歌曲賞までの18部門のうち、専門の組合賞・協会賞のないメイキャップ賞・作曲賞・歌曲賞を除く15部門に関し、先行して発表された専門の組合賞・協会賞の結果とアカデミー賞の結果が同じにならなかったのは、主演女優賞、撮影賞、編集賞、衣裳デザイン賞、(視覚効果賞)、音響編集賞の5部門(部門が多岐にわたる視覚効果賞を含めると6部門)。

 複数部門でノミネートされた人は10人いましたが、受賞を果たしたのは、ミシェル・アザナヴィシウス、ウディ・アレン、アスガー・ファルハディの3人で、いずれも1部門の受賞にとどまりました。

 連続ノミネートは15人いましたが、そのうち受賞を果たしたのは、編集賞の2人のみで、連覇もこの2人のみでした。

 歌曲賞までの28人の受賞者のうち、19人が初受賞、そのうち15人が初ノミネート初受賞。(前回は29人の受賞者のうち、初受賞が24人、初ノミネート初受賞が11人でした。)

 *この記事がなかなか参考になった!と思ったら、人気ブログランキングにクリックをお願いします。
 ↓ ↓ ↓ ↓
 
 ↑ ↑ ↑ ↑
 クリックしてね!

 *当ブログ記事

 ・第84回米国アカデミー賞 ノミネーション:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201201/article_47.html

 ・2011年度の映画賞の結果をまとめてみました(アメリカ編・前半戦):http://umikarahajimaru.at.webry.info/201112/article_69.html

 ・2011年12月6日時点でのオスカー予想:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201112/article_13.html
 ・2011年11月時点でのオスカー予想:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201111/article_16.html
 ・2011年3月時点でのオスカー予想:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201103/article_13.html

 ・第84回米国アカデミー賞 ノミネーション 全部門予想&データ:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201201/article_45.html

 ・第84回米国アカデミー賞 見どころ!トリビア!予想!など:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201201/article_48.html

 ・映画賞&映画祭カレンダー 2012年1月~6月:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201201/article_1.html

 ・映画祭&映画賞カレンダー 2011年6月~12月:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201106/article_3.html

この記事へのコメント

この記事へのトラックバック