ドイツ映画賞2011 受賞結果!
ドイツ映画賞2011の受賞結果です。(4月8日発表)
◆作品賞
○(Silber)・“Almanya-Willkommen in Deutschland” 監督:Yasemin Samdereli
・“Drei (Three)” 監督:トム・ティクヴァ
・“Der Ganz Grosse Traum” 監督:Sebastian Grobler
・“Goethe!( Young Goethe in Love)” 監督:フィリップ・シュテルツル(Philipp Stölzl)
◎(Gold)“Vincent Will Meer(Vincent Wants to Sea)” 監督:ラルフ・ヒュートナー(Ralf Huettner)
△(Bronze)“Wer Wenn Nicht Wir(If Not Us, Who?)” 監督:アンドレス・ファイエル(Andres Veiel)
◆監督賞
・Florian Cossen “Das Lied in Mir(The Day I Was Not Born)”
◎トム・ティクヴァ “Drei (Three)”
・ヴィム・ヴェンダース “Pina”
◆主演男優賞
・アウグスト・ディール “Wer Wenn Nicht Wir(If Not Us, Who?)”
・アレクサンダー・フェーリング(Alexander Fehling) “Goethe!( Young Goethe in Love)”
◎Florian David Fitz “Vincent Will Meer(Vincent Wants to Sea)”
◆主演女優賞
・ベルナデット・ヘアヴァーゲン(Bernadette Heerwagen) “Die Kommenden Tage(The Days to Come)”(監督:Lars Kraume)
・Lena Lauzemis “Wer Wenn Nicht Wir(If Not Us, Who?)”
◎ゾフィー・ロイス(Sophie Rois) “Drei (Three)”
ゾフィー・ロイスは、2009年に“Der Architekt (The Architect)”で助演女優賞を受賞しています。
◆助演男優賞
・Vedat Erincin “Shahada”(監督:Burhan Qurbani)
・ハイノ・フェルヒ(Heino Ferch) “Vincent Will Meer(Vincent Wants to Sea)”
◎リッキー・ミューラー(Richy Muller) “Poll(The Poll Diaries)”(監督:クリス・クラウス)
◆助演女優賞
・メレット・ベッカー(Meret Becker) “Boxhagener Platz”(監督:Matti Geschonneck)
・Katharina Müller-Elmau “Vincent Will Meer(Vincent Wants to Sea)”
◎Beatriz Spelzini “Das Lied in Mir(The Day I Was Not Born)”
◆脚本賞
・Miraz Bezar “Mîn Dit-Die Kinder von Diyarbakir”(監督:Miraz Bezar)
・Florian David Fitz “Vincent Will Meer(Vincent Wants to Sea)”
◎Nesrim Samdereli、Yasemin Samdereli “Almanya-Willkommen in Deutschland”
◆撮影賞
・Matthias Fleischer “Das Lied in Mir(The Day I Was Not Born)”
◎ダニーラ・ナップ(Daniela Knapp) “Poll(The Poll Diaries)”
・マルティン・ランガー(Martin Langer) “Der Ganz Große Traum”
◆編集賞
◎マティルド・ボンフォワ(Mathilde Bonnefoy) “Drei (Three)”
・ユーリ・クリステン(Ueli Christen) “Wir Sind Die Nacht(We Are The Night)”(監督:デニス・ガンゼル)
・Hansjörg Weißbrich “Wer Wenn Nicht Wir(If Not Us, Who?)”
◆美術賞
◎ジルク・ビューア(Silke Buhr) “Poll(The Poll Diaries)”
・クリスティアン・M・ゴルトベック(Christian M. Goldbeck) “Wer Wenn Nicht Wir(If Not Us, Who?)”
・ウド・クラマー(Udo Kramer) “Goethe!( Young Goethe in Love)”
◆衣裳デザイン賞
・モニカ・ジェイコブス(Monika Jacobs) “Der Ganz Große Traum”
・Thomas Olah “Jud Süß-Film ohne Gewissen(Jew Suss – Rise and Fall)”(監督:オスカー・レーラー)
◎ジョイア・ラスペ(Gioia Raspe) “Poll(The Poll Diaries)”
◆メイキャップ賞
◎Kitty Kratschke、Heike Merker “Goethe!( Young Goethe in Love)”
・Bjorn Rehbein “Jud Süß-Film ohne Gewissen(Jew Suss – Rise and Fall)”
・Susana Sánchez “Poll(The Poll Diaries)”
◆音響デザイン賞
・マンフレート・バーナッハ(Manfred Banach)、Christian Conrad、Tschangis Chahrokh “Jerry Cotton”(監督:Cyrill Boss、Philipp Stennert)
◎アンスガー・フレーリッヒ(Ansgar Frerich)、Sabine Panossian、Niklas Kammertons “Pianomania-Die Suche Nach dem Perfekten Klang”(監督:Robert Cibis、Lilian Franck)
・Frank Kruse、マティアス・レンベルト(Matthias Lempert)、Arno Wilms “Drei (Three)”
◆作曲賞
◎マティアス・クライン(Matthias Klein) “Das Lied in Mir(The Day I Was Not Born)”
・ハイコ・マイレ(Heiko Maile) “Wir Sind Die Nacht(We Are The Night)”
・トム・ティクヴァ、ジョニー・クリメック(Johnny Klimek)、ラインホルト・ハイル(Reinhold Heil)、Gabriel Isaac Mounsey “Drei (Three)”
◆ドキュメンタリー賞
・“Kinshasa Symphony” 監督:Claus Wischmann、Martin Baer
◎“Pina” 監督:ヴィム・ヴェンダース
◆児童映画賞
◎“Chandani und Ihr Elefant(Chandani And Her Elephant)” 監督:Arne Birkenstock
・“Konferentz der Tiere(Animals United)” 監督:Holger Tappe、ラインハルト・クロス(Reinhard Klooss)
◆生涯功労賞
◎ヴォルフガング・コールハーゼ(Wolfgang Kohlhaase)
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主な作品のノミネート&受賞状況は以下の通りです。
・“Drei(Three)”(3/6):作品・監督・主演女優・編集・音響・作曲
・“Poll(The Poll Diaries)”(3/6):助演男優・助演女優・撮影・美術・衣裳・メイク
・“Vincent Will Meer(Vincent Wants to Sea)”(2/5):作品・主演男優・助演男優・助演女優・脚本
・“Wer Wenn Nicht Wir(If Not Us, Who?)”(0/5):作品・主演男優・主演女優・編集・美術
・“Goethe!( Young Goethe in Love)”(1/4):作品・主演男優・美術・メイク
・“Das Lied in Mir(The Day I Was Not Born)”(2/4):監督・助演女優・撮影・作曲
・“Der Ganz Grosse Traum”(0/3):作品・撮影・衣裳
・“Almanya-Willkommen in Deutschland”(1/2):作品・脚本
・“Wir Sind Die Nacht(We Are The Night)”(0/2):編集・作曲
・“Jud Süß-Film ohne Gewissen(Jew Suss – Rise and Fall)”(0/2):衣裳・メイク
・“Pina”(1/2):監督・ドキュメンタリー
・“Die Kommenden Tage(The Days to Come)”(0/1):主演女優
・“Shahada”(0/1):助演男優
・“Boxhagener Platz”(0/1):助演女優
・“Mîn Dit-Die Kinder von Diyarbakir”(0/1):脚本
・“Jerry Cotton”(0/1):音響
・“Pianomania-Die Suche Nach dem Perfekten Klang”(1/1):音響
受賞結果は、ノミネート上位のいくつかの作品で賞を分けるような形になりました。
ずば抜けて強い作品はなかったということでしょうか。
受賞作品は、“Drei(Three)”は別として、他は、コンチネンタルな/インター・コンチネンタルな、異文化コミュニケーションを扱ったような作品が多く、ヨーロッパ映画賞やラックス賞でもピックアップされそうな作品ばかりです。
“Vincent Will Meer(Vincent Wants to Sea)”の作品賞受賞は、サプライズだったようで、この作品はドイツで100万人を動員し、2010年度観客動員ではNo.2となった大ヒット映画で、観客の声援が作品賞受賞を後押ししたのではないかと言われています。
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・バイエルン映画賞2011 結果発表:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201101/article_36.html
・ドイツ映画批評家協会賞2011 結果発表:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201102/article_26.html
・ドイツ映画賞2010 結果発表:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201004/article_24.html
・ドイツ映画賞2009 結果発表:http://umikarahajimaru.at.webry.info/200904/article_13.html
・映画祭&映画賞カレンダー 2010年12月~2011年5月:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201012/article_48.html
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◆PHOTO GALLERY
・司会・進行は、ブルーノ・ガンツとイリス・バーベン
・追悼ベルント・アイヒンガー(1949年4月11日-2011年1月24日)
・追悼クリストフ・シュリンゲンズィーフ(1960年10月24日-2010年8月21日)
・こんなパフォーマンスも!
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主な受賞作品について、以下に簡単に紹介しておきます、
・“Drei(Three)”(独) 監督:トム・ティクヴァ
出演:ゾフィー・ロイス、セバスティアン・シッパー(Sebastian Schipper)、デーヴィト・シュトリーゾフ(Devid Striesow)
物語:40代前半の夫婦ハンナとシモンがベルリンで暮らしている。それぞれ別々に、若い男性アダムと出会い、恋に落ちてしまう。やがてハンナが妊娠していることがわかるが、どっちが父親なのかがわからないのだった……。
ベネチア国際映画祭2010 コンペティション部門出品。
トロント国際映画祭2010 CONTEMPORARY WORLD CINEMA部門出品。
バイエルン映画賞2011 監督賞・女優賞(ゾフィー・ロイス)受賞。
ドイツ映画批評家協会賞2011 男優賞(デーヴィト・シュトリーゾフ)・女優賞(ゾフィー・ロイス)受賞。
・“Poll(The Poll Diaries)”(独・オーストリア・エストニア) 監督:クリス・クラウス
出演:Paula Beer、エドガー・セルジュ(Edgar Selge)、Tambet Tuisk、Jeanette Hain
物語:1914年の夏。オダ・シェーファーは、母の死をきっかけに、ベルリンから、ドイツ系ロシア貴族の血を引く一族の持つエストニアの土地に移り住むことになる。父は、外科医で、彼は、オダに、母の棺とともに、双頭の胎児のビン詰を運ぶように頼んでいたが、それは彼のグロテスクなコレクションに収めるためであった。彼は、オダが、落ち着いて、猫の遺体の縫合をやってのけるのを見て、娘の中に自分と同じ血が流れていると感じるが、実は、彼とオダとの共通点は科学に対する好奇心しかないのだった(それをオダ自身は気づいていたが、父は理解していなかった)。父が強迫観念にかられたように実験に傾倒していくのに対して、オダは、持ち前の知性で、的確に物事の是非を学んでいくのだった。ある日、オダは、大怪我をしたアナーキストを見つけて、手当てするが、やがてそのことが家族を思いも拠らぬ危機に陥らせることになる……。
『4分間のピアニスト』のクリス・クラウス監督の最新作。
バイエルン映画賞2011 男優賞(エドガー・セルジュ)・美術賞・新人女優賞(Paula Beer)受賞。
・“Vincent will Meer(Vincent Wants to Sea)”(独) 監督:ラルフ・ヒュートナー(Ralf Huettner)
出演:Florian David Fitz、Karoline Herfurth、Heino Ferch、Katharina Müller-Elmau
物語:フィンセントは、クリニックで知り合った拒食症のマリーとそのルームメイトのアレックスとともに、死んだ母がもう一度見たかったという海を見るために、ロゼ医師の車を盗んで、イタリアへと向かう……。
バイエルン映画賞2011 脚本賞・観客賞受賞。
・“Goethe!(Young Goethe in Love)”(独) 監督:フィリップ・シュテルツル(Philipp Stölzl)
出演:アレクサンダー・フェーリング(Alexander Fehling)、Miriam Stein、モーリッツ・ブライプトロイ、フォルカー・ブルッヒ(Volker Bruch)、ブルクハルト・クラウスナー(Burghart Klaußner)、ヘンリー・シュプヒェン(Henry Hübchen)、ハンス=マイケル・レバーグ(Hans-Michael Rehberg)
物語:1772年のドイツ。若きゲーテは、司法試験に落ちて、人生を立て直すために、父親によって退屈な小さな町に送られていた。最初は、彼も、最高裁で活躍するために、大いなる努力をし、先輩のケストナーも感心する。しかし、そこに、ロッテが登場し、これまでに経験したことのないほどの恋に落ちてしまう。だが、当のロッテは、ケストナーと婚約中なのだった……。
『若きウェルテルの悩み』のベースになった若きゲーテの恋を映画化した作品。
パームスプリングス国際映画祭2011 観客賞次点。
ドイツ映画批評家協会賞2011 作品賞ノミネート。
・“Das Lied in mir (The Day I Was Not Born)”(独・アルゼンチン) 監督:Florian Micoud Cossen
出演:ジェシカ・シュヴァルツ(Jessica Schwartz)、ミヒャエル・グヴィスデク(Michael Gwisdek)、Raphael Ferro、Beatriz Spelzini、Carlos Portaluppi、Alfredo Castellani
物語:31歳のマリアは、チリへの旅の途中に立ち寄ったブエノスアイレスで、自分が意味のわからないままに口ずさんでいた童謡がここアルゼンチン発祥のものらしいことを知って驚く。そして、そのことを電話で父に話した後、しばらくこの街をぶらついてみることにする。2日後、彼女のホテルに突然父がやってくる。父は、70年代の独裁政権時代にマリアを養女に貰い、ドイツに連れ帰ったのだと話す。父は、娘を失いたくないという思いを抱きつつ、娘と2人で、娘の実の両親を捜すことにする。
モントリオール世界映画祭2010 ワールド・コンペティション部門出品。国際批評家連盟賞&エキュメニカル審査員賞&観客賞受賞。
チューリヒ映画祭2010 ドイツ映画コンペティション部門出品。最優秀作品賞受賞。
バイエルン映画賞2011 撮影賞受賞。

・“Almanya-Willkommen in Deutschland”(独) 監督:Yasemin Samdereli
出演:Vedat Erincin、Fahri Yardim、Aylin Tezel、Lilay Huser、Demet Gül、Denis Moschitto、Petra Schmidt-Schaller
1964年9月10日、ドイツへの外国人出稼ぎ労働者が1000000人に達する。この映画は1000001人目の出稼ぎ労働者Hüseyin Yilmazとその家族の45年におよぶ物語で、Yasemin Samdereliが監督を、その妹が脚本家を務めている。
物語:6歳のCenk Yilmazは、ドイツ人のサッカーチームにもトルコ人のサッカーチームにも入れてもらえず、自分のアイデンティティーに悩み始める。そんな時、22歳のいとこCananが、おじいちゃんであるHüseyin Yilmazのことについての話を聞かせてくれる。Hüseyin Yilmazがドイツに住んでしばらく経った頃、彼は、予告なしにトルコに家を買ったことを家族に告げ、家族全員でトルコに帰ることに決める。しかし、それは思いも寄らぬ結果を迎える……。
ベルリン国際映画祭2011 アウト・オブ・コンペティション部門出品。
・“Pina”(独・仏) 監督:ヴィム・ヴェンダース
出演:Ensemble Tanztheater Wuppertal Pina Bausch
2009年夏に亡くなった、ドイツの偉大なるコレオグラファー、ピナ・バウシュについてのドキュメンタリー。本作では、劇場を飛び出して、街へ、そして、彼女のホームであり、彼女が35年以上にわたってクリエイティブな活動を行なったヴッパータールへと出て、彼女の肖像を描き出そうとしている。
監督であるヴェンダースと彼女との出会いは、1985年で、彼女のステージを観たヴェンダースは圧倒され、そこから2人は友情関係で結ばれることになる。すぐに彼女をフィーチャーした映画を作ろうというプロジェクトも立ち上がるが、彼女をとらえるには映画というメディアでは十分ではないとヴェンダースが考えたことから長らく映画化は実現しなかった。それが変わったのは、2007年にヴェンダースがU2のコンサート映画『U2-3D』を観てからで、3Dであれば、彼女の、動きとジェスチャーと語りと音楽が一体化したユニークなアートをとらえることができるのではないかと考えたという。
ベルリン国際映画祭2011 アウト・オブ・コンペティション部門出品。
・“Pianomania-Die Suche Nach dem Perfekten Klang”(独・オーストリア) 監督:Lilian Franck、Robert Cibis
スタインウェイのピアノの調律師Stefan Knüpferについてのドキュメンタリー。コンサートの裏側で、クライアントが求める完璧な調律をするための彼の姿をとらえる。
ヴァリャドリッド国際映画祭2009出品。
ヨーロッパ映画賞2009 ドキュメンタリー賞ノミネート。
オーストリア映画賞2011 音楽賞ノミネート。

◆作品賞
○(Silber)・“Almanya-Willkommen in Deutschland” 監督:Yasemin Samdereli
・“Drei (Three)” 監督:トム・ティクヴァ
・“Der Ganz Grosse Traum” 監督:Sebastian Grobler
・“Goethe!( Young Goethe in Love)” 監督:フィリップ・シュテルツル(Philipp Stölzl)
◎(Gold)“Vincent Will Meer(Vincent Wants to Sea)” 監督:ラルフ・ヒュートナー(Ralf Huettner)
△(Bronze)“Wer Wenn Nicht Wir(If Not Us, Who?)” 監督:アンドレス・ファイエル(Andres Veiel)
◆監督賞
・Florian Cossen “Das Lied in Mir(The Day I Was Not Born)”
◎トム・ティクヴァ “Drei (Three)”
・ヴィム・ヴェンダース “Pina”
◆主演男優賞
・アウグスト・ディール “Wer Wenn Nicht Wir(If Not Us, Who?)”
・アレクサンダー・フェーリング(Alexander Fehling) “Goethe!( Young Goethe in Love)”
◎Florian David Fitz “Vincent Will Meer(Vincent Wants to Sea)”
◆主演女優賞
・ベルナデット・ヘアヴァーゲン(Bernadette Heerwagen) “Die Kommenden Tage(The Days to Come)”(監督:Lars Kraume)
・Lena Lauzemis “Wer Wenn Nicht Wir(If Not Us, Who?)”
◎ゾフィー・ロイス(Sophie Rois) “Drei (Three)”
ゾフィー・ロイスは、2009年に“Der Architekt (The Architect)”で助演女優賞を受賞しています。
◆助演男優賞
・Vedat Erincin “Shahada”(監督:Burhan Qurbani)
・ハイノ・フェルヒ(Heino Ferch) “Vincent Will Meer(Vincent Wants to Sea)”
◎リッキー・ミューラー(Richy Muller) “Poll(The Poll Diaries)”(監督:クリス・クラウス)
◆助演女優賞
・メレット・ベッカー(Meret Becker) “Boxhagener Platz”(監督:Matti Geschonneck)
・Katharina Müller-Elmau “Vincent Will Meer(Vincent Wants to Sea)”
◎Beatriz Spelzini “Das Lied in Mir(The Day I Was Not Born)”
◆脚本賞
・Miraz Bezar “Mîn Dit-Die Kinder von Diyarbakir”(監督:Miraz Bezar)
・Florian David Fitz “Vincent Will Meer(Vincent Wants to Sea)”
◎Nesrim Samdereli、Yasemin Samdereli “Almanya-Willkommen in Deutschland”
◆撮影賞
・Matthias Fleischer “Das Lied in Mir(The Day I Was Not Born)”
◎ダニーラ・ナップ(Daniela Knapp) “Poll(The Poll Diaries)”
・マルティン・ランガー(Martin Langer) “Der Ganz Große Traum”
◆編集賞
◎マティルド・ボンフォワ(Mathilde Bonnefoy) “Drei (Three)”
・ユーリ・クリステン(Ueli Christen) “Wir Sind Die Nacht(We Are The Night)”(監督:デニス・ガンゼル)
・Hansjörg Weißbrich “Wer Wenn Nicht Wir(If Not Us, Who?)”
◆美術賞
◎ジルク・ビューア(Silke Buhr) “Poll(The Poll Diaries)”
・クリスティアン・M・ゴルトベック(Christian M. Goldbeck) “Wer Wenn Nicht Wir(If Not Us, Who?)”
・ウド・クラマー(Udo Kramer) “Goethe!( Young Goethe in Love)”
◆衣裳デザイン賞
・モニカ・ジェイコブス(Monika Jacobs) “Der Ganz Große Traum”
・Thomas Olah “Jud Süß-Film ohne Gewissen(Jew Suss – Rise and Fall)”(監督:オスカー・レーラー)
◎ジョイア・ラスペ(Gioia Raspe) “Poll(The Poll Diaries)”
◆メイキャップ賞
◎Kitty Kratschke、Heike Merker “Goethe!( Young Goethe in Love)”
・Bjorn Rehbein “Jud Süß-Film ohne Gewissen(Jew Suss – Rise and Fall)”
・Susana Sánchez “Poll(The Poll Diaries)”
◆音響デザイン賞
・マンフレート・バーナッハ(Manfred Banach)、Christian Conrad、Tschangis Chahrokh “Jerry Cotton”(監督:Cyrill Boss、Philipp Stennert)
◎アンスガー・フレーリッヒ(Ansgar Frerich)、Sabine Panossian、Niklas Kammertons “Pianomania-Die Suche Nach dem Perfekten Klang”(監督:Robert Cibis、Lilian Franck)
・Frank Kruse、マティアス・レンベルト(Matthias Lempert)、Arno Wilms “Drei (Three)”
◆作曲賞
◎マティアス・クライン(Matthias Klein) “Das Lied in Mir(The Day I Was Not Born)”
・ハイコ・マイレ(Heiko Maile) “Wir Sind Die Nacht(We Are The Night)”
・トム・ティクヴァ、ジョニー・クリメック(Johnny Klimek)、ラインホルト・ハイル(Reinhold Heil)、Gabriel Isaac Mounsey “Drei (Three)”
◆ドキュメンタリー賞
・“Kinshasa Symphony” 監督:Claus Wischmann、Martin Baer
◎“Pina” 監督:ヴィム・ヴェンダース
◆児童映画賞
◎“Chandani und Ihr Elefant(Chandani And Her Elephant)” 監督:Arne Birkenstock
・“Konferentz der Tiere(Animals United)” 監督:Holger Tappe、ラインハルト・クロス(Reinhard Klooss)
◆生涯功労賞
◎ヴォルフガング・コールハーゼ(Wolfgang Kohlhaase)
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主な作品のノミネート&受賞状況は以下の通りです。
・“Drei(Three)”(3/6):作品・監督・主演女優・編集・音響・作曲
・“Poll(The Poll Diaries)”(3/6):助演男優・助演女優・撮影・美術・衣裳・メイク
・“Vincent Will Meer(Vincent Wants to Sea)”(2/5):作品・主演男優・助演男優・助演女優・脚本
・“Wer Wenn Nicht Wir(If Not Us, Who?)”(0/5):作品・主演男優・主演女優・編集・美術
・“Goethe!( Young Goethe in Love)”(1/4):作品・主演男優・美術・メイク
・“Das Lied in Mir(The Day I Was Not Born)”(2/4):監督・助演女優・撮影・作曲
・“Der Ganz Grosse Traum”(0/3):作品・撮影・衣裳
・“Almanya-Willkommen in Deutschland”(1/2):作品・脚本
・“Wir Sind Die Nacht(We Are The Night)”(0/2):編集・作曲
・“Jud Süß-Film ohne Gewissen(Jew Suss – Rise and Fall)”(0/2):衣裳・メイク
・“Pina”(1/2):監督・ドキュメンタリー
・“Die Kommenden Tage(The Days to Come)”(0/1):主演女優
・“Shahada”(0/1):助演男優
・“Boxhagener Platz”(0/1):助演女優
・“Mîn Dit-Die Kinder von Diyarbakir”(0/1):脚本
・“Jerry Cotton”(0/1):音響
・“Pianomania-Die Suche Nach dem Perfekten Klang”(1/1):音響
受賞結果は、ノミネート上位のいくつかの作品で賞を分けるような形になりました。
ずば抜けて強い作品はなかったということでしょうか。
受賞作品は、“Drei(Three)”は別として、他は、コンチネンタルな/インター・コンチネンタルな、異文化コミュニケーションを扱ったような作品が多く、ヨーロッパ映画賞やラックス賞でもピックアップされそうな作品ばかりです。
“Vincent Will Meer(Vincent Wants to Sea)”の作品賞受賞は、サプライズだったようで、この作品はドイツで100万人を動員し、2010年度観客動員ではNo.2となった大ヒット映画で、観客の声援が作品賞受賞を後押ししたのではないかと言われています。
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*当ブログ記事
・バイエルン映画賞2011 結果発表:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201101/article_36.html
・ドイツ映画批評家協会賞2011 結果発表:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201102/article_26.html
・ドイツ映画賞2010 結果発表:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201004/article_24.html
・ドイツ映画賞2009 結果発表:http://umikarahajimaru.at.webry.info/200904/article_13.html
・映画祭&映画賞カレンダー 2010年12月~2011年5月:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201012/article_48.html
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◆PHOTO GALLERY
・司会・進行は、ブルーノ・ガンツとイリス・バーベン
・追悼ベルント・アイヒンガー(1949年4月11日-2011年1月24日)
・追悼クリストフ・シュリンゲンズィーフ(1960年10月24日-2010年8月21日)
・こんなパフォーマンスも!
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主な受賞作品について、以下に簡単に紹介しておきます、
・“Drei(Three)”(独) 監督:トム・ティクヴァ
出演:ゾフィー・ロイス、セバスティアン・シッパー(Sebastian Schipper)、デーヴィト・シュトリーゾフ(Devid Striesow)
物語:40代前半の夫婦ハンナとシモンがベルリンで暮らしている。それぞれ別々に、若い男性アダムと出会い、恋に落ちてしまう。やがてハンナが妊娠していることがわかるが、どっちが父親なのかがわからないのだった……。
ベネチア国際映画祭2010 コンペティション部門出品。
トロント国際映画祭2010 CONTEMPORARY WORLD CINEMA部門出品。
バイエルン映画賞2011 監督賞・女優賞(ゾフィー・ロイス)受賞。
ドイツ映画批評家協会賞2011 男優賞(デーヴィト・シュトリーゾフ)・女優賞(ゾフィー・ロイス)受賞。
・“Poll(The Poll Diaries)”(独・オーストリア・エストニア) 監督:クリス・クラウス
出演:Paula Beer、エドガー・セルジュ(Edgar Selge)、Tambet Tuisk、Jeanette Hain
物語:1914年の夏。オダ・シェーファーは、母の死をきっかけに、ベルリンから、ドイツ系ロシア貴族の血を引く一族の持つエストニアの土地に移り住むことになる。父は、外科医で、彼は、オダに、母の棺とともに、双頭の胎児のビン詰を運ぶように頼んでいたが、それは彼のグロテスクなコレクションに収めるためであった。彼は、オダが、落ち着いて、猫の遺体の縫合をやってのけるのを見て、娘の中に自分と同じ血が流れていると感じるが、実は、彼とオダとの共通点は科学に対する好奇心しかないのだった(それをオダ自身は気づいていたが、父は理解していなかった)。父が強迫観念にかられたように実験に傾倒していくのに対して、オダは、持ち前の知性で、的確に物事の是非を学んでいくのだった。ある日、オダは、大怪我をしたアナーキストを見つけて、手当てするが、やがてそのことが家族を思いも拠らぬ危機に陥らせることになる……。
『4分間のピアニスト』のクリス・クラウス監督の最新作。
バイエルン映画賞2011 男優賞(エドガー・セルジュ)・美術賞・新人女優賞(Paula Beer)受賞。
・“Vincent will Meer(Vincent Wants to Sea)”(独) 監督:ラルフ・ヒュートナー(Ralf Huettner)
出演:Florian David Fitz、Karoline Herfurth、Heino Ferch、Katharina Müller-Elmau
物語:フィンセントは、クリニックで知り合った拒食症のマリーとそのルームメイトのアレックスとともに、死んだ母がもう一度見たかったという海を見るために、ロゼ医師の車を盗んで、イタリアへと向かう……。
バイエルン映画賞2011 脚本賞・観客賞受賞。
・“Goethe!(Young Goethe in Love)”(独) 監督:フィリップ・シュテルツル(Philipp Stölzl)
出演:アレクサンダー・フェーリング(Alexander Fehling)、Miriam Stein、モーリッツ・ブライプトロイ、フォルカー・ブルッヒ(Volker Bruch)、ブルクハルト・クラウスナー(Burghart Klaußner)、ヘンリー・シュプヒェン(Henry Hübchen)、ハンス=マイケル・レバーグ(Hans-Michael Rehberg)
物語:1772年のドイツ。若きゲーテは、司法試験に落ちて、人生を立て直すために、父親によって退屈な小さな町に送られていた。最初は、彼も、最高裁で活躍するために、大いなる努力をし、先輩のケストナーも感心する。しかし、そこに、ロッテが登場し、これまでに経験したことのないほどの恋に落ちてしまう。だが、当のロッテは、ケストナーと婚約中なのだった……。
『若きウェルテルの悩み』のベースになった若きゲーテの恋を映画化した作品。
パームスプリングス国際映画祭2011 観客賞次点。
ドイツ映画批評家協会賞2011 作品賞ノミネート。

・“Das Lied in mir (The Day I Was Not Born)”(独・アルゼンチン) 監督:Florian Micoud Cossen
出演:ジェシカ・シュヴァルツ(Jessica Schwartz)、ミヒャエル・グヴィスデク(Michael Gwisdek)、Raphael Ferro、Beatriz Spelzini、Carlos Portaluppi、Alfredo Castellani
物語:31歳のマリアは、チリへの旅の途中に立ち寄ったブエノスアイレスで、自分が意味のわからないままに口ずさんでいた童謡がここアルゼンチン発祥のものらしいことを知って驚く。そして、そのことを電話で父に話した後、しばらくこの街をぶらついてみることにする。2日後、彼女のホテルに突然父がやってくる。父は、70年代の独裁政権時代にマリアを養女に貰い、ドイツに連れ帰ったのだと話す。父は、娘を失いたくないという思いを抱きつつ、娘と2人で、娘の実の両親を捜すことにする。
モントリオール世界映画祭2010 ワールド・コンペティション部門出品。国際批評家連盟賞&エキュメニカル審査員賞&観客賞受賞。
チューリヒ映画祭2010 ドイツ映画コンペティション部門出品。最優秀作品賞受賞。
バイエルン映画賞2011 撮影賞受賞。

・“Almanya-Willkommen in Deutschland”(独) 監督:Yasemin Samdereli
出演:Vedat Erincin、Fahri Yardim、Aylin Tezel、Lilay Huser、Demet Gül、Denis Moschitto、Petra Schmidt-Schaller
1964年9月10日、ドイツへの外国人出稼ぎ労働者が1000000人に達する。この映画は1000001人目の出稼ぎ労働者Hüseyin Yilmazとその家族の45年におよぶ物語で、Yasemin Samdereliが監督を、その妹が脚本家を務めている。
物語:6歳のCenk Yilmazは、ドイツ人のサッカーチームにもトルコ人のサッカーチームにも入れてもらえず、自分のアイデンティティーに悩み始める。そんな時、22歳のいとこCananが、おじいちゃんであるHüseyin Yilmazのことについての話を聞かせてくれる。Hüseyin Yilmazがドイツに住んでしばらく経った頃、彼は、予告なしにトルコに家を買ったことを家族に告げ、家族全員でトルコに帰ることに決める。しかし、それは思いも寄らぬ結果を迎える……。
ベルリン国際映画祭2011 アウト・オブ・コンペティション部門出品。
・“Pina”(独・仏) 監督:ヴィム・ヴェンダース
出演:Ensemble Tanztheater Wuppertal Pina Bausch
2009年夏に亡くなった、ドイツの偉大なるコレオグラファー、ピナ・バウシュについてのドキュメンタリー。本作では、劇場を飛び出して、街へ、そして、彼女のホームであり、彼女が35年以上にわたってクリエイティブな活動を行なったヴッパータールへと出て、彼女の肖像を描き出そうとしている。
監督であるヴェンダースと彼女との出会いは、1985年で、彼女のステージを観たヴェンダースは圧倒され、そこから2人は友情関係で結ばれることになる。すぐに彼女をフィーチャーした映画を作ろうというプロジェクトも立ち上がるが、彼女をとらえるには映画というメディアでは十分ではないとヴェンダースが考えたことから長らく映画化は実現しなかった。それが変わったのは、2007年にヴェンダースがU2のコンサート映画『U2-3D』を観てからで、3Dであれば、彼女の、動きとジェスチャーと語りと音楽が一体化したユニークなアートをとらえることができるのではないかと考えたという。
ベルリン国際映画祭2011 アウト・オブ・コンペティション部門出品。
・“Pianomania-Die Suche Nach dem Perfekten Klang”(独・オーストリア) 監督:Lilian Franck、Robert Cibis
スタインウェイのピアノの調律師Stefan Knüpferについてのドキュメンタリー。コンサートの裏側で、クライアントが求める完璧な調律をするための彼の姿をとらえる。
ヴァリャドリッド国際映画祭2009出品。
ヨーロッパ映画賞2009 ドキュメンタリー賞ノミネート。
オーストリア映画賞2011 音楽賞ノミネート。

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