50年間の短編アニメーション ベスト50!
国際アニメーション協会50周年記念として、50年間の短編アニメーション ベスト50が発表されました。(2011年2月14日)
これは、第17回エチューダ&アニマ国際映画祭の実行委員会と国際アニメーション協会ポーランド(International Animated Film Association(ASIFA) Poland)が共同で行なったもので、25人の審査員によるアンケート結果を、ポイント制で集計し、過去50年の短編アニメーション237作品の中から上位50本が「50年間の短編アニメーション ベスト50」として選ばれ、国際アニメーション協会の会長であるNelson Shinとラウル・セルヴェにより承認されました。
以下が、そのリストになります。
ちなみに、エチューダ&アニマ国際映画祭(International Film Festival Etiuda & Anima)は、ポーランドの映画&美術学校の学生とアニメーションのための映画祭で、2010年は11月19日-25日に開催されました。
--------------------------------
1.『対話の可能性』“Dimensions(Possibilities) In Dialogue”(チェコスロヴァキア/ 1982) – ヤン・シュヴァンクマイエル(Jan Švankmajer)
2.『話の話』“The Tale Of Tales”(ソ連/ 1979) – ユーリ・ノルシュテイン(Jurij Norstein)
3.『手』“The Hand”(チェコスロヴァキア/ 1965) – イジー・トルンカ(Jiří Trnka)
4.『タンゴ』“Tango”(ポーランド/ 1980) – ズビグニュー・リプチンスキ(Zbigniew Rybczyński)
5.『ストリート・オブ・クロコダイル』“The Street Of Crocodiles”(英/ 1986) – スティーヴン&ティモシー・クエイ(Stephen & Timothy Quay)
6.『ハーピア』“Harpya”(ベルギー/ 1978) – ラウル・セルヴェ(Raoul Servais)
7.『木を植えた男』“The Man Who Planted Trees”(カナダ/ 1987) – フレデリック・バック(Frédéric Back)
8.“Tuning The Instruments/ Strojenie instrumentow”(ポーランド/ 2000) –イエジー・クチャ(Jerzy Kucia) *
9.『ストリート』“The Street”(カナダ/ 1976) – キャロライン・リーフ(Caroline Leaf)
10.『ライアン』“Ryan”(カナダ/ 2004) – クリス・ランドレス(Chris Landreth)
11.『草上の朝食』“Breakfast On The Grass”(エストニア(ソ連)/ 1987) – プリート・パルン(Priit Parn) *
12.『パ・ド・ドゥー』“Pas De Deux”(カナダ/ 1968) – ノーマン・マクラレン(Norman Mclaren)
13.『岸辺のふたり』“Father And Daughter”(英・オランダ・ベルギー/ 2000) - マイケル・デュドク・ドゥ・ヴィット(Michael Dudok De Wit)
14.『サティマニア』“Satiemania”(ユーゴスラビア/ 1978) - ズデンコ・ガスパロビッチ(Zdenko Gašparović)
15.『反復(レベテ)』“Ex Aequo: Repete ”(チェコ/ 1995)- ミカエラ・パヴラートヴァ(Michaela Pavlátová)
16.『快適な生活』“Creature Comforts”(英/ 1989) –ニック・パーク( Nick Park)
16.『バランス』“Balance”(独/ 1989) – クリストフ&ヴォルフガング・ロイエンシュタイン(Christopher&Wolfgang Lauenstein)
17.『ある一日の始まり』“When The Day Breaks”(カナダ/ 2000) – ウェンディ・ティルビー(Wendy Tilby)、アマンダ・フォービス(Amanda Forbis)
18.『霧につつまれたハリネズミ』“Hedgehog In The Fog(Mist) ”(ソ連/ 1975) - Jozik V Tumane、ユーリ・ノルシュテイン(Jurij Norstein)
19.『頭山』“Mt.Head”(日/ 2002) – 山村浩二(Koji Yamamura)
20.『飢餓(餓鬼)』“Hunger”(カナダ/ 1974) – ピーター・フォルデス(Peter Fòldes)
21.『ビッグ・スニット』“The Big Snit”(カナダ/ 1985) – リチャード・コンディー(Richard Condie)
22.“Hen His Wife”(ソ連/ 1989) – Zhena Kuritza、イゴール・コバリョフ(Igor Kovalyov) *
23.『迷宮』“Labirynth”(ポーランド/ 1962) -ヤン・レニツェ(Jan Lenica) +
24.『代用品』“Substitute / Ersatz”(ユーゴスラビア/ 1961) - ドゥシャン・ブコティッチ(Dušan Vukotić) *
25.『鼻』“The Nose”(仏/ 1963) - アレクセイ・アレクセイエフ(Alexander Allexeieff)、クレア・パーカー(Claire Parker)
26.“Felix In Exile”(南ア/ 1994) - ウィリアム・ケントリッジ(William Kentridge)
27.『雌牛』“The Cow”(ソ連/ 1989) – アレクサンドル・ペトロフ(Aleksander Petrov) *
28.『大西洋横断』“Rowing Across The Atlantique ”(仏/ 1978)–ジャン=フランソワ・ラギオニ(Jean-Francois Laguionie)
29.『姉妹』“Two Sisters”(カナダ/ 1990) - キャロライン・リーフ(Caroline Leaf)
30.“Reflection”(ポーランド/ 1979) - イエジー・クチャ(Jerzy Kucia) *
31.『アスパラガス』“Asparagus”(米/ 1979) - スーザン・ピット(Suzan Pitt) *
32.『ルクソーJr.』“Luxo Jr.”(米/ 1989) - ジョン・ラセター(John Lasseter)
33.『ガールズ・ナイト・アウト』“Girls Night Out”(英/ 1987) - ジョアンナ・クイン(Joanna Quinn)
34.『丘の農家』“The Hill Farm”(英/ 1989) – マーク・ベイカー(Mark Baker) *
35.『破滅への歩み』“Road To The Abyss”(スイス/ 1992) - ジョルジュ・シュヴィツゲベル(Georges Schwizgebel)
36.『ホテルE』“Hotel E”(エストニア/ 1992) - プリート・パルン(Priit Pärn)
37.『ウォレスとグルミット ペンギンに気をつけろ』“The Wrong Trousers”(英/ 1993) - ニック・パーク(Nick Park)
38.『シジフォス』“Sisyphus”(ハンガリー/ 1974) - Marcell Jankovics *
39.『ミルク』“Milk”(米・ロシア/ 2005) -イゴール・コバリョフ(Igor Kovalyov) *
40.“Screenplay”(英/ 1992) - バリー・パーヴス(Barry Purves) *
41.『心象風景』“Mindscape”(カナダ/ 1976) - ジャック・ドゥルーアン(Jacques Drouin)
42. 『琴と少年(山水精)』“Feelings From Mountain And Water”(中/ 1988) - 特偉(Te Wei)、Ma Kexuan、Yan Sanchun
43.『ことば、ことば、ことば』“Words,Words,Words”(チェコスロヴァキア/ 1991) –ミハエラ・パヴラートヴァ(Michaela Pavlátová) *
44.『飛ぶ男』“The Flying Man”(英/ 1962) – ジョージ・ダニング(George Dunning)
45.『フランク・フィルム』“Frank Film”(米/ 1973) – キャロライン&フランク・モリス(Caroline & Frank Mouris)
46.『どろぼうカササギ』“The Thieving Magpie”(伊/ 1964) - ジュリオ・ジャニーニ(Giulio Gianini) & エマニュエル・ルザッティ(Emanuele Luzzati)
47.『道成寺』“Dojoji Temple” (日/ 1976)- 川本喜八郎(Kihachiro Kawamoto)
48.“The Roll Call/Apel”(ポーランド/ 1970) – Ryszard Czekała
49.“The Public Voice/Den Offentlige Røst”(デンマーク/ 1988) – Lejf Marcussen
50.『フランツ・カフカ』“Franz Kafka”(ポーランド/ 1991) – ピョートル・ドゥマウァ(Piotr Dumała)
※短編アニメーションの邦題に関しては、映画祭や特集上映、DVD収録時のタイトルなどを元にしていますが、映画祭や特集上映で上映され、DVDに収録されても、一般的な「邦題」が存在せず、それぞれがその時々に好き勝手につけた複数の「邦題」が存在する場合があります。(後発の団体が、先行してつけられた「邦題」を尊重せず、新たに別の「邦題」をつけるということが繰り返されています。)
--------------------------------
全50本の内訳は以下のようになっています。
◆国別
カナダ:9本
イギリス:7本
ポーランド:6本
ソ連:4本
チェコスロヴァキア:3本
アメリカ:3本
エストニア:2本
ユーゴスラビア:2本
日本:2本
フランス:2本
ベルギー:1本
チェコ:1本
ドイツ:1本
南アフリカ:1本
スイス:1本
ハンガリー:1本
ロシア:1本
中国:1本
イタリア:1本
デンマーク1本
◆年代別
1960年代:7本
1970年代:14本
1980年代:15本
1990年代:9本
2000年代:6本
2作品エントリーされている監督が、ユーリ・ノルシュテイン、キャロライン・リーフ、イエジー・クチャ、プリート・パルン、ニック・パーク、イゴール・コバリョフ、ミハエラ・パヴラートヴァの7人です。
同様の試みはこれまでもいくつか行なわれていますが、その中でもスタンダードになっているものとしてアヌシー国際アニメーションフェスティバルが2006年にアニメーションの100年を記念して発表した「アニメーションの一世紀ベスト100」というのがあります(http://umikarahajimaru.at.webry.info/200701/article_27.html)。
このベスト100に選ばれていなくて、今回のベスト50に選ばれた作品は*印で示してあります。
全体としては、発表の母体がポーランドであることもあって、若干東欧よりのチョイスになっていて、ピクサーの短編アニメーションが全く無視されているほか、ミシェル・オスロ、シルヴァン・ショメ、アリソン・デ・ヴェア、ブジェチスラフ・ポヤル、ガリ・バルディン、ポール・ドリエセン、コ・ホードマン、アダム・エリオット、ビル・プリンプトン、ティム・バートンなど、当然ここに選ばれていいと思われる何人かのアニメーション作家が選ばれないという結果になりました。
短編アニメーションを語るやり方として、「テーマやモチーフ」を語るものと、「技術やスタイル」を語るものがあるとしたら、このベスト50は、「テーマやモチーフ」より、「技術やスタイル面」(への驚き)を優先しているようにも見えます。
とはいうものの、50年間の代表的な短編アニメーションを概観するには決して悪くはないリストで、入門編としては十分と言ってもいいかもしれません。
日本でもDVDに収録されている作品が30本近くあり(全部バラバラですが)、動画サイトで視聴できるものも多数あり、当ブログで紹介した作品も10数本あります。
*この記事がなかなかよかった!と思ったら、人気ブログランキングにクリックをお願いします。
↓ ↓ ↓ ↓

↑ ↑ ↑ ↑
クリックしてね!
・ASIFA 公式サイト:http://www.asifa-sf.org/?p=50
*当ブログ記事
・アニメーションの一世紀ベスト100:http://umikarahajimaru.at.webry.info/200701/article_27.html
・アニメーション・オリンピック ベスト50:http://umikarahajimaru.at.webry.info/200711/article_6.html
・米国アカデミー賞短編アニメーション賞リスト:http://umikarahajimaru.at.webry.info/200701/article_11.html
・アヌシー国際アニメーションフェスティバル グランプリ リスト:http://umikarahajimaru.at.webry.info/200703/article_22.html
・アヌシー国際アニメーションフェスティバル2010 トラベリング部門(50周年記念プログラム)上映作品リスト:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201005/article_26.html
これは、第17回エチューダ&アニマ国際映画祭の実行委員会と国際アニメーション協会ポーランド(International Animated Film Association(ASIFA) Poland)が共同で行なったもので、25人の審査員によるアンケート結果を、ポイント制で集計し、過去50年の短編アニメーション237作品の中から上位50本が「50年間の短編アニメーション ベスト50」として選ばれ、国際アニメーション協会の会長であるNelson Shinとラウル・セルヴェにより承認されました。
以下が、そのリストになります。
ちなみに、エチューダ&アニマ国際映画祭(International Film Festival Etiuda & Anima)は、ポーランドの映画&美術学校の学生とアニメーションのための映画祭で、2010年は11月19日-25日に開催されました。
--------------------------------
1.『対話の可能性』“Dimensions(Possibilities) In Dialogue”(チェコスロヴァキア/ 1982) – ヤン・シュヴァンクマイエル(Jan Švankmajer)
2.『話の話』“The Tale Of Tales”(ソ連/ 1979) – ユーリ・ノルシュテイン(Jurij Norstein)
3.『手』“The Hand”(チェコスロヴァキア/ 1965) – イジー・トルンカ(Jiří Trnka)
4.『タンゴ』“Tango”(ポーランド/ 1980) – ズビグニュー・リプチンスキ(Zbigniew Rybczyński)
5.『ストリート・オブ・クロコダイル』“The Street Of Crocodiles”(英/ 1986) – スティーヴン&ティモシー・クエイ(Stephen & Timothy Quay)
6.『ハーピア』“Harpya”(ベルギー/ 1978) – ラウル・セルヴェ(Raoul Servais)
7.『木を植えた男』“The Man Who Planted Trees”(カナダ/ 1987) – フレデリック・バック(Frédéric Back)
8.“Tuning The Instruments/ Strojenie instrumentow”(ポーランド/ 2000) –イエジー・クチャ(Jerzy Kucia) *
9.『ストリート』“The Street”(カナダ/ 1976) – キャロライン・リーフ(Caroline Leaf)
10.『ライアン』“Ryan”(カナダ/ 2004) – クリス・ランドレス(Chris Landreth)
11.『草上の朝食』“Breakfast On The Grass”(エストニア(ソ連)/ 1987) – プリート・パルン(Priit Parn) *
12.『パ・ド・ドゥー』“Pas De Deux”(カナダ/ 1968) – ノーマン・マクラレン(Norman Mclaren)
13.『岸辺のふたり』“Father And Daughter”(英・オランダ・ベルギー/ 2000) - マイケル・デュドク・ドゥ・ヴィット(Michael Dudok De Wit)
14.『サティマニア』“Satiemania”(ユーゴスラビア/ 1978) - ズデンコ・ガスパロビッチ(Zdenko Gašparović)
15.『反復(レベテ)』“Ex Aequo: Repete ”(チェコ/ 1995)- ミカエラ・パヴラートヴァ(Michaela Pavlátová)
16.『快適な生活』“Creature Comforts”(英/ 1989) –ニック・パーク( Nick Park)
16.『バランス』“Balance”(独/ 1989) – クリストフ&ヴォルフガング・ロイエンシュタイン(Christopher&Wolfgang Lauenstein)
17.『ある一日の始まり』“When The Day Breaks”(カナダ/ 2000) – ウェンディ・ティルビー(Wendy Tilby)、アマンダ・フォービス(Amanda Forbis)
18.『霧につつまれたハリネズミ』“Hedgehog In The Fog(Mist) ”(ソ連/ 1975) - Jozik V Tumane、ユーリ・ノルシュテイン(Jurij Norstein)
19.『頭山』“Mt.Head”(日/ 2002) – 山村浩二(Koji Yamamura)
20.『飢餓(餓鬼)』“Hunger”(カナダ/ 1974) – ピーター・フォルデス(Peter Fòldes)
21.『ビッグ・スニット』“The Big Snit”(カナダ/ 1985) – リチャード・コンディー(Richard Condie)
22.“Hen His Wife”(ソ連/ 1989) – Zhena Kuritza、イゴール・コバリョフ(Igor Kovalyov) *
23.『迷宮』“Labirynth”(ポーランド/ 1962) -ヤン・レニツェ(Jan Lenica) +
24.『代用品』“Substitute / Ersatz”(ユーゴスラビア/ 1961) - ドゥシャン・ブコティッチ(Dušan Vukotić) *
25.『鼻』“The Nose”(仏/ 1963) - アレクセイ・アレクセイエフ(Alexander Allexeieff)、クレア・パーカー(Claire Parker)
26.“Felix In Exile”(南ア/ 1994) - ウィリアム・ケントリッジ(William Kentridge)
27.『雌牛』“The Cow”(ソ連/ 1989) – アレクサンドル・ペトロフ(Aleksander Petrov) *
28.『大西洋横断』“Rowing Across The Atlantique ”(仏/ 1978)–ジャン=フランソワ・ラギオニ(Jean-Francois Laguionie)
29.『姉妹』“Two Sisters”(カナダ/ 1990) - キャロライン・リーフ(Caroline Leaf)
30.“Reflection”(ポーランド/ 1979) - イエジー・クチャ(Jerzy Kucia) *
31.『アスパラガス』“Asparagus”(米/ 1979) - スーザン・ピット(Suzan Pitt) *
32.『ルクソーJr.』“Luxo Jr.”(米/ 1989) - ジョン・ラセター(John Lasseter)
33.『ガールズ・ナイト・アウト』“Girls Night Out”(英/ 1987) - ジョアンナ・クイン(Joanna Quinn)
34.『丘の農家』“The Hill Farm”(英/ 1989) – マーク・ベイカー(Mark Baker) *
35.『破滅への歩み』“Road To The Abyss”(スイス/ 1992) - ジョルジュ・シュヴィツゲベル(Georges Schwizgebel)
36.『ホテルE』“Hotel E”(エストニア/ 1992) - プリート・パルン(Priit Pärn)
37.『ウォレスとグルミット ペンギンに気をつけろ』“The Wrong Trousers”(英/ 1993) - ニック・パーク(Nick Park)
38.『シジフォス』“Sisyphus”(ハンガリー/ 1974) - Marcell Jankovics *
39.『ミルク』“Milk”(米・ロシア/ 2005) -イゴール・コバリョフ(Igor Kovalyov) *
40.“Screenplay”(英/ 1992) - バリー・パーヴス(Barry Purves) *
41.『心象風景』“Mindscape”(カナダ/ 1976) - ジャック・ドゥルーアン(Jacques Drouin)
42. 『琴と少年(山水精)』“Feelings From Mountain And Water”(中/ 1988) - 特偉(Te Wei)、Ma Kexuan、Yan Sanchun
43.『ことば、ことば、ことば』“Words,Words,Words”(チェコスロヴァキア/ 1991) –ミハエラ・パヴラートヴァ(Michaela Pavlátová) *
44.『飛ぶ男』“The Flying Man”(英/ 1962) – ジョージ・ダニング(George Dunning)
45.『フランク・フィルム』“Frank Film”(米/ 1973) – キャロライン&フランク・モリス(Caroline & Frank Mouris)
46.『どろぼうカササギ』“The Thieving Magpie”(伊/ 1964) - ジュリオ・ジャニーニ(Giulio Gianini) & エマニュエル・ルザッティ(Emanuele Luzzati)
47.『道成寺』“Dojoji Temple” (日/ 1976)- 川本喜八郎(Kihachiro Kawamoto)
48.“The Roll Call/Apel”(ポーランド/ 1970) – Ryszard Czekała
49.“The Public Voice/Den Offentlige Røst”(デンマーク/ 1988) – Lejf Marcussen
50.『フランツ・カフカ』“Franz Kafka”(ポーランド/ 1991) – ピョートル・ドゥマウァ(Piotr Dumała)
※短編アニメーションの邦題に関しては、映画祭や特集上映、DVD収録時のタイトルなどを元にしていますが、映画祭や特集上映で上映され、DVDに収録されても、一般的な「邦題」が存在せず、それぞれがその時々に好き勝手につけた複数の「邦題」が存在する場合があります。(後発の団体が、先行してつけられた「邦題」を尊重せず、新たに別の「邦題」をつけるということが繰り返されています。)
--------------------------------
全50本の内訳は以下のようになっています。
◆国別
カナダ:9本
イギリス:7本
ポーランド:6本
ソ連:4本
チェコスロヴァキア:3本
アメリカ:3本
エストニア:2本
ユーゴスラビア:2本
日本:2本
フランス:2本
ベルギー:1本
チェコ:1本
ドイツ:1本
南アフリカ:1本
スイス:1本
ハンガリー:1本
ロシア:1本
中国:1本
イタリア:1本
デンマーク1本
◆年代別
1960年代:7本
1970年代:14本
1980年代:15本
1990年代:9本
2000年代:6本
2作品エントリーされている監督が、ユーリ・ノルシュテイン、キャロライン・リーフ、イエジー・クチャ、プリート・パルン、ニック・パーク、イゴール・コバリョフ、ミハエラ・パヴラートヴァの7人です。
同様の試みはこれまでもいくつか行なわれていますが、その中でもスタンダードになっているものとしてアヌシー国際アニメーションフェスティバルが2006年にアニメーションの100年を記念して発表した「アニメーションの一世紀ベスト100」というのがあります(http://umikarahajimaru.at.webry.info/200701/article_27.html)。
このベスト100に選ばれていなくて、今回のベスト50に選ばれた作品は*印で示してあります。
全体としては、発表の母体がポーランドであることもあって、若干東欧よりのチョイスになっていて、ピクサーの短編アニメーションが全く無視されているほか、ミシェル・オスロ、シルヴァン・ショメ、アリソン・デ・ヴェア、ブジェチスラフ・ポヤル、ガリ・バルディン、ポール・ドリエセン、コ・ホードマン、アダム・エリオット、ビル・プリンプトン、ティム・バートンなど、当然ここに選ばれていいと思われる何人かのアニメーション作家が選ばれないという結果になりました。
短編アニメーションを語るやり方として、「テーマやモチーフ」を語るものと、「技術やスタイル」を語るものがあるとしたら、このベスト50は、「テーマやモチーフ」より、「技術やスタイル面」(への驚き)を優先しているようにも見えます。
とはいうものの、50年間の代表的な短編アニメーションを概観するには決して悪くはないリストで、入門編としては十分と言ってもいいかもしれません。
日本でもDVDに収録されている作品が30本近くあり(全部バラバラですが)、動画サイトで視聴できるものも多数あり、当ブログで紹介した作品も10数本あります。
*この記事がなかなかよかった!と思ったら、人気ブログランキングにクリックをお願いします。
↓ ↓ ↓ ↓

↑ ↑ ↑ ↑
クリックしてね!
・ASIFA 公式サイト:http://www.asifa-sf.org/?p=50
*当ブログ記事
・アニメーションの一世紀ベスト100:http://umikarahajimaru.at.webry.info/200701/article_27.html
・アニメーション・オリンピック ベスト50:http://umikarahajimaru.at.webry.info/200711/article_6.html
・米国アカデミー賞短編アニメーション賞リスト:http://umikarahajimaru.at.webry.info/200701/article_11.html
・アヌシー国際アニメーションフェスティバル グランプリ リスト:http://umikarahajimaru.at.webry.info/200703/article_22.html
・アヌシー国際アニメーションフェスティバル2010 トラベリング部門(50周年記念プログラム)上映作品リスト:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201005/article_26.html
この記事へのコメント