セザール賞2011 ノミネーション!

 第36回セザール賞のノミネーションが発表されました。(1月21日)

 ◆作品賞(Meilleur Film)
 ・“L'Arnacœur” 監督:Pascal Chaumeil
 ・“Le Nom des gens” 監督:Michel Leclerc
 ・『ゴースト・ライター』 監督:ロマン・ポランスキー
 ・“Tournée” 監督:マチュー・アマルリック
 ・『神々と男たち』 監督:グザヴィエ・ボーヴォワ
 ・『ゲンズブールと女たち』 監督:ジョアン・スファール
 ・“Mammuth” 監督:Benoit Delepine、Gustave Kervern

 ◆監督賞
 ・マチュー・アマルリック Tournée
 ・オリヴィエ・アサイヤス “Carlos”
 ・グザヴィエ・ボーヴォワ 『神々と男たち』
 ・ベルトラン・ブリエ “Le Bruit des glaçons”
 ・ロマン・ポランスキー 『ゴースト・ライター』

 ◆主演男優賞(Meilleur Acteur)
 ・ジェラール・ドパルデュー “Mammuth”
 ・ロマン・デュリス “L'Arnacœur”
 ・エリック・エルモスニーノ(Éric Elmosnino) 『ゲンズブールと女たち』
 ・ジャック・ガンブラン “Le Nom des gens”
 ・ランベール・ウィルソン 『神々と男たち』

 ◆主演女優賞(Meilleure Actrice)
 ・イザベル・カレ “Les Émotifs anonymes”(監督:Jean-Pierre Améris)
 ・カトリーヌ・ドヌーヴ 『しあわせの雨傘』(監督:フランソワ・オゾン)
 ・サラ・フォレスティエ “Le Nom des gens”
 ・シャルロット・ゲンズブール “L'Arbre”(監督:ジュリー・ベルトゥチェリ)
 ・クリスティン・スコット・トーマス 『サラの鍵』(監督:ジル・パケ=プレネール)

 ◆助演男優賞(Meilleur Acteur Dans Un Second Rôle)
 ・ニルス・アレストリュプ “L'Homme qui voulait vivre sa vie”(監督:Eric Lartigau)
 ・François Damiens “L'Arnacœur”
 ・ジル・ルルーシュ(Gilles Lellouche) “Les Petits Mouchoirs”(監督:ギヨーム・カネ)
 ・マイケル・ロンズデール 『神々と男たち』
 ・オリヴィエ・ラブルダン 『神々と男たち』

 ◆助演女優賞 (Meilleure Actrice Dans Un Second Rôle)
 ・レティシア・カスタ 『ゲンズブールと女たち』
 ・Valérie Bonneton “Les Petits Mouchoirs”
 ・ジュリー・フェリエ(Julie Ferrier) “L'Arnacœur”
 ・アンヌ・アルヴァロ(Anne Alvaro) “Le Bruit des glaçons”
 ・カリン・ヴィヤール 『しあわせの雨傘』

 ◆有望若手男優賞(Meilleur Espoir Masculin/Breakthrough Performance, Actor)

 ・アルチュール・デュポン(Arthur Dupont) 『バス・パラディアム』(監督:クリストファー・トンプソン)
 ・Grégoire Leprince-Ringuet “La Princesse de Montpensier”
 ・Pio Marmaï “D’amour et d’eau fraîche”(監督:Isabelle Czajka)
 ・Raphaël Personnaz “La Princesse de Montpensier”(監督:ベルトラン・タヴェルニエ)
 ・エドガー・ラミレス “Carlos”

 ◆有望若手女優賞(Meilleur Espoir Féminin /Breakthrough Performance, Actress)

 ・Leïla Bekhti 『きらきらしてる』“Tout ce qui brille”(監督:Géraldine Nakache、Hervé Mimran)
 ・Anaïs Demoustier “D'amour et d'eau fraîche”
 ・Audrey Lamy 『きらきらしてる』“Tout ce qui brille”
 ・レア・セドゥ(Léa Seydoux) “Belle Épine”(監督:Rebecca Zlotowski)
 ・Yahima Torres “Vénus noire”(監督:アブデラティフ・ケシシュ)

 ◆オリジナル脚本賞(Meilleur Scénario Original /Original Screenplay)
 ・マチュー・アマルリック、Marcelo Novais Teles、Philippe Di Folco “Tournée”
 ・ベルトラン・ブリエ “Le Bruit des glaçons”
 ・グザヴィエ・ボーヴォワ 『神々と男たち』
 ・Gustave Kervern “Mammuth”
 ・Baya Kasmi、Michel Leclerc “Le Nom des gens”

 ◆脚色賞(Meilleure Adaptation/Adapted Screenplay)

 ・ジュリー・ベルトゥチェリ “L'Arbre”
 ・ロバート・ハリス、ロマン・ポランスキー 『ゴースト・ライター』
 ・Éric Lartigau、Laurent de Bartillat “L'Homme qui voulait vivre sa vie”
 ・フランソワ・オゾン 『しあわせの雨傘』
 ・ベルトラン・タヴェルニエ、ジャン・コスモ(Jean Cosmos)、フランソワ=オリヴィエ・ルソー(François-Olivier Rousseau) “La Princesse de Montpensier”

 ◆撮影賞(Cinematography/Meilleure Photo)

 ・クリストフ・ボーカルヌ “Tournée”
 ・キャロリーヌ・シャンプティエ 『神々と男たち』
 ・パヴェル・エデルマン(Pawel Edelman) 『ゴースト・ライター』
 ・ブリュノ・ド・ケイゼル(Bruno de Keyzer) “La Princesse de Montpensier”
 ・ギヨーム・シフマン(Guillaume Schiffman) 『ゲンズブールと女たち』

 ◆編集賞(Meilleur Montage)
 ・エルヴェ。ド・ルーズ(Hervé de Luze) 『ゴースト・ライター』
 ・Marilyne Monthieux 『ゲンズブールと女たち』
 ・Annette Dutertre “Tournée”
 ・リュック・バルニエ(Luc Barnier) “Carlos”
 ・マリー=ジュリー・マイユ(Marie-Julie Maille) 『神々と男たち』

 ◆美術賞(Meilleurs Décors)
 ・ミシェル・バルテルミー(Michel Barthélémy) 『神々と男たち』
 ・ガイ・クロード・フランソワ(Guy-Claude François) “La Princesse de Montpensier”
 ・アルブレヒト・コンラート(Albrecht Konrad) 『ゴースト・ライター』
 ・クリスティアン・マルティ(Christian Marti) 『ゲンズブールと女たち』
 ・ユーグ・ティサンティエ(Hugues Tissandier) 『アデル ファラオと復活の秘薬』(監督:リュック・ベッソン)

 ◆衣裳デザイン賞(Meilleurs Costumes)
 ・オリヴィエ・ベリオ(Olivier Beriot) 『アデル ファラオと復活の秘薬』
 ・パスカリーヌ・シャヴァンヌ(Pascaline Chavanne) 『しあわせの雨傘』
 ・Alexia Crisp-Jones “Tournée”
 ・マリエル・ロバウト(Marielle Robaut) 『神々と男たち』
 ・キャロライン・デ・ヴィヴェース(Caroline de Vivaise) “La Princesse de Montpensier”

 ◆音響賞(Meilleur Son)
 ・Philippe Barbeau、ジェローム・ウィシアク(Jérôme Wiciak)、Florence Lavallé 『オーシャンズ』(監督:ジャック・ペラン、ジャック・クルーゾー)
 ・Jean-Marie Bondel、トマ・デジョン・ケール(Thomas Desjonqueres)、Dean Humphreys 『ゴースト・ライター』
 ・Jean-Jacques Ferrand、Vincent Guillon、Éric Bonnard 『神々と男たち』
 ・Olivier Meauvezin、Séverin Favriau、Stéphane Thiebaut “Tournée”
 ・Daniel Sobrino、Jean Goudier、Cyril Holtz 『ゲンズブールと女たち』

 ◆オリジナル作曲賞(Meilleure Musique)
 ・ブリュノ・クレ(Bruno Coulais) 『オーシャンズ』
 ・アレクサンドル・デプラ 『ゴースト・ライター』
 ・グレゴワールエッツェル(Grégoire Hetzel) “L'Arbre”
 ・Delphine Montoulet 、トニー・ガトリフ “Liberté”(監督:トニー・ガトリフ)
 ・ヤロル・プポー(Yarol Poupaud) 『バス・パラディアム』
 ・フィリップ・サルド “La Princesse de Montpensier”

 ◆第1回作品賞(Meilleur Premier Film/First Film)
 ・“L'Arnacœur” 監督:Pascal Chaumeil
 ・『ゲンズブールと女たち』 監督:ジョアン・スファール
 ・“Simon Werner a disparu...” 監督:Fabrice Gobert
 ・『トルコ人の頭』“Tête de turc” 監督:パスカル・エルベ(Pascal Elbé)
 ・『きらきらしてる』“Tout ce qui brille” 監督:Géraldine Nakache、Hervé Mimran

 『トルコ人の頭』と『きらきらしてる』は、第1回my French Film Festivalで紹介されています。

 ◆短編映画賞(Meilleur Court Métrage)
 ・“Logorama” 監督:H5
 ・“Petit Tailleur” 監督:ルイ・ガレル
 ・『ひよこちゃん、いくら?』(娼婦とニワトリ)“Une pute et un poussin” 監督:Clément Michel
 ・“Monsieur L'Abbé” 監督:Blandine Lenoir
 ・“Un transport en commun”(仏・セネガル) 監督:Dyana Gaye

 『ひよこちゃん、いくら?』(娼婦とニワトリ)は、ショートショートフィルムフェスティバル&アジア2010と第1回my French Film Festivalで紹介されています。

 ◆ドキュメンタリー賞(Meilleur Film Documentaire)
 ・『ベンダ・ビリリ~もう一つのキンシャサの奇跡~』 監督:ルノー・バレ&フローラン・ ドラテュライ
 ・“Cleveland vs Wall Street” 監督:Jean-Stéphane Bron
 ・“Entre nos mains” 監督:Marianne Otero
 ・『オーシャンズ』 監督:ジャック・ペラン
 ・“Yves St Laurent Pierre Bergé, l'amour fou” 監督:Pierre Thoretton

 ◆アニメーション賞(Meilleur film d'animation) 新設!
 ・“Arthur et la Guerre des deux mondes” 監督:リュック・ベッソン
 ・『ゴルディーニ車にのった男』(青いゴルディーニの男)“L'Homme à la Gordini” 監督:Jean-Christophe Lie
 ・『イリュージョニスト』 監督:シルヴァン・ショメ
 ・“Logorama” 監督:H5
 ・“Une vie de chat” 監督:Jean-Loup de Felicioli

 『ゴルディーニ車にのった男』(青いゴルディーニの男)は、ショートショートフィルムフェスティバル&アジア2010と第1回my French Film Festivalで紹介されています。

 ◆外国映画賞(Meilleur film étranger)
 ・『インセプション』 監督:クリストファー・ノーラン
 ・『ソーシャル・ネットワーク』(米) 監督:デイヴィッド・フィンチャー
 ・『インビクタス 負けざる者たち』(米) 監督:クリント・イーストウッド
 ・『ブライト・スター~いちばん美しい恋の詩~』(ニュージーランド) 監督:ジェーンカンピオン
 ・“Les Amours imaginaires”(カナダ) 監督:Xavier Dolan
 ・『瞳の奥の秘密』(アルゼンチン) 監督:ファン・ホセ・カンパネラ
 ・“Illégal”(ベルギー) 監督:Olivier Masset-Depasse

 ◆名誉賞(César d'honneur)
 ◎クエンティン・タランティーノ

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 主な作品のノミネート状況は以下の通りです。

 ・『神々と男たち』(11):作品・監督・主演男優・助演男優・助演男優・脚本・撮影・編集・美術・衣裳・音響
 ・『ゴースト・ライター』(8):作品・監督・脚色・撮影・編集・美術・音響・作曲
 ・『ゲンズブールと女たち』(8):作品・主演男優・助演女優・撮影・編集・美術・音響・第1回
 ・“Tournée”(7):作品・監督・脚本・撮影・編集・衣裳・音響
 ・“La Princesse de Montpensier”(7):若手男優・若手男優・脚色・撮影・美術・衣裳・作曲
 ・“L'Arnacœur”(5):作品・主演男優・助演男優・助演女優・第1回
 ・“Le Nom des gens”(4):作品・主演男優・主演女優・脚本
 ・『しあわせの雨傘』(4):主演女優・助演女優・脚色・衣裳
 ・“Mammuth”(3):作品・主演男優・脚本
 ・“Carlos”(3):監督・若手男優・編集
 ・“Le Bruit des glaçons”(3):監督・助演女優・脚本
 ・“L'Arbre”(3):主演女優・助演女優・脚色・作曲
 ・『きらきらしてる』(3):若手女優・若手女優・第1回
 ・『オーシャンズ』(3):音響・作曲・ドキュメンタリー
 ・“L'Homme qui voulait vivre sa vie”(2):助演男優・脚色
 ・“Les Petits Mouchoirs”(2):助演男優・助演女優
 ・『バス・パラディアム』(2):若手男優・作曲
 ・“D'amour et d'eau fraîche”(2):若手男優・若手女優
 ・『アデル ファラオと復活の秘薬』(2):美術・衣裳
 ・“Les Émotifs anonymes”(1):主演女優
 ・『サラの鍵』(1):主演女優
 ・“Belle Épine”(1):若手女優
 ・“Vénus noire”(1):若手女優
 ・“Liberté”(1):作曲
 ・“Simon Werner a disparu...”(1):第1回
 ・『トルコ人の頭』(1):第1回

 こんなにたくさんの作品がノミネートされていながら、リュミエール賞にはノミネートされているのに、セザール賞にはノミネートされていない作品があり、そのまた逆もあります。

 ◇リュミエール賞にはノミネートされているのに、セザール賞にはノミネートされていない主な作品
 ・“Hors-la-loi(Outside the Law)”(仏・アルジェリア・ベルギー) 監督:ラシッド・ブシャール
 ・『トスカーナの贋作』(仏・伊・イラン) 監督:アッバス・キアロスタミ
 ・“Pieds nus sur les limaces(Lily Sometimes)” 監督:ファビアンヌ・ベルトー
 ・“Au fond des bois(Deep In the Woods)”(仏・独) 監督:ブノワ・ジャコー
 ・“No et moi (No and Me)” 監督:Zabou Breitman
 ・“Dernier etage gauche, gauche(Top Floor, Left Wing)” 監督:Angelo Cianci
 ・“Copacabana”(仏・ベルギー) 監督:Marc Fitoussi
 ・『ハンズ・アップ!』“Les mains en l'air (Hands Up)“ 監督:ロマン・グーピル
 ・“Nannerl, la soeur de Mozart(Nannerl, Mozart’s Sister)” 監督:ルネ・フェレ
 ・“Amer”(ベルギー・仏) 監督:Hélène Cattet、Bruno Forzani
 ・“Un homme qui crie (A Screaming Man)”(仏・ベルギー・チャド) 監督:マハマッド・サレー・ハルーン
 ・“Orly”(独・仏)  監督:Angela Schanelec

 ◇セザール賞にはノミネートされているのに、リュミエール賞にはノミネートされていない主な作品
 ・“Les Petits Mouchoirs”
 ・“D'amour et d'eau fraîche”
 ・“Belle Épine”
 ・“Liberté”

 セザール賞は、日本でもわりと知られているような監督の作品をわざとはずしているところがあるように見えますが、こういうセレクションこそがセザール賞らしさということになるのでしょうか。
 ひょっとすると、“Hors-la-loi(Outside the Law)”や『トスカーナの贋作』は、フランス映画というより外国映画というくくりなのかもしれませんが、カンヌで女優賞まで獲ったジュリエット・ビノシュをノミネートすらしないというのはどうなのかなあと思ってしまいます。あるいは、カンヌのチョイスの方がおかしかったのか……。

 セザール賞にはルイ・デリュック賞受賞作“Mystères de Lisbonne”(ポルトガル・仏・ブラジル) もノミネートされていませんから、やっぱり国籍の規定か何かによってノミネートされたり、されなかったりするのかなと思ったりしますが、だとしたら、なんで『ゴースト・ライター』や“L'Arbre”はいいんだろうかと思ったりもします。

 全体的には、リュミエール賞のノミネーション上位3作品がここでもトップ3となっているので、2010年を代表する「フランス映画」はこの3作品である、ということになりそうです。

 ヨーロッパ映画賞2010は『ゴースト・ライター』が制し、リュミエール賞は『ゴースト・ライター』と『神々と男たち』が分け合う形になっており、セザール賞も最終的にはこの2作品の争いになるのではないでしょうか。

 そのほか、アメリカでの評価が非常に高い“Carlos”がノミネート数では大したことはなく、カンヌ出品作にも拘わらずさほど高い評価を得られていなかった(という印象がある)“La Princesse de Montpensier”が多くのノミネーションを受けているのが注目されます。

 受賞結果の発表は2月25日です。

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 主なノミネート作品を以下に簡単に紹介しておきます。

 ・『神々と男たち』 監督:グザヴィエ・ボーヴォワ
 出演:ランベール・ウィルソン、マイケル・ロンズデール、オリヴィエ・ラブルダン
 物語:1996年3月、アルジェリアのチベリーヌにあるフランスのトラピスト会士の修道僧7人がイスラム武装集団(GIA)に誘拐され、殺害された事件を映画化したもの。
 カンヌ国際映画祭2010 コンペティション部門出品。グランプリ&エキュメニカル審査員賞受賞。
 米国アカデミー賞2011外国語映画賞フランス代表。
 ヨーロッパ映画賞2010 作品賞&撮影賞ノミネート。
 2011年3月、シネスイッチ銀座ほかにて公開。


 ・『ゴースト・ライター』(仏・独・英) 監督:ロマン・ポランスキー
 出演:ユアン・マクレガー、キム・キャトラル、オリヴィア・ウィリアムズ、ピアース・ブロスナン
 物語:ゴーストライターとして成功している男性が、前英国首相の回想録を書く仕事の依頼を受ける。エージェントはこれがライターとしていいチャンスになるだろうと言うが、前にこの仕事を引き受けたライターは謎の死を遂げているのだった……。
 ベルリン国際映画祭2010 コンペティション部門出品。銀熊賞(監督賞)受賞。
 イタリア・ゴールデングローブ賞2010 最優秀ヨーロッパ映画賞受賞。
 国際批評家連盟賞2010 グランプリ受賞。
 ヨーロッパ映画賞2010 作品賞・監督賞・脚本賞・男優賞・美術賞・作曲賞受賞。


 ・『ゲンズブールと女たち』 監督:ジョアン・スファール
 本作は、人気コミック作家ジョアン・スファールの監督デビュー作で、ロシア系ユダヤ人の一家に生まれ、ナチ占領下のフランスで少年時代を過ごし、やがて名声を得ていくセルジュ・ゲンズブールの半生を描く。セルジュ役はエリック・エルモスニーノ、ブリジット・バルドー役はレティシア・カスタ、ジェーン・バーキン役はルーシー・ゴードン。
 イスタンブール国際映画祭2010 インターナショナル・コンペティション出品作品。
 トライベッカ映画祭2010 男優賞受賞(Eric Elmosnino)。


 ・“Tournée (On Tour)” 監督:マチュー・アマルリック
 出演:マチュー・アマルリック、ミミ・ルモー、キティン・オン・キーズ、ダーティー・マティーニ
 物語:テレビのプロデューサーをしていた男がアメリカにわたり、たくさんの女の子を連れてフランスに戻ってくる。彼は、各地でバーレスク・スタイルのショーを行ない、パリでフィナーレを迎えさせようとする。
 マチュー・アマルリックの第4長編。
 カンヌ国際映画祭2010 コンペティション部門出品。監督賞&国際批評家連盟賞受賞.。
 2011年、劇場公開予定。


 ・“La princesse de Montpensier(The Princess of Montpensier)” 監督:ベルトラン・タヴェルニエ
 出演:メラニー・ティリー、ギャスパー・ウリエル、ランベール・ウィルソン、フロランス・トマサン
 物語:幼い頃からギーズ公を愛していながら、モンパンシェ公爵に嫁がなければならなかった主人公の悲恋を描く。
 『クレーヴの奥方』で知られるラファイエット夫人の短編小説「モンパンシェ公爵夫人」の映画化。
 カンヌ国際映画祭2010 コンペティション部門出品。


 ・“L'arnacoeur(Heartbreaker)”(仏・モナコ) 監督:Pascal Chaumeil
 出演:ロマン・デュリス、ヴァネッサ・パラディー、François Damiens、ジュリー・フェリエ
 物語:アレックスと妹のジュリエットは、人間関係を解消させるビジネスを始める。お金持ちが彼らを雇ってくれるが、依頼内容は彼の娘の結婚式をとりやめにさせることで、、結婚式まではあと1週間しか残されていなかった……。
 カルロヴィ・ヴァリ国際映画祭2010 アウト・オブ・コンペティション部門出品。


 ・“Le nom des gens (The Names of Love)” 監督:Michel Leclerc
 出演:ジャック・ガンブラン、サラ・フォレスティエ
 物語:バーイア・ブンマムードは、「汝の敵を愛せよ」という古い格言に従って、次から次に男たちと寝ていた。ということは、かなりの多くの男性と寝ているということだったが、それは保守的であることこそ彼女が最も嫌うことだったからだ。ところが、アーサー・マルタンという男性と出会って、これまでの彼女の信念が揺らいでしまう。彼女は、そんなありきたりの名前(フランスでは1万人以上の同姓同名がいる)の男は、ややファシスト気味のところがある男に違いないと思っていたが、彼から、必ずしも名は体を表わすとはいえないこともあるのだ、ということを思い知らされるのだった。
 カンヌ国際映画祭2010 批評家週間出品。


 ・“Mammuth” 監督:Benoit Delepine、Gustave Kervern
 出演:ジェラール・ドパルデュー、ヨランド・モロー、イザベル・アジャーニ、Miss Ming
 物語:主人公は、食肉処理工場の労働者で、定年を迎えようとしていた。彼は、欠勤も病欠もしてこなかったが、いくつかの職場での就労記録が残っておらず、正規の年金を望むなら、これまで働いた職場から必要書類を手に入れてこなければならなくなる。彼は、バイクでかつての職場をまわる旅に出るが、それは、昔懐かしい仕事仲間や親族に再会する旅でもあった。その旅の中で、彼は、これまで封印してきた記憶、バイク事故で死なせてしまった最愛の女性ヤスミンのことを甦らせる。
 ベルリン国際映画祭2010 コンペティション部門出品。


 ・“Carlos” 監督:オリヴィエ・アサイヤス
 出演:Édgar Ramírez、Alexander Beyer、Anna Thalbach、Julia Hummer、Farid Elouardi、Alexander Scheer、Susanne Wuest、Katharina Schuttler、Udo Samel、Nora Von Waldstätten
 物語:ベネズエラ出身で、1975年のOPEC総会襲撃などを行なった国際的なテロリスト、イリッチ・ラミレス・サンチェス(1949~ )(コードネームが「カルロス」で、ヨーロッパ公安当局からは「ジャッカル」と呼ばれる)が1994年に逮捕されるまでを描く。
 この作品は、元々は、テレビ向けに製作された作品で、ミニシリーズとしての上映時間は全330分、カンヌ向けの再編集版の上映時間は140分。
 カンヌ国際映画祭2010 特別上映作品。
 サンパウロ国際映画祭2010 批評家賞オナラブル・メンション受賞。
 TVシリーズ版は『コードネーム:カルロス 戦慄のテロリスト』という邦題でWOWOWで放映。


 ・“Le bruit des glaçons(The Clink of Ice)” 監督:ベルトラン・ブリエ
 出演:ジャン・デュジャルダン、アルベール・デュポンテル、アンヌ・アルヴァロ、ミリアム・ボイヤー
 物語:病気と死に関するブラック・コメディー。アル中の作家の前に、彼自身のガン化身が登場する。
 ベネチア国際映画祭2010 ベネチア・デイズ部門出品。European Cinema Award受賞。


 ・“L'Arbre(The Tree)”(仏・オーストラリア) 監督:ジュリー・ベルトゥチェリ
 出演:シャルロット・ゲンズブール、Marton Csokas、Aden Young、Penne Hackforth-Jones
 物語:ドーンとピーターは、家族で、オーストラリアの郊外で暮らしている。しかし、夫のピーターが、自動車で木にぶつかって、心臓発作で死んでしまい、妻ドーンは、4人の子供たちを女手ひとつで育てなければならなくなる。一家が住む家のすぐそばには、1本の木があり、家を見守るように立っているその木を、子供たちはパパの魂が宿っているというように思うようになる……。
 ジュディ・パスコーの小説『パパの木』の映画化。
 オーストラリア映画協会賞2010 作品賞・監督賞・脚色賞受賞。


 ・“L'homme qui voulait vivre sa vie(The Big Picture)” 監督:Eric Lartigau
 出演:ロマン・デュリス、カトリーヌ・ドヌーヴ、ブランカ・カティク、Marina Foïs、ニエル・アレストラップ
 物語:パウルは、パリで一番の法律事務所のパートナーであり、高給を取り、大きな家に住み、グラマーな妻がいて、2人の息子はGAPのカタログから抜け出てきたような美少年に育っていた。まさに成功を絵に描いたような生活のはずだったが、妻が自分を裏切って、カメラマンと浮気をしていることを知る。男を殺してしまった時、彼は、完璧な人生が失われてしまったことを悟るが、この男の身元を抹消し、アドリア海に捨ててしまえば、また新たに人生をやり直すことができるのではないかと考える……。
 トロント国際映画祭2010 SPECIAL PRESENTATIONS部門出品。


 ・『サラの鍵』“Elle s'appelait Sarah(Her Name Was Sarah)” 監督:ジル・パケ=プレネール
 出演:クリスティン・スコット・トーマス、Mélusine Mayance、ニエル・アレストラップ、フレデリック・ピエロ、ミシェル・デュショソワ、アイダン・クイン
 物語:主人公は、フランスに住むアメリカ人女性ジャーナリストで、結婚とお腹の中の子供のことで悩んでいる。彼女は、ヴィシー政権下のユダヤ人一斉検挙(Vel’d’Hiv Roundup)について調べていて、恐るべき秘密を発見する。
 Tatiana de Rosnayの同名のベストセラー小説の映画化。
 トロント国際映画祭2010 GALA PRESENTATIONS部門出品。
 サンセバスチャン国際映画祭2010 アウト・オブ・コンペティション部門出品。
 東京国際映画祭2010 観客賞&監督賞受賞。

 ・“Vénus noire(Black Venus)” 監督:アブデラティフ・ケシシュ
 出演:Yahima Torres、オリヴィエ・グルメ、アンドレ・ジェイコブス
 物語:サールタイ・バートマン(1789-1815)の半生を描く。サールタイ・バートマンは、南アフリカのコイコイ人で、身体的特徴から、イギリス本国に連れられて、見世物にされた。彼女はホッテントット・ヴィーナスと呼ばれて、人気を博し、ヨーロッパ各地を巡回したが、いつしか自由になる日を夢見ていた……。(死後、フランスの博物館に脳と性器が展示されていたが、ネルソン・マンデラ大統領時代に返還が要求され、2002年に返還され、埋葬された。)
 ベネチア国際映画祭2010 コンペティション部門出品。


 ・“Simon Werner a disparu... (Lights Out)” 監督:Fabrice Gobert
 出演:Ana Girardot、Jules Pelissier、Esteban Carvajal Alegria
 物語:1992年3月。パリで酒を飲んでいたはずのティーンエージャーのシモンは、行方不明になり、その後、森の茂みの中に埋められているのが発見される。
 カンヌ国際映画祭2010 ある視点部門出品。
 シッチェス・カタロニア国際ファンタスティック映画祭2010 ニュー・ヴィジョンズ部門出品。最優秀作品賞受賞。


 ・“Les amours imaginaries(Heartbeats)”(カナダ) 監督:Xavier Dolan
 出演:Xavier Dolan、Niels Schneider、Monia Chokri
 物語:友人どうしのフランシス(Xavier Dolan)とマリーは、ともに同じ相手ニコラスを好きになる。この瞬間から、この3人には奇妙な三角関係が生まれ、互いが互いを疑い、牽制し合う関係になる。
 カンヌ国際映画祭2010 ある視点部門出品。
 トロント国際映画祭2010 SPECIAL PRESENTATIONS部門出品。

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 ・“Illegal”(ベルギー・ルクセンブルグ・仏) 監督:Olivier Masset-Depasse
 出演:Anne Coesens、Alexandre Golntcharov
 物語:タニア(39歳)は、息子のイワンとともに、ベルギーに住んでいる。彼らはロシア系移民だが、身分証明書を持っていない不法滞在者で、滞在8年目にして、ついに移民警察に見つかってしまう。イワンは逃げおおせたものの、タニアはつかまって拘置所に入れられる。彼女は、拘置所が地獄のような場所だと知って、さらなるショックを受けるのだった……。
 監督のOlivier Masset-Depasseは、短編“Chambre froide”(2000)が高く評価され、トロント、ドレスデン、ナミュール、メルボルン、ヴァレンシアなどの映画祭で賞を受賞しています。
 カンヌ国際映画祭2010 監督週間出品。Prix SACD/SACD Prize(Société des auteurs et compositeurs dramatiques:最優秀長編フランス語映画賞)受賞。
 米国アカデミー賞2011外国語映画賞 ベルギー代表。
 エルサレム映画祭2010 スピリット・オブ・フリーダム賞受賞。


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 *当ブログ記事
 ・映画祭&映画賞カレンダー 2010年12月~2011年5月:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201012/article_48.html

 ・リュミエール賞2011ノミネーション:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201012/article_49.html
 ・リュミエール賞2011受賞結果:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201101/article_32.html
 ・ルイ・デリュック賞2010 ノミネーション:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201011/article_31.html
 ・ルイ・デリュック賞2010 受賞結果:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201012/article_36.html

 ・セザール賞2008 受賞結果:http://umikarahajimaru.at.webry.info/200802/article_10.html
 ・セザール賞2009ノミネーション:http://umikarahajimaru.at.webry.info/200901/article_30.html
 ・セザール賞2009受賞結果:http://umikarahajimaru.at.webry.info/200902/article_38.html
 ・セザール賞2010 ノミネーション:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201001/article_37.html
 ・セザール賞2010 受賞結果:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201002/article_48.html

 追記:
 セザール賞2011 受賞結果:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201102/article_49.html

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