大鐘賞2010 発表!

 第47回大鐘賞が発表されました。(10月29日)

 東京国際映画祭で来日していた『黒く濁る村』の関係者が、韓国で映画祭があるからと早々に帰国したのですが、それは大鐘賞のことだったんですね。今年は、昨年より約1週間早い開催になりました。

 昨年までは全部門の候補が発表されていたはずですが(ひょっとするとどこかに発表されているのかもしれませんが)、今年公式サイトにノミネーションが発表されているのは、作品賞と新人男優賞、新人女優賞、新人監督賞のみで、このうち、新人男優賞、新人女優賞、新人監督賞の3部門は、今年から一般の審査員によって候補が決められることになったそうです。昨年のノミネーションや受賞結果には多くの非難が寄せられたので、それを踏まえてこういう変更が加えられたのでしょうか。

 受賞結果は以下の通りです。

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 ◆最優秀作品賞
 ◎『詩』(監督:イ・チャンドン)
 ・『ビーデビルド』(監督:チャン・チョルス)
 ・『黒く濁る村』(監督:カン・ウソク)
 ・“아저씨(The Man from Nowhere)”(おじさん)(監督:イ・ジョンボム)
 ・“방자전(房子伝/ The Servant)”(バンジャ伝)(監督:キム・デウ)
 ・『義兄弟 SECRET REUNION』(監督:チャン・フン)
 ・“The Housemaid”(監督:イム・サンス)
 ・“I Saw The Devil”(悪魔を見た) (監督:キム・ジウン)
 ・『裸足の夢』(監督:キム・テギュン)
 ・『ハーモニー』(監督:カン・デギュ)

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 ◆監督賞:カン・ウソク(『黒く濁る村』)

 ◆主演男優賞:ウォンビン(“아저씨(The Man from Nowhere)”(おじさん))

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 ◆主演女優賞:ユン・ジョンヒ(『詩』)
 16年ぶり3度目の主演女優賞受賞。新人女優賞も含めると4度目の受賞。

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 ◆助演男優賞:キム・ヒラ(『詩』)、ソン・セビョク(“방자전(房子伝/ The Servant)”(バンジャ伝))

 ◆助演女優賞:ユン・ヨジョン(“The Housemaid”)

 ◆企画賞:キム・ジュンジョン(김준종)(『裸足の夢』)

 ◆脚本賞:イ・チャンドン(『詩』)

 ◆撮影賞:キム・ソンボク(『黒く濁る村』)

 ◆編集賞:キム・サンボブ(김상법)、キム・ジェボム(김재범)(“아저씨(The Man from Nowhere)”(おじさん))

 ◆照明賞:オ・スンチョル(“I Saw The Devil”(悪魔を見た))

 ◆美術賞:チョ・ソンウォン(조성원)(『黒く濁る村』)

 ◆衣裳賞:チョン・ギョンヒ(정경희)(“방자전(房子伝/ The Servant)”(バンジャ伝))

 ◆映像技術賞:キム・テウィ(김태의)(“아저씨(The Man from Nowhere)”(おじさん))

 ◆音響技術賞:オ・セジン(오세진)、キム・ソクウォン(김석원)(『黒く濁る村』)

 ◆音楽賞:キム・ジュンソク(『裸足の夢』)

 ◆新人男優賞:
 ◎チョン・ウ(정우) “바람(Wish)”(監督:イ・ハンソン)
 ・チャ・スンウォン(TOP) “포화속으로/71-Into the Fire”(砲火の中へ)
 ・オム・ギジュン(엄기준) “파괴된 사나이”(破壊された男)(監督:ウ・ミノ)
 ・ソン・セビョク “Troubleshooter”(監督:グォン・ヒョクジェ)
 ・チェ・ダニエル “Cyrano agency”(シラノ恋愛操作団) (監督:キム・ヒョンソク)

 ◆新人女優賞:
 ◎イ・ミンジョン(“Cyrano agency” (シラノ恋愛操作団))
 ・シム・ウンギョン “반가운 살인자”(ありがたい殺人者)(監督:キム・ドンウク)
 ・イ・アイ(이아이) “대한민국 1%”(大韓民国1%)(監督:チョ・ミョンナム)
 ・カン・イェウォン 『ハーモニー』
 ・ジ・ソンウォン 『ビーデビルド』

 ◆新人監督賞:
 ◎チャン・チョルス(『ビーデビルド』)
 ・キム・グァンシク 『私のチンピラのような恋人』
 ・イ・ソンハン “바람/Wish”
 ・カン・デギュ 『ハーモニー』
 ・グォン・ヒョクジェ “Troubleshooter”

 ◆特別賞:シン・ヨンギュン
 『荷馬車』や『常緑樹』などで知られる俳優で、政治家、韓国芸術文化団体連合会会長。先日、韓国映画と文化芸術発展のため私財500億ウォン( 約37億円)相当を寄付したことが話題に。

 ◆功労賞:チェ・ウニ
 『ロマンス・パパ』『成春香』『離れのお客さんとお母さん』『常緑樹』などで知られる女優。故シン・サンオク監督夫人。『常緑樹』で第1回大鐘賞主演女優賞受賞。1978年に香港で北朝鮮に拉致され、その後、同じく拉致されたシン・サンオクとともに、1986年にオーストリアのアメリカ大使館に亡命している。

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 ◆文化交流功労賞:ソ・ジソプ
 海外文化交流に寄与した俳優に贈られる賞。新設。

 ◆海外映画賞特別賞:アブドゥル・ハミド・ジェマ(ドバイ国際映画祭会長)

 ◆男性人気賞:ウォンビン(“아저씨(The Man from Nowhere)”(おじさん))

 ◆女性人気賞:イ・ミンジョン(“Cyrano agency”(シラノ恋愛操作団))

 ◆韓流人気賞:チェ・スンヒョン(“포화속으로/71-Into the Fire”(砲火の中へ))

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 主な受賞結果は以下の通りです。

 ・『詩』(4):作品・主演女優・助演男優・脚本
 ・『黒く濁る村』(4):監督・撮影・美術・音響技術
 ・“아저씨(The Man from Nowhere)”(おじさん)(3):主演男優・編集・映像技術
 ・“방자전(房子伝/ The Servant)”(バンジャ伝)(2):助演男優・衣裳
 ・『裸足の夢』(2):企画・音楽

 ノミネート対象作品のズレもありますが、先行する映画賞、利川春史大賞とは、監督賞、助演女優賞・撮影賞が同じになりました。

 下馬評的には、大ヒットしている“아저씨(The Man from Nowhere)”(おじさん)がどういう評価を受けるかが注目されていたようですが、ウォンビンが主演男優賞を受賞したほかは、編集賞と映像技術賞にとどまり、そのほかの主要部門の受賞はなりませんでした。

 今年のカンヌ国際映画祭コンペティション部門に出品されて、脚本賞とエキュメニカル審査員賞スペシャル・メンションを受賞した『詩』は、作品賞をはじめ、主要部門ばかりで4部門の受賞を果たし、2010年の大鐘賞をほぼ制した形になりました。

 実力派カン・ウソク監督の『黒く濁る村』は、作品賞こそ受賞なりませんでしたが、ここでも監督賞を含む4部門で最多受賞タイとなり、米国アカデミー賞2011外国語映画賞韓国代表作品の『裸足の夢』も2部門で受賞を果たしました。

 少女時代がステージでパフォーマンスしているのに、観客席にいる俳優たちはそれを冷やかに見つめているだったということに対して、「あの態度は何だ!」と一般の視聴者から多数のクレームが寄せられたというようなこともあったようですが、受賞結果としては概ね順当だったと言えるでしょうか。

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 *当ブログ記事
 ・利川春史映画大賞映画祭2010 ラインナップ:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201009/article_15.html
 利川春史映画大賞映画祭2010 受賞結果:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201009/article_30.html

 ・大鐘賞2009 発表:http://umikarahajimaru.at.webry.info/200911/article_10.html

 ・映画祭&映画賞カレンダー 2010年5月~2011年2月:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201005/article_23.html

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