ベネチア国際映画祭2010 コンペティション部門追加上映作品はスコリモフスキでした!

 ベネチア国際映画祭2010 コンペティション部門の追加作品が発表になりました。

 いろいろ予想されていた作品はありましたが、大方の予想や期待を裏切って(?)、コンペ入りした作品はイエジー・スコリモフスキの最新作でした。

 ・“Essential Killing”(ポーランド・アイルランド・ノルウェー・ハンガリー)
 監督:イエジー・スコリモフスキ
 出演:ヴィンセント・ギャロ、エマニュエル・セニエ
 物語:カブールで米軍にとらえられたアフガニスタン人の男は、ヨーロッパのある国に移送される。彼は、凍てつく森林地帯から故郷の砂漠地帯に帰ろうとするが、そのためにはどうしても人を殺めなくてはならなくなるのだった……。
 [3大映画祭との関わり]
 1967年 『出発』(ベルギー):ベルリン国際映画祭コンペティション部門出品。金熊賞受賞。
 1972年 “King, Queen, Knave”(西独・米):カンヌ国際映画祭コンペティション部門出品。
 1978年 『ザ・シャウト/さまよえる幻響』“The Shout”(英):カンヌ国際映画祭コンペティション部門出品。審査員特別賞受賞。
 1982年 “Moonlighting”(英・西独):カンヌ国際映画祭コンペティション部門出品。脚本賞受賞。
 1984年 “Success Is the Best Revenge”(英・仏):カンヌ国際映画祭コンペティション部門出品。
 1985年 『ライトシップ』“The Lightship”(米):ベネチア国際映画祭コンペティション部門出品。審査員特別賞受賞。
 1989年 “Torrents of Spring”(英・仏・伊):カンヌ国際映画祭コンペティション部門出品。
 1991年 “Ferdydurke(30 Door Key)”(ポーランド・英・仏):ベネチア国際映画祭コンペティション部門出品。

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 スコリモフスキの、3大映画祭のコンペティション部門出品は、20年ぶりで、今回のベネチア国際映画祭参加監督の中では唯一の金熊賞受賞監督ということになります。
 キャリア的には、モンテ・ヘルマンとほぼ同等(モンテ・ヘルマンの方が2歳年上で、監督デビューもモンテ・ヘルマンの方が1年早い)で、ベネチア国際映画祭コンペティション部門参加3回目というのは、4回目のカルロ・マッツァクラティには及ばないものの、ダーレン・アロノフスキー、ジュリアン・シュナーベルと同じです。

 脚本は、スコリモフスキとエヴァ・ピャスフコスカ(Eva Piaskowska)、撮影はアダム・シコラで、ともに『アンナと過ごした4日間』からの連投です。

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 ベネチア・デイズのオープニングには、ジャファール・パナヒの短編“The Accordion”(アコーディオン)が上映されることも発表になりました。

 この作品は、世界人権宣言18条の「すべて人は、思想、良心及び宗教の自由に対する権利を有する。この権利は、宗教又は信念を変更する自由並びに単独又は他の者と共同して、公的に又は私的に、不況、行事、礼拝及び儀式によって宗教又は信念を表明する自由を含む。」に基づいて製作されるARTプロデュースの新シリーズ“THEN AND NOW, Beyond Borders and Differences”の1本だそうです。

 ・“The Accordion” [ワールド・プレミア]
 監督:ジャファール・パナヒ
 物語:2人のストリート・ミュージシャンが、ある偶発的な出来事(Accident)により、そのアコーディオンを取り上げられる。

 パナヒ本人は、自分は、自分のまわりで起こることに常に関心を寄せていて、本作の題材も現実を観察していて得られた、と語っています。

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 *当ブログ記事
 ・ベネチア国際映画祭2010 コンペティション部門ラインナップ:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201007/article_29.html
 ・ベネチア国際映画祭2010 コンペティション部門以外のラインナップ その1:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201007/article_30.html
 ・ベネチア国際映画祭2010 コンペティション部門以外のラインナップ その2:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201008/article_1.html
 ・ベネチア国際映画祭2010 受賞結果発表:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201009/article_21.html
 ・映画祭&映画賞カレンダー 2010年5月~2011年2月:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201005/article_23.html

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 ※追記

 映画祭会期中に、コンペティション部門にさらなる追加作品が発表されました。

 ・“The Ditch”(香港・仏・ベルギー)
 監督:ワン・ビン(王兵/Wang Bing)
 物語:1950年代末の中国。多くの知識人階層が、共産党を批判したと見なされたり、あるいは、単にそう疑われるような背景を持っていたり、さらには家族にそういう者がいるというだけで、「反体制右派」として、再教育のために、中国の辺境に強制労働に送られる。中国西域、ゴビ砂漠の真ん中にあるJiabiangouに送られた3000人は、過酷な労働と、厳しい気象と、慢性的な食料不足のために、次々と“溝”の中で死んでいくのだった……。
 [3大映画祭との関わり]
 初めて。

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