凄すぎてため息が出ちゃう! 最初の50本発表! トロント国際映画祭2010 ラインナップ!

 オープニング作品だけは14日に発表されていましたが、第一弾のラインナップ発表は、昨年よりも1週間も遅れることになりました。

 今年のカンヌみたいにプログラミングに困って遅くなったのかと思うと、そうでもないようで、いや~、これが、なかなかのラインナップです。

 一流のスターが出演している作品がゾロゾロあって、めまいがしてしまいます。
 まあ、トロントは、例年、こんな感じだと言えばこんな感じなのですが、これが最初の50本に過ぎず、あとこの5倍あまりの上映本数が残されているのですから、やっぱり凄いですね。
 出演者の顔ぶれだけでなく、中身も、意欲的なもの、刺激的なもの、現在の社会の興味関心を反映していると思えるものなどあって、いろいろと期待させてくれます。

 これまでどこの映画祭のラインナップにも載っていないはずなのに、[ワールド・プレミア]になっていない作品がありますが、それは、きっとベネチア国際映画祭でプレミア上映されるっていう情報が内々で伝えられているっていうことですね。ベネチアのラインナップは現時点ではまだ公表されていませんが、こんなところからベネチアのラインナップが垣間見えたりします。

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 【GALA PRESENTATIONS】

 ・“The King's Speech”(英・オーストラリア) 監督:Tom Hooper [北米プレミア]
 出演:コリン・ファース、ジェフリー・ラッシュ、ヘレナ・ボナム・カーター、ガイ・ピアース、マイケル・ガンボン、ティモシー・スポール、デレク・ジャコビ、ジェニファー・エール
 現英国女王エリザベス2世の父ジョージ6世の物語。
 物語:ジョージ6世(コリン・ファース)は、兄の退位により、不承不承王位に就く。しかし、彼にはどもり癖があり、それは王として相応しくないというので、専門医ライオネル・ローグ(ジェフリー・ラッシュ)がスピーチ・セラピストとしてつけられる。王とライオネル・ローグとの間には、やがて親密な友情が芽生え、王のどもりも治り、結果として、王は勇ましい演説で国民を導くようになるのだった……。

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 ・“West is West”(英) 監督:Andy De Emmony [ワールド・プレミア]
 物語:1976年のマンチェスター。カーン家は、かつてほどの威厳はなくなったものの、今はまだなんとか持ちこたえていた。最年少のサジッドは、パキスタン流を貫こうとする父親の暴君的な支配下にあり、かつ、学校でもいじめを受けていた。父ジョージは、息子を鍛えるために、パンジャブのカーン家ナンバー1とその家族、つまり、彼が30年前に捨てた妻と娘たち、の元に送ることに決める。15歳のサジッドは、そこで洋の東西を知ることになるが、それは60歳の父ジョージを待ち受けている運命でもあった……。

 ・“Little White Lies”(仏) 監督:ギヨーム・カネ [ワールド・プレミア]
 出演:フランソワ・クリュゼ、マリオン・コティヤール、ブノワ・マジメル、ジル・ルルーシュ、ジャン・デュジャルダン、Laurent Lafitte、ヴァレリー・ボヌントン、パスカル・アルビヨ
 物語:しこりとなるような出来事があったにもかかわらず、友人グループは恒例のビーチ・ヴァケーションに出かける。そこで、彼らの友情や信頼が試され、互いがついた小さなウソに自分たちが苦しめられることになる……。

 ・“Potiche”(仏) 監督:フランソワ・オゾン [北米プレミア]
 出演:カトリーヌ・ドヌーヴ、ジェラール・ドパルデュー、ファブリス・ルキーニ、ジェレミー・レニエ、カリン・ヴィアール
 物語:1977年のプロヴァンス。スザンヌは、傘工場の社長ロベールと結婚して、何不自由ない生活を手に入れたつもりだったが、やがて夫が粗暴な人間だということがわかる。従業員には横暴だし、妻のことは戦利品としか思っておらず、当たり前のように愛人を作る。ところが、怒った従業員にストライキを起こされて、工場を閉め出され、さらに病の追い討ちに遭って、倒れてしまう。そんな夫に代わって、スザンヌが従業員の交渉に当たり、ストライキを終わらせて、引き続き、会社の運営に当たるが、彼女には、人心の掌握術や会社の運営能力があることがわかる。事態がようやく落ち着いた頃、病気から回復したロベールが戻ってきて、社長の座を奪還しようとする……。
 この作品はGAGAが買い付けたようです。

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 ・“The Housemaid”(韓) 監督:イム・サンス [北米プレミア]
 出演:チョン・ドヨン、イ・ジョンジェ
 物語:上流階級の家庭に家政婦として入った女性が、その家の主人と不倫関係に陥ったことから悲劇が起こる……。
 キム・ギヨン監督の『下女』(1960)のリメイク。
 カンヌ国際映画祭2010 コンペティション部門出品。

 ・“Score: A Hockey Musical”(カナダ) 監督:Michael McGowan [ワールド・プレミア][オープニング作品]
 出演:ノア・リード、オリヴィア・ニュートン=ジョン、マーク・ジョーダン、スティーヴン・マクハティー、ジョン・パイパー=ファーガソン、アリー・マクドナルド
 物語:17歳のファーレイは、過保護に育てられたが、アイスホッケーに憧れ、ジュニア・リーグのチームと契約する。彼は、一夜にしてスターに仕立て上げられるが、それにはもちろん氷上で激しく闘うことが期待されている。ガールフレンドとの関係もおかしくなり、彼はどうしていいのかわからなくなる……。

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 ・“Casino Jack”(カナダ) 監督:George Hickenlooper [ワールド・プレミア]
 出演:ケヴィン・スペイシー、バリー・ペッパー、ケリー・プレストン、ラフェル・ルフェーヴル、ジョン・ロヴィッツ
 共和党のロビイストで、フロリダのカジノ客船購入詐欺事件で有罪となったジャック・アブラモフのスキャンダルを映画化した作品。

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 ・“Barney's Version”(カナダ・伊) 監督:リチャード・J・ルイス [北米プレミア]
 出演:ポール・ジアマッティ、ロザムンド・パイク、ミニー・ドライヴァー、ラフェル・ルフェーヴル、ダスティン・ホフマン、スコット・スピードマン
 モルデカイ・リチラー(Mordecai Richler)のコミック・ノヴェルの映画化。
 物語:バーニー・パノフスキーは、至って普通に見えるが、普通ではない人生を送ってきた男で、彼の40年の歳月、2大陸で、3人の妻や、風変わりの父親、遊び人の親友と過ごしてきた人生が語られる。

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 ・“The Bang Bang Club”(カナダ・南ア) 監督:Steven Silver [ワールド・プレミア]
 出演:ライアン・フィリップ、マリン・アッカーマン、テイラー・キッチュ、Neels Van Jaarsveld、Frank Rautenbach
 南アフリカのアパルトヘイト末期を目撃した4人のカメラマン、バンバンクラブの物語。

 ・“Black Swan”(米) 監督:ダーレン・アロノフスキー [北米プレミア]
 出演:ナタリー・ポートマン、ウィノナ・ライダー、ヴァンサン・カッセル、バーバラ・ハーシー、ミラ・クニス
 物語:ニーナ(ナタリー・ポートマン)は、ニューヨーク・シティ・バレエ・カンパニーのバレリーナで、自らもバレリーナであった母(バーバラ・ハーシー)の管理の下に日々レッスンを積んでいた。芸術監督のトマ(ヴァンサン・カッセル)は、新シーズンのオープニングのプリマをベス(ウィノナ・ライダー)から別のダンサーに替えようと考えていて、その第一候補がニーナだった。しかし、彼女にはライバルがいた。「白鳥の湖」には、無垢と優雅さを持つ白鳥と、狡猾さと色気を持つ黒鳥とを演じる資質が求められた。ニーナに似つかわしいのは白鳥の方だったが、ライバル争いを繰り広げるうち、彼女の中にダークな部分が芽生えてくるのだった……。

 ・“The Conspirator”(米) 監督:ロバート・レッドフォード [ワールド・プレミア]
 出演:ジェームズ・マカヴォイ、ロビン・ライト、ケヴィン・クライン、エヴァン・レイチェル・ウッド、トム・ウィルキンソン
 リンカーン暗殺事件で、米国で最初に死刑になった女性メアリー・サラットの物語。
 物語:リンカーン暗殺事件に関与したとして8人の被告が軍法会議の形で裁判にかけられる。8人のうちの1人は、下宿屋を営んでいた女性メアリー・サラットであった。彼女の弁護を引き受けたのは、南北戦争の英雄でもある28歳の弁護士フレデリックで、彼は、メアリーは仲間にアジトを提供したという点で一味とみなされたものの、実際は無実であり、息子のジョンらを助けるためにあえて犠牲となったのではないかと考える……。

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 ・“The Debt”(米) 監督:ジョン・マッデン [北米プレミア]
 出演:サム・ワーシントン、ヘレン・ミレン、トム・ウィルキンソン
 物語:1965年。モサドの3人のエージェントが、ナチの戦争犯罪人を抹殺するミッションを行なう。数年後、ナチの残党らしき人物がウクライナで発見され、エージェントが呼び出されることになる。

 ・“Janie Jones”(米) 監督:David M. Rosenthal [ワールド・プレミア]
 出演:エリザベス・シュー、アビゲイル・ブレスリン、ブリタニー・スノー、ピーター・ストーメア、ジョエル・ムーア、アレッサンドロ・ニヴォラ、フランシス・フィッシャー、フランク・ホエーリー
 物語:イーサン・ブランドは、落ち目気味のロックスターだが、ツアーの初日の晩に、かつてのグルーピーの女性から「これがあなたの子よ」といきなり小さな女の子を引き渡される。

 ・“Peep World”(米) 監督:Barry Blaustein [ワールド・プレミア]
 出演:トローヤン・ベリサリオ、ケイト・マラ、マイケル・C・ホール、ジュディー・グリア、タラジ・P・ヘンソン、アリシア・ウィット、サラ・シルバーマン、レスリー・アン・ウォーレン
 物語:父の70歳の誕生日に4人兄弟が集まる。それは、末っ子が書いた小説の出版のためであり、それには一家の秘密が書かれていた……。

 ・“The Town”(米) 監督:ベン・アフレック [北米プレミア]
 出演:ベン・アフレック、ジェレミー・レナー、ピート・ポスルスウェイト、ジョン・ハム、ブレイク・リブリー、レベッカ・ホール、クリス・クーパー
 物語:ダグ(ベン・アフレック)は、ボストンの銀行強盗一味のリーダーだった。しかし、彼らが、銀行のマネージャー、クレアを人質に取り、しかも、ダグが彼女に恋してしまったことからすべてが変わってしまう。彼は、仲間を裏切るのか、恋した女を諦めるのか、究極の選択を迫られることになる。

 ・“The Way”(米) 監督:エミリオ・エステベス [ワールド・プレミア]
 出演:マーティン・シーン、エミリオ・エステベス、デボラ・カラ・アンガー、ジョアキム・デ・アルメイダ、チェッキー・カリョ、ジェームズ・ネスビット、アンヘラ・モリーナ
 物語:アメリカ人医師トムが、ピレネー山中で嵐に遭って死んだ息子の名残りを求めて、フランスを旅している。彼は、深い悲しみとともに、サンチアゴ・デ・コンポステーラの巡礼路を歩きながら、なぜもっと息子のことを理解してやらなかったのかと後悔する。そして、巡礼地への旅にでかけることに決め、世界市民であるということの意味を考え、単に生きていくことと自ら積極的に選んで生きていくことの違いについて、考えを新たにしていく。

 【SPECIAL PRESENTATIONS】

 ・“Another Year”(英) 監督:マイク・リー [北米プレミア]
 出演:ジム・ブロードベント、Ruth Sheen、Oliver Maltman、Lレスリー・マンヴィル、Peter Wight、Karina Fernandez、David Bradley、Martin Savage、イメルダ・スタウントン
 物語:ロンドンで暮らす一家とその周辺の人々の、春から冬と続く1年を描く。
 医療コンサルタントのジェリー(Ruth Sheen)は、地質学者のトム(ジム・ブロードベント)と幸せな結婚生活を送っている。彼らの息子のジョー(Oliver Maltman)は、30歳になり、友人たちがどんどん結婚していくというのに、いまだに独り身を通している。メアリー(レスリー・マンヴィル)は、ジェリーの仕事仲間で、男性に縁がなくて、長らく孤独で寂しい生活を送っている。ケン(Peter Wight)は、トムの幼なじみで、政府の雇用機関で働いているが、こちらも独り身で寂しい暮らしを送っている。ジェリー、トム、ジョー、ケン、メアリーの5人で、バーベキュー・パーティーを開くが、メアリーは、世代が近いケンではなく、かなり年の離れたジョーに関心を抱く。
 秋になり、ジョーは、つきあいはじめたガールフレンド、ケイティー(Karina Fernandez)を両親に紹介する。その場には、メアリーも居合わせるが、彼女は、ケイティーに敵意ある態度を取ってしまう。
 冬。トムの兄ロニー(David Bradley)の妻が亡くなり、一家で、トムの故郷でもあるダービーに向かう。ロニーには、疎遠になった息子カール(Martin Savage)がいたが、カールは遅れてやってきながら、そこで父に対する怒りをぶちまけ、葬儀の参列者を全員追い出してしまう。トムは、ロニーをロンドンの家に誘う。ロニーはトムたちとのディナーを楽しみ、ジョーとケイティーのカップルはパリ旅行の計画に夢中で、メアリーは空疎だった自分の人生を嘆いている……。
 カンヌ国際映画祭2010 コンペティション部門出品。エキュメニカル審査員賞スペシャル・メンション受賞。

 ・“Brighton Rock”(英) 監督:ローワン・ジョフィー [ワールド・プレミア]
 出演:ヘレン・ミレン、ジョン・ハート、サム・ライリー
 物語:17歳の少年ピンキーは、イギリスのビーチ・リゾート、ブライトンを根城にした悪童で、いつも硫酸を持ち歩き、カミソリを振り回していた。仲間とともに殺人を犯し、完全に偽装したつもりだったが、ある女性に目撃されていた……。
 グレアム・グリーンの『ブライトン・ロック』の映画化。
 『28週後…』、アントン・コービンの“The American”などの脚本を手がけるローワン・コービンの初監督長編。

 ・“The Illusionist”(英) 監督:シルヴァン・ショメ [北米プレミア]
 物語:時代の流れで、ミュージシャンなどが人気者になっていくのに対して、奇術師はどんどん落ち目になっていく。食うにも事欠く状況になって、彼は、怪しげな契約を結び、カフェやバーやガーデン・パーティーなどで奇術をすることになる。その中の1つ、スコットランドの孤島での催しは、孤島に電気が通じたお祝いとして催されたものだったが、彼が披露した奇術を見て、無垢な女の子アリスは彼を本物の魔法使いだと信じ込んでしまう。アリスは、彼についてまわるようになり、彼はアリスの夢を壊さないように、魔法使いであるかのように振る舞い続けるのだった……。
 ジャック・タチが残した脚本を『ベルヴィル・ランデブー』のシルヴァン・ショメが映画化。
 ベルリン国際映画祭2010 ベルリナーレ・スペシャル部門出品。

 ・“Made in Dagenham”(英) 監督:ナイジェル・コール [ワールド・プレミア]
 出演:ロザムンド・パイク、ミランダ・リチャードソン、ボブ・ホスキンス、サリー・ホーキンス、ルパート・グレイヴス
 物語:1968年、フォード社のダゲハム工場で、187名のミシン工が、のちに均等政党法(The Equal Party Act)成立へと導くことになるストライキを起こす。彼らは、劣悪な状況で長時間、困難な仕事をさせられたのにもかかわらず、未熟練工と評価されたことに対して、ついに怒りを爆発させたのだ。彼らを率いたのはリタ・オグラディー(サリー・ホーキンス)という女性で、彼らは、ユーモアと常識と勇気で、共通の上司から、次第に地元のコミュニティーを相手にするようになり、最後は、国と対決する。

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 ・“Miral”(英・イスラエル・仏) 監督:ジュリアン・シュナーベル [北米プレミア]
 出演:ウィレム・デフォー、フリーダ・ピント、ヴァネッサ・レッドグレイブ、ヒアム・アッバス
 物語:1948年のエルサレム。Hind Husseiniは、路上で55人の孤児を見つけて、家に連れ帰り、食べ物とねぐらを与える。6ヶ月後、最初の55人は2000人近くまでふくれあがっている。ミラルは、7歳の時に母を失い、父にHind Husseiniのところに行くように言われる。彼女は、そのままそこで育ち、17歳になった時、難民キャンプで先生をするように求められる。ミラルは、ナイーブな少女だったが、その時になってやっと自分たちが置かれている状況がどういうものなのかを理解する。そして、自分たちの未来のために戦うことと、平和への道は教育にありと考えるママHindの考え方のギャップに引き裂かれそうになるのだった。


 ・“Never Let Me Go”(英) 監督:Mark Romanek [ワールド・プレミア]
 出演:キャリー・マリガン、アンドリュー・ガーフィールド、キーラ・ナイトレイ、シャーロット・ランプリング、サリー・ホーキンス
 物語:キャシー(キャリー・マリガン)とトミー(アンドリュー・ガーフィールド)とルース(キーラ・ナイトレイ)は、子供時代を美しい寄宿学校で過ごす。彼らが学校を去ることになった時、運命の恐ろしい真実が明らかになり、彼らは、愛と嫉妬と裏切りへの誘惑に翻弄されることになる。

 ・“Submarine”(英) 監督:リチャード・アヨエイド(Richard Ayoade) [ワールド・プレミア]
 出演:クレイグ・ロバーツ、サリー・ホーキンス、パディ・コンシダイン、ノア・タイラー
 イギリス人コメディアン、リチャード・アヨエイドの初監督作品。
 物語:15歳のオリバーは、次の誕生日までに初体験を済まし、パパを捨てて、ダンス教師に走ろうとしているママを思いとどまらせなければならない。

 ・“The Trip”(英) 監督:マイケル・ウィンターボトム [ワールド・プレミア]
 出演:スティーヴ・クーガン、ロブ・ブライドン
 湖水地方とヨークシャーデールズを、食べて、しゃべって、ドライブするという、2人の男性による陽気なロードムービー。

 ・“Tamara Drewe”(英) 監督:スティーヴン・フリアーズ [北米プレミア]
 出演:ジェマ・アータートン、ルーク・エヴァンス、ドミニク・クーパー、タムジン・グレイグ
 物語:かつては恥ずかしがりやで決して魅力的とは言えなかったタマラ・ドリューは、今ではロンドンで新聞記者をしている。彼女が子供時代を過ごした田舎に帰って、昔の恋人と再会したことで、焼けぼっくいに火がついて、ロンドンにいるロックスターのボーイフレンドと三角関係になってしまう。
 トーマス・ハーディーの“Far from the Madding Crowd”の現代版と称される、ポージー・シモンズの同名コミック(2007)の映画化。
 カンヌ国際映画祭2010 アウト・オブ・コンペティション部門出品。

 ・“You Will Meet a Tall Dark Stranger”(英・米・西) 監督:ウディ・アレン [北米プレミア]
 出演:ナオミ・ワッツ、アンソニー・ホプキンス、ジョシュ・ブローリン、アントニオ・バンデラス、フリーダ・ピント、アンナ・フリエル
 物語:失敗した結婚と、抑えられない性欲と、年をとる不安と、結果を予想し得ない状況で決断を迫られること……。一群のロンドン人たちのアンサンブル・コメディー。
 カンヌ国際映画祭2010 アウト・オブ・コンペティション部門出品。


 ・“Buried”(西・米) 監督:Rodrigo Cortés [カナダ・プレミア]
 出演:ライアン・レイノルズ、ロバート・パターソン、ホセ・ルイス・ガルシア・ペレス
 物語:ポール(ライアン・レイノルズ)は、アメリカの請負業務で、イラクで働いていたが、イラク人グループの攻撃を受け、目覚めると、墓の中に生きたまま埋められている。棺の中に、ライターと携帯電話が入れられていることに気づくが、そうしている間にも少しずつ棺の中の酸素が少なくなっていく……。
 サンダンス映画祭2010 パークシティ・アット・ミッドナイト部門出品。
 GAGA配給により、11月6日より、シネセゾン渋谷で公開予定。

 ・“Lope”(西・ブラジル) 監督:Andrucha Waddington [ワールド・プレミア]
 出演:ソニア・ブラガ、レオノール・ワトリング、ルイス・トサル、アルベルト・アマン、ピラール・ロペス・デ・アジャラ
 スペインの著名な劇作家で詩人のロペ・デ・ヴェガ(1562-1635)の物語。
 物語:ロペが、戦争からマドリッドに戻ってくる。彼がすぐに足を向けた先は、マドリッドで最も重要な劇場で、彼はすぐにボスの娘にちょっかいを出して、マドリッドにいられなくなる。

 ・“The Big Picture(L'homme qui voulait vivre sa vie)”(仏) 監督:Eric Lartigau [ワールド・プレミア]
 出演:ロマン・デュリス、カトリーヌ・ドヌーヴ、ブランカ・カティク、Marina Foïs、ニエル・アレストラップ
 物語:パウルは、パリで一番の法律事務所のパートナーであり、高給を取り、大きな家に住み、グラマーな妻がいて、2人の息子はGAPのカタログから抜け出てきたような美少年に育っていた。まさに成功を絵に描いたような生活のはずだったが、妻が自分を裏切って、カメラマンと浮気をしていることを知る。男を殺してしまった時、彼は、完璧な人生が失われてしまったことを悟るが、この男の身元を抹消し、アドリア海に捨ててしまえば、また新たに人生をやり直すことができるのではないかと考える……。

 ・“L'Amour Fou”(仏) 監督:Pierre Thoretton [ワールド・プレミア]
 イヴ・サン・ローランの半生を、彼が長年ともに過ごしたパートナー、ピエール・ベルジュのことと、イヴ・サン・ローランの死後、オークションにかけると2人で決めた美術品・工芸品のこと、などを中心にまとめたドキュメンタリー。

 ・“Love Crime(Crime d'amour)”(仏) 監督:アラン・コルノー [インターナショナル・プレミア]
 出演:クリスティン・スコット・トーマス、ルディヴィーヌ・サニエ
 オフィスを舞台にした『危険な関係』ミーツ『ワーキング・ガール』。クリスティン・スコット・トーマスとルディヴィーヌ・サニエが、それぞれ師と純情娘を演じ、やがてエゴをむき出しにして争っていく……。

 ・“Outside the Law(Hors La Loi)”(仏・アルジェリア・伊・ベルギー) 監督:ラシッド・ブシャール [北米プレミア]
 出演:Jamel Debbouze、ロシュディー・ゼム、Sami Bouajila、Samir Guesmi
 物語:第二次世界大戦後、アルジェリア独立をめぐって、フランス国内でもデモが起こるようになる……。
 カンヌ国際映画祭2010 コンペティション部門出品。

 ・“A Screaming Man(Un Homme Qui Crie)”(仏・ベルギー・チャド) 監督:マハマット=サレー・ハルーン [北米プレミア]
 出演:Youssouf Djaoro、Diouc Koma、Emile Abossolo M'Bo
 物語:現代のチャド。アダムは、60代の元水泳選手で、今は、高級ホテルのプールで指導をしている。そのホテルが中国人に買収されたのを機に、仕事を息子アブドゥルに譲ることになる。一方、国は内戦と反政府武装派のせいで不安定な状態が続き、政府は国民にお金か兵力としての人材を差し出すよう要求していた。彼も、政府に貢献するよう求められたが、彼にお金はなく、一人息子がいるだけだった……。
 カンヌ国際映画祭2010 コンペティション部門出品。審査員賞受賞。

 ・“Cirkus Columbia”(ボスニア ヘルツェゴビナ) 監督:ダニス・タノヴィッチ [インターナショナル・プレミア]
 物語:20年の亡命を終えて、夫がヘルツェゴビナの故郷に戻ってくる。彼が果たしたかったことの1つは、新しいベンツと、若くセクシーなガールフレンドと、毛の抜けた黒猫を見せて、別れた妻に何がしかの恨みを晴らすことであった……。

 ・“In A Better World(Civilization)”(デンマーク・スウェーデン) 監督:スザンネ・ビアー [インターナショナル・プレミア]
 出演:Ulrich Thomsen、Mikael Persbrandt
 物語:アフリカの難民キャンプからデンマークの平凡な地方都市の平凡な日常生活へ。2つのデンマーク人家族の生活が交わって、友情関係が芽生え、やがて命がけの追跡劇が始まる……。

 ・“Dhobi Ghat”(インド) 監督:Kiran Rao [ワールド・プレミア]
 物語:ムンバイの中心地。言葉も階級も異なる人々が運命的に出会い、つながりを持つ。シャイは、裕福な投資家で、ムンナに特別な友情を感じている。ムンナは洗濯屋の少年で、ボリウッドで俳優になることを夢見ている。そして、ムンナは、絵の才能のあるアルンと遊ぶようになる……。

 ・“That Girl in Yellow Boots”(インド) 監督:アヌラーグ・カシヤプ(Anurag Kashyap) [北米プレミア]
 物語:ルースは父親を捜している。父親のことはほとんど覚えていないが、忘れることもできない。やけくそになった彼女は、マッサージ・パーラーで、欲求不満の男たちに“ハッピーエンド”を与えたりもする。彼女がなんとか独りでやっていこうとしているムンバイは、人種のるつぼで、ふとすると自分の居場所もみつけられなくなる。街の迷宮に飲み込まれてしまいそうになるのだ。

 ・“The Legend of the Fist: The Return of Chen Zhen(精武風雲)”(香港) 監督:アンドリュー・ラウ [北米プレミア]
 出演:ドニー・イェン、スー・チー、アンソニー・ウォン、倉田保昭
 物語:1920年代の上海。陳真は、師匠を殺された恨みを晴らすべく、蛇口道場へ向かい、銃弾を浴びながらも、伝説の空中蹴りを使って、憎き日本人を皆殺しにする。それから数年後、陳真は死んだと思われていたが、変装して戻って、悪の帝国内に潜入し、この国に蔓延している病根を一網打尽にしようとする。


 ・“I Saw the Devil”(韓) 監督:キム・ジウン [北米プレミア]
 出演:イ・ビョンホン、チェ・ミンシク
 物語:国家情報院の警護要員スヒョンは、殺人魔ギョンチョルに婚約者を殺され、血の復讐を誓う。しかし、スヒョンの復讐は、ギョンチョルをさっさと殺しておしまいというものではない。じわじわとヤツを痛めつけて、これまで彼の犠牲になった者たちの苦しみをたっぷり味わわせるというクールで冷酷なもので、初めて痛めつけられる側にまわったギョンチョルは、これがゲームであることを理解し、このゲームのルールを受け入れていく……。


 ・『ノルウェイの森』“Norwegian Wood”(日) 監督:トラン・アン・ユン [北米プレミア]
 出演:菊地凛子、松山ケンイチ、水原希子

 ・“Beginners”(米) 監督:マイク・ミルズ [ワールド・プレミア]
 出演:クリストファー・プラマー、ユアン・マクレガー、メラニー・ロラン、ゴラン・ヴィシュニック
 物語:父親(クリストファー・プラマー)は、息子(ユアン・マクレガー)に、自分が末期ガンであり、しかもゲイであることを告白する。

 ・“Blue Valentine”(米) 監督:Derek Cianfrance [カナダ・プレミア]
 出演:ライアン・ゴズリング、ミシェル・ウィリアムズ、マイク・ヴォーゲル、ジョン・ドーマン
 物語:シンディーとディーンは若い夫婦で、娘が1人いるが、現在、2人の夫婦関係は危機に陥っていた。物語は、2人が出会い、恋に落ち、幸せと希望に満ち溢れていた数年前に遡る。
 サンダンス映画祭2010 出品。
 カンヌ国際映画祭2010 ある視点部門出品。

 ・“Conviction”(米) 監督:トニー・ゴールドウィン [ワールド・プレミア]
 出演:ヒラリー・スワンク、サム・ロックウェル、ジュリエット・ルイス、ミニー・ドライヴァー
 第一級殺人罪で訴えられた兄の無実をはらすために、ロースクールに通って弁護士になり、20年近い歳月をかけて、闘い続けたベティ・アン・ウォーターズの実話に基づく物語。

 ・“Easy A”(米) 監督:Will Gluck [ワールド・プレミア]
 出演:エマ・ストーン、アマンダ・バインズ、スタンリー・トゥッチ、パトリシア・クラークソン、リサ・クードロー、マルコム・マクダウェル
 物語:処女喪失に関する小さなウソが漏れてしまった後、まじめな高校生だったオリーブは、ちょうど学校で習っていた『緋文字』の主人公ヘスター・パインと自分とを重ね合わせ始める。そして、自分の社会的経済的立場を前進させるためにこれを利用しようと考えるのだった……。

 ・“Henry's Crime”(米) 監督:Malcolm Venville [ワールド・プレミア]
 出演:キアヌ・リーブス、ジュディー・グリア、ヴェラ・ファーミガ、ジェームズ・カーン、ピーター・ストーメア、フィッシャー・スティーヴンス、ビル・デューク
 物語:ヘンリーは、犯してもいない銀行強盗のために3年間刑務所に入れられるが、出所後、これといって目標も持たなかった彼は、それなら本当に銀行を襲ってやろうと考える。彼のプランは、地方劇団に入って演技を学ぶところから始まっていたが、そこで主演女優に恋してしまったことから、すっかり予定が狂ってしまう。

 ・“It's Kind of a Funny Story”(米) 監督:ライアン・フレック、アンナ・ボーデン [ワールド・プレミア]
 出演:Keir Gilchrist、ザック・ガリフィアナキス、エマ・ロバーツ、ローレン・グラハム
 物語:クレイグは、まだ10代であったが、ストレスを感じて、クリニックに診てもらいにいき、成人の精神病棟に入れられることになる。しかし、そこで、彼は、肉体的にも精神的にも大いに元気づけられて、人生や愛や、大人になることへのプレッシャーについて多くを学ぶことになる。

 ・“Jack Goes Boating”(米) 監督:フィリップ・シーモア・ホフマン [インターナショナル・プレミア]
 出演:ジョン・オーティズ、ダフネ・ルービン=ヴェガ、エイミー・ライアン、フィリップ・シーモア・ホフマン
 Bob Glaudiniのオフ・ブロードウェーの舞台の映画化にして、フィリップ・シーモア・ホフマンの初監督作品。
 ニューヨークの2組のワーキング・クラスのカップルの、愛と友情と裏切りと栄光を描く。


 ・“Rabbit Hole”(米) 監督:ジョン・キャメロン・ミッチェル [ワールド・プレミア]
 出演:ニコール・キッドマン、アーロン・エッカート、ジャン・カルロ・エスポジート、サンドラ・オー、ダイアン・ウィースト
 デイヴィッド・リンゼイ=アベアのピューリッツァー賞受賞戯曲の映画化。
 息子の事故死の後、壊れそうになる結婚生活をなんとか食いとどめようとする夫婦の物語。

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 ・“Stone”(米) 監督:John Curran [ワールド・プレミア]
 出演:ロバート・デニーロ、エドワード・ノートン、ミラ・ジョヴォヴィッチ、フランシス・コンロイ
 経験豊富な法執行官と、仮釈放を確実のものにするために、彼に自分の妻を差し向けたりするずるい囚人の物語。

 ・“Trust”(米) 監督:デイヴィッド・シュワイマー [ワールド・プレミア]
 出演:クライブ・オーウェン、キャスリン・キーナー、トマス・マッカーシー、ヴィオラ・デイヴィス、Liana Liberato
 物語:ウィルとリンは、郊外で、安全で落ち着いた生活を送っている。14歳の娘アニーがネットで、16歳のチャーリーと名乗る少年と知り合ったと聞いても、あまり気にはしなかった2人だが、そのチャーリーが40歳の小児愛者であることがわかって、世界がひっくり返ってしまうような驚きを味わう。

 ・“Biutiful”(メキシコ・西) 監督:アレハンドロ・ゴンザレス・イニャリトゥ [北米プレミア]
 出演:ハヴィエル・バルデム、ブランカ・ポルティージョ、ルーベン・オカンディアノ、Félix Cubero
 物語:幼なじみで、今は警官をしている友人のせいで、主人公は違法な取引に巻き込まれてしまう。
 カンヌ国際映画祭2010 コンペティション部門出品。

 【MASTERS】

 ・“Mysteries of Lisbon”(ポルトガル・仏) 監督:ラウル・ルイス [ワールド・プレミア]
 出演:レア・セドゥー、メルヴィル・プポー、レナ・フリードリヒ、クロチルド・エスム
 19世紀の著名なポルトガルの作家カミロ・カステロ・ブランコの小説の映画化。
 物語:嫉妬深い伯爵夫人、金持ちのビジネスマン、孤児の少年が、ポルトガル、フランス、イタリア、ブラジルと世界中をまわり、神秘的な出来事に巡り合っていく……。

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 最初に発表になったのが、GALA PRESENTATIONSとSPECIAL PRESENTATIONSなので、派手目の作品ばかりなのですが、1つ1つ見ていくと、2010年のトレンドのようなものがちらっと垣間見えたりします。

 その1つは、俳優出身の監督の作品が多いことで、ざっと挙げても、ギヨーム・カネ、ロバート・レッドフォード、ベン・アフレック、エミリオ・エステベス、フィリップ・シーモア・ホフマン、デイヴィッド・シュワイマーなどの名前が見つかります。新人監督はフィリップ・シーモア・ホフマンだけで、そのほかはいずれも監督として何がしかの評価を受けている人ばかりです。

 小説の映画化、舞台劇の映画化、続編、リメイクなどは、いつの時代もあるのですが、今回のラインナップには特に実話をベースにした作品が目につきました。“The King's Speech”、“Casino Jack”、“The Conspirator”、“Made in Dagenham”、“Miral”、“Lope”など。まあ、こういうものも周期的に巡ってくるものですが、今、こういう題材に新鮮さやインパクトを感じるというのは、何となくわかるような気がします。

 複数の作品に名前を連ねている人も多数見られました。カトリーヌ・ドヌーヴ、ラフェル・ルフェーヴル、トム・ウィルキンソン、ヘレン・ミレン、ロザムンド・パイク、サリー・ホーキンス、フリーダ・ピント、ミニー・ドライヴァー、ピーター・ストーメア……。
たまたま出演作品の完成時期が重なっただけということもあるかもしれませんが、ある作品を機に評価が高まり、出演作(あるいは注目作への印象的な役柄での出演)が増えたんだなという俳優もいます。

 2008年に『スラムドッグ$ミリオネア』がトロントでお披露目になった(そしてここでピープルズ・チョイス賞を受賞したことがアカデミー賞へのはずみになった)ことはよく知られていますが、『スラムドッグ$ミリオネア』も、2009年にピープルズ・チョイス賞を受賞した『プレシャス』もGALA PRESENTATIONS部門で上映されています。
 下馬評が高い“Another Year”、“Miral”、“Blue Valentine”、“It's Kind of a Funny Story” 、Rabbit Hole”、“Biutiful”は、いずれもSPECIAL PRESENTATIONS部門での上映となっています。
 個人的にちょっとよさそうだなと思ったのは“Miral”で、作品賞や監督賞はともかく、ヒアム・アッバスが助演女優賞候補になる可能性は高いのではないでしょうか。(ひょっとすると主演女優賞の可能性も?)

 ラインナップ発表はまだまだこれからが本番です。

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 *当ブログ記事
 ・トロント国際映画祭2010 ラインナップ第2弾:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201008/article_2.html
 ・トロント国際映画祭2010 ラインナップ第3弾:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201008/article_6.html
 ・トロント国際映画祭2010 ラインナップ第4弾:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201008/article_8.html
 ・トロント国際映画祭2010 ラインナップ第5弾:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201008/article_10.html
 ・トロント国際映画祭2010 ラインナップ第6弾:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201008/article_11.html
 ・トロント国際映画祭2010 ラインナップ第7弾:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201008/article_12.html
 ・トロント国際映画祭2010 全タイトル・リスト:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201008/article_13.html

 ・映画祭&映画賞カレンダー 2010年5月~2011年2月:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201005/article_23.html

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