クロージングは『ディア・ドクター』なんだって! 第23回シンガポール国際映画祭 ラインナップ!

 第23回シンガポール国際映画祭が開幕しています。(4月15日~24日)

 今年のラインナップは以下の通りです。

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 ◆オープニング
 ・“Mao’s Last Dancer”(オーストラリア) 監督:ブルース・ベレスフォード

 ◆クロージング
 ・『ディア・ドクター』(日) 監督:西川美和

 【コンペティション部門】(Silver Screen Awards)

 ◆アジア映画コンペティション

 ・“40-ci qapi (The 40th Door)”(アゼルバイジャン/2008) 監督:Elcin Musaoglu
 ・『夢の花びら』“Akasa Kusum (Flowers of the Sky)”(スリランカ/2008) 監督:プラサンナ・ヴィターナゲー(Prasanna Vithanage)
 ・“Dooman River”(韓・仏/2009) 監督:Zhang Lu
 ・『私は太陽を見た』“Güneşi Gördüm (I Saw the Sun)”(トルコ/2009) 監督:マフスン・クルムズギュル
 ・“Ira Handa Yata (Under the Sun and Moon)”(スリランカ/2009) 監督:Bennett Rathnayake
 ・“Jao Nok Krajok (Mundane History)”(タイ/2009) 監督:Anocha Suwichakornpong
 ・“Memories of a Burning Tree”(タンザニア・オランダ・シンガポール・マレーシア/2010) 監督:Sherman Ong
 ・“Mukhaputa (The Cover Page)”(インド/2009) 監督:Roopa Iyer
 ・“Sang Pemimpi (The Dreamer)”(インドネシア/2009) 監督:リリ・リザ
 ・“Sanglaan (The Pawnshop)”(フィリピン/2009) 監督:Milo Sogueco
 ・“Sex Volunteer”(韓/2009) 監督:Cho Kyeong-Duk
 ・“Yan Lei (Tears)”(台湾/2009) 監督:Cheng Wen-Tang

 審査員:チーク(シンガポールの監督)、John Lui(シンガポールの映画批評家)、Jeannette Paulson Hereniko(プロデューサー/映画祭ディレクター)

 『夢の花びら』はアジアフォーカス・福岡映画祭2009で上映、『私は太陽を見た』は東京国際映画祭2009で上映された作品です。『私は太陽を見た』は東京国際映画祭でスペシャル・メンションを受賞しているほか、米国アカデミー賞2010外国語映画賞トルコ代表作品にも選ばれています。
 “40-ci qapi (The 40th Door)”は、カルロヴィ・ヴァリ国際映画祭2009、ルーマニア国際映画祭2009、ヴァリャドリッド国際映画祭2009、釜山国際映画祭2009など、数多くの国際映画祭で上映されている作品です。
 “Jao Nok Krajok (Mundane History)”は、ロッテルダム国際映画祭2010で上映され、タイガー・アワードを受賞しています。
 “Sex Volunteer”はサンパウロ国際映画祭2009グランプリ受賞作品。
 個人的に注目しているリリ・リザの最新作“Sang Pemimpi (The Dreamer)”は、昨年末に開催されたジャカルタ国際映画祭2009でお披露目になった作品で、香港国際映画祭2010でも上映されています。

 ※このほかに、シンガポール短編コンペティション部門があります。

 【スペシャル・プログラム】

 ◆ディレクターズ・フォーカス:ブルース・ベレスフォード
 上映作品は、“Breaker Morant”(1980)、『ドライビングMissデイジー』(1989)、“Paradise Road”(1997)。

 ◆ダンス:モーメント・イン・フィルム(Dance:Movement in Film)
 ・“A Year With Take Dance”(米/2009) 監督:Damian Eckstein
 ・『パリ・オペラ座のすべて』(仏・米/2009) 監督:フレデリック・ワイズマン
 そのほか、短編ダンス映画プログラム。

 ◆ニューヨーク・アヴァンギャルド映画2010(New York Avant Cinema Series 2010)

 ◆ドイツ映画フォーカス
 ・“Die Entbehrlichen (The Dispensables)”(独/2009) 監督:Andreas Arnstedt
 ・“Die Päpstin (Pope Joan)”(独・英・伊・西/2009) 監督:Sönke Wortmann
 ・“Liebe Mauer (Beloved Berlin Wall)”(独/2009) 監督:Peter Timm
 ・“Neukölln Unlimited”(独/2010) 監督:Agostino Imondi、Dietmar Ratsch
 ・“This Is Love”(独/2009) 監督:マティアス・グラスナー
 ・“Unter Bauern (Saviors in the Night)”(仏・独/2009) 監督:Ludi Boeken
 ・短編プログラム

 ◆映画の中の女たち(Women in Film)
 ・“Barbe Bleue (Bluebeard)”(仏/2009) 監督:カトリーヌ・ブレイヤ
 ・“His and Hers”(アイルランド/2009) 監督:Ken Wardrop
 ・“Last Train Home”(中・カナダ・英) 監督:Lixin Fan
 ・“To Whom It May Concern: Ka Shen's Journey”(米/2009) 監督:Brian Jamieson
 ・短編プログラム

 【セレクション部門】

 ◆シンガポール・パノラマ
 ・“In the House of Straw”(シンガポール/2009) 監督:Yeo Siew Hua
 ・“Memories of a Burning Tree”(タンザニア・オランダ・シンガポール・マレーシア/2010) 監督:Sherman Ong
 ・“Roulette City”(シンガポール・マカオ/2010) 監督:Thomas Lim
 ・短編プログラム

 昨年、この部門の上映本数がガクンと減ったと思ったら、今年はさらに規模が縮小してしまいました。しかも1本はコンペ作品だし。これも、世界的な不況の影響でしょうか。

 ◆Cinema Today

 ・“(Vaghti Limooha Zard Shdand) When the Lemons Turned Yellow”(イラン/2009) 監督:Mohammadreza Vatandoust
 ・“9:06”(スロヴェニア/2009) 監督:Igor Sterk
 ・“Au Voleur (A Real Life)”(仏/2009) 監督:Sarah Leonor
 ・“Being in Heaven”(オーストラリア/2009) 監督:Michael Rowland
 ・“Brecha”(西/2009) 監督:Iván Noel
 ・“Cameroon Love Letter (For Solo Piano)”(フィリピン・カメルーン/2010) 監督:Khavn De La Cruz
 ・“Ek Tho Chance (Last Chance Mumbai)”(インド/2009) 監督:Saeed Akhtar Mirza
 ・“En Plein Coeur (Straight to the Heart)”(カナダ/2008) 監督:Stéphane Géhami
 ・“Jesen u mojoj ulici (Autumn in My Street)”(セルビア/2009) 監督:Miloš Pušić
 ・『黒犬、吠える』“Kara Köpekler Havlarken (Black Dogs Barking)”(トルコ・ウクライナ/2009) 監督:メフメット・バハドゥル・エル、マリナ・ゴルバチ
 ・“Kenjak (Donkey)”(クロアチア・ボスニア ヘルツェゴビナ/2009) 監督:Antonio Nuić
 ・“L'enfance d'Icare (The Way Beyond)”(スイス・ルーマニア・仏/2009) 監督:Alexandre Iordăchescu
 ・“Ling Hun De Lu Cheng (Everlasting Moments)”(台湾/2009) 監督:Chen Wen-Pin
 ・“Lištičky (Foxes)”(スロヴァキア・チェコ・アイルランド/2009) 監督:Mira Fornay
 ・“Magma”(仏/2009) 監督:Pierre Vinour
 ・“Mammoth”(スウェーデン/2009) 監督:ルーカス・ムーディソン
 ・『ミレニアム/ドラゴン・タトゥーの女』“Män som hatar kvinnor (The Girl with the Dragon Tattoo)”(スウェーデン・デンマーク・独/2009) 監督:ニールス・アルデン・オプレウ
 ・“Menteur (Liar)”(ベルギー/2008) 監督:Tom Geens
 ・“My Flesh My Blood”(ポーランド/2009) 監督:Marcin Wrona
 ・“Nae Sa-rang Nae Geot-e (Closer to Heaven)”(韓/2009) 監督:Park Jin-pyo
 ・“Phobidilia”(イスラエル/2009) 監督:Yoav and Doron Paz
 ・“Quanto Dura o Amor? (Paulista)”(ブラジル/2009) 監督:Roberto Moreira
 ・“Rabeya (The Sister)”(バングラデシュ/2009) 監督:Tanvir Mokammel
 ・『ルドandクルシ』“Rudo y Cursi (Rude and Vulgar)”(メキシコ/2008) 監督:カルロス・キュアロン
 ・“Ruma Maida (Maida's House)”(インドネシア/2009) 監督:Teddy Soeriaatmadja
 ・“Santina”(伊/2009) 監督:Gioberto Pignatelli
 ・“Second Moon”(米・日・韓/2009) 監督:菅野将弘
 ・“Shake Hands with the Devil”(カナダ/2007) 監督:ロジャー・スポティスウッド
 ・“Shirley Adams”(南ア・米・英/2009) 監督:Oliver Hermanus
 ・“Snow and Ashes”(カナダ/2009) 監督:Charles-Olivier Michaud
 ・“Spring Forward”(米/2000) 監督:トニー・ギルロイ
 ・“The Fading Light”(アイルランド/2009) 監督:Ivan Kavanagh
 ・『頭のない女』“The Headless Woman”(アルゼンチン/2008) 監督:ルクレシア・マルテル
 ・『リミッツ・オブ・コントロール』“The Limits of Control”(米・日/2009) 監督:ジム・ジャームッシュ
 ・“Unreal Forest”(タイ・ザンビア/2010) 監督:Jakrawal Nilthamrong
 ・“Wu (Fog)”(香港/2009) 監督:Kit Wah-Hui

 ◆In Focus
 単に物語だけでなく、その裏側にある部分にも焦点を当てようという目的で前回より新設された部門。
 ・“Factory Shorts: Looking at Cambodia's Garment Sector”(カンボジア/2010) 監督:Nico Mesterharm、Mark Hammond
 ・“L'important c'est de rester vivant (Survive: In the Heart of the Khmer Rouge Madness)”(仏・カンボジア/2009) 監督:Roshane Saidnattar
 ・“Lessons of the Blood”(台湾・米・独・中/2009) 監督:James T. Hong、Yin-Ju Chen
 ・“Stolen”(オーストラリア/2009) 監督:Violeta Ayala、Daniel Fallshaw

 ◆Imagine
 実験的な作品を集めた部門。
 ・“99¢ Dreams”(カナダ/2007) 監督:Jason Rodi
 ・“Básicamente un pozo (The Hole Thing)”(アルゼンチン/2009) 監督:Grupo Humus
 ・“Mi Nayir Hayelu Mej (Don't Look into the Mirror)”(アルメニア/2009) 監督:Suren Babayan
 ・“The Human Centipede”(オランダ・英/2009) 監督:Tom Six
 ・“To kako: Stin epohi ton iroon (Evil: In the Time of Heroes)”(ギリシャ/2009) 監督:Yorgos Noussias
 ・“Window on Your Present”(米/2010) 監督:Cinqué Lee

 ◆Seeing Music, Hearing Film
 音楽ドキュメンタリーなどを集めたプログラム。
 ・“P-Star Rising”(米/2009) 監督:Gabriel Noble
 ・“We Don't Care About Music Anyway…”(仏/2009) 監督:Cédric Dupire、Gaspard Kuentz

 ※このほかにシンガポール以外の短編を集めたインターナショナル・ショーツというプログラムがあります。

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 第21回から第22回にかけて映画祭の規模がぐっと小さくなったのですが、今回はさらにこじんまりしてしまいました。

 どの部門を見てもそれは明白ですが、肝心のシンガポール映画がパワーダウンしているらしいことは一目瞭然で、上映本数が(ということは国内での製作本数も)格段に減っています。

 オープニング作品ももう既に世界中の映画祭をまわってきた作品だし、クロージングにもプレミア作品を持ってこれないというのは寂しい限りです。
 シンガポールではわりと日本映画が劇場公開されているはずですが、クロージング作品が『ディア・ドクター』であるということは、2009年度日本映画界イチオシのこの作品がいまだシンガポールでは未紹介であるということの証でもあります。

 ワールドシネマを上映するCinema Today部門も2年前はもっと魅力的な名前が並んでいたのですが、今年は作品集めに苦労したのか、全然パッとしないラインナップになってしまいました。

 ま、興味のある作品はいくつかないこともないし、これらの中から、今後、世界中の映画祭を席捲するような作品が出てこないとも限らないのですが……。

 東南アジアの映画界は、フィリピンやインドネシアなどで、新しい動きが顕著になってきているような印象がありますが、それはシンガポール国際映画祭を活性化させるほどのものでもないのでしょうか……。

 なお、2009年の最優秀シンガポール映画/映画人に贈られるシルバー・スクリーン・アワードは、映画祭期間中の4月22日に発表されることになっています。

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 *当ブログ記事
 ・第22回シンガポール国際映画祭:http://umikarahajimaru.at.webry.info/200905/article_3.html
 ・第21回シンガポール国際映画祭:http://umikarahajimaru.at.webry.info/200804/article_1.html
 ・2009年度映画賞レース スケジュール表:http://umikarahajimaru.at.webry.info/200912/article_32.html

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