アメリカ映画は外国人撮影監督がお好き! 米・撮影者協会賞2010発表!

 第24回 米・撮影者協会(ASC:The American Society of Cinematographers)賞が発表になりました。(2月27日)

 【映画部門】

 ・マウロ・フィオーレ(Mauro Fiore, ASC) 『アバター』
 ・バリー・アクロイド(Barry Ackroyd, BSC) 『ハート・ロッカー』
 ・ディオン・ビーブ(Dion Beebe, ASC) 『NINE』
 ◎クリスチャン・ベルガー(クリスチャン・ベアガー/Christian Berger, AAC) 『白いリボン』
 ・ロバート・リチャードソン(Robert Richardson, ASC) 『イングロリアス・バスターズ』

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 【テレビ部門】

 ◆テレビ映画/ミニシリーズ部門(The television movie/miniseries category)
 ◎アラー・キヴィロ(Alar Kivilo ASC, CSC) “Taking Chance”(HBO)
 ・ルネ・オーハシ(Rene Ohashi, ASC, CSC) “Jesse Stone: Thin Ice”(CBS)
 ・イェジー・ジェリンスキ(Jerzy Zielinski, ASC) “The Courageous Heart of Irena Sendler”(CBS)

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 アラー・キヴィロは、『シンプル・プラン』『ジャスティス』(2001)などでも知られる撮影監督。

 ◆エピソード/パイロット版部門(The episodic/pilot television category)
 ◎イーグル・エギルソン(Eagle Egilsson) “Dark Blue”(TNT):“Venice Kings”
 ・ジェフリー・ジャー(Jeffrey Jur, ASC) “FlashForward”(ABC):“The Gift”
 ・マイケル・プライス(Michael Price) 『アグリー・ベティ』(ABC):“There’s No Place Like Mode”
 ・クリスチャン・セルバルト(Christian Sebaldt, ASC) 『CSI 科学捜査班』(CBS):“Family Affair”
 ・グレン・ウィンター(Glen Winter, CSC) 『ヤング・スーパーマン』“Smallville”(CW):“Savior”

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 【特別賞/名誉賞】

 ◎2010 遺産賞(2010 Heritage Award):リチャード・ムーアの思い出に(Memory of Richard Moore)
 リチャード・ムーア(1925-2009)は、『わが緑の大地』や『ロイ・ビーン』『アニー』などで知られる監督。

 ◎ASC生涯貢献賞(ASC Lifetime Achievement Award):カレブ・デシャネル(Caleb Deschanel)
 カレブ・デシャネルは、『アメリカン・グラフィティ2』『ライトスタッフ』『ナチュラル』『グース』『アンナと王様』『パトリオット』『タイムライン』『パッション』『ナショナル・トレジャー』などで知られる撮影監督。

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 ◎ASC TV部門生涯貢献賞(ASC Television Lifetime Achievement Award):ジョン・フリン(John Flinn)

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 ◎ASCインターナショナル賞:クリス・メンゲス(Chris Menges)
 クリス・メンゲスは、『ケス』『キリング・フィールド』『ミッション』『ワールド・アパート』『マイケル・コリンズ』『ボクサー』『ロスト・サン』『堕天使のパスポート』『グアンブル・プレイ』『明日へのチケット』『メルキアデス・エストラーダの3度の埋葬』『スタンドアップ』『あるスキャンダルの覚え書き』『愛を読むひと』などで知られる撮影監督。

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 ◎理事会賞(Board of Governors Award):モーガン・フリーマン

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 ◎ASC会長賞(ASC Presidents Award):ソル・ネグリン(Sol Negrin)
 ソル・ネグリンは、40年近いキャリアを持つ撮影監督で、代表作は『ロボコップ』や『星の王子ニューヨークへ行く』など。

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 もともと外国人撮影監督の受賞が多いこの賞ですが、英語以外の作品が受賞したのは、過去24回のうちで、2005年の『ロング・エンゲージメント』に続いて2作目になります。

 撮影者協会は、外国人撮影監督の持つ、アメリカ育ちの撮影監督とは違う映像感覚を高く評価する傾向がある、ということでしょうか。

 といっても、今回の映画部門のノミニー5人のうち、バリー・アクロイドはイギリス出身、ディオン・ビーブはオーストラリア出身、クリスチャン・ベルガーはオーストリア人、マウロ・フィオーレはイタリア出身で、ロバート・リチャードソンのみが生粋のアメリカ人となっていたのですが。

 ちなみに、近年の映画部門受賞者を見てみると―
 2009年:アンソニー・ドッド・マントル イギリス出身
 2007年:エマニュエル・ルベツキ メキシコ出身
 2006年:ディオン・ビーブ オーストラリア出身
 2005年:ブリュノ・デルボネル フランス出身
 という具合になっています。

 では、アカデミー賞も同じ結果になるのかというと、撮影者協会賞とアカデミー賞撮影監督賞は、合致度がさほど高くなくて、ここ2年は連続して一致しているものの、過去23年間では9回しか同じになっていません(39%)。

 [アカデミー賞2010 撮影賞ノミネーション]
 ・『アバター』 マウロ・フィオーレ
 ・『ハリー・ポッターと謎のプリンス』 ブリュノ・デルボネル
 ・『ハート・ロッカー』 バリー・アクロイド
 ・『イングロリアス・バスターズ』 ロバート・リチャードソン
 ・『白いリボン』 クリスチャン・ベルガー

 『ハート・ロッカー』や『アバター』を差し置いて、アカデミー賞でも『白いリボン』が選ばれてしまう理由がわかりませんが、アカデミー賞も10年に1回くらい英語以外の外国映画に撮影賞を与えてしまうことがあるので、そういう可能性がないわけでもありません。
 ただ、その場合は、複数部門で受賞を果たすような高評価の作品であることが条件のようになっているのですが……。

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 *当ブログ記事
 ・米・撮影者協会賞2010 ノミネーション:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201001/article_18.html
 ・米・撮影者協会賞2009 結果発表:http://umikarahajimaru.at.webry.info/200902/article_20.html

 ・2009年度映画賞レース スケジュール表:http://umikarahajimaru.at.webry.info/200912/article_32.html
 ・映画祭&映画賞カレンダー 2009年5月~2010年5月:http://umikarahajimaru.at.webry.info/200905/article_6.html
 ・2009年度映画賞の結果をまとめてみました! アメリカ編 前半戦:http://umikarahajimaru.at.webry.info/200912/article_43.html

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