ナショナル・ボード・オブ・レビュー2009 結果発表!

 ナショナル・ボード・オブ・レビューが発表になりました。(12月3日)

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 ◆最優秀作品賞
 ◎『マイレージ、マイライフ』“Up In The Air” 監督:ジェイソン・ライトマン

 ◆10ベスト・フィルム
 ・“An Education” 監督:ロネ・シェルフィグ
 ・『(500)日のサマー』“(500) Days of Summer” 監督:マーク・ウェブ
 ・“The Hurt Locker” 監督:キャスリン・ビグロー
 ・『イングロリアス・バスターズ』“Inglourious Basterds” 監督:クエンティン・タランティーノ
 ・『インビクタス/負けざる者たち』“Invictus” 監督:クリント・イーストウッド
 ・“The Messenger” 監督:オーレン・ムーヴァーマン
 ・“A Serious Man” 監督:ジョエル&イーサン・コーエン
 ・『スター・トレック』“Star Trek” 監督:J・J・エイブラムス
 ・『カールじいさんの空飛ぶ家』“Up” 監督:ピート・ドクター、ボブ・ピーターソン
 ・『かいじゅうたちのいるところ』“Where the Wild Things Are” 監督:スパイク・ジョーンズ

 ◆最優秀外国映画賞
 ◎“A Prophet”(仏・伊) 監督:ジャック・オーディアール

 ◆5ベスト外国映画
 ・“The Maid”(チリ・メキシコ) 監督:セバスティアン・シルヴァ
 ・“Revanche”(オーストリア) 監督:Götz Spielmann
 ・『すずめの唄』“Song of Sparrows”(イラン) 監督:マジッド・マジディ
 ・『スリー・モンキーズ』“Three Monkeys”(トルコ・仏・伊) 監督:ヌリ・ビルゲ・ジェイラン
 ・“The White Ribbon”(オーストリア・独・仏・伊) 監督:ミヒャエル・ハネケ

 ◆最優秀ドキュメンタリー賞
 ◎『ザ・コーヴ』“The Cove” 監督:ルイ・シホヨス

 ◆5ベスト・ドキュメンタリー作品
 ・『ビルマVJ』“Burma VJ: Reporting from a Closed Country” 監督:アンダース・オスターガルド
 ・“Crude” 監督:Joe Berlinger
 ・“Food, Inc.” 監督:Robert Kenner
 ・“Good Hair” 監督:Jeff Stilson
 ・“The Most Dangerous Man in America: Daniel Ellsberg and the Pentagon Papers” 監督:Judith Ehrlich、Rick Goldsmith

 ◆最優秀アニメーション賞
 ◎『カールじいさんの空飛ぶ家』“Up” 監督:ピート・ドクター、ボブ・ピーターソン

 ◆10インディペンデント・フィルム
 ・“Amreeka” 監督:Cherien Dabis
 ・“District 9” 監督:Neill Blomkamp
 ・“Goodbye Solo” 監督:Ramin Bahrani
 ・“Humpday” 監督:Lynn Shelton
 ・“In the Loop” 監督:Armando Iannucci
 ・“Julia” 監督:エリック・ゾンカ
 ・“Me and Orson Welles” 監督:リチャード・リンクレイター
 ・“Moon” 監督:ダンカン・ジョーンズ
 ・“Sugar” 監督:アンナ・ボーデン、ライアン・フレック
 ・“Two Lovers” 監督:ジェームズ・グレイ

 ◆最優秀監督賞
 ◎クリント・イーストウッド 『インビクタス/負けざる者たち』

 ◆最優秀主演男優賞
 ◎モーガン・フリーマン 『インビクタス/負けざる者たち』
 ◎ジョージ・クルーニー 『マイレージ、マイライフ』

 ◆最優秀主演女優賞
 ◎ケアリー・マリガン “An Education”

 ◆最優秀助演男優賞
 ◎ウディ・ハレルソン “The Messenger”

 ◆最優秀助演女優賞
 ◎アナ・ケンドリック 『マイレージ、マイライフ』

 ◆最優秀アンサブル・キャスト
 ◎『恋するベーカリー』“It’s Complicated”(監督:ナンシー・メイヤーズ)

 ◆ブレイクスルー男優賞(Breakthrough Performance by an Actor)
 ◎ジェレミー・レナー “The Hurt Locker”

 ◆ブレイクスルー女優賞(Breakthrough Performance by an Actress)
 ◎ギャバリー・シディビー 『プレシャス!』“Precious: Based on the Novel ‘Push’ by Sapphire”(監督:リー・ダニエルズ)

 ◆最優秀オリジナル脚本賞
 ◎ジョエル&イーサン・コーエン “A Serious Man”

 ◆最優秀脚色賞
 ◎ジェイソン・ライトマン、シェルドン・ターナー 『マイレージ、マイライフ』

 ◆スポットライト賞/初監督賞(Spotlight Award for Best Directorial Debut)
 ◎ダンカン・ジョーンズ “Moon”
 ◎オーレン・ムーヴァーマン “The Messenger”
 ◎マーク・ウェブ 『(500)日のサマー』

 ◆スペシャル・フィルムメーカー貢献賞(Special Filmmaking Achievement Award)
 ◎ウェス・アンダーソン “Fantastic Mr. Fox”

 ◆NBR表現の自由賞(NBR Freedom of Expression)
 ◎『ビルマVJ』
 ◎『インビクタス/負けざる者たち』
 ◎“The Most Dangerous Man in America: Daniel Ellsberg and the Pentagon Papers”

 ◆ウィリアム・K・エヴァーソンフィルム・ヒストリー賞(William K. Everson Film History Award)
 ◎Jean Picker Firstenberg(AFIのCEO)

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 昨年のナショナル・ボード・オブ・レビューが発表された時、作品賞は『スラムドッグ$ミリオネア』で、トロント国際映画祭以降、初めて『スラムドッグ$ミリオネア』を作品賞に選んだ映画賞となりましたが、え~、本当かね~と、初めてその結果を見た私はちょっと懐疑的だったのですが、結果は皆さんご承知の通り、多くの映画賞で『スラムドッグ$ミリオネア』が作品賞を受賞することになりました。

 ナショナル・ボード・オブ・レビューと、その後、数日間に発表されるニューヨークとロサンゼルスとワシントンDCの各映画批評家協会賞で、その年の映画賞レースの行方が大体占えるというのは、これまでの傾向として、知ってはいたのですが、昨年もやっぱりその通りになったのでした(作品賞以外の部門でも)。

 そうした目で、今年の受賞結果を見ると、あ~、これが今年の映画賞レースのメインストリームとなるのか~とちょっと感慨深い気がします。そして、「結果」が出てしまったことにちょっと寂しいような気も……。これから先、3ヶ月、何を楽しみに生きていけばいいんだあ(笑)、とか……。

 ま、それはともかく……
 以下に、気のついたところを少しずつ書き出してみます。

 ・ジェイソン・ライトマンは、長編3本目にして、監督としての1つのピークを迎えたことになります。(今後、『マイレージ、マイライフ』が、映画賞レースをリードする作品なのかどうかはともかく)

 ・サテライト・アワードで最多ノミネートとなっている『NINE』は、どこにも名前が挙がりませんでした(公開時期の関係でしょうか?)。

 ・2009年映画賞レースの台風の目と目されている『プレシャス!』は1部門の受賞にとどまりました。(作品賞候補としても、今、4番手くらいだと思うのですが)

 ・ピーター・ジャクソンの“The Lovely Bones”の名前も挙がっていません。

 ・外国映画6本のうち、アカデミー賞外国語映画賞候補に挙がっているのは“A Prophet”と“The White Ribbon”のみです。
 アカデミー賞外国語映画賞をジャンル映画が受賞することは稀ですが、“A Prophet”は、(これまでジャック・オーディアールが手がけてきたようなノワールや犯罪映画といった)ジャンル映画ではなく、それを超えた、もっと広がりのある作品になっているのでしょうか。アカデミー賞外国語映画賞はともかく、これでヨーロッパ映画賞やセザール賞は“A Prophet”が本命となった、と見てもいいのではないでしょうか。

 ・ドキュメンタリー映画6本のうち、アカデミー賞長編ドキュメンタリー候補と重なっているのは、“Crude”と“Good Hair”を除く4作品です。
 私は、ドキュメンタリー賞部門の本命は“Food, Inc.”じゃないかと予想しているのですが、どうでしょうか。
 現時点では、『ザ・コーヴ』の1勝、“Food, Inc.”の1勝(ゴッサム・アワード)です。

 ・最優秀アニメーション賞は順当な結果となりました。『コララインと魔女のボタン』や『メアリーとマックス』、『崖の上のポニョ』を選ぶ映画賞がいくつかあるか、それがこの部門の見どころです。

 ・監督賞、主演男優賞(モーガン・フリーマン)、脚本賞、脚色賞、新人男優賞(ジェレミー・レナー)、新人女優賞(ギャバリー・シディビー)は、いい線(ほぼ本命視される)なのではないでしょうか。

 ・モーガン・フリーマンは、実在の人物を演じているという意味でも、アカデミー賞ド本命です。

 ・実在の人物を演じている主演女優賞候補としては、ヘレン・ミレンとアビー・コーニッシュがいます。

 ・“An Education”を外国映画として扱う映画賞もあるはずで、それが“An Education”にとって不利に働く可能性もあります。

 ・上のリストには、原題のままの作品がいくつもありますが、アカデミー賞発表の3月までに日本公開が決まり、邦題が決まっていく作品がたぶんいくつも出てくるはずです。そういうのをチェックするのも映画賞レースの見どころの1つです。
 現時点で、“Moon”と“District 9”は公開が決まっているようなので、邦題がわかった時点で当ブログでも邦題で書き出していくことにします。
 『プレシャス!』は、東京国際映画祭がつけた邦題であり、結局、東京国際映画祭での上映は中止されたので、この邦題は実体のない邦題になってしまいましたが、とりあえず正式の邦題が決まるまでこのままでいきたいと思います(原題はとても長いし……)。

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 *当ブログ記事
 ・ナショナル・ボード・オブ・レビュー2008結果発表:http://umikarahajimaru.at.webry.info/200812/article_10.html
 ・ナショナル・ボード・オブ・レビュー2007結果発表:http://umikarahajimaru.at.webry.info/200712/article_11.html
 ・ナショナル・ボード・オブ・レビュー2006結果発表:http://umikarahajimaru.at.webry.info/200612/article_5.html
 ・映画祭&映画賞カレンダー 2009年5月~2010年5月:http://umikarahajimaru.at.webry.info/200905/article_6.html

 *追記:
 ・ナショナル・ボード・オブ・レビュー2009 授賞式:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201001/article_21.html

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