ますますアカデミー賞に接近! 米・放送映画批評家協会賞2010 ノミネーション発表!

 米・放送映画批評家協会賞(Broadcast Film Critics Association Critics’ Choice Award)のノミネーションが発表になりました。(12月14日)

 放送映画批評家協会賞は、アメリカとカナダの、テレビ・ラジオ・オンラインで活躍する映画批評家で作る団体・放送映画批評家協会が決定する映画賞で、1995年に設立されています。別名をCritics’ Choiceともいい、日本ではブロードキャスト映画批評家協会賞と訳されることもあります。

 米・映画批評家協会賞のトリを取る映画賞でもあり、ノミネーション対象期間の都合上、先行する映画批評家協会賞には含まれて来ない作品がノミネーションに挙がってくるというのも、放送映画批評家協会賞ならではで、アカデミー賞のノミネーションにかなり重なってきます。

 受賞結果は、インディーズ寄りですが、割とオーソドックスで、本命がある部門では確実に本命を選び、結果的には、アカデミー賞との合致度が高くなる、という傾向もあります。

 2007年度は、作品賞・主演男優賞・助演男優賞・監督賞・歌曲賞・脚本賞・長編アニメーション賞と7部門でアカデミー賞と重なり、2008年度は、作品賞・監督賞・主演男優賞・助演男優賞・脚本賞・作曲賞・長編アニメーション賞・長編ドキュメンタリー賞と8部門で同じ結果となっています。

 元々、キャスト部門の賞が多い映画賞でしたが、本年度からスタッフ部門賞が拡張され、新たに、編集賞、美術監督賞、衣裳デザイン賞、メイキャップ賞、視覚効果賞、音響賞が設けられました。
 これらでもアカデミー賞と同じ結果を出すということになると、そういう意味でも注目度を増すことになります。ノミネーションの顔ぶれを見ると、その可能性は高いように思えますが……。

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 ◆作品賞
 ・『アバター』“Avatar” 監督:ジェームズ・キャメロン
 ・“An Education” 監督:ロネ・シェルフィグ
 ・“The Hurt Locker” 監督:キャスリン・ビグロー
 ・『イングロリアス・バスターズ』“Inglourious Basterds” 監督:クエンティン・タランティーノ
 ・『インビクタス/負けざる者たち』“Invictus” 監督:クリント・イーストウッド
 ・『NINE』“Nine” 監督:ロブ・マーシャル
 ・『プレシャス!』“Precious” 監督:リー・ダニエルズ
 ・“A Serious Man” 監督:ジョエル&イーサン・コーエン
 ・『カールじいさんの空飛ぶ家』“Up” 監督:ピート・ドクター、ボブ・ピーターソン
 ・『マイレージ、マイライフ』“Up In The Air” 監督:ジェイソン・ライトマン

 ◆監督賞
 ・キャスリン・ビグロー “The Hurt Locker”
 ・ジェームズ・キャメロン 『アバター』“Avatar”
 ・リー・ダニエルズ 『プレシャス!』“Precious”
 ・クリント・イーストウッド 『インビクタス/負けざる者たち』“Invictus”
 ・ジェイソン・ライトマン 『マイレージ、マイライフ』 “Up In The Air”
 ・クエンティン・タランティーノ 『イングロリアス・バスターズ』 “Inglourious Basterds”

 ◆主演男優賞
 ・ジェフ・ブリッジス “Crazy Heart”
 ・ジョージ・クルーニー 『マイレージ、マイライフ』 “Up In The Air”
 ・コリン・ファース 『シングル・マン』 “A Single Man”
 ・モーガン・フリーマン 『インビクタス/負けざる者たち』 “Invictus”
 ・ヴィゴ・モーテンセン “The Road”
 ・ジェレミー・レナー “The Hurt Locker”

 ◆主演女優賞
 ・エミリー・ブラント 『ヴィクトリア女王 世紀の愛』 “The Young Victoria”
 ・サンドラ・ブロック “The Blind Side”
 ・ケアリー・マリガン “An Education”
 ・シアーシャ・ローナン “The Lovely Bones”
 ・ギャバリー・シディビー 『プレシャス!』“Precious”
 ・メリル・ストリープ 『ジュリー&ジュリア』“Julie & Julia”

 ◆助演男優賞
 ・マット・デイモン 『インビクタス/負けざる者たち』 “Invictus”
 ・ウディ・ハレルソン  “The Messenger”
 ・クリスチャン・マッケイ “Me And Orson Welles”
 ・アルフレッド・モリーナ “An Education”
 ・スタンリー・トゥッチ “The Lovely Bones”
 ・クリストフ・ヴァルツ 『イングロリアス・バスターズ』 “Inglourious Basterds”

 ◆助演女優賞
 ・マリオン・コーティヤール 『NINE』 “Nine”
 ・ヴェラ・ファーミガ 『マイレージ、マイライフ』 “Up In The Air”
 ・アナ・ケンドリック 『マイレージ、マイライフ』 “Up In The Air”
 ・モニーク 『プレシャス!』 “Precious”
 ・ジュリアン・ムーア 『シングル・マン』 “A Single Man”
 ・サマンサ・モートン “The Messenger”

 ◆ヤング・アクター/アクトレス賞
 ・ジェイ・ヘッド(Jae Head) “The Blind Side”
 ・ベイリー・マディソン(Bailee Madison) “Brothers”
 ・マックス・レコーズ(Max Records) 『かいじゅうたちのいるところ』 “Where The Wild Things Are”
 ・シアーシャ・ローナン “The Lovely Bones”
 ・コディ・スミット=マクフィー(Kodi Smit-McPhee) “The Road”

 ◆アンサンブル賞
 ・『イングロリアス・バスターズ』“Inglourious Basterds” 監督:クエンティン・タランティーノ
 ・『NINE』“Nine” 監督:ロブ・マーシャル
 ・『プレシャス!』“Precious” 監督:リー・ダニエルズ
 ・『スター・トレック』“Star Trek” 監督:J・J・エイブラムス
 ・『マイレージ、マイライフ』“Up In The Air” 監督:ジェイソン・ライトマン

 ◆オリジナル脚本賞
 ・マーク・ボール “The Hurt Locker”
 ・ジョエル&イーサン・コーエン “A Serious Man”
 ・スコット・ノイスタッター、マイケル・H・ウェバー 『(500)日のサマー』 “(500) Days Of Summer”
 ・ボブ・ピーターソン、ピート・ドクター 『カールじいさんの空飛ぶ家』 “Up”
 ・クエンティン・タランティーノ 『イングロリアス・バスターズ』 “Inglourious Basterds”

 ◆脚色賞
 ・ウェス・アンダーソン、ノア・バウムバック “Fantastic Mr. Fox”
 ニール・ブロムキャンプ、Terri Tatchell “District 9”
 ・ジェフリー・フレッチャー 『プレシャス!』 “Precious”
 ・トム・フォード、デイヴィッド・シェアース “A Single Man”
 ・ニック・ホーンビィ “An Education”
 ・ジェイソン・ライトマン、シェルドン・ターナー 『マイレージ、マイライフ』 “Up In The Air”

 ◆撮影賞
 ・バリー・アクロイド “The Hurt Locker”
 ・ディオン・ビーブ(Dion Beebe) 『NINE』“Nine”
 ・マウロ・フィオーレ(Mauro Fiore) 『アバター』“Avatar”
 ・アンドリュー・レスニー(Andrew Lesnie) “The Lovely Bones”
 ・ロバート・リチャードソン 『イングロリアス・バスターズ』 “Inglourious Basterds”

 ◆編集賞
 ・デーナ・E・グローバーマン(Dana E. Glauberman) 『マイレージ、マイライフ』“Up In The Air”
 ・サリー・メンケ 『イングロリアス・バスターズ』“Inglourious Basterds”
 ・ボブ・ムラウスキ、クリス・イニス “The Hurt Locker”
 ・スティーヴン・リヴキン(Stephen Rivkin)、ジョン・ルフーア(John Refoua)、ジェームズ・キャメロン 『アバター』“Avatar”
 ・クレア・シンプソン(Claire Simpson)、ワイアット・スミス(Wyatt Smith) 『NINE』“Nine”

 ◆衣裳デザイン賞
 ・コリーン・アトウッド 『NINE』 “Nine”
 ・ジャネット・パターソン(Janet Patterson) “Bright Star”
 ・サンディー・パウエル 『ヴィクトリア女王 世紀の愛』“The Young Victoria”
 ・アンナ・シェパード(Anna Sheppard) 『イングロリアス・バスターズ』“Inglourious Basterds”
 ・キャセイ・ストーム(Casey Storm) 『かいじゅうたちのいるところ』“Where The Wild Things Are”

 ◆美術監督賞
 ・Dan Bishop 『シングル・マン』 “A Single Man”
 ・リック・カーター、ロバート・ストロンバーグ 『アバター』 “Avatar”
 ・ジョン・マイヤー(John Myhre)、ゴードン・シム(Gordon Sim) 『NINE』“Nine”
 ・ナオミ・ショーハン(Naomi Shohan)、ジョージ・デ・ティッタ Jr.(George De Titta, Jr.) “The Lovely Bones”
 ・デイヴィッド・ワスコ(David Wasco)、サンディー・レイノルズ=ワスコ(Sandy Reynolds Wasco) 『イングロリアス・バスターズ』“Inglourious Basterds”

 ◆メイキャップ賞
 ・『アバター』“Avatar”
 ・“District 9”
 ・『NINE』“Nine”
 ・“The Road”
 ・『スター・トレック』“Star Trek”

 ◆視覚効果賞
 ・『アバター』“Avatar”
 ・“District 9”
 ・“The Lovely Bones”
 ・『スター・トレック』“Star Trek”
 ・『2012』“2012”

 ◆音響賞
 ・『アバター』“Avatar”
 ・“District 9”
 ・“The Hurt Locker”
 ・『NINE』“Nine”
 ・『スター・トレック』“Star Trek”

 ◆作曲賞
 ・マイケル・ジアッチーノ 『カールじいさんの空飛ぶ家』 “Up”
 ・マーヴィン・ハムリッシュ 『インフォーマント!』 “The Informant!”
 ・ランディー・ニューマン 『プリンセスと魔法のキス』 “The Princess and the Frog”
 ・カレン・O、カーター・バーウェル 『かいじゅうたちのいるところ』 “Where The Wild Things Are”
 ・ハンス・ジンマー “Sherlock Holmes”

 ◆歌曲賞
 ・“All Is Love” (『かいじゅうたちのいるところ』) カレン・O、ニック・ジーナー(Nick Zinner)
 ・“Almost There” (『プリンセスと魔法のキス』) ランディー・ニューマン
 ・“Cinema Italiano”(『NINE』) モーリー・イェストン
 ・“(I Want To) Come Home” (“Everybody’s Fine”) ポール・マッカートニー
 ・“The Weary Kind” (“Crazy Heart”) T・ボーン・バーネット、Ryan Bingham

 ◆長編アニメーション賞
 ・『くもりときどきミートボール』“Cloudy With A Chance Of Meatballs” 監督:クリス・ミラー、フィル・ロード
 ・『コララインとボタンの魔女』“Coraline” 監督:ヘンリー・セリック
 ・“Fantastic Mr. Fox” 監督:ウェス・アンダーソン
 ・『プリンセスと魔法のキス』“Princess And The Frog” 監督:ジョン・マスカー、ロン・クレメンツ
 ・『カールじいさんの空飛ぶ家』“Up” 監督:ピート・ドクター、ボブ・ピーターソン

 ◆アクション映画賞
 ・『アバター』“Avatar” 監督:ジェームズ・キャメロン
 ・“District 9” 監督:ニール・ブロムカンプ
 ・“The Hurt Locker” 監督:キャスリン・ビグロー
 ・『イングロリアス・バスターズ』“Inglourious Basterds” 監督:クエンティン・タランティーノ
 ・『スター・トレック』“Star Trek” 監督:J・J・エイブラムス

 ◆コメディー映画賞
 ・『(500)日のサマー』“(500) Days Of Summer” 監督:マーク・ウェブ
 ・『ザ・ハングオーバー』“The Hangover” 監督:トッド・フィリップス
 ・『恋するベーカリー』“It’s Complicated” 監督:ナンシー・メイヤーズ
 ・『あなたは私の婿になる』“The Proposal” 監督:アンヌ・フレッチャー
 ・“Zombieland” 監督:Ruben Fleischer

 ◆テレビ映画賞
 ・“Gifted Hands” 監督:トーマス・カーター
 ・“Grey Gardens” 監督:Michael Sucsy
 ・“Into The Storm” 監督:サディアス・オサリヴァン
 ・“Taking Chance” 監督:ロス・カッツ

 ◆ドキュメンタリー賞
 ・『アンヴィル!夢を諦めきれない男たち』“Anvil” 監督:サーシャ・ガバシ
 ・『キャピタリズム/マネーは踊る』“Capitalism: A Love Story” 監督:マイケル・ムーア
 ・『ザ・コーヴ』“The Cove” 監督:ルイ・シホヨス
 ・“Food, Inc.” 監督:Robert Kenner
 ・『マイケル・ジャクソン THIS IS IT』“Michael Jackson’s This Is It” 監督:ケニー・オルテガ

 ◆外国語映画賞
 ・『抱擁のかけら』“Broken Embraces”(西) 監督:ペドロ・アルモドバル
 ・『ココ・アヴァン・シャネル』“Coco Before Chanel”(仏) 監督:アンヌ・フォンテーヌ
 ・『レッドクリフ』“Red Cliff”(中) 監督:ジョン・ウー
 ・『闇の列車、光の旅』“Sin Nombre”(メキシコ) 監督:ケイリー・フクナガ
 ・“The White Ribbon”(独) 監督:ミヒャエル・ハネケ

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 主な作品のノミネーション状況は以下の通りです。

 ・『イングロリアス・バスターズ』(10):作品・監督・助演男優・アンサンブル・脚本・撮影・編集・衣裳・美術・アクション
 ・『NINE』(10):作品・助演女優・アンサンブル・撮影・編集・衣裳・美術・メイク・音響・歌曲
 ・『アバター』(9):作品・監督・撮影・編集・美術・メイク・視覚効果・音響・アクション
 ・『マイレージ、マイライフ』(8):作品・監督・主演男優・助演女優・助演女優・アンサンブル・脚色・編集
 ・“The Hurt Locker”(8):作品・監督・主演男優・脚本・撮影・編集・音響・アクション
 ・『プレシャス!』(6):作品・監督・主演女優・助演女優・アンサンブル・脚色
 ・“The Lovely Bones”(6):主演女優・助演男優・ヤング・撮影・美術・視覚効果
 ・『スタートレック』(5):
 ・“District 9”(5):
 ・“An Education”(4):作品・主演女優・助演男優・脚色
 ・『インビクタス/負けざる者たち』(4):作品・監督・主演男優・助演男優
 ・『カールじいさんの空飛ぶ家』(4):作品・脚本・作曲・アニメ
 ・『シングル・マン』(4):主演男優・助演女優・脚色・美術
 ・『かいじゅうたちのいるところ』(4):ヤング・衣裳・作曲・歌曲
 ・“The Road”(3):主演男優・ヤング・メイク
 ・『プリンセスと魔法のキス』(3):作曲・歌曲・アニメ

 見どころはいろいろあって――

 ・ジェームズ・キャメロンとキャスリン・ビグローという元夫婦監督が揃って作品賞と監督賞にノミネートされている。

 ・ダニエル・デイ=ルイスはノミネートされず。

 ・主演女優賞にアビー・コーニッシュもヘレン・ミレンもノミネートされていない(どちらも実在の人物を演じている)。

 ・マット・デイモンのダブル・ノミネートならず。

 ・ペネロペ・クルスはダブル・ノミネートどころか全くノミネートされず。

 ・ロジャー・ディーキンス(“A Serious Man”)もトム・スターン(『インビクタス』)も撮影賞にノミネートされず。

 ・『崖の上のポニョ』はここでもノミネートされず。

 ・長編ドキュメンタリー賞ノミネーション作品で、アカデミー賞候補に挙がっているのは『ザ・コーヴ』と“Food,Inc.”のみ。

 ・本年度映画賞では(たぶん)初めて『THIS IS IT』がノミネーションを受けている。

 ・外国語映画賞ノミネーションで、アカデミー賞候補にも挙がっているのは、“The White Ribbon”のみ。

 受賞結果発表は2010年1月15日で、今から1ヶ月あり、それから半月後にアカデミー賞のノミネーションの発表があり、さらに1ヶ月後にアカデミー賞の受賞式があるわけですが、この受賞結果発表で、アカデミー賞2010の結果はほぼ見えてくるのでしょうないでしょうか。

 すでに本命や当確の出ている部門もあります。
 特に、個人的に注目しているのは、キャスリン・ビグローの監督賞、モーガン・フリーマンの主演男優賞、そして長編ドキュメンタリー賞です。

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 *当ブログ記事
 ・放送映画批評家協会賞(2008年度)結果発表:http://umikarahajimaru.at.webry.info/200901/article_11.html
 ・映画祭&映画賞カレンダー 2009年5月~2010年5月:http://umikarahajimaru.at.webry.info/200905/article_6.html

 *追記:
 放送映画批評家協会賞2010結果発表:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201001/article_27.html

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