ロンドン映画祭2009 受賞結果!

 第53回ロンドン映画祭(10月14日~29日)の受賞結果――

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 ◎グランプリ:“A Prophet”(仏・伊) 監督:ジャック・オーディアール
 出演:ニエル・アレストラップ、Alaa Oumouzoune、アデル・ベンチェリフ、Tahar Rahim
 物語:アラブ系の青年がフランスの刑務所に入れられ、そこを牛耳っているコルシカ系マフィアのボスと出会い、次々に出されるミッションをクリアして、彼の信頼を勝ち得ていく。一方で、秘密の計画も着々と準備を整えていく。
 カンヌ国際映画祭2009 コンペティション部門グランプリ受賞。

 ◎スペシャル・メンション:“The Road”(米) 監督:ジョン・ヒルコート
 出演:ヴィゴ・モーテンセン、コーディ・スミット=マクフィー、シャーリーズ・セロン、ガイ・ピアース、ロバート・デュヴァル
 物語:死滅に向かって、人が人を食らうというところまできている世界で、父と子はかすかな希望を求めて、南へと旅をする。父の唯一の心残りは、自分の死後、この世界に息子を置きざりにしなければならないことだった……。
 『すべての美しい馬』『ノーカントリー』で知られるコーマック・マッカーシー原作のピュリッツァー賞受賞作『ザ・ロード』の映画化。
 ベネチア国際映画祭2009 コンペティション部門出品作品。

 ◎ブリティッシュ・ニュー・カマー:Jack Thorne(脚本家) “The Scouting Book For Boys”(監督:Tom Harper)
 物語:デイヴィッドとエミリーは、恋人同士で、ともに海岸沿いのキャラバンパークで暮らしていた。デイヴィッドは、エミリーがここから抜け出たいというのを知って、力を貸そうとするが、やがてエミリーがここを出たい本当の理由を知り、ショックを受ける。それは、デイヴィッドに、ある決断を促すものであった……。

 *審査員:アンジェリカ・ヒューストン(審査員長)、ジョン・アコムフラー、Jarvis Cocker、マシュー・カソヴィッツ、シャーロット・ランプリング、イアン・ソフトリー

 ◎第1回監督賞(Sutherland Award for most original and imaginative first feature): “Ajami”(独) 監督:Scandar Copti、Yaron Shani
 物語:ヤッファのAjamiは、人種のるつぼで、ユダヤ教徒、イスラム教徒、キリスト教徒が入り乱れて暮らしていた。13歳のナスリとその兄オマールは、叔父が名門の一員を痛めつけたのを見た後、びくびくして暮らしていた。パレスティナ難民であるマレクは母の手術代を稼ぐために違法労働をしていた。パレスティナ人のビンジはユダヤ人のガールフレンドと明るい未来を夢見ていた。ユダヤ人の警察官ダンドは、兵士になった後、行方不明になった弟を捜していた……。
 2009年イスラエル・アカデミー賞9部門ノミネート。
 カンヌ国際映画祭2009 監督週間上映作品。カメラドール・スペシャル メンション。
 エルサレム映画祭2009 Wolgin Award長編部門 作品賞受賞。

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 *コンペティション部門審査員:ポール・グリーングラス、ケリー・フォックス、David Parfitt

 ◎最優秀ドキュメンタリー賞(Grierson Award):“Defamation(Hashmatsa)” 監督:Yoav Shamir
 監督自身が世界中を旅をして、反ユダヤ主義の現状を探る。
 ベルリン国際映画祭2009、テッサロニキ国際ドキュメンタリー映画祭2009、シアトル国際映画祭2009、シルバードックス映画祭2009、バンクーバー国際映画祭2009、他出品。
 ヨーロッパ映画賞2009ドキュメンタリー賞ノミネート作品。
 ワルシャワ国際映画祭2009 観客賞受賞。

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 *審査員:ニック・ブルームフィールド、Molly Dineen、Ellen Fleming、Christopher Hird

 ◎BFI Fellowship:ジョン・ハート

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 ◎BFI Fellowship:スレイマン・シセ

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 ◎Sight & Sound Young Journalist 賞:Kate Smith(17, from Grimsby)、Jamie Chadd(18, from Blandford Forum in Dorset)
 BFIと‘Sight & Sound’誌が共催で、16~24歳までの若き映画ジャーナリストに贈る賞(新設)。

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 受賞作を見ると、既に他の映画祭で上映&評価された作品ばかりで、さすがに映画祭ラッシュのこの時期にプログラムを組むのは大変だなと思わずにいらせませんが、上映ラインナップを見ると、粒よりの作品が揃っていて、(プレミア度はさほど高くないものの)なかなか充実した質の高い映画祭になっています。

 最新イギリス映画のショーケースの役割を果たしているのはもちろんですが、最新フランス映画の特集、ヨーロッパ映画に、ワールド・シネマ、実験映画、短編&アニメーション、クラシック映画の再発見と、充実した内容になっています(ゲストも豪華!)。

 大抵の映画祭はせいぜい9日間なのに、ロンドン映画祭は2週間もやるというところにもその充実ぶりが窺われます。

 ちなみに、東京国際映画祭をはじめ、いろんな映画祭と開催時期が丸かぶりなので、上映作品を持つ映画人はスケジュール調整に困ってしまいそうですが、実際のところ、昨年のロンドン映画祭Sutherland Awardは東京国際映画祭でサクラ・グランプリ&監督賞を受賞した『トルパン』であり、そして同東京国際映画祭コンペ部門に出品されていた『8月のランチ』がロンドン映画祭サテジット・レイ賞(今年の受賞作はない模様)だったりしました。

 なお、日本からは、『空気人形』、『ウルトラミラクルラブストーリー』、『カムイ外伝』が出品されています。

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 *当ブログ記事
 ・映画祭&映画賞カレンダー 2009年5月~2010年5月:http://umikarahajimaru.at.webry.info/200905/article_6.html

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