トロント国際映画祭2009 ラインナップ完全版! その2

 CONTEMPORARY WORLD CINEMA の続きから……

 ・“Rabia”(西・コロンビア) 監督:Sebastián Cordero [ワールド・プレミア]
 出演:グスタボ・サンチェス・パラ、マルティナ・ガルシア
 物語:建設作業員が監督を殺して、家政婦をしている恋人のマンションに隠れる。

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 ・“Same Same but Different”(独) 監督:デトレフ・ブック [北米プレミア]
 出演:デイヴィッド・クロス、Apinya Sakuljaroensuk
 物語:ベンジャミンは、ドイツ人青年で、親友と2人でアジアに旅に出る。彼は、カンボジア人女性と出会って、恋に落ち、一夜を過ごした後で、彼女が家計を支えるためにバーで働いていて、しかもエイズに感染していることを知る。しかし、それでも彼は彼女のそばを離れたいとは思わず、世界に対する考え方が少しずつ変わってくるのを感じるのだった……。
 ロカルノ国際映画祭2009 ピッツァ・グランデ部門出品作品。ヴァラエティー賞受賞。

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 ・“Sawasdee Bangkok”(タイ) 監督:ウシット・サーサナティアン(Wisit Sasanatieng)、アディトヤ・アサラト(Aditya Assarat)、Kongdej Jaturanrasmee、ペンエーグ・ラッタナルアーン [ワールド・プレミア]
 ベテランのペンエーグ・ラッタナルアーン監督ほか、『シチズン・ドッグ』のウシット・サーサナティアン監督などタイの4人の監督による、バンコクを舞台にした4つの物語。

 ・“The Search/尋我智美更登”(中) 監督:Pema Tseden (Wan Ma Cai Dan) [北米プレミア]
 物語:映画の制作チームが、自分の映画の理想のキャストを求めて、チベット・オペラで有名な村にやってくる。監督たちは、主人公にふさわしいと思える娘を見つけるが、彼女は、自分の元カレを相手役に選んでくれるなら出演してもいいという条件を出してくる。監督たちは彼女の希望を呑み、彼女の元カレ捜しが始まる……。
 上海国際映画祭2009 コンペティション部門出品作品。審査員グランプリ受賞。
 ロカルノ国際映画祭2009 インターナショナル・コンペティション部門出品作品。

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 ・“Shameless(Nestyda)”(チェコ) 監督:ヤン・フジェベイク [インターナショナル・プレミア]
 Michal Vieweghのベストセラー“Tales of Marriage and Sex”からの自由な翻案で、結婚とセックス、または愛の喪失と獲得についてのシニカルなコメディー。
 チェコ・ライオン2009助演女優賞ノミネート。カルロヴィ・ヴァリ国際映画祭2009 チェコ・フィルム2008-2009部門上映作品。

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 ・“Slovenian Girl(Slovenka)”(スロヴェニア・独・セルビア・クロアチア) 監督:Damjan Kozole [北米プレミア]
 物語:若い女子学生がセックス相手を新聞広告で募集するが、それは悲惨な事態を巻き起こす。

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 ・“Suck”(カナダ) 監督:Robert Stefaniuk [ワールド・プレミア]
 ロックンロール・ヴァンパイア・コメディー。
 物語:落ちぶれたバンドのベーシストが、ある女の子と一夜を過ごした後、すっかりセクシーになって帰ってきて、ライブも大いに盛り上がるようになる。彼が一夜を過ごした相手というのは実はヴァンパイアだった……。
 出演:マルコム・マクダウェル、アリス・クーパー、キャリコ・クーパー、アレックス・ライフソン、モービー、イギー・ポップ、キャロル・ポープ、ヘンリー・ロリンズら出演。


 ・“Tales from the Golden Age”(ルーマニア・仏) 監督:クリスティアン・ムンジウ、Ioana Maria Uricaru、Hanno Höfer、Razvan Marculescu、Constantin Popescu [北米プレミア]
 クリスティアン・ムンジウ監督がライフワークにしたいと語っていたチャウシェスク政権時代「ゴールデン・エイジ」を描いたオムニバス作品。
 カンヌ国際映画祭2009 ある視点部門上映作品。

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 ・“Tanner Hall”(米) 監督:Francesca Gregorini、Tatiana von Furstenberg [ワールド・プレミア]
 出演:ルーニー・マラ、ジョージア・キング、ブリー・ラーソン、エイミー・ファーガソン、トム・エヴェレット・スコット
 物語:ニューイングランドの、10代の4人の少女の物語。

 ・“The Time that Remains”(ベルギー) 監督:エリア・スレイマン [北米プレミア]
 出演:アリ・スリマン、サーレフ・バクリ、エリア・スレイマン、メナシュ・ノイ
 物語:1948年のイスラエル建国から現在まで…。
 カンヌ国際映画祭2009 コンペティション部門出品作品。

 ・“The Wind Journeys(Los Viajes del Viento)”(コロンビア・独・アルゼンチン・オランダ) 監督:Ciro Guerra [北米プレミア]
 物語:イグナシオは、ずっとアコーディオンを弾いて旅をするという生活をしていたが、年も取り、結婚して、落ち着くことに決める。しかし、ある日、妻が、突然、死んでしまう。彼は、それが、彼の呪われたアコーディオンのせいであると考え、彼にそれをくれた師匠に返そうとして、最後の旅に出る。その途上、彼は、彼のように音楽をしながら旅をする生き方をしたいと言う少年と出会う。彼は、少年に、こんな生活ではなく、もっと違う人生もあると言って、考えを改めさせようとするが……。
 カンヌ国際映画祭2009 ある視点部門出品。

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 ・“V.O.S”(西) 監督:Cesc Gay
[インターナショナル・プレミア]
 出演:アガタ・ロッカ、ヴィンセンタ・ンドンゴ、アンドレス・ヘレラ、パウル・ベロンド
 愛と友情についての映画内映画コメディー。登場人物やは他人の人生や映画のストーリーの中に出たり、入ったりする。

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 【DIALOGUES: TALKING WITH PICTURES】
 著名な映画作家を招いて、人生の転機になった作品について語ってもらうトーク・イベント。

 ・テッド・コッチェフ:監督作の“Wake in Fright”(1971)
 失われたと思われていたが、近年ピッツバーグでオリジナル・プリントが発見された。

 ・ニール・ジョーダン:フェディリコ・フェリーニの『白い酋長』(1952)

 ・ジョー・ダンテ:ノーマン・マクロード監督の“It's a Gift”(1934)

 ・スックイン・リー:ジェーン・カンピオンの『スウィーティー』(1989)

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 【DISCOVERY】
 新しい才能を紹介するプログラム。

 ・“The Angel(Enkeli)”(ノルウェー・スウェーデン・フィンランド) 監督:Margreth Olin [ワールド・プレミア]
 ドラッグ中毒の過去を持つ若い母親の物語。ノルウェーでドキュメンタリー作家として知られるMargreth Oliの初めてのフィクション作品。

 ・“Applause”(デンマーク) 監督:Martin Pieter Zandvliet [北米プレミア]
 物語:主人公は、アルコールのためにすべてを失ってしまった女優で、リハビリ生活の後、彼女は、彼女にとって最も大切なもの、すなわち彼女の2人の息子を取り戻そうとする……。
 Martin Pieter Zandvliet監督デビュー作。
 カルロヴィ・ヴァリ国際映画祭2009 インターナショナル・コンペティション出品。女優賞&ヨーロッパ映画賞受賞。

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 ・『ウルトラミラクルラブストーリー』“Bare Essence of Life”(日) 監督:横浜聡子 [インターナショナル・プレミア]

 ・“Beautiful Kate”(オーストラリア) 監督:レイチェル・ウォード [インターナショナル・プレミア]
 物語:いつもけんかばかりしていた父親が死の床にあると聞いて、作家である主人公は和解したくて久しぶりに帰郷するが、長らく忘れかけていた兄や双子の姉妹の謎めいた死のことを思い出すのだった……。
 女優レイチェル・ウォードの初監督作品。

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 ・“A Brand New Life” (韓・仏) 監督:Ounie Lecomte [北米プレミア]
 幼い頃に父に孤児院に棄てられたという、韓国生まれのフランス人Ounie Lecomte自身の経験に基づく物語で、共同製作にはイ・チャンドンも参加している。
 カンヌ国際映画祭2009 アウト・オブ・コンペティション部門出品。

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 ・ “Crab Trap(El vuelco del cangrejo)” (コロンビア・仏) 監督:Oscar Ruiz Navia [ワールド・プレミア]
 コロンビアの太平洋岸にある村の日常生活をフィクションともドキュメンタリーともつかないスタイルで撮影した瞑想的な作品。

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 ・“The Disappearance of Alice” (英) 監督:Creed J. Blakeson [ワールド・プレミア]
 物語:前科者の2人が女性を誘拐するが、事態は二転三転する。
 出演:エディー・マーサン、マーティン・コンプソン、ジェマ・アルターソン

 ・“Eamon” (アイルランド) 監督:Margaret Corkery [北米プレミア]
 物語:イーモンは、母グレースと同じベッドで眠るのが好きだったが、母の恋人ダニエルはそれを面白く思っていなかったし、グレースがそれを気に留めていないことにも不満を持っていた。彼らが海にバカンスに出かけた時、問題が表面化する……。
 カルロヴィ・ヴァリ国際映画祭2009 インディペンデント・フォーラム出品。インディペンデント・カメラ賞受賞。

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 ・“Every Day Is a Holiday(Chaque jour est une fête)” (仏・独・レバノン) 監督:Dima El-Horr [北米プレミア]
 囚人に会うために出かけていった3人の女性の物語で、レバノンの現実をからめた不条理劇。監督は、中東の新鋭として注目されているDima El-Horr。
 出演:ヒアム・アッバス、Manal Khader、Raia Haidar

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 ・“Five Hours from Paris” (イスラエル) 監督:Leon Prudovsky [ワールド・プレミア]
 物語:テルアビブの郊外。イスラエル人のタクシー運転手は空を飛びたいと思っていて、ロシア人の音楽教師はもうすぐ飛行機で外国に行くことになっている。タクシーを降りたところから2人のロマンスが始まる……。

 ・“Gigante”(ウルグアイ・独・アルゼンチン・オランダ) 監督:Adrian Biniez [北米プレミア]
 物語:ハラは35歳の独身男性で、モンテビデオ郊外にあるスーパーマーケットのガードマンだった。彼の仕事は、監視カメラのチェックをすることだったが、彼のシフトは店が閑散としている時間帯だったので、暇を持て余していた。それが変わったのは、クリーン・スタッフとして25歳のフリアが入ってきてからで、彼は仕事中は監視カメラを通して彼女を見つめ、仕事が終わるとこっそり彼女の後を尾行するようにまでなってしまう。ある日、店に従業員のレイ・オフの噂が流れ、ハラは、フリアがその候補に挙がっているらしいことを知る……。
 ベルリン国際映画祭2009 銀熊賞(審査員グランプリ)&銀熊賞(第1回作品賞)&アルフレッド・バウアー賞受賞。

 ・『世界で一番幸せな女の子』“The Happiest Girl in the World(Cea mai fericita fata din lume)”(オランダ・ルーマニア・仏・日) 監督:ラドゥ・ジュデ(Radu Jude) [北米プレミア]
 物語:18歳のデリーは、飲料会社の懸賞に当たり、高級車をもらえることになる。しかし、そのためにはその会社のCMに出なければならない。簡単なはずなCM撮影がどんどんおかしな方向に進んで行き、高級車をめぐって家族でも諍いが起こる……。
 2008年サンダンス・NHK国際映像作家賞受賞作品。
 ベルリン国際映画祭2009 フォーラム部門出品 C.I.C.A.E. Award受賞。ソフィア国際映画祭2009 国際批評家連盟賞受賞。

 ・“Heliopolis”(エジプト) 監督:Ahmad Abdalla [ワールド・プレミア]
 カイロを舞台にした群像劇。

 ・“Kelin”(カザフスタン) 監督:Ermek Tursunov [北米プレミア]
 物語:ある女性が結婚させられる。それは、結婚相手の年老いた母親と弟の面倒を見させるためらしかったが、無理強いされた結婚であったのにもかかわらず、彼女は幸せを感じるようになる。しかし、そんな幸せも長くは続かなかった……。

 ・“The Day Will Come(Es kommt der Tag)” (独・仏) 監督:Susanne Schneider [インターナショナル・プレミア]
 物語:30年前にテロ組織に入るために娘を棄てたユディットだったが、娘に会いたくなり、大人になっているはずの娘の足跡をたどって、アルザスのブドウ園にたどりつく。そこで、娘は、新しい名前で、新しい家族とともに暮らしているのだった……。

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 ・“Le Jour où Dieu est parti en voyage” (ベルギー) 監督:フィリップ・ヴァン・レーブ [ワールド・プレミア]
 一人称で語られる、ルワンダの大虐殺を生き延びた女性の物語。ブリュノ・デュモン『ジーザスの日々』などで知られる撮影監督フィリップ・ヴァン・レーブの監督デビュー作。

 ・“Last Ride”(オーストラリア) 監督:Glendyn Ivin [インターナショナル・プレミア]
 物語:離婚した父親と10歳の息子が砂漠に放り出されて、互いの葛藤や過去と向き合うことになる。
 出演:ヒューゴ・ウィービング、トム・ラッセル

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 ・ “Mall Girls” (ポーランド) 監督:Katarzyna Roslaniec [インターナショナル・プレミア]
 物語:14歳の少女が新しい高校に転校してくる。彼女は、典型的な田舎者で、新しい学校で生き抜くためには、そこを仕切っている少女たちのグループとうまくやっていかなければならなかった。彼女たちが転校生に与えた課題は、ショッピング・モールをぶらついて、男を引っ掛け、どれだけ最新グッズや服を買ってもらうことができるか、であった。

 ・ “The Man Beyond the Bridge” (インド) 監督:Laxmikant Shetgaonkar [ワールド・プレミア]
 物語:孤独な男性が、インドの西ガーツの深い森で、気のふれた女性と知り合う。彼女が妊娠したとわかった時、世間との軋轢が生じる。彼女を平等に扱おうとしている彼に対して、社会的な責任が取れるのかと2人の将来を問題にしてきたのだった……。

 ・“My Dog Tulip”(米) 監督:Paul Fierlinger、Sandra Fierlinger [北米プレミア]
 声の出演:クリストファー・プラマー、イザベラ・ロッセリーニ
 物語:年配の独身男とそのジャーマン・シェパードの友情の物語(アニメーション)。

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 ・“My Tehran for Sale” (オーストラリア・イラン) 監督:Granaz Moussavi [インターナショナル・プレミア]
 物語:文化面での自由を求めて生きるイランの青年の姿を描く。
 テヘランでゲリラ的に撮影された作品。

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 ・ “Nora” (米・英・モザンビーク) 監督:Alla Kovgan、David Hinton [トロント・プレミア]
 物語:ジンバブエ人ダンサーであるNora Chipaumireは、自分の人生を物語として踊ってみせる。

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 ・“Northless” (メキシコ・西) 監督:Rigoberto Perezcano [ワールド・プレミア]
 物語:アンドレスは、メキシコからアメリカに入ろうとして、国境の町ティファナの複雑な事情を知る。

 ・“La Pivellina”(オーストリア) 監督:Tizza Covi、Rainer Frimmel [北米プレミア]
 物語:2歳で公園に捨てられた少女が拾われた先はある風変わりな家だった……。
 カンヌ国際映画祭2009 監督週間 ヨーロッパ映画賞受賞。

 ・“La Soga” (ドミニカ・米) 監督:Josh Crook [ワールド・プレミア]
 ドミニカを舞台にした、政治的陰謀と愛と死と権力の物語。

 ・ “Saint Louis Blues” (仏・セネガル) 監督:Dyana Gaye [北米プレミア]
 乗り合いタクシーをモチーフとした、ジャック・ドゥミ風のミュージカル。

 ・“Samson & Delilah”(オーストラリア) 監督:Warwick Thornton [北米プレミア]
 物語:オーストラリア中央の砂漠で悲劇に遭い、命がけで帰還しようとするサバイバル・ストーリー。
 出演:ローワン・マクナマラ、メリッサ・ギブソン
 カンヌ国際映画祭2009 カメラドール受賞。

 ・“Shirley Adams” (南アフリカ・米) 監督:Oliver Hermanus [北米プレミア]
 銃で撃たれて身体障害者になってしまった息子を持つ、ケープタウンの女性の物語。

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 ・“Should I Really Do It”(トルコ) 監督:Ismail Necmi [北米プレミア]
 トルコで暮らしているドイツ人女性ペトラの驚くべき生活を描く。

 ・『ガマの油』“Toad's Oil” (日) 監督:役所広司 [インターナショナル・プレミア]

 ・“Together(Sammen)” (ノルウェー) 監督:Matias Armand Jordal [インターナショナル・プレミア]
 物語:母の死でバラバラになりかけた家族が、その喪失を乗り越えようとする物語。

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 ・“The Unloved” (英) 監督:サマンサ・モートン [インターナショナル・プレミア]
 サマンサ・モートンの初監督作品で、家庭内でDVに遭い、政府の手に委ねられることになったイギリス人少女の物語。
 出演:ロバート・カーライル、スーザン・リンチ、Laurel Socha

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 【FUTURE PROJECTIONS】
 個々の映画作品に関連したアート・イベントで、トロント市内を会場に使って開催され、チケットなしで無料で楽しむことができる。

 *トロント国際映画祭2009 ラインナップ完全版
 ・その1:http://umikarahajimaru.at.webry.info/200908/article_18.html
 ・その2
 ・その3:http://umikarahajimaru.at.webry.info/200908/article_20.html
 ・その4:http://umikarahajimaru.at.webry.info/200908/article_21.html
 ・その5:http://umikarahajimaru.at.webry.info/200908/article_22.html
 ・その6:http://umikarahajimaru.at.webry.info/200908/article_23.html
 ・その7:http://umikarahajimaru.at.webry.info/200908/article_24.html
 ・全タイトル・リスト:http://umikarahajimaru.at.webry.info/200908/article_25.html

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 *当ブログ記事
 ・映画祭&映画賞カレンダー 2009年5月~2010年5月:http://umikarahajimaru.at.webry.info/200905/article_6.html

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