『イル・ディーヴォ』強し! ナストロ・ダルジェント賞2009 結果発表!

 イタリアの映画賞、ナストロ・ダルジェント賞が発表になりました(6月29日)。

 ナストロ・ダルジェント賞Nastro d’Argento (Silver Ribbons)というのは、イタリア映画記者組合(National Union of Italian Film Journalists)が選ぶイタリア映画に対する映画賞で、1947年スタートという歴史ある(アカデミー賞に次いで古い)映画賞です。

 受賞結果は以下の通りです。

 ※ナストロ・ダルジェント賞には、監督賞とプロデューサー賞はありますが、いわゆるイタリア映画の作品賞はありません。

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 ◆監督賞
 ・フランチェスカ・アルキブジ “Questione di cuore”
 ・プーピ・アヴァーティ 『ジョヴァンナのパパ』
 ・マルコ・ベロッキオ “Vincere”
 ・マルコ・リージ “Fortapàsc”
 ◎パオロ・ソレンティーノ 『イル・ディーヴォ』

 ◆主演男優賞
 ・アントニオ・アルバネーゼ、キム・ロッシ・スチュアート “Questione di cuore”
 ・リベロ・デ・リエンゾ“Fortapàsc”
 ・シルヴィオ・オルランド 『ジョヴァンナのパパ』
 ◎トニー・セルヴィッロ 『イル・ディーヴォ』
 ・Filippo Timi “Vincere”、“Come Dio comanda”

 ◆主演女優賞
 ・ドナテッラ・フィノッキアーロ “Galantuomini”
 ・イザベッラ・フェラーリ “Un giorno perfetto”
 ・ヴァレリア・ゴリーノ “Giulia non esce la sera”
 ◎ジョヴァンナ・メッツォジョルノ“Vincere”
 ・アルバ・ロルヴァケル 『ジョヴァンナのパパ』

 ◆助演男優賞
 ・クラウディオ・ビシオ、シルヴィオ・オルランド “Ex”
 ・ベッペ・フィオレッロ “Galantuomini”
 ◎エツィオ・グレッジオ『ジョヴァンナのパパ』
 ・エルネスト・マイウー“Fortapàsc”
 ・Michele Riondino “Il passato è una terra straniera”

 ◆助演女優賞
 ・アンア・ボナイウート 『イル・ディーヴォ』
 ・マルゲリータ・ブイ、Carolina Crescentini、Paola Cortellesi、イザベッラ・フェラーリ、ヴァレリア・ミリッロ、マリーナ・マッシローニ、クラウディア・パンドルフィ、アルバ・ロルヴァルケル “Due Partite”
 ・ヴァレンティナ・ロドヴィーニ “Il passato è una terra straniera”、“Generazione mille euro”
 ◎フランチェスカ・ネリ 『ジョヴァンナのパパ』
 ・Carla Signoris “Ex”

 ◆オリジナル・ストーリー賞
 ◎Fabio Bonifacci “Diverso da chi?”、『やればできるさ』(with ジュリオ・マンフレドニア)
 ・ダヴィデ・フェラーリオ “Tutta colpa di Giuda”
 ・マルコ・ベキス 『赤い肌の大地』
 ・ジュゼッペ・ピッチォーニ、Federica Pontremoli “Giulia non esce la sera”
 ・Maurizio Scaparro、ディエゴ・デ・・シルヴァ“L’ultimo Pulcinella”

 ◆脚本賞
 ・フランチェスカ・アルキブジ “Questione di cuore”
 ・Fausto Brizzi、Marco Martani、Massimiliano Bruno “Ex”
 ・マルコ・リージ、Jim Carrington、Andrea Purgatori “Fortapàsc”
 ・マウリツィオ・ブラウッチ、ウーゴ・キーティ、ジョヴァンニ・ディ・ゴレゴリオ、マッテオ・ガローネ 『ゴモラ』
 ◎パオロ・ソレンティーノ 『イル・ディーヴォ』

 ◆プロデューサー賞
 ・プーピ&アントニオ アヴァーティ(Duea Film) 『ジョヴァンナのパパ』、“Gli amici del Bar Margherita”
 ・アンジェロ・バルバガッロ(Bìbì Cinema)、ジャンルカ・カルティ(Minerva Pictures Group)、Rai Cinema “Fortapàsc”
 ・マルコ・キメンツ、ジョヴァンニ・スタビリーニ、リッカルド・トッツィー(Cattleya) “Diverso da chi?”、“Questione di cuore”、“Solo un padre”、“Due partite”
 ◎フランチェスカ・シーマ & ニコラ・ジュリアーノ(Indigo Film)、アンドレア・オッチピンティ(Lucky Red)、Maurizio Coppolecchia(Parco Film) 共同製作:ファビオ・コンヴェルシ(Babe Films)、Sky 『イル・ディーヴォ』
 ・アンジェロ・リッツォーリ 『やればできるさ』

 ◆撮影賞
 ・ルカ・ビガッツィ 『イル・ディーヴォ』
 ◎Daniele Ciprì “Vincere”
 ・ゲラルド・ゴッスィ “Lezione 21”、“Il passato è una terra straniera”
 ・マルコ・オノラート 『ゴモラ』、“Fortapàsc”
 ・イタロ・ペットリッチョーネ “Come Dio comanda”

 ◆編集賞
 ◎フランチェスカ・カルヴェッリ “Vincere”
 ・Claudio Cormio “Tutta colpa di Giuda”
 ・Luciana Pandolfelli “Ex”
 ・マルコ・スポレンティーニ 『ゴモラ』、“Pranzo di ferragosto”
 ・Cristiano Travaglioli 『イル・ディーヴォ』

 ◆美術賞
 ・ジャンカルロ・バーシリ “Sanguepazzo”
 ・パオラ・コメンチーニ “Due partite”
 ◎マルコ・デンティッチ“Vincere”
 ・Lino Fiorito 『イル・ディーヴォ』
 ・アレッサンドロ・ヴァヌッチ “Questione di cuore”

 ◆衣裳デザイン賞
 ◎マリア・リータ・バルベラ “Sanguepazzo”
 ・Maria Grazia Colombini “Il seme della discordia”
 ・マウリツィオ・メレノッティ 『やればできるさ』
 ・カルロ・ポジオリ “Lezione 21”
 ・マリナ・ロバーティ“Due partite”

 ◆録音賞
 ・Emanuele Cecere 『イル・ディーヴォ』
 ・Marco Fiumara “Beket”
 ・Mauro Lazzaro “Come Dio comanda”
 ◎マリチェッタ・ロンバルド 『ゴモラ』
 ・Vito Martinelli “Tutta colpa di Giuda”

 ◆作曲賞
 ・ファビオ・バロヴェーロ、Marlene Kuntz、Cecco Signa “Tutta colpa di Giuda”
 ◎パオロ・ヴォンヴィーノ “Italians”
 ・Mokadelic “Come Dio comanda”
 ・Pivio & Aldo De Scalzi, 『やればできるさ』、“Complici del silenzio”
 ・Teho Teardo “Il passato è una terra straniera”

 ◆歌曲賞
 ・"Don’t leave me cold" 曲:Megahertz 歌:Laura Chiatti & Claudio Santamaria “Il caso dell’infedele Klara”
 ・"Il cielo ha una porta sola" 曲:ビアージョ・アントナッチ “Ex”
 ・"Per fare a meno di te" 曲:Fabrizio Campanelli & Giorgia “Solo un padre”
 ◎"Piangi Roma" 曲:Baustelle 歌:ヴァレリア・ゴリーノ “Giulia non esce la sera”
 ・"Senza farsi male" 曲:Fabio Abate 歌:カルメン・コンソーリ “L’uomo che ama”

 ◆新人監督賞
 ・マルコ・アメンタ 『運命に逆らったシチリアの少女』
 ・Federico Bondi “Mar Nero”
 ◎ジャンニ・ディ・グレゴリオ 『8月のランチ』
 ・マルコ・ポンテコルヴォ 『パ・ラ・ダ』
 ・Stefano Tummolini “Un altro pianeta”

 ◆コメディー賞(Special Nastro for Comedy)
 ・“Diverso da chi?” 監督:Umberto Carteni
 ◎“Ex” 監督:Fausto Brizzi
 ・“Generazione mille euro” 監督:Massimo Venier
 ・“Italians” 監督:ジョヴァンニ・ヴェロネージ
 ・『やればできるさ』 監督:ジュリオ・マンフレドニア

 ◆ドキュメンタリー賞
 ◎“Improvvisamente l’inverno scorso” 監督:Gustav Hofer、Luca Ragazzi
 ・“La fabbrica dei tedeschi” 監督:Mimmo Calopresti
 ・“La Rabbia di Pasolini” 監督:ジュゼッペ・ベルトルッチ
 ・“Il sol dell’avvenire”監督:Giovanni Fasanella、Gianfranco Pannone
 ・“Terra madre” 監督:エルマンノ・オルミ

 ◆ヨーロッパ映画賞
 ・“The Class”
 ◎『スラムドッグ$ミリオネア』
 ・『愛を読むひと』
 ・『スリー・モンキーズ』
 ・『それでも恋するバルセロナ』

 ◆非ヨーロッパ映画賞
 ◎『グラン・トリノ』
 ・『ミルク』
 ・『戦場でワルツを』
 ・『ウォーリー』
 ・『レスラー』

 ◆ナストロ・オブ・ザ・イヤー
 ◎『ゴモラ』 マッテオ・ガローネ、ドメニコ・プロカッチ、Rai Cinema、Roberto Saviano

 ◆名誉ナストロ賞
 ◎エットーレ・スコラ

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 ◆特別賞 女優賞・オブ・ザ・イヤー
 ◎ピエラ・デッリ・エスポスティ(『イル・ディーヴォ』、“L’uomo che ama”、“Giulia non esce la sera”)

 ◆特別賞 俳優/プロデューサー/ヒューマニタリアン賞
 ◎ラウル・ボヴァ(“15 Seconds”、“Contro la pena di morte”、“Sbirri”)

 ◆ニーノ・マンフレディ賞
 ◎ベッペ・フィオレッロ

 ◆特別賞 吹替賞
 ◎アドリアーノ・ジャンニーニ 『ダークナイト』のヒース・レジャーの声をイタリア語に吹替えたことに対して

 ◆ロレアル賞
 ◎ミカエラ・ラマゾッティ

 ◆特別原作者賞(Nastro d'Argento Speciale allo Scrittore di Libro di Cinema)
 ◎クリスチャン・デ・シーカ “Figlio di Papà”

 ◆ヨーロッパ賞
 ◎イザベラ・ユペール

 ◆特別ヨーロッパ賞
 ◎アンジェイ・ワイダ

 ◆スペシャル・メンション
 ◎“Focaccia blues” 監督:Nico Cirasola

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 主なノミネーション&受賞結果は以下の通りです。

 ・『イル・ディーヴォ』(4/9):監督・主演男優・助演女優・脚本・プロデューサー・撮影・編集・美術・録音
 ・“Vincere”(4/6):監督:主演男優・主演女優・撮影・編集・美術
 ・『ジョヴァンナのパパ』(2/6):監督・主演男優・主演女優・助演男優・助演女優・プロデューサー
 ・“Fortapàsc”(0/6):監督・主演男優・助演男優・脚本・プロデューサー・撮影
 ・“Ex”(0/6):助演男優・助演女優・脚本・編集・歌曲・コメディー
 ・『やればできるさ』(1/4):ストーリー・プロデューサー・衣裳・コメディー
 ・“Questione di cuore”(0/4):監督・主演男優・脚本・美術
 ・“Come Dio comanda”(0/4):主演男優・撮影・録音・作曲
 ・“Due partite”(0/4):助演女優・プロデューサー・美術・衣裳
 ・“Giulia non esce la sera”(1/3):主演女優・ストーリー・歌曲
 ・“Il passato è una terra straniera”(0/3):助演男優・撮影・作曲
 ・“Tutta colpa di Giuda”(0/3):ストーリー・録音・作曲

 ノミネート対象期間は、2008年6月から2009年5月末までにイタリア国内で劇場公開されたイタリア映画であるようで、今年のカンヌ国際映画祭でお披露目され、5月20日にイタリア公開されたばかりの“Vincere”が6部門でノミネートされています。

 その結果、ダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞とは、かなり違ったノミネート&受賞結果になっています。

 ダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞では、『ゴモラ』と『イル・ディーヴォ』の一騎打ちで、主要部門は『ゴモラ』が制しましたが、こちらは『イル・ディーヴォ』の圧勝で、『ゴモラ』は2部門にノミネートされたのみで、無冠に終わりました。

 ダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞と同じになったのは、主演男優賞と新人監督賞、ヨーロッパ映画賞、非ヨーロッパ映画賞のわずか4部門のみです。

 映画界の身内で選ぶ賞と記者が選ぶ賞といった違いもあり、既に賞を獲り過ぎている『ゴモラ』に対しては「もういいだろう」という気持ちがこの結果に表れているのかもしれません。

 今のところ、イタリア映画祭2009で上映された作品以外は、『ジョヴァンナのパパ』が来年劇場公開となるくらいで、日本での上映予定は一切ありませんが、“Vincere” くらいは上映を期待したいものです。

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 *当ブログ記事
 ・映画祭&映画賞カレンダー 2009年5月~2010年5月:http://umikarahajimaru.at.webry.info/200905/article_6.html

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