上海国際映画祭2009 ラインナップ!

 第12回上海国際映画祭が開催になります(6月13日~21日)。

 上海国際映画祭は、国際映画制作者連盟(FIAPF)の認定するAランクの国際映画祭で、アジアでAランクの国際映画祭は、このほかには東京国際映画祭しかありません。

 2001年までは隔年の開催で、以降毎年の開催になり(ただし2003年はSARSにより開催中止)、1999年までは10月開催、2001年以降は6月に開催しています。

 主要部門としては、インターナショナル・コンペティション部門に当たる金爵奨部門と、長編第1作および第2作の監督作品を対象とする亜州新人奨部門、学生の短編のコンペティション部門である学生短片大賽(インターナショナル・スチューデント・ショーツ・アワード)部門という3つのコンペティション部門があり、そのほか、中国未公開作品を中心に上映するパノラマ部門などがあります。

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 金爵奨部門と亜州新人奨部門のエントリー作品は以下の通りです。

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 ◆金爵奨(Jin Jue Award)コンペティション

 ・“A Piece of Me”(独) 監督:Christoph Roehl
 ・“Aching Hearts”(デンマーク) 監督:Nils Malmros
 ・“Chameleon”(ハンガリー) 監督:クリスティナ・ゴダ
 ・“白銀帝国(Empire of Silver)”(中・香港・台湾) 監督:Christina Yao
 ・“Normal”(チェコ・マケドニア) 監督:Julius Sevcik
 ・“Nowhere Promised Land”(仏) 監督:Emmanuel Finkiel,
 ・“Original”(デンマーク・スウェーデン) 監督:Alexander Brøndsted、Antonio Tublén
 ・“Romance”(ブラジル) 監督:Guel Arraes
 ・『映画は映画だ』“Rough Cut”(韓) 監督:チェン・フン
 ・“Schemes of Affection”(伊) 監督:Dodo Fiori
 ・“Small Crime”(独・キプロス・ギリシャ) 監督:Christos Georgiou
 ・“Splinters”(ポーランド) 監督:Maciej Pieprzyca
 ・“The Girl on The Train”(仏) 監督:アンドレ・テシネ
 ・“尋我智美更登(The Search)”(中) 監督:Pema Tseden
 ・“The Storm in My Heart”(ノルウェー) 監督:Pål Jackman
 ・『やればできるさ』“We Can Do That”(伊) 監督:ジュリオ・マンフレドニア

 ◆亜州新人奨(Asian New Talent Award)コンペティション

 ・“A Wednesday”(インド) 監督:Neeraj Pandey
 ・“Be Calm And Count to Seven”(イラン) 監督:Ramtin Lavafipour
 ・『恋極星』“Days With You”(日) 監督:Amiy Mori
 ・“Jalainur”(中) 監督:Zhao Ye
 ・“Prince of Cockfighting”(フィリピン) 監督:Yeng Grande
 ・“Scandal Makers”(韓) 監督:Hyung-Chul Kang
 ・“The Days”(シンガポール) 監督:Boi Kwong
 ・『休暇』“Vacation”(日) 監督:門井肇
 ・“走路上学(Walk to School)”(中) 監督:彭臣(Peng Chen)、彭家煌(Peng Jiahuang)

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 上海国際映画祭が始まった当初は、規模においても、国際的な注目度や映画祭としての重要度においても、東京国際映画祭はいずれ軽~く上海国際映画祭に追い抜れてしまうんのではないかと危惧されたこともありましたが、上記のラインナップを見る限り、上海国際映画祭も作品集めにはずいぶん苦労しているらしいことがうかがわれます。

 コンペティション部門エントリー作品は、「ワールド・プレミアか、製作国以外では映画祭で上映されたことのない作品」と規定しているはずですが、明らかにそうではない作品も混じっています。

 苦しいですね。

 過去の金爵奨のグランプリには、1998年『無言の丘』(監督:ワン・トン)、1999年『プロパガンダ』(トルコ)、2001年『サベイランス 監視』、2002年『ションヤンの酒家』、2005年『村の写真集』(監督:三原光尋)、2006年『4分間のピアニスト』などが選ばれています。
 ※2007年にフランス映画祭で来日したレジス・ヴァルニエは、「上海国際映画祭で日本の作品にグランプリをあげたんだけど、タイトルは何だったかな?」などと舞台挨拶で話していました。お客さんの中に答えのわかる人がいて、ヴァルニエも「ああ、そうでしたね」と答えていましたが、客席の反応は薄かったですね。

 今年の金爵奨の審査員は、ダニー・ボイル(審査員長)、ホアン・チェンシン(中国の監督)、Xavier Koller(スイスの監督)、栗原小巻、アンドリュー・ラウ、アンディ・マクドゥウェル、Jungwan Oh(韓国のプロデューサー)という7人、亜州新人奨の審査員は、イム・グォンテク(審査員長)、ユー・ナン(中国の女優/『トゥヤーの結婚』など)、ノンスィー・ニミブット、ロイストン・タン、Zhu Wen(中国の監督)の5人、です。

 パノラマ部門では、『ウォーリー』『イーグル・アイ』『デス・レース』『マンマ・ミーア!』『チェンジリング』『レボリューショナリー・ロード』『7つの贈りもの』『アンダーワールド・ビギンズ』『天使と悪魔』『マーリー』『ピンク・パンサー2』『レイチェルの結婚』『愛を読むひと』『太陽のかけら』『ウイッチ・マウンテン』『パブリック・エナミー・ナンバー1 Part1』などの新作・話題作のほか、『裏窓』『マーニー』『ファミリー・プロット』『5時から7時までのクレオ』『去年マリエンバートで』『突然炎のごとく』『パリところどころ』『クレールの膝』『シャロウ・グレイブ』『沈黙の女 ロウフィールド館の惨劇』などのクラシック作品、および以下のような作品が上映されます。

 “I am Scared! I am Scared!”(米/監督:Arun Vaidyanathan)
 “Thick as Thieves”(米/監督:ミミ・レダー)
 “The Timekeeper”(カナダ/監督:Louis Bélanger)
 “One Week”(カナダ/監督:Michael McGowan)
 “Peacefire”(アイルランド/監督:Macdara Vallely)
 “A Simple Heart”(仏/監督:Marion Laine)
 “Crime is Our Business”(仏/監督:パスカル・トマ)
 “The Hand of the Headless Man”(ベルギー/監督:Guillaum Malandrin)
 “On Your Bike”(ベルギー/監督:Frédéric Redoux)
 “Galantuomini”(伊/監督:エドゥアルド・ウインスピア)
 “A Perfect Day”(伊/監督:フェルザン・オズペテク)
 “Hilde”(独/Kai Wessel)
 “Jerichow”(独/監督:クリスチャン・ペツォルト)
 『鷹匠の息子』“The Eagle Hunter’s Son”(スウェーデン/監督:Renè Bo Hansen)
 “Broken Promise”(スロヴァキア/監督:Jiri Chlumsky)
 “Show of Hands”(ニュージーランド/監督:Anthony McCarten)
 “The Strength of Water”(ニュージーランド/監督:Armagan Ballantyne)
 “My Wife Got Married”(韓/監督:Yun-su Chong)
 “The Magic Aster”(中/監督:Yao Guanghua)

 他に、映画祭を特徴づけるような中国映画の新作を紹介する部門や、アジア映画に特化した部門があってもよさそうですが、残念ながらそういう部門は設けられていません。
 これだったら、シンガポール国際映画祭や釜山国際映画祭の方が明らかに充実していると思いますが、そんなこともないのでしょうか。

 
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 *当ブログ記事
 ・上海国際映画祭2009 受賞結果発表:http://umikarahajimaru.at.webry.info/200906/article_20.html
 ・映画祭&映画賞カレンダー 2009年5月~2010年5月:http://umikarahajimaru.at.webry.info/200905/article_6.html

 追記:
 上記のラインナップは公式HPから書き出したものですが、やはり上記以外にも上映作品・上映部門はあったようで、たとえば、オープニング作品として、フー・ピン監督の“麦田/Wheat”が上映されています。

この記事へのコメント

我愛中国的電影
2009年10月11日 01:25
『白銀帝國』の日本人スタッフ

映画『白銀帝國』には日本人のスタッフが二人参加しているとの事です。

日本人が中国の映画業界で活躍するのは凄いです!!

音楽プロデューサー:池畑伸人(NOBUHITO IKEHATA)~浜崎あゆみ、ELT、Re;Japan(吉本興行)、佐田真由美などのディレクター、プロデューサーを経て、現在は映画音楽のプロデュースが主なお仕事。「赤壁(RED CLIFF)」、「昴(Subaru)」「白銀帝国(Empire of Silver)」など海外大作映画をプロデュースしている。TOTOやCHICAGOなど米国のアーティストやミュージシャンと数多くのセッションをこなし米国でも有名との事です。
その彼が今回は日本の誇るメロディー・メーカー、長岡成貢氏を起用したのは凄い選択ですね~。

音楽:長岡成貢(SEIKOU NAGAOKA)~J-Popの作曲・編曲家として超有名な方で、Smap、嵐などジャニーズから中島美嘉、EXEIL、BoAなどのヒット曲を担当している。アニメのサントラも数多く担当。ソロ・アルバムを二枚リリースし、その中の楽曲が海外の有名DJが取り上げてヨーロッパのダンス・フロアで大ヒットとの事です。

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