第22回シンガポール国際映画祭!

 今年で第22回を迎えたシンガポール国際映画祭。うっかりしているうちに、今年の映画祭は既に終わってしまっていました(4月14日~25日)。

 終わってからもう2週間も経つのですが、公式サイトにはアーカイブもなく、昨年のプログラムの全容が知れるのも、ネット上では全世界的に見て(!)たぶん当ブログ(http://umikarahajimaru.at.webry.info/200804/article_1.html)だけじゃないかとも思われるので、今年も遅ればせではありますが、ラインナップを書き出しておきたいと思います。

 ◆オープニング
 ・“Sincerely Yours(Qilu Tiantang)”(台湾)(監督:Rich Lee)

 ◆クロージング
 ・“Milk(SÜT)”(トルコ・仏・独)(監督:Semih Kaplanoğlu)

 【コンペティション部門】

 ◆アジア映画コンペティション
 ・“A Big Road”(シンガポール)(監督:Alec Tok)
 ・“Blind Pig Who Wants To Fly” (シンガポール)(監督:エドウィン)
 ・“Boy” (フィリピン)(監督:Auraeus Solito)
 ・“Breathless(Ddongpari)” (韓)(監督:ヤン・イクジュン)
 ・“Every Night, Loneliness” (イラン)(監督:Rasoul Sadr Ameli)
 ・“Fish Eyes(Yu Yan)” (中・韓)(監督:Zheng Wei)
 ・“Jalainur(Zha Lai Nuo Er)” (中)(監督:Zhao Ye)
 ・“Laila’s Birthday(Eid Milad Laila)” (パレスチナ・チュニジア・オランダ)(監督:Rashid Masharawi)
 ・“Love Potpourri (Cinta Setaman)” (インドネシア)(監督:Harry Dagoe Suharyadi)
 ・“Sell Out!” (マレーシア)(監督:Yeo Joon Han)
 ・“Sincerely Yours (Qilu Tiantang)” (台湾)(監督:Rich Lee)
 ・“Xiao Shu’s Going Home” (中)(監督:Hao Yifeng)

 [受賞結果]
 作品賞:“Laila’s Birthday(Eid Milad Laila)”
 監督賞:Rasoul Sadr Ameli “Every Night, Loneliness”
 演技賞:ヤン・イクジュン “Breathless(Ddongpari)”
 撮影賞:Zhang Yi “Jalainur(Zha Lai Nuo Er)”
 NETPAC賞 批評家賞:“Jalainur(Zha Lai Nuo Er)”
 スペシャル・メンション:“Blind Pig Who Wants To Fly”

 ◆シンガポール・フィルム・アワード
 2008年度 シンガポール映画界の総決算となる映画賞で、5部門で最高賞シルバー・スクリーン・アワードを競う。受賞者の発表は4月25日。

 ◇作品賞
 •“12 Lotus”(監督:ロイストン・タン)
 •“18 Grams of Love” (監督:Han Yew Kwang)
 •“Kallang Roar The Movie” (監督:Cheng Ding An)
 •“Lucky7” (監督:Sun Koh, K. Rajagopal, Boo Junfeng, Brian Gothong)
 •“A Month Of Hungry Ghosts” (監督:Tony Kern)
 ◎“Rule #1” (監督:ケルヴィン・トン)

 作品賞を受賞した“Rule #1”は、オカルト色の濃いスリラー作品だそうです。

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 ◇監督賞
 ◎ロイストン・タン “12 Lotus”
 •Han Yew Kwang “18 Grams Of Love”
 •ジャック・ネオ “Money No Enough 2”
 •ケルヴィン・トン “Rule #1”

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 ◇脚本賞
 •Han Yew Kwang “18 Grams Of Love”
 ◎Sherman Ong “Hashi”
 •ケルヴィン・トン“Rule #1”

 ◇演技賞
 •リウ・リンリン (“12 Lotus”)
 •チー・ユーウー (“12 Lotus”)
 •Lim Kay Siu (“Kallang Roar The Movie”)
 •Wong Li Lin (“The Leap Years”)
 •Sunny Pang (“Lucky7”)
 ◎Mark Lee (“Money No Enough 2”)

 ◇撮影賞
 •“12 Lotus”: Alan Yap
 •“The Days”: John Lim Beng Huat
 ◎“Lucky7”: Roszali Samad, Brian Gothong Tan, Sharon Loh, Jaye Neo, Cain Chui, Andrew Mark Sobrielo, Chris Yeo Siew Hua, Adrian Lo

 ◆シンガポール短編映画コンペティション
 選ばれた9本の短編の中から作品賞・監督賞・演技賞・撮影賞・特別賞(スペシャル・メンション)を選ぶ。

 [受賞結果]
 作品賞:“Swimming Lesson”(監督:Kat Goh)
 監督賞:Kat Goh“Swimming Lesson”
 演技賞:Cheong Soon Foon(“Madam Chan”(監督:ウィルソン・イップ))
 撮影賞:Simon Walsh、David Shiyang Liu “5 Films In An Anthology of A Film A Month”(監督:David Shiyang Liu)
 スペシャル・メンション:“Hush Baby”(監督:Tan Wei Keong)

 【スペシャル・プログラム】
 ◆アモス・ギタイ レトロスペクティブ
 『キプールの記憶』『プロミスト・ランド』『フリーゾーン 明日が見える場所』『撤退』“One Day, You’ll Understand”を上映。

 ◆タイ映画国立アーカイブ25周年
 “The Boat House(Ruen-Pae)”(1961)、“Diamond Finger(The Niew Phetr & Signature: Life And Work of R. D. Pestonji)”(1958)、“Gems From The Thai Film Archive”、『白象王』(“The King of The White Elephant”)(1940)、“Son of The North-East”(1982)、“Sugar Is Not Sweet ( Nam Tan Mai Wan)”(1965)を上映。

 『白象王』は日本のフィルムセンターが修復した作品だそうです。

 ◆マクワリー・グループ オーストラリア・フィルム・フォーカス(Macquarie Group Australian Film Focus)
 “$9.99”、“Bastardy”、“The Black Balloon”、“Disgrace”、『月のひつじ』を上映。

 ◆トーク&エキジビジョン
 コンペ部門の審査員のトークショーやアモス・ギタイのトークショーなどを開催。

 【セレクション部門】

 ◆シンガポール・パノラマ
 ・“Brother No. 2”(監督:Jason Lai)
 ・“Female Games” (監督:Kan Lume)
 ・“Invisible Children” (監督:Brian Gothong Tan)
 ・短編集1
 ・短編集2
 ・“This Too Shall Pass” (監督:Ann Aik Heng)
 ・“White Days” (監督:Lei Yuan Bin)

 ◆Cinema Today
 昨年までの「ワールド・シネマ部門」と「アジア映画部門」を1つにまとめた部門。
 ・“The Beetle ( Hachipusheet)”(イスラエル)(監督:Yishai Orian)
 ・“Before Tomorrow” (カナダ) (監督:Marie-Hélène Cousineau, Madeline Piujuq Ivalu)
 ・“Boy Interrupted” (米) (監督:Dana Perry)
 ・“Call Me If You Need Me” (マレーシア) (監督:ジェームズ・リー)
 ・“Cesar Asar” (フィリピン) (監督:Roxlee)
 ・“The Convert ( Muallaf)” (タイ) (監督:Panu Aree, Kaweenipon Ketprasit, Kong Rithdee)
 ・“Dada’s Dance”(中) (監督:チャン・ユアン)
 ・“Daytime Drinking ( Natsul)” (韓) (監督:Noh Young-seok)
 ・“Dean Spanley” (ニュージーランド) (監督:トーア・フレイザー)
 ・“Dim Sum Funeral” (カナダ) (監督:Anna Chi)
 ・“Fireflies In The Garden” (米) (監督:Dennis Lee)
 ・“Flame & Citron ( Flammen & Citronen)” (デンマーク・独) (監督:オーレ・クリスチャン・マドセン)
 ・“Gulabi Talkies” (インド) (監督:Girish Kasaravalli)
 ・“How To Be” (英) (監督:Oliver Irving)
 ・短編集1
 ・短編集2
 ・“Jay” (フィリピン) (監督:Francis Xavier Pasion)
 ・“Klass” (エストニア) (監督:Ilmar Raag)
 ・“Let’s Fall In Love”(台湾) (監督:Wuna Wu)
 ・“Lonely Tunes Of Tehran ( Taraneh Tanhaïye Tehran)” (イラン・仏) (監督:Saman Salour)
 ・“Men’s Group” (オーストラリア) (監督:Michael Joy)
 ・『8月のランチ』 (伊) (監督:ジャンニ・ディ・グレゴリオ)
 ・“A Moment In June ( Na Kana Rak)” (タイ) (監督:O. Nathapon)
 ・“My Only Sunshine ( Hayat Var)” (トルコ) (監督:Reha Erdem)
 ・“Rain of The Children” (ニュージーランド) (監督:ヴィンセント・ウォード)
 ・『虹の兵士たち』(インドネシア) (監督:リリ・リザ)
 ・“Routine Holiday ( Huangjin Zhou)” (中) (監督:Li Hongqi)
 ・『人のセックスを笑うな』(日) (監督:井口奈巳)
 ・『歩いても 歩いても』(日) (監督:是枝裕和)
 ・“The Wackness” (米) (監督:ジョナサン・レヴィン)
 ・“Weltstadt” (独) (監督:Christain Klandt)
 ・“Wendy And Lucy” (米) (監督:Kelly Reichardt)
 ・“Worlds Apart ( To Verdener)” (デンマーク) (監督:Niels Arden Oplev)
 ・“Yuri’s Day ( Yuriev Den)” (ロシア) (監督:Kirill Serebrennikov)

 ◆In Focus
 単に物語だけでなく、その裏側にある部分にも焦点を当てようという目的で新設された部門。
 ・“Agrarian Utopia”(タイ)(監督:Uruphong Raksasad)
 ・“Girl Inside” (カナダ)(監督:Maya Gallus)
 ・“Letters To The President” (カナダ)(監督:Petr Lom)
 ・“Shahida” (イスラエル)(監督:Natalie Assouline)

 ◆Imagine
 実験的な作品を集めた部門。
 ・“Bill’s Mountain”(米)(監督:Dyanne Asimow)
 ・“Birdsong” (西)(監督:Albert Serra)
 ・“Extraordinary Study In Human Degradation, An / En Enastående Studie I  ・Mänsklig Förnedring” (スウェーデン)(監督:Patrik Eriksson)
 ・“Helen” (英)(監督:Christine Molloy, Joe Lawlor)
 ・“Melancholia” (フィリピン)(監督:Lav Diaz)
 ・“The Story of Mr Sorry(Je Bul Chal Ssi Yi Ya Ki)” (韓)(監督:Lee Sung Kang, Kwak In Keun, Ryu Ji Na, Kim Il Hyu)
 ・“Thor At The Bus Stop” (米)(監督:Mike & Jerry Thompson)

 ◆Seeing Music, Hearing Film
 音楽ドキュメンタリーなどを集めたプログラム。
 ・“Anvil: The Story of Anvil”(米)(監督:Sacha Gervasi)
 ・“Berlin Song” (独)(監督:Uli M Schueppel)
 ・“One Man In The Band” (英)(監督:Adam Clitheroe)
 ・“Punksters And Youngsters(Punk–Tauti Joka Ei Tapa)” (フィンランド)(監督:Jouko Aaltonen)

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 昨年のプログラム(http://umikarahajimaru.at.webry.info/200804/article_1.html)と比べると少々パワーダウンしている感じがしますが、これも世界的な不況の影響なのでしょうか。クロージング作品も昨年のベネチア国際映画祭で上映された作品で、プレミア度が低いように思います。

 とはいうものの、シンガポール映画の最前線と東南アジア映画の(ある程度の)注目作を揃えているということでは、なかなか興味深いラインナップになっています。
 日本からは『人のセックスを笑うな』と『歩いても 歩いても』の2作品がエントリーされていますが、これを見ても全体的に悪くないラインナップだということがわかります(シンガポールでは、「えっ、これが上映されるの?」というような日本映画が劇場公開されたりしているので、今頃ここでこの2作品が上映されるというのも微妙といえば微妙なのですが)。

 昨年は企画に挙がりながら実現しなかった日本でのシンガポール映画祭(もしくはシンガポール映画特集)ですが、今年は実現するでしょうか? そういった意味でも注目に値するシンガポール国際映画祭です。

 それにしても、作品のシンガポール国際映画祭で上映された作品で、日本で上映されていない作品が多すぎます! ウェイン・ワンもピーター・ウィアーもピーター・ボグダノヴィッチもカトリーヌ・ブレイヤもミルチョ・マンチェフスキーも……。

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