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zoom RSS 買っちゃった!DVD『ブラザーズ・クエイ ショート・フィルム・コレクション』

<<   作成日時 : 2009/04/14 02:34   >>

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 3月27日にブラザーズ・クエイ監督作品が4タイトル同時にDVD化された(日本では初めてのDVDリリース!)のを機に、『ブラザーズ・クエイ ショート・フィルム・コレクション』を購入しました。

 昨年、第2長編『ピアノチューナー・オブ・アースクエイク』と回顧展「ブラザーズ・クエイの幻想博物館」が上映されたので、たぶん日本でもDVDがリリースされるんだろうなと思っていたら、案の定でした。

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 今回リリースされた4タイトルというのは、『ベンヤメンタ学院』『ピアノチューナー・オブ・アースクエイク』『ブラザーズ・クエイ ショート・フィルム・コレクション』『ブラザーズ・クエイ コレクターズDVD-BOX』の4つで、私が購入した『ブラザーズ・クエイ ショート・フィルム・コレクション』は税込みで9240円のところAmazonではリリース特価で7047円(2193円OFF)だったので、ちょっと高価ではありましたが、買うなら今だなと思って買ってしまったわけです。

 ま、個人的には、VHS『ストリート・オブ・クロコダイル』は買って持っていたし、特典以外は観たことのあるものばかりだったのですが……。

 なので、ここでは、『ブラザーズ・クエイ ショート・フィルム・コレクション』を観ての感想ではなく、このDVDの構成とか仕様とか、ということについて、メモしておきたいと思います。

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 『ブラザーズ・クエイ ショート・フィルム・コレクション』と“Phantom Museums: The Short Films of the Quay Brothers”の違い

 この『ブラザーズ・クエイ ショート・フィルム・コレクション』は、2007年4月に、Zeitgeist FilmsよりリリースされたDVD“Phantom Museums: The Short Films of the Quay Brothers”の日本版に当たるものですが、内容に多少の違いがあるようです。

 それぞれのコンテンツは以下の通り。タイトルの後の@とか(a)とかいうのは、便宜上、私が勝手につけたものです。

 ◆“Phantom Museums: The Short Films of the Quay Brothers”

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 【DISC ONE: THE FILMS】(137min)
 The Cabinet of Jan Svankmajer (1984) A
 *This Unnameable Little Broom (Epic of Gilgamesh) (1985) B
 *Street of Crocodiles (1986), plus the original treatment C
 Rehearsals for Extinct Anatomies (1987) E
 *Stille Nacht I (Dramolet) (1988) D
 The Comb (1990) F
 Anamorphosis (1991) G
 *Stille Nacht II (Are We Still Married?) (1992) J
 *Stille Nacht III (Tales From Vienna Woods) (1993) K
 Stille Nacht IV (Can't Go Wrong Without You) (1994) L
 *In Absentia (2000) M
 The Phantom Museum (2003) N

 *Includes Quay Brothers audio commentary

 【DISC TWO: THE FOOTNOTES】(124min)
 Nocturna Artificialia (1979) @
 The Calligrapher (1991) H
 The Summit (1995) I
 In Absentia in Scope (2000) (f)
 Rehearsals for Extinct Anatomies in Scope (1987) (e)
 Quay Brothers Introduction (2006) (d)
 Archive Interview (2000)  (c)
 The Falls Excerpt (1980, Peter Greenaway) (b)
 BFI Distribution Ident (1991) (a)
 Institute Benjamenta and Piano Tuner of Earthquakes Trailers (g)(h)

 ◆『ブラザーズ・クエイ ショート・フィルム・コレクション』

 【Disc1】(本編約74分+特典約39分)
 人工の夜景 @
 ヤン・シュヴァンクマイエルの部屋 A
 ギルガメッシュ/小さなほうき B
 スティル・ナハトT D
 アナモルフォーシス G
 スティル・ナハトU I
 スティル・ナハトV J
 スティル・ナハトW K

 BFI(英国映画協会)ロゴ (a)
 書道家 H
 サミット L
 ザ・フォール (b)
 クエイ兄弟BFIインタビュー2006 (d)

 【Disc2】(本編約85分+特典28分)
 ストリート・オブ・クロコダイル C
 失われた解剖模型のリハーサル E
 櫛−夢博物館から F
 イン・アブセンティア M
 ファントム・ミュージアム N

 クエイ兄弟インタビュー(2000年、人形博物館にて) (c)

 “Phantom Museums: The Short Films of the Quay Brothers”は、全部合わせて261分なのに対し、『ブラザーズ・クエイ ショート・フィルム・コレクション』は全部で226分しかなく、後者の方が35分短いことになります。

 そこでそれぞれのコンテンツを対応させてみると、『ブラザーズ・クエイ ショート・フィルム・コレクションには、(e)Rehearsals for Extinct Anatomies in Scope (1987)、(f)In Absentia in Scope (2000)、(g)(h)Institute Benjamenta and Piano Tuner of Earthquakes Trailersが欠けていることがわかります。(g)(h)はそれぞれ『ベンヤメンタ学院』と『ピアノチューナー・オブ・アースクエイク』の予告編で、(e)と(f)はそれぞれ『解剖模型のリハーサル』と『イン・アブセンティア』の画面比率の異なるバージョン(スコープサイズ)ということになります。(※ QTさん、情報をありがとうございました。)

 サイトによっては“Phantom Museums: The Short Films of the Quay Brothers”の収録時間を全317分としているものがありますが、これはオーディオ・コメンタリーも含めた時間(6作品分、約63分を加えた時間?)でしょうか。

 また、“Phantom Museums: The Short Films of the Quay Brothers”には24ページのブックレットがついているようですが、『ブラザーズ・クエイ ショート・フィルム・コレクション』には40ページのブックレットがついています。
 口絵に当たるカラーページを除くとちょうど24ページなので、その24ページ部分が“Phantom Museums: The Short Films of the Quay Brothers”のブックレットということになるのでしょうか。

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 “Phantom Museums: The Short Films of the Quay Brothers”は原価が34.99ドルで、『ブラザーズ・クエイ ショート・フィルム・コレクション』に比べるとずいぶん安く、Amazonで輸入版を買うと3400円で手に入ってしまいます。
 ま、リージョン・コードの問題と日本語字幕がついているかどうかという違いがあるので、日本版があるのなら少々高くてもやっぱり日本版を買った方がいいということになりますが……。(実際に、“Phantom Museums: The Short Films of the Quay Brothers”がリリースされた時に、Amazonなどを通してそれを購入した日本のファンもかなりいたようですが、現在、Amazonの中古市場にそれが数多く出回ったりもしています。)

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 『ブラザーズ・クエイ ショート・フィルム・コレクション』に含まれていない短編

 『ブラザーズ・クエイ ショート・フィルム・コレクション』(または“Phantom Museums: The Short Films of the Quay Brothers”)を買うと、ブラザーズ・クエイの短編がすべて観られるかというと実はそうではなくて、たとえばVHS『ストリート・オブ・クロコダイル』には収録されていた『レオシュ・ヤナーチェク』(1983)(27分)も『ブラザーズ・クエイ ショート・フィルム・コレクション』には収録されていませんでした(手元にあるVHS『ストリート・オブ・クロコダイル』が全くムダにはならなくてよかったとも言えますが)。

 また「ブラザーズ・クエイの幻想博物館」のプログラムE「ダンスマカブル劇場」で上映された『デュエット』(1999)(15分)、『サンドマン』(2000)(41分)、『ソング・フォー・デッド・チルドレン』(2003)(20分)という3作品、およびプログラムA「アルケミストのたちの形而上的遊び部屋」で上映された「ストラヴィンスキー:パリでの日々」(1983)(25分)も今回のDVDには収録されていませんでした。
 今後、これらだけ集めて新たにDVDがリリースされる可能性もありますが、ちょっと“売り”に欠けるので、もう少し作品が集まらないと難しいように思われます。

 今回、ブラザーズ・クエイの日本初のDVDをリリースするのに当たり、彼らの全短編を収めた日本だけの完全版コレクションをリリースするという手もあったかと思うのですが、そうはならなかったことが残念です。(今回のDVDには、収録作品についての解説が一切つけられていないのも残念でした。オリジナル版のリーフレットをただ和訳しただけで、日本版DVDとして十分だろうというものでもないと思いますが)

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 クエイ兄弟辞典

 上のようなことを知ってしまうと、買おうかどうしようか迷っている人をさらに迷わせてしまうかもしれませんが、今後これ以上の内容の日本版DVDがリリースされるとも思えませんし、個人的には、まあ、悪い買い物ではなかったと思っています。

 特に、封入されていたブックレットには、ブラザーズ・クエイについてこれまで日本語ではおそらく書かれていないだろうと思われることが12ページもある「クエイ兄弟辞典」の中にたくさん書かれていて、私も非常に興味深く読みました。

 例えば、先月、当ブログではフランチシェク・スタロヴィエイスキ(たくさんの映画のポスターを描いているポーランドの画家)を取り上げましたが(http://umikarahajimaru.at.webry.info/200903/article_1.html)、ブラザーズ・クエイがフィラデルフィア美術大学の最初の授業で「発見」したのが彼であり、ブラザーズ・クエイが彼を含むポーランドのポスター画家から多大な影響を受けた、などということは、私もこのブックレットを読んで初めて知ったことでした。

 「へえ〜、ブラザーズ・クエイもこれを面白いと思ったんだ!」というのは、嬉しい驚きで、「クエイ兄弟辞典」はこういう「もっともっとブラザーズ・クエイを知るための豆知識」の宝庫で、これを頼りに、私もブラザーズ・クエイの好むものを片っ端からチェックしてみようかという気にもなりました!

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 *当ブログ記事
 ・ブラザーズ・クエイ:http://umikarahajimaru.at.webry.info/theme/a644c147b3.html

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ブラザーズ・クエイ ショート・フィルム・コレクション 数年前に出ていたPhantom Museums: Short Films of the Quay Brothersの日本版。 (more&#8230;) ... ...続きを見る
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2009/04/19 01:41

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コメント(5件)

内 容 ニックネーム/日時
>(e)と(f)はそれぞれ『解剖模型のリハーサル』と『イン・ア
>ブセンティア』のメイキングのようなものでしょうか。
「in scope」とうのも確かにメイキングかなとも思ってしまいますが、文字通り「Cinemascope」の縦横比率にしたものです。内容は同じですが、画面比率がシネスコというわけです。よほどのマニアでない限り問題ないでしょう。
QT
2009/07/07 09:40
QTさま
なるほど、画面比率が違うバージョンが収録されていたんですね。そう考えると収録時間もちょうど合うみたいですし。
本文も訂正させていただきます。どうもありがとうございました。
umikarahajimaru
2009/07/07 23:17
ちなみにポーランドにある博物館の依頼で作った"Inventorium Sladów"がYouTubeで見られます。"The Phantom Museum"のスタイルをさらに発展させた感じで、生の映像から、VFX?を使ったものまでいろいろと混ぜ合わせ、サウンドデザインも秀逸です。デジタルで撮影したらしいですが、デジタルらしいエッジの効いた映像を避けるためにソフトのフィルターかけまくって撮影されているので、絵画のように美しいです。
QT
2009/11/10 07:32
QTさま
情報ありがとうございます。
20分くらいある作品なんですね。
さわりだけ見てみましたが、こうした作品は真剣に向き合わないといけないので、ちゃんと時間をとって、心して観てみたいと思います。
umikarahajimaru
2009/11/11 07:14
「Eurydice: She, So Beloved」なる作品がYouTubeに上がっています。これも依頼されて製作したようです。クレジットを見ると「Decor, Montage, Direction」となっているので、セットデザイン・製作、編集、監督をしたようです。いつもの撮影監督Nic Knowlandの名前もあります。またこのタイトルでググっていたら「LeedsでCultural Olympiadのために映像を製作」なんていうコメント(したがって真偽は不明)もあり、クエイ兄弟、マメに映像作ってますね。
QT
2009/11/22 10:15

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