日本作品も受賞! マイアミ国際映画祭

 マイアミ国際映画祭(3月6日~15日)が閉幕し、各賞の結果が発表になりました。

 マイアミ国際映画祭は、1984年に始まった映画祭で、映画祭としてはさほど注目度の高い映画祭ではありませんが、スペインやラテンアメリカの映画の紹介に積極的で、ペドロ・アルモドバルやフェルナンド・トルエバ、アントニオ・バンデラスなどをアメリカ国内でいち早く紹介した映画祭として知られ、現在も、上映作品の約20%がスペイン語およびラテンアメリカの諸言語の映画で占められています。

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 【ワールド・コンペティション】
 2004年に新設された部門。
 受賞者・受賞作品は以下の通りですが、コンペを争った作品には他に、アントニオ・カンポス“Afterschool”、Adrian Sitaru“Hooked”、カリム・ドリディ“Khamsa”、アレクセイ・ゲルマン Jr.“Paper Soldier”、ハイレ・ゲリマ“Teza”、ヌリ・ブルゲ・ジェイラン『スリー・モンキーズ』など、他の映画祭で話題になったり、賞を受賞したりした作品がいくつもありました。

 ◆審査員グランプリ(Knight Grand Jury Prize)
 ◎ダニエレ・ヴィカリ(Daniele Vicari) “The Past is a Foreign Land (Il Passato È Una Terra Straniera)”(伊)

 ◆審査員スペシャル・メンション 監督賞
 ◎エンリケ・リヴェロ 『パルケ・ヴィア』(メキシコ)

 ◆審査員スペシャル・メンション 主演男優賞
 Michele Riondino “The Past is a Foreign Land (Il Passato È Una Terra Straniera)”(伊)

 ◆審査員スペシャル・メンション 助演女優賞
 Olga Louzgina “Katia’s Sister (Het Zusje Van Katia)”(オランダ)(監督:マイケ・デ・ヨング)

 ◆観客賞
 ◎Lance Daly “Kisses”(アイルランド・スウェーデン)
 第6回アイルランド・アカデミー賞監督賞受賞作品(http://umikarahajimaru.at.webry.info/200902/article_22.html)

 ★国際批評家連盟賞
 ◎Ruben Östlund “Involuntary (De Ofrivilliga)”(スウェーデン)
 第23回マル・デル・プラダ国際映画祭(アルゼンチン)審査員特別賞受賞作品。

 【イベロ・アメリカン・コンペティション】(IBERO-AMERICAN COMPETITON)
 ラテンアメリカとスペイン、ポルトガルの第2作までの監督作品を対象とするコンペテティション部門

 ◆審査員グランプリ(Knight Grand Jury Prize)
 ◎Mariano Llinás “Historias Extraordinarias”(アルゼンチン)

 ◆審査員スペシャル・メンション 主演女優賞
 ◎Catarina Zaavera “The Maid (La Nana)”(チリ・メキシコ)(監督:Sebastián Silva)
 サンダンス映画祭2009審査員グランプリ(World Cinema Dramatic Competition Grand Jury Prize)、パフォーマンス賞(World Cinema Dramatic Special Jury Prize For Acting)受賞(http://umikarahajimaru.at.webry.info/200901/article_31.html)

 ◆審査員スペシャル・メンション
 ◎パブロ・ラライン 『トニー・マネロ』(チリ・ブラジル)
 ◎Julio Hernández Cordon “Gasoline (Gasolina)”(グアテマラ)

 ◆観客賞
 ◎Mariana Chenillo “Nora’s Will (5 Dias sin Nora)”(メキシコ)

 ★脚本家ジョーダン・アレクサンダー・レスラー賞(SCREENWRITER JORDAN ALEXANDER RESSLER AWARD)
 サンディエゴにあるユダヤ・コミュニティー財団のジョーダン・アレクサンダー・レスラー基金からイベロ・アメリカン・コンペティション部門の最優秀脚本に贈られる脚本賞。
 ◎Sebastián Silva “The Maid (La Nana)”(チリ・メキシコ)

 ★インターナショナル・フィルム・ガイド・インスピレーション賞(INTERNATIONAL FILM GUIDE INSPIRATION AWARD)
 Wallflower PressとThe Criterion Collection提供によるイベロ・アメリカン・コンペティション部門の特別賞。
 ◎Sebastián Silva “The Maid (La Nana)”(チリ・メキシコ)

 【ドキュメンタリー・コンペティション】(DOX COMPETITON)

 ◆審査員グランプリ(Miami Dade College Grand Jury Prize)
 ◎Yulene Olaizola “Shakespeare and Victor Hugo’s Intimacies (Intimidades de Shakespeare y Victor Hugo)”(メキシコ)

 ◆審査員スペシャル・メンション
 ◎Eugenio Polgovsky “The Inheritors (Los Herederos)”(メキシコ)
 詩的な特質に対して(for its poetic qualities)

 ◆審査員スペシャル・メンション
 ◎想田和弘 『精神』(日・米)
 勇気ある題材に対して(for the courage of the subject matter)
 ベルリン国際映画祭2009フォーラム部門出品作(http://umikarahajimaru.at.webry.info/200901/article_36.html)
 『選挙』の想田和弘監督の第二長編で、精神科診療所を題材にしたドキュメンタリー。シアター・イメージフォーラムにて6月公開予定。
 今回の映画祭では日本からエントリーされた唯一の作品でした。

 ◆審査員スペシャル・メンション
 ◎Camilo Botero Jaramillo “16memories (16memorias)”(コロンビア)
 撮影に対して

 ◆観客賞
 ◎Camilo Botero Jaramillo “16memories (16memorias)”(コロンビア)

 【短編コンペティション】

 ◆審査員グランプリ(Miami Dade College Grand Jury Prize)
 ◎Ildikó Enyedi “First Love(Elso Szerelem)”(ハンガリー)

 ◆準グランプリ
 ◎Adina Pintilie、George Chiper “Sandpit#186 (Balastiera#186)”(ルーマニア)

 ◆最優秀パフォーマンス賞
 ◎Joana Mariani “Carla Ribas in Day In Day Out (Cotidiano)”(ブラジル)

 ◆最優秀撮影賞
 ◎Carlos Armella “Isi Sarfati for Land and Bread (Tierra y Pan)”(メキシコ)

 【カッティング・エッジ・コンペティション】(CUTTING THE EDGE COMPETITION)
 前衛的な作品を対象とする部門で、今年より新設。
 受賞作品は以下の通りですが、コンペにはスティーブ・マックイーンの『ハンガー』も含まれていました。

 ◆グランプリ
 ◎Bertrand Bonello “On War (De La Guerre)”(仏)

 ◆審査員スペシャル・メンション
 ◎Davide Manuli “Beket”(伊)

 【フロリダ・フォーカス賞】(FLORIDA FOCUS AWARDS)

 ◆マイアミ・ミニ映画部門(Miami Mini Film)
 ◎Mark Moormann “Electric Revolution”

 ◆高校生短編映画部門(Student High School Short Film)
 ◎Marcus Gonzalez “Mighty Deadly”

 ◆審査員スペシャル・メンション
 ◎Andre Benitez “Legacy: The Story of Miami High”

 ◆カレッジ学生映画部門(Student College Student Film)
 ◎Jhonny Obando “Suddenly the Sunrise”
 ◎Michal Zebede “The Man Who Was Bold”

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 開催時期が微妙(サンダンス映画祭とカンヌ国際映画祭の間)なこともあり、コンペティションにエントリーされる作品も既にどこかの映画祭で上映されたり、賞を受賞したりした作品が多かったりするのですが、そうした中でコンペティションの審査結果は、既に高い評価の作品よりはまだあまり知られていない作品に賞を与えるという方針が取られているように見えます。

 マイアミ国際映画祭には、上記コンペティション部門以外にも様々な上映部門やイベントがあって(Miami Coalition for the Homelessなどというものもあります)、映画祭を個性的で意義のあるものとすべく工夫が重ねられているようです。

 上記受賞作品から複数の賞を獲得した作品について、少しだけ調べてみました。

 ・ダニエレ・ヴィカリ(Daniele Vicari) “The Past is a Foreign Land (Il Passato È Una Terra Straniera)”(伊)
 物語:ジョルジオは、優秀な法科学生だったが、つまらない人生に飽き飽きしていて、ハスラーとコンビを組んで、危険な道に踏み込んでしまう。
 ダニエレ・ヴィカリは、日本では劇場公開作品はありませんが、『V-マックス』が紹介されています。

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 ・Sebastián Silva “The Maid (La Nana)”(チリ・メキシコ)
 物語:女主人が家事を手伝わせるためにメイドを雇う。しかし、内向的な彼女は、家庭に大混乱を引き起こしてしまう。

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 ・Camilo Botero Jaramillo “16memories (16memorias)”(コロンビア)
 コロンビア人の実業家Mario Posada Ochoaの家庭で撮られた1945年~1971年に亘る33時間分のホームムービーを再編集して1本の映画にまとめたもの。

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 日本でも観られそうなのは“The Maid (La Nana)”くらいでしょうか。

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