映画『ウォーリー』をもっと楽しむための約35のトリビア

 ・ウォーリー(Wall・E)という名前は、"Waste Allocation Load Lifter-Earth-class"(ゴミ処理リフト・地球タイプ)の略で、イヴ(EVE)という名前は"Extraterrestial Vegetation Evaluator"(地球外植物探査機)の略、モー(M-O)は、"Microbe Obliterator"(微細物除去機)の略である。

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 ・ウォーリーの造型は、『ショート・サーキット』(1986)のジョニー5(デザイナーは『ブレード・ランナー』のシド・ミード)そっくりで、『ウォーリー』のポスターも、『ショート・サーキット』そっくり。

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 ・イヴの造型は、クリオネ(外見はかわいいけれど、実は凶暴)に似ている、という指摘が多い。

 ・地球が廃墟と化す前から地球を支配していた巨大企業の名前がBnLで正式名称はThe Buy n Large Corporation。ウォーリー自体もBnLの製品で、ウォーリーの機能説明のビデオもあります。



 ・実際にBnLのグッズが買えるウェブショップ:http://www.zazzle.com/buynlarge
 以前は、BnL社のフェイクサイトも作られていましたが、今は存在していません。

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 ・脚本家ジム・レアドンは、『ザ・シンプソンズ』のスーパーヴァイザーだったが、『ウォーリー』に参加するために、その立場を離れている。彼は、"The Simpsons: Thirty Minutes Over Tokyo"(第10シリーズ第23話)のDVDオーディオ・コメンタリーで、『ウォーリー』について触れ、アクシオン号の初代艦長の名前はレアドンで、彼は2105年から2248年に艦長を務めた、と明らかにしている。

 ・アクシオン号のコンピューターAUTOを停止させて手動制御するためのコードA113は、カリフォルニア芸術学校アニメーション教室の教室番号である。そこで学んだアニメーターはたくさんいて、彼らがお遊びとして、作品の中に「A113」を忍び込ませていることも多く、それを探すのがファンの楽しみの1つにもなっている。
 *参考 Wikipedia(日本語):http://ja.wikipedia.org/wiki/A113

 ・廃墟と化した地球には、『トイ・ストーリー』に出てくる「ピザ・プラネット(Pizza Planet)」が見える。

 ・ウォーリーのコレクションの中には、『トイ・ストーリー』に出てくるレックスがいる。

 ・ウォーリーのコレクションの中には、オランダ人アーティストRien Poortvlietがデザインしたノームがある。

 ・ウォーリーが夜パワーダウンしてしまったイヴのために作ったオブジェの右腕には、ピクサーのロゴ「ルクソーJr.」が描かれている。

 ・イヴの体に現れる「植物マーク」は、ディズニー・ワールドのエプコットのLandパビリオンのマークと同じ。

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 ・『ウォーリー』には、最初の5分間にホログラフィー広告による台詞があるが、その後、台詞はなく、ウォーリーとイヴの会話までに22分間かかり、人間の会話が出てくるまでに39分かかっている。

 ・ウォーリーが大気圏を脱出する時、ウォーリーの頭にぶつかるのは、世界初の人工衛星スプートニク1号。スプートニク1号は、2007年に打ち上げ50周年を迎えている(ただし、スプートニク1号自体は1958年に大気圏再突入し、燃えてしまっている)。

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 ・アクシオン号(Axiom)のアクシオンとは、数学や論理学で使われる用語で、「自明のこと」を意味する。

 ・アクシオン号の通路には、人間用にライト・ブルーのライン、作業ロボット用に白のライン、乗務員用に赤いラインが引かれている。

 ・アクシオン号の船内放送の声を担当しているのは、シガニー・ウィーバー。

 ・ウォーリーは、今から700年後の世界にいるのにも拘らず、彼が集めているものは、1960~80年代のものばかり。『ハロー・ドーリー!』(1969)のビデオとか、ピンポンのビデオ・ゲーム(1972)とか、ルービック・キューブ(1974)とか。

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 ・アンドリュー・スタントンとピート・ドクターは、『ウォーリー』のアウトラインを『トイ・ストーリー』(1995)以前に既に作り上げていたが、『ウォーリー』が制作に入るには『ファインディング・ニモ』(2003)の完成まで待たなければならなかった。

 ・『ウォーリー』の中に『ハロー・ドーリー!』(1969)が使われているのは、監督のアンドリュー・スタントンが、まず'Put on Your Sunday Clothes'(日曜は晴れ着で)の歌い出し‘Out there……’が音楽的にぴったりだと思ったのと、この歌が小さな町に育ってそこから出たことのない2人の男性が大きな町に出て女の子と出会ってキスをしたいという願いを歌っていて、それが『ウォーリー』に合ってると感じたから。で、共同脚本のジム・レアドンと一緒に『ハロー・ドーリー!』を観たら、中で使われている'It Only Takes a Moment'(ほんの一瞬のこと)が、言葉を交わさずに思いを打ち明ける歌で、これもまたウォーリーのキャラにどんぴしゃだと思った。

 'Put on Your Sunday Clothes'


 'It Only Takes a Moment'


 ・'Put on Your Sunday Clothes'の歌詞(英語)
 http://www.stlyrics.com/lyrics/hellodolly-movie/putonyoursundayclothes.htm

 ・アクシオン号の乗客は、最初、ロボット虐待が趣味のロイヤル・ファミリーと宇宙人という設定で、宇宙人の造型は、最初はぽっちゃり型の緑色のゼリーだったが、それが固めの灰色のゼリーに変わり、最終的には、宇宙人という設定は破棄されて、「ビッグ・ベビー」というコンセプトが採用された。

 ・『ウォーリー』の中で使われているロボットの声は、サウンド・デザイナー ベン・バート(Ben Burtt)のもので、彼の声を機械で加工して用いている。彼が手がけた主な作品としては、『スター・ウォーズ』シリーズのほか、プレ・ピクサー作品『アンドレとウォーリーB.の冒険』がある。
 *参考:http://umikarahajimaru.at.webry.info/200702/article_37.html

 ・イヴがウォーリーに最初に語りかける時に使う言葉の1つは、『スター・ウォーズ ジェダイの復讐』でジャバ・ザ・ハットが使うハッティー語である。



 ・ウォーリーが住む地球の風の音としてナイアガラの滝の音が使われている。

 ・「虫」がたてる音には、手錠をかける音が使われている。(「虫」を「ゴキブリ」としているものもあるけれど、あれは本当に「ゴキブリ」? 「ショウリョウバッタ」か何かバッタの類ではないのか? バッタは草食性、ゴキブリは雑食性だけれど……。「虫」もロボット?あるいは進化したバッタ?)

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 ・「虫」の鳴き声は、アライグマの鳴き声を早回ししたものが使われている。

 ・ピクサー作品の中に実写映像が使われたのは、『ウォーリー』が初めて。

 ・『ウォーリー』の予告編には、作曲家マイケル・ケイメンが『未来世紀ブラジル』のために作った曲が使われている。マイケル・ケイメンは、かつてピクサー作品『Mr.インクレディブル』の作曲を依頼されていたが、曲を手がける前に亡くなってしまった。

 ・『ウォーリー』のエンドロールには、心臓麻痺で27歳で亡くなったピクサーのアニメーター ジャスティン・ライトへの献辞がある。彼は、『レミーのおいしいレストラン』のアニメーター、『プレスト』の原案、『ウォーリー』の絵コンテを担当している。

 ・エンドロールには、物語のその後(人々が再び文明を築いていく様子)が、洞窟壁画風のものから、モネ風、スーラ風、ゴッホ風のものまでさまざまなスタイルで描かれる。

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 ・『ウォーリー』の予告編(とDVDの最後)では、ウォーリーが切れてしまったルクソーの電球を取り替えているシーンが映されている。



 ・アクシオン号のコンピューターAUTOは、『2001年:宇宙の旅』のHALに似ている。中央に赤いランプがあり、宇宙船を完全に制御していて、秘密の指令を持ち、最悪の事態には乗組員全員を抹殺するのも辞さず、最後にシャットダウンされる。

 ・『ウォーリー』には、アップル・コンピューターとのたくさんの関連性が見られる。たとえば、ウォーリーが太陽光でエネルギーをチャージする時の音は、1996年以降のマックが起動時の音と同じ。ウォーリーが大好きな映画を見る画面はiPodのもの。アクシオン号のコンピューターAUTOの声は、アップルの「文章-音声変換システム マッキン・トーク(Macin Talk)」の声が使われている。ウォーリーから滑らかボディーのイヴへの進化は、箱型コンピューター Apple lleからiMacへの進化に対応している(イヴの造型デザインには、iPodのデザイン責任者でアップル インダストリアル・デザイン シニア・バイス・プレジデントのジョナサン・アイヴ(Jonathan Ive)が関わっている)。アップルの創立者でCEOであるスティーヴ・ジョブズは、ピクサーがディズニーに買収されるまでピクサーのCEOでもあった(現在でも、株主の1人であり、ディズニー監督委員会のメンバーとしてつながりを持っている)。

 ・『ウォーリー』には、『ウォーリー』のサイド・ストーリーで、修理保全ロボット バーニー(Burn・E)が活躍する短編“Burn・E”が存在する。当ブログで次回(http://umikarahajimaru.at.webry.info/200812/article_36.html)紹介します。

 ※以上のトリビアの大部分は、IMDbを元にしています。

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この記事へのコメント

2009年01月10日 22:53
はじめまして。トラックバックをさせて頂きましたhigeと申します。

今回の内容、過去の記事を数点読まさせて頂きましたが、あまりの凄さ内容の濃さに圧倒されました。

今後も海外からの情報、作品紹介と楽しみにしています。

とりあえずは過去の記事全てに目を通したいと思います。いや~凄いブログを見つけたと興奮気味です(笑)
umikarahajimaru
2009年01月11日 00:22
higeさま
私の記事をご紹介いただいたようでどうもありがとうございました。
>とりあえずは過去の記事全てに目を通したいと思います。
まあ、そんなに無理をなさらずに(笑)。1つか2つでもお気に入りの記事が見つかるといいのですが。
nishi
2012年05月05日 21:27
ありがとうございます。
こちらの解説のお陰でpixerの深さを再認識出来ました。
色んな意味で「好き」ってとても大切なことですね。
umikaraさんのお陰で好きなことがたくさん増えそうです。
出会いに感謝いたします。
umikarahajimaru
2012年05月05日 22:42
rishiさま
なんでこのタイミングで?と思ったら、NHKで放映されたんですね。
コメントありがとうございました。

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