夏休み映画2008(前半戦)について、ちょっとだけ…

 2008年の夏休み映画(前半戦)について、ちょっとだけメモってみました。

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 『カンフー・パンダ』
 ブルース・リーは「カンフーのマスター」、ジャッキー・チェンは「市井の人」(いざとなったら持てる能力で助けてくれるけれど、ヒーローぶらないし、ヒーローとして奉られることも望まない)、チョウ・シンチーは「覚醒の人」という風に分けたら、『カンフー・パンダ』はチャウ・シンチー的ヒーローでしたね。ま、修行のパートを取り上げてジャッキー・チェン的ヒーローだっていう人もいるわけですが。

 『テネイシャスD 運命のピックを探せ!』
 主人公は男2人で、彼らが運命を変える何かを求めて旅をする、その彼らは旅の途中で別々の行動をとり、一方の男は麻薬的なものでラリって幻覚を見る……。
 これって、弥次さん喜多さんのエピソードではないかと思ったんですが、どうでしょうか。『やじきた道中 てれすこ』(2007)にも『真夜中の弥次さん喜多さん』(2005)にもあったエピソードなので、おそらくオリジナルの『東海道中膝栗毛』にもあるエピソードなのだと思われます。
 『テネイシャスD』のお披露目は2006年10月のオースティン・フィルム・フェスティバルで、“Yaji and Kita: The Midnight Pilgrims”がニューヨークで上映されたのが2006年12月。
 『テネイシャスD』の脚本家(主演の2人と監督のリアム・リンチ)が、ニューヨークでの上映前にどこかのマーケットとかで『真夜中の弥次さん喜多さん』を観たという可能性もありますが、やっぱり単なる偶然でしょうか。まさか英語版の『東海道中膝栗毛』を読んでいるってことはないですよね。

 『クライマーズ・ハイ』
 最初の方のシーンで、高嶋政宏は「土合」(どあい)のことを「どごう」って言ってなかったでしょうか? 記憶は定かではないのですが。

 『帰らない日々』
 映画を観ている間中、マーク・ラファロ(写真左)のことを私はずっとヴィンセント・ドノフリオ(写真右)だと思い込んでいました。エンドロールを見て、「あれっ?」って思ったんですが。マーク・ラファロってデビュー当時は美青年だったような気がしてたんですが、15年も経つともうすっかりおじさんですね。

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 『ハプニング』
 妻アルマにつきまとっている(?)男性の名前はジョーイ(Joey)、エリオットの同僚(ジョン・レグイザモ)の名前はジュリアン(Julian)、途中から一緒に行動する2人組の少年の名前は、ジョシュ(Josh)とジャレッド(Jared)、俗世間から隔絶した生活をしている老女の名前はミセズ・ジョーンズ(Mrs.Jones)。
 ひょっとすると、この映画で犠牲になっていく人の名前はみんなJで始まるのかも? なんて思わせたりするのは、M・ナイト・シャマランが観客に仕掛けた罠、だったのでしょうか? となると2人に預けられた娘ジェス(Jess)の運命は?なんて想像したりもするわけですが。
 ちなみに、イアン・マキューアンの原作『愛の続き』を映画化した『Jの悲劇』(2004)(原題は“Enduring Love”)は、Jという始まる名前の登場人物が次々死んでいくという作品でした……。

 『ハプニング』は、パニックもののエッセンス/パターンだけを取り出して映画化してみせる「パニック映画」(特異な現象とそうした現象が起こった時に人はどういう行動を起こすかというパターンを見せるだけで、現象が起こった原因を納得できる形で示したりはしない)でした。
 『ハプニング』がちょっと面白いと思ったのは、突然襲ってくる死の恐怖が外敵によるものというより、わけのわからない理由によって(?)突然死にたくなって自殺するというパターンを取ることで、これは日本映画『悪夢探偵』や『伝染歌』にも共通するパターンだということです。こういう自己の内面に抱えているもの、存在への不安や懐疑が日本人の間でもアメリカ人の間でも意識に上っている(それが映画化される)というのが、ちょっと興味深かったんですね。

 『フェアリーテール・シアター』
 『フェアリーテール・シアター』の「ミック・ジャガーのナイチンゲール」の監督イヴァン・パーセル(アイヴァン・パッサー)Ivan Passerは、PFFでも上映されたミロシュ・フォアマンの『ブロンドの恋』(1965)の脚本家でもあって、ミロシュ・フォアマンに先駆けて、チェコスロバキアからアメリカに渡っています。全然無関係と思われた2本の作品がこういう形でつながってくるというのはちょっと面白いですよね。

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