映画音楽 ベスト25!(AFI) または、19人の映画音楽家

 AFI(アメリカ映画協会)が250作品の候補作の中から選んだ、映画音楽トップ25は以下の通りです。

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 1.『スター・ウォーズ』(1977) ジョン・ウィリアムズ *アカデミー賞受賞
 2.『風と共に去りぬ』(1939) マックス・スタイナー *アカデミー賞ノミネート
 3.『アラビアのロレンス』(1962) モーリス・ジャール *アカデミー賞受賞
 4.『サイコ』(1960) バーナード・ハーマン
 5.『ゴッドファーザー』(1972) ニノ・ロータ *アカデミー賞ノミネート(PartⅡで受賞)
 6.『ジョーズ』(1975) ジョン・ウィリアムズ *アカデミー賞受賞
 7.『ローラ殺人事件』(1944) デイヴィッド・ラクシン *アカデミー賞は5部門ノミネート、1部門受賞(撮影)だが、音楽部門はノミネートされていない
 8.『荒野の七人』(1960) エルマー・バーンスタイン *アカデミー賞ノミネート
 9.『チャイナタウン』(1974) ジェリー・ゴールドスミス *アカデミー賞ノミネート
 10.『真昼の決闘』(1960) ディミトリ・ティオムキン *アカデミー賞受賞
 11.『ロビン・フッドの冒険』(1938) エリック・ウォルフガング・コーンゴールド *アカデミー賞受賞
 12.『めまい』(1958) バーナード・ハーマン
 13.『キング・コング』(1933) マックス・スタイナー
 14.『E.T.』(1982) ジョン・ウィリアムズ *アカデミー賞受賞
 15.『愛と哀しみの果て』(1985) ジョン・バリー *アカデミー賞受賞
 16.『サンセット大通り』(1950) フランツ・ワックスマン *アカデミー賞受賞
 17.『アラバマ物語』(1962) エルマー・バーンスタイン *アカデミー賞ノミネート
 18.『猿の惑星』(1968) ジェリー・ゴールドスミス *アカデミー賞ノミネート
 19.『欲望という名の電車』(1951) アレックス・ノース *アカデミー賞ノミネート
 20.『ピンクの豹』(1964) ヘンリー・マンシーニ *アカデミー賞ノミネート
 21.『ベン・ハー』(1959) ミクロス・ローザ(ロージャ・ミクローシュ) *アカデミー賞受賞
 22.『波止場』(1954) レナード・バーンスタイン *アカデミー賞ノミネート
 23.『ミッション』(1986) エンニオ・モリコーネ *アカデミー賞ノミネート
 24.『黄昏』(1981) デイヴ・グルーシン *アカデミー賞ノミネート
 25.『西部開拓史』(1962) アルフレッド・ニューマン *アカデミー賞ノミネート

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 25作品の大半は、アカデミー賞の音楽部門にノミネートされた作品が中心ですが、タイトルを見ただけですぐメロディーが浮かぶというのは私で半分くらいでしょうか。

 これがスタンダードなのかどうかは他のトップ10と見比べればわかりますが、まあまあバランスのいいセレクションになっているようです。

 25作品で、ジョン・ウィリアムズが3作品、マックス・スタイナーとバーナード・ハーマン、エルマー・バーンスタイン、ジェリー・ゴールドスミスがそれぞれ2作品ずつ入って、作曲家は全部で19人います。

 年代別では――
 1930年代~3作品
 1940年代~1作品
 1950年代~5作品
 1960年代~8作品
 1970年代~4作品
 1980年代~4作品
 1990年代以降~0作品

 このトップ10は2005年の投票結果ですが、1990年代以降がゼロというのは、(1990年以降の作品が)まだ歴史になりきれていないとはいえ、ちょっと寂しい気もします。

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 19人の作曲家をアカデミー賞との関係で見てみると――

 ・マックス・スタイナー(1888-1971):26のノミネート(『ヨーク軍曹』『カサブランカ』『アメリカ交響楽』『夜も昼も』『ケイン号の叛乱』を含む)、3つの受賞(『男の敵』『情熱の航路』『君去りし後』)。

 ・ディミトリ・ティオムキン(1894-1979):23のノミネート(『失はれた地平線』『スミス都へ行く』『ジャイアンツ』『アラモ』『老人と海』『ナバロンの要塞』『北京の55日』『ローマ帝国の滅亡』を含む)で、3つの受賞(『真昼の決闘』の歌曲賞と劇・喜劇映画音楽賞、『紅の翼』の劇・喜劇映画音楽賞)。

 ・エリック・ウォルフガング・コーンゴールド(1897-1957):3つのノミネート、『ロビン・フッドの冒険』で受賞。

 ・アルフレッド・ニューマン(1900-1970):ジョン・ウィリアムズとともにアカデミー賞ノミネート数45で、総ノミネート数第2位を誇る。受賞は9つ(『世紀の楽団』“Tin Pan Alley”『聖処女』“Mother Wore Tights”『わが心に歌えば』“Call Me Madam”『慕情』『王様と私』『キャメロット』)。

 ・フランツ・ワックスマン(1907-1967):12ノミネーション(『レベッカ』『断崖』『ジキル博士とハイド氏』『尼僧物語』『隊長ブーリバ』を含む)で、2つの受賞(『サンセット大通り』『陽の当たる場所』)。

 ・ミクロス・ローザ(1907-1995):17のノミネート(『バグダッドの盗賊』『砂丘の敵』『ジャングル・ブック』『深夜の告白』『失われた週末』『クォ・ヴァディス』『ジュリアス・シーザー』『エル・シド』を含む)で、3つの受賞(『白い恐怖』『二重生活』『ベン・ハー』)。

 ・アレックス・ノース(1910-1991):『欲望という名の電車』『セールスマンの死』『革命児サバタ』『雨を降らす男』『スパルタカス』『クレオパトラ』『バージニア・ウルフなんかこわくない』『火山のもとで』など14ノミネート、受賞なし。1985年に名誉賞を受賞。

 ・バーナード・ハーマン(1911-1975):5つのノミネート(『市民ケーン』『愛のメモリー』『タクシードライバー』を含む)、1つの受賞(『悪魔の金』)。

 ・ニノ・ロータ(1911-1979):ヴィスコンティやフェリーニ作品を数多く手がけるが、アカデミー賞ノミネートはたったの2つ。『ゴッドファーザー』と『ゴッドファーザーPartⅡ』だけで、後者で受賞。

 ・デイヴィッド・ラクシン(1912-2004):『モダン・タイムス』の編曲から、『虹を掴む男』『ザ・デイ・アフター』までキャリアは長いが、アカデミー賞ノミネートは2度だけ(『永遠のアムバア』『旅路』)で、受賞はない。

 ・レナード・バーンスタイン(1918-1990):『踊る大紐育』『ウエスト・サイド物語』などあるが、ノミネートされたのは『波止場』のみ。受賞なし(エミー賞は6つ受賞)。

 ・エルマー・バーンスタイン(1922-2004):14のノミネート(『黄金の腕』『荒野の七人』『アラバマ物語』『続・荒野の七人』『エイジ・オブ・イノセンス』『エデンより彼方に』を含む)で、受賞は1つ(『モダン・ミリー』)。

 ・ヘンリー・マンシーニ(1924-1994):18ノミネート(『グレン・ミラー物語』『シャレード』『ニューヨークの恋人』『ピンクの豹』『暁の出撃』『ひまわり』『テン』を含む)で、4つ受賞(『ティファニーで朝食を』(劇・喜劇映画音楽賞と歌曲賞)『酒とバラの日々』『ビクター/ビクトリア』)。

 ・モーリス・ジャール(1924- ):9つのノミネート(『シベールの日曜日』『刑事ジョン・ブック』『ゴースト』)、3つ受賞(『アラビアのロレンス』『ドクトル・ジバゴ』『インドへの道』)。

 ・エンニオ・モリコーネ(1928- ):5つノミネート(『天国の日々』『ミッション』『アンタチャブル』『バグジー』『マレーナ』)で、受賞なし。『アラビアンナイト』『1900年』『湾ス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ』『ニュー・シネマ・パラダイス』『海の上のピアニスト』など代表作は多いのですが……。2006年に名誉賞受賞。

 ・ジェリー・ゴールドスミス(1929-2004):18のノミネート(『猿の惑星』『パピヨン』『チャイナタウン』『風とライオン』『氷の微笑』『ムーラン』を含む)で、受賞は『オーメン』のみ。

 ・ジョン・ウィリアムズ(1932- ):40の作曲賞ノミネートと5つの歌曲賞ノミネートで、受賞は5つ(『屋根の上のバイオリン弾き』『ジョーズ』『スター・ウォーズ』『E.T.』『シンドラーのリスト』。すべて作曲賞)。アカデミー賞では第2位のノミネート数を誇る (第1位はウォルト・ディズニーの59で、アルフレッド・ニューマンとはタイ記録)。

 ・ジョン・バリー(1933- ):ノミネートは7つ、受賞は5つ(『野生のエルザ』(作曲と歌曲)、『冬のライオン』『愛と哀しみの果て』『ダンス・ウィズ・ウルブズ』)。

 ・デイヴ・グルーシン(1934- ):8つのノミネート(『天国から来たチャンピオン』『チャンプ』『黄昏』『トッツィー』『恋のゆくえ/ファビュラス・ベイカー・ボーイズ』『ハバナ』『ザ・ファーム/法律事務所』)で、『ミラグロ』で受賞。

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アメリカの映画音楽を手がけるめぼしい音楽家を一通りピックアップするなら、上位25作品を手がけたような音楽家のほかに、あと、
 アラン・メンケン(『美女と野獣』『アラジン』)、ビル・コンティ(『ロッキー』『ライトスタッフ』)
 ジェームズ・ニュートン・ハワード(『サウス・キャロライナ』『逃亡者』『ジュニア』『素晴らしき日』『ベスト・フレンズ・ウェディング』『ヴィレッジ』『フィクサー』)
 ジェームズ・ホナー(『エイリアン2』『フィールド・オブ・ドリームズ』『アポロ13』『ブライブハート』『タイタニック』『ビューティフル・マインド』『砂と霧の家』)
 ジョルジオ・モロダー(『ミッドナイト・エクスプレス』『フラッシュダンス』『トップガン』)
 トーマス・ニューマン(『ショーシャンクの空に』『アメリカン・ビューティ』『ロード・トゥ・パーディション』『ファインディング・ニモ』)
 ハワード・ショア(『ロード・オブ・ザ・リング』3部作)
 ミシェル・ルグラン(『シェルブールの雨傘』『華麗なる賭け』『ロシュフォールの恋人たち』『愛のイエントル』)
 ランディ・ニューマン(『ラグタイム』『ナチュラル』『バックマン家の人々』『わが心のボルチモア』『トイ・ストーリー』『ベイブ』『カーズ』)
 あたりも入っていてもよかったかもしれません。

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 ちなみに、AFI以外の映画音楽トップ10には、例えば、以下のようなものがあります。

 ・CNN.com(http://www.cnn.com/2007/SHOWBIZ/Movies/08/22/top10.scores/
 雨に唄えば、続・夕陽のガンマン、E.T.、ライオン・キング、ナイトメアー・ビフォア・クリスマス、007/ゴールドフィンガー、ロード・オブ・ザ・リング、スパイナル・タップ、サタデー・ナイト・フィーバー、パープル・レイン

 ・NPR MUSIC(http://www.npr.org/templates/story/story.php?storyId=4505609)
 バットマン、バルジ大作戦、キング・コング、ジョーズ、猿の惑星、サイコ、シルバラード、スパルタカス、シー・ホーク、サブウェイ・パニック

 ・AOL HOMETOWN(http://members.aol.com/musbuff/page20.htm)
 市民ケーン、ベン・ハー、めまい、我等の生涯の最良の年、キング・コング、ロビン・フッドの冒険、ローラ殺人事件、陽のあたる場所、アラバマ物語、未知との遭遇

 ・Epinions.com(http://www.epinions.com/content_2839847044)
 ハロウィン、カラー・パープル、ミッション、レッド・バイオリン、シンドラーのリスト、E.T.、猿の惑星、ウエスタン、ジョーズ、スター・ウォーズ

 ・VideoVista(http://www.videovista.net/articles/moviescores.html)
 ブレードランナー、2001年 宇宙の旅、サイコ、レイダース/失われたアーク、オーメン、ブルース・ブラザース、シン・レッド・ライン、女王陛下の007、ツイン・ピークス/ローラ・パーマー最期の7日間、バットマン

 ・American Music Preservation.com(http://www.americanmusicpreservation.com/100filmscores.htm)
 100 Essential Music Scores、1933-1993

 トップ10を選ぶのでは、投票者のクセが出て、どれもバランスの悪いトップ10になってしまいますが、トップ25とかトップ100とかまで出すと、結果(ランクインしてくる映画)は似通ってくるようです。

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