エミール・クストリッツァが作った小さな小さな映画学校

 ゲストとして招かれていて、もうすぐそこへ向かうというある映画監督が話すのを聞いたのですが、エミール・クストリッツァが自分の故郷セルビアで小さな小さな映画学校をやってるんだそうです!

 へえ~と思って、検索してみると、やはり公式サイト(http://www.kustendorf.com/wsw/index.php?p=197)がありました。

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 その学校は、Kustendorfといい、近くには小さな教会があるだけの本当に何もない村のはずれにあります。

 学校の校舎の形からして面白くて、まさにおとぎ話の中に出てくるもののようで、雰囲気があって、いいんですね~。ロッジ風というか、納屋風というか、木造で、非対称。ヘンテコな形をしてるのに、奇を衒った感じはなくて、見ているだけで、楽しくなってしまう。その面白さは、クストリッツァの『黒猫・白猫』を地で行くような、でたらめさに似ているとでも言ったらいいでしょうか。
 内装は、ゆったりとして、清潔で、居心地がよさそうなんですが、実は、プールまであります。(公式サイトのphoto galleryのところに写真がたくさんあるので、是非見てみてください)。

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 そのKusutendorfが開催する最初の映画祭が、現在開催中のKustendorf Film and Music Festival 2008 (http://kustendorf-filmandmusicfestival.org/)です(2008年1月14日~21日)。
 生徒が作ったらしい短編のコンペティションもあれば、Contemporary Trendsという招待作品のプログラムもあり、Evergreenという特別企画もあると思えば、ニキータ・ミハルコフやロシア映画のレトロスペクティブまであります。

 Contemporary Trendsの上映作品が、『迷子の警察音楽隊』に『やわらかい手』、『4ヶ月、3週と2日』、『カリフォルニア・ドリーミン』、ファティ・アキンの“The Edge of Heaven”、それにクストリッツァの新作である“Promise Me This”(Zavet)。少ないながらも、なんと洗練されたセレクションなのでしょう!
 Evergreen部門の上映作品が『アメリ』と『イル・ポスティーノ』、ロシア映画のレトロスペクティブが、タルコフスキーとコンチャロフススキーとミハルコフの卒業制作3作品『殺し屋』『少年と鳩』『戦いの終わりの静かな一日』というセレクション!

 この映画祭は、セルビアの文化省の後援も受けているらしいのですが、さすがクストリッツァの学校がやる映画祭だけのことはあるというか、センスが感じられる映画祭ですね。日本で観られないかというと必ずしも不可能ではないんですが、できそうでできないセレクトですよね。

 学校自体も映画史とか技術論を教えるのとは違った面白い授業をしていそうで、興味津々です! 何年か後に、ここから異才が現れるかも? う~ん、楽しみ!

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 追記:ここは、クストリッツァが、映画『ライフ・イズ・ミラクル』のロケを行なったところで、ここを気に入ったクストリッツァが、撮影後、買い取って、「自分の村」を作ったのだそうです。学校レベルの話じゃなかったんですね。

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 ここの元々の地名はMokra Gora(the Wet Mountain の意)で、クストリッツァが作った村の名前はDrvengrad (Timber Town の意)です。

 学校は2005年の夏に開校、テーマは “Art is (not) in transition”, (芸術は過渡期にある(ない)だそうです。

 建物は、Philippe Rotthier architecture prize for the reconstruction of the city という賞を受賞しています。

 *参考:
 ・Kustu.com:http://www.kustu.com/wiki/doku.php?id=en:kuestendorf
 ・Mokra Goraに関するWikipedia(英語):http://en.wikipedia.org/wiki/Mokra_Gora
 ・Drvengrad のphoto:http://www.trekearth.com/gallery/Europe/Serbia/North/Serbia/Drvengrad_-_Mecavnik/

この記事へのコメント

ゆきぷ
2008年01月17日 09:06
はじめまして。
私はクストリッツァ監督の作品が大好きなんですが
映画学校のことは知らなかったので記事を読ませて頂いて
とっても勉強になりました☆
もしよろしければ、私のブログにこの記事のリンクを
貼らせて頂いてもよろしいでしょうか?
umikarahajimaru
2008年01月17日 18:07
ゆきぷさま
コメントありがとうございます。
クストリッツァの映画学校&映画祭、面白そうですよね。
リンクはOKです。
ところでゆきぷさんのブログのURLは?
2008年01月18日 01:09
こんばんは。
今年もよろしくお願いします。
ここは、「ライフ・イズ・ミラクル」のロケで使って、クストリッツァが買い取った土地とは違うのですっけ?
とにかく、とても魅力的な学校・映画祭ですねー。
去年は「サラエボの花」などの公開もあり、今なお、ユーゴの悲劇に思いを馳せる機会があるのですが、こういう今を知ると嬉しくなりますね。
umikarahajimaru
2008年01月18日 01:28
かえるさま
なるほど、『ライフ・イズ・ミラクル』でロケに使った土地だったのですね。どうもありがとうございました。
2008年01月18日 15:38
お返事ありがとうございます。
それでは、お言葉に甘えてリンク貼らせて頂きます(^^)☆

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