良い子は絶対に見ないように! “Sex & Violence” ビル・プリンプトン

 今から2ヶ月前に同じビル・プリンプトンの“More Sex & Violence”の動画をご紹介しましたが、その記事は何故か当[tantano 短編映画を楽しむ]の中でも特に高アクセス記事となっています(といっても現時点でもたかだか200アクセス程度ですが)。
 この記事に関しては、アクセス・アップのために特に何かできるということもなく(TBとか)、ただ記事を書いただけなんですが、タイトルの“Sex & Violence”が検索やRSSなんかに引っかかったということなのでしょうか。
 今回ご紹介するのは“More Sex & Violence”が作られるほど評判がよかったオリジナルの“Sex & Violence”の方です。紹介する順番が逆になってしまいましたが、ピックアップする作品をランダムに選んでいるのでたまたまこうなっただけで、他意はありません。
 この作品もまた高アクセスになれば、高アクセスをもたらしたのが“Sex & Violence”というタイトルと、“Sex & Violence”で検索してる人のおかげ(?)だということがわかる、かもしれません。



 ・新しいプール競技(the new act at Aqua Land)
 ・鍵をなくした時には…(the lost key)
 ・混乱して最優先すべきことがわからなくなった人 スカイダイビング編(a person with confused priority)
 ・ローラーブレード(rollerblading)
 ・貝を耳に当てると波の音が聞こえる(the beachcomber)
 ・飛び込もうとしたプールに水が入ってなかったら(a dip in the pool)
 ・セクシーな靴(very sexy shoes)
 ・ヌーディストの悪夢(a nudist’s nightmare)
 ・神さまが人間の姿かたちを変えてみようかなと思って描いたスケッチ(God’s early sketches of human reproduction)
 ・30歳を過ぎて、体のある部分が大きくなると(after 30 some parts of the body continue to grow)
 ・もし結婚式の時点でその後2人の姿がどう変わっていくかわかったら(husband and wife)
 ・この人たちは何をしてるのでしょう?(what are these people doing?…)
 答:間違ってはめられたスライドを観ていました(…watching a badly organized slide show)
 ・混乱して最優先すべきことがわからなくなった人 セックスの最中に編(a person with confused priority)
 ・動物愛護(the animal lover)
 ・新しいエックス・スポーツ(the new extreme sport…)
 月からのバンジー・ジャンプ(…lunar bungee jumping)
 ・チア・リーダー(the cheerleader)
 ・頭髪の後退(receding hairline)
 ・混乱して最優先すべきことがわからなくなった人 化粧直し編(a person with confused priority)
 ・ふるいことわざ:最後に笑う者が最もよく笑う(old proverb:he who laughs last,laugh best)
 ・過酷な砂漠(the unforgiving desert)
 ・世界最初のテレフォン・セックス(world’s first phone sex)

 う~ん、面白い!
 こうしてみると、ビル・プリンプトンはsex&violenceネタで本領を発揮するんじゃないかという気もしますね。

 ギャグとしては、「もしも○○が××だったら」というパターンと、行為と状況の組み合わせから来るギャップで笑いを取るもの、が多いような気がします。
 日頃から何か目に飛び込んできたものに対して、「もしも○○が××だったら」と考えてみたり、異なる状況に置いてみたりして、ビル・プリンプトンはこういう作品を発想するのでしょうか。

 ちなみに、この中で、私が特に好きなベスト3は、
 ・鍵をなくした時には…(the lost key)
 ・飛び込もうとしたプールに水が入ってなかったら(a dip in the pool)
 ・もし結婚式の時点でその後2人の姿がどう変わっていくかわかったら(husband and wife)

画像

 ◆作品データ
 1997年/米/6分53秒
 台詞なし/日本語字幕なし
 アニメーション

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 ◆監督について
 ピル・プリンプトン
 1946年 オレゴン州ポートランド生まれ。3男3女の6人兄弟の1人。父は銀行員。
 14歳の時にディズニーに自分の描いたマンガとアニメーターになりたいという手紙を送ったが、まだ早すぎると断りの返事をもらう。
 1964年 オレゴン市立高校を卒業し、ポートランド州立大学に入学。
 大学では、映画同好会に入り、年鑑の編纂委員も務めた。彼が最初に作ったアニメーションは、年鑑のためのプロモーション作品だという。
 1967-72年 ベトナム戦争への徴兵を逃れるために、国家警備隊に入隊。
 1968年 ニューヨークのビジュアル・アートの学校に入学。専攻はグラフィック・デザイン。
 ニューヨークでは長らくイラストレーターや漫画家として活躍し、“Cineaste”や “Filmmakers Newsletter”、“Film Society Review”といった雑誌のデザインを担当し、「ニューヨーク・タイムズ」や「ヴィレッジ・ヴォイス」「ローリング・ストーン」「ヴォーグ」「ヴァニティ・フェア」にもイラストを提供した。
 1975年に“The Soho Weekly News”紙で、“Plympton”という政治マンガを始め、1981年にはユニバーサル・プレスの配信により12紙以上の新聞に掲載されるようになった。
 アニメーションを作るようになったのは1983年になってからで、Jules Feifferの曲 “Boomtown”のための作品で、プロデューサーからの依頼で制作に取りかかった。
 以後、取り憑かれるようにしてアニメーション作品を制作し、現在にいたるまで世界中の映画祭を席捲している。
 数多くの短編アニメーション作品のほか、中編アニメーションを1本、長編アニメーションを4本、実写作品を3本(うち2本はドキュメンタリー)を制作している。
 1987年の『君の顔』、2004年の『ガード・ドッグ』でアカデミー賞短編アニメーション賞にノミネート、1997年の『スーパー変態ハネムーン 花婿はヘンな人(新郎は変な人)』と2001年の『ミュータント・エイリアン』ではアヌシー国際映画祭グランプリを受賞。2007年にはアニー賞でウィンザー・マッケイ賞(生涯貢献賞)を受賞。そのほか受賞した賞は数知れない。

 ネット上で観られる短編は基本的にはギャグ・コメディーですが、ギャグにはしても、対象を見下すことで笑いを取っているわけではないので、嫌な感じはしません。

 プリンプトンが作り出す笑いには2通りあって、人間の欲望や強迫観念、うかつさ、妄想などを笑うもの(人間観察による)と、連想や誇張、エスカレートなどによって笑わせるもの(自由な発想による)とがあるようです。

 1988年の“Self Portrait”は、川本喜八郎、手塚治虫、ヤン・シュヴァンクマイエルら世界中のアニメ作家が自分(自画像)を題材にして作った競作短編ですが、プリンプトンは、元々、顔(の変容)を題材にした作品の多いアニメ作家のようです。

 テックス・エイヴリーが好きらしく、本人もその影響を認めているらしいのですが、シュヴァンクマイエル作品に通じるものを感じる作品も多々あります。

 ・1985年 “Drawing Lesson #2”
 ・1985年 “Boomtown”
 ・1987年 『君の顔』“Your Face”  *1988年アカデミー賞短編アニメーション賞ノミネート
 ・1987年 “Love in the Fast Lane”
 ・1988年 “Self Portrait”
 ・1988年 “One of Those Days”
 ・1989年 “How to Kiss”
 ・1989年 『タバコをやめるための25の方法』“25 Ways to Quit Smoking”
 ・1990年 “Tango Schmango”
 ・1990年 “Dig My Do”
 ・1991年 “Push Comes to Shove”
 ・1991年 『プリンプトゥーンズ』“Plymptoons”
 ・1992年 “The Tune”[中編]
 ・1993年 “Draw”
 ・1994年 “Nose Hair”
 ・1994年 “J. Lyle”[長編][実写]
 ・1994年 “Faded Roads”
 ・1995年 『女の攻略法』“How to Make Love to a Woman”
 ・1995年 “Guns on the Clackamas: A Documentary” [長編] [実写]
 ・1996年 “Smell the Flowers”
 ・1996年 “Boney D”
 ・1997年 “Walt Curtis: The Peckerneck Poet”[中編] [実写]
 ・1997年 “Spike and Mike's Festival of Animation Sick & Twisted Volume 4”(V)
 ・1997年 “Sex and Violence”
 ・1997年 “Mondo Plympton” [長編]
 ・1997年 『スーパー変態ハネムーン 花婿はヘンな人(新郎は変な人)』“I Married a Strange Person!” [長編] *1998年 アヌシー国際アニメーションフェスティバル グランプリ受賞、アニー賞長編アニメーション部門ノミネート 日本版DVDリリースあり
 ・1998年 “More Sex and Violence”
 ・1998年 “General Chaos: Uncensored Animation”
 ・1999年 『サプライズ・シネマ』“Surprise Cinema”
 ・1999年  『ある木のエキサイティングな一生』“The Exciting Life of a Tree”
 ・2000年 “Can't Drag Race with Jesus”
 ・2001年 “Eat”
 ・2001年 “12 Tiny Christmas Tales”(V)
 ・2001年 『ミュータント・エイリアン』“Mutant Aliens” [長編] *2002年 アヌシー国際アニメーションフェスティバル グランプリ受賞
 ・2003年 『駐車場』“Parking”
 ・2004年 『ヘア・ハイ』“Hair High”[長編]
 ・2004年 『ガード・ドッグ』“Guard Dog” *2005年アカデミー賞短編アニメーション賞ノミネート DVD『広島国際アニメーション傑作選 vol.1』に収録
 ・2005年 『花と扇風機』“The Fan and the Flower”
 ・2006年 “Guide Dog”
 ・2006年 “Don't Download This Song”(“Straight Outta Lynwood )(V)
 ・2006年 “Don't Download This Song”(“Al TV”) (V)

 *参考サイト

 ・ビル・プリンプトンの公式サイト Bill Plympton On-Line!:http://www.awn.com/plympton/

 ・Acme Fimworks:http://www.acmefilmworks.com/dir_folders/dirPlympton/plympton.html#

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