スクラットによる映画の旅 『熱血どんぐりハンター』

 削除と投稿が繰り返されるのが投稿動画サイトの常―ちゃんと権利元の了承の元にアップされているものもあります―なんですが、『熱血どんぐりハンター』は、一度投稿された後、削除され、その後、また投稿されました。せっかくなので、この機会に当ブログでも内容を紹介しておきたいと思います。

 


 【物語】 氷河の中に光るどんぐりを見つけたスクラットは、掘り起こすが、それはどんぐり型のタイムマシンだった。
 タイムマシンに導かれるように西部の開拓時代、古代ローマのコロッセウム、タイタニックがぶつかる間際の氷山、……とスクラットはタイムスリップを繰り返す。
 危機からようやく逃れたと思った先には、たわわに実るどんぐりの木が立っている。スクラットは、こここそ夢に見た楽園と思い、ずっと抱えてきたどんぐりも放り投げ、邪魔されないようにタイムマシンも破壊してしまう。
 喜び勇んで、木に飛びつくと、そのどんぐりは全く枝から離れない。
 おかしいと思って、木から降りてみると、プレートが貼ってあり、それがどんぐりの木が失われた未来社会にどんぐりの木に似せて作られた“金属性のどんぐりの木”なのだとわかる。
 スクラットは、慌てて、いったん放り投げたどんぐりを拾おうとするが、タイムマシンによって、どんぐりはどこかの時代に送られてしまい、次の瞬間にタイムマシン自体もバラバラになってしまう。

 “Gone Nutty”に続き、スクラットを主人公とした『アイス・エイジ』のスピン・オフ作品。
 例によって、スクラットのどんぐりへの執着心をギャグにしているわけで、今回は、どんぐり型のタイムマシンを使って、いろんな映画の舞台にスクラットを旅させています。『エクスカリバー』(または『キング・アーサー』)から西部劇、『ベン・ハー』(または『グラディエーター』)、『タイタニック』に『アイス・エイジ』……。

 スクラットが、いろいろといたぶられ、困惑させられるところがこの作品の面白いところなのかもしれませんが、私は、あんまり笑えなかったですね~。彼はそんな目に遭わなければならない、どんなことをしたというのかっていうか、どんぐりへの執着がそんなに悪いことなのか、っていうか。ま、そんな大げさなものでもないと思いますが。

 ただ一方的にいじめられるだけではスクラットがかわいそうなので、もっと彼が何を考えているかが伝わるような作品(他に登場人物がいて、いろいろとやりとりするような物語)を観てみたい気もしますね。劇場公開作品としてはムリでも、オリジナル・ビデオとしてだったらアリじゃないかと思うんですが、どうでしょうか。

 この作品を制作したブルー・スカイ・スタジオは、1998年の『バニー』“Bunny”でアカデミー賞短編アニメーション賞を受賞していて、その後、短編でも長編でもそれを乗り越えられていません。短編作品のアカデミー賞ノミネートは常連化しつつあるんですが、長編はノミネートすらしていません。長編作品のノミネート&受賞は、スタッフの悲願でしょうね。次の作品は、ピクサー作品にも関わっていたことがあるジミー・ヘイワードを初監督に迎えた“Horton Hears a Who”(2008)ですが、この作品でそれが叶うでしょうか。

画像

 ◆作品データ
 2006年/米/6分51秒
 台詞なし/字幕なし
 アニメーション
 2007年 アニー賞短編アニメーション賞ノミネート、米国アカデミー賞短編アニメーション賞ノミネート

 本作は7分弱の作品なんですが、そのうちエンド・ロールが1分もあるのは、さすがにちょっと長いんじゃないかと思ってしまいますね~。

 *この作品は、DVD『アイス・エイジ2』に収録されています。

 ◆監督について
 クリス・ルノー、マイク・サーメイアー(Mike Thurmeier)
 ともにプロフィールは不詳ですが、フィルモグラフィーからすると特殊効果&アニメーションを手がける会社ブルー・スカイ・スタジオのクリエーターさんでしょうか。

 ◇クリス・ルノー
 ・1997年 『ようこそベアーハウス』“Bear in the Big Blue House”<TVシリーズ>[グラフィック・デザイナー]
 ・2001年 『ぬいぐるみのプーさんと仲間たち』“The Book of Pooh” <TVシリーズ>[プロダクション・デザイナー、デジタル・セット・アート・ディレクター]
 ・2005年 『ロボッツ』[絵コンテ]
 ・2006年 『アイス・エイジ2』[絵コンテ]
 ・2006年 “It's a Big Big World” <TVシリーズ>[プロダクション・デザイナー、キャラクター・デザイナー]
 ・2006年 『熱血どんぐりハンター』“No Time For Nuts” [監督]

 ◇マイク・サーメイアー
 ・1999年 『ファイト・クラブ』[アニメーター]
 ・2000年 “Funhouse”(“The Sopranos”)<TVシリーズ>[アニメーター]
 ・2002年 『アイス・エイジ』[脚本、リード・アニメーター]
 ・2002年 “Gone Nutty”[3-Dレイアウト・アーティスト]
 ・2005年 『ロボッツ』[スーパーバイジング・アニメーター]
 ・2006年 『アイス・エイジ2』[スーパーバイジング・アニメーター]
 ・2006年 『熱血どんぐりハンター』“No Time For Nuts” [監督]

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