モスクワのミッキーマウス 『マラソン』

 ロイ・ディズニーが1988年にモスクワを訪れた際に、歓迎の意味で作られた作品。テーマは、ミッキーマウス生誕60周年だそうです。

 

 この作品で伝えたいことは、一所懸命走り続けても、人間だと60年もすれば息切れしてしまうのに対して、ミッキーは、時代を超えて、子々孫々まで愛され続けていく、ということで、これは、ロシア側(この時はまだソ連)の、ディズニーに対する精一杯の、賛辞(よいしょ)ということになるでしょうか。
 ロシアのスタジオは、当時はまだ国営のはずですから、こうした作品を作る自体、従来なら考えられないことで、ペレストロイカはこういうところまで及んでいた、ということができるかもしれません。

 でも、せっかくの歓迎&記念作品でありながら、ミッキーマウスをシルエットにしてしまうのは、コピーライトにうるさいディズニーに気を使ったということですね。ロシアという国が、そこまでディズニーに気を使って歓迎の意を表したかったということになります。

画像

 ◆作品データ
 1988年/ソ連/2分10秒
 台詞なし/字幕なし
 アニメーション

 監督はMisha(Mikhail) Tumelyaという人で、アニメーターとして、アレクサンドル・ペトロフとサーシャ・ドロゴフ(Sasha Dorogov)が参加しています。
 アレクサンドル・ペトロフはこの1年後に初監督作品『雄牛』を発表してアニメーション関係者を驚かせ、サーシャ・ドロゴフはディズニーに招かれて渡米し、『ポカホンタス』や『ムーラン』『リロ&スティッチ』でアニメーターを務めることになります。
 アレクサンドル・ペトロフのその後の作品を考えるとこの作品との共通点はほとんど見出せないわけで、そうすると、この作品のタッチを決めたのはサーシャ・ドロゴフの方ということになるのかもしれません。

 監督のMisha(Mikhail) Tumelyaについては、1963年 ベラルーシのミンスク生まれということがわかっているくらいで、それ以上の詳しいことはわかりません。

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