アニメーション界のアカデミー賞 第34回アニー賞発表!

 第34回アニー賞が2月11日に発表になりました。

 アニー賞は、アニメーション界のアカデミー賞とも呼ばれる賞で、国際アニメーション協会(ASIFA)が主催しています。
 元々は、11月に行なわれていたものですが、アカデミー賞に長編アニメーション賞が設けられる(2002年)に及び、2003年からアカデミー賞発表直前に発表されるようになりました。

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 2007年の長編部門のノミネーションでは、『カーズ』が7部門9ノミネートでトップ、続いて『森のリトル・ギャング』と『マウス・タウン ロディとリタの大冒険』がそれぞれ7部門8ノミネート、『オープン・シーズン』が5部門6ノミネート、『アイス・エイジ2』が5部門5ノミネート、『モンスター・ハウス』が4部門6ノミネート、『ハッピー・フィート』が2部門2ノミネートで、この7作品で主要部門のほとんどを独占しています。

 過去の受賞作品を見ると、長編アニメーション作品賞は、
 2002年 『シュレック』
 2003年 『千と千尋の神隠し』
 2004年 『ファインディング・ニモ』
 2005年 『Mr.インクレディブル』
 2006年 『ウォレスとグルミット 野菜畑で大ピンチ!』
 とすべてアカデミー賞と重なる結果になっています。投票者が重なっているから同じ結果になるのかもしれませんが……。
 長編アニメーション賞は、これまでずっとディズニー作品が受賞していましたが、この5年でディズニーは全く受賞しておらず、本年度はノミネートすらしていませんでした。

 テレビ・アニメ部門では、
 "Foster's Home for Imaginary Friends"が5部門5ノミネート
 "Family Guy"が3部門4ノミネート
 "Danny Phantom"と" The X's"がそれぞれ2部門3ノミネート
 "Wow Wow Wubbzy"、"Avatar: The Last Airbender"、"My Gym Partner's a Monkey"、" The Life and Times of Juniper Lee"がそれぞれ2部門2ノミネートしています。

 受賞結果は以下の通り。◎印が受賞者・受賞作品になります。

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 ◆最優秀長編作品賞

 ◎『カーズ』:ピクサー・アニメーション・スタジオ
 ・『ハッピー・フィート』:ワーナー・ブラザース映画、ヴィレッジ・ロードショー・ピクチャーズ、ケネディ・ミラー・プロダクション、アニマル・ロジック・フィルム
 ・『モンスター・ハウス』:コロンビア・ピクチャーズ、イメージ・ムーバーズ、アンブリン・プロダクション
 ・『オープン・シーズン』:ソニー・ピクチャーズ、コロンビア・ピクチャーズ
 ・『森のリトル・ギャング』:ドリームワークズ・アニメーション

 ◆最優秀長編監督賞

 ・『カーズ』:ジョン・ラセター
 ・『マウス・タウン ロディとリタの大冒険』:ディヴィッド・バウワーズ、サム・フェル
 ・『アイズ・エイジ2』:カルロス・サルダーニャ
 ・『モンスター・ハウス』:ギル・キーナン
 ◎『森のリトル・ギャング』:ティム・ジョンソン、カーリー・カークパトリック

 ◆最優秀長編脚本賞

 ・『ブラザーズ・ベア2』(V):リッチ・バーンズ
 ・『カーズ』:ダン・フォーゲルマン
 ◎『マウス・タウン ロディとリタの大冒険』:ディック・クレメント、イアン・ラ・フレネ、クリストファー・ロイド
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 ・『ハッピー・フィート』:ジョージ・ミラー、ジョン・コーリー、ジュディ・モリス、ウォーレン・コールマン
 ・『モンスター・ハウス』:ダン・ハーモン、ロブ・シュラブ、パメラ・ペトラー

 ◆最優秀視覚効果(Animation Effect)賞

 ・『カーズ』:Keith Klohn
 ・『カーズ』: Erdem Hamsi Taylan
 ◎『マウス・タウン ロディとリタの大冒険』:Scott Cegielski
 ・『アイズ・エイジ2』: John David Thornton
 ・『オープン・シーズン』:David Stephens

 ◆最優秀音楽賞

 ・『アント・ブリー』:ジョン・デブニー
 ・“Bah Humduck!: A Looney Tunes Christmas”(V):ゴードン・ゴールドウィン
 ◎『カーズ』:ランディ・ニューマン
 ・『アイズ・エイジ2』:ジョン・パウエル
 ・“A Monkey's Tale”:ローラ・カープマン

 ◆最優秀アニメーター(Character Animation)賞

 ・『カーズ』:Carlos Baena
 ・『カーズ』:Bobby Podesta
 ◎『マウス・タウン ロディとリタの大冒険』:Gabe Hordos
 ・『マウス・タウン ロディとリタの大冒険』:Line Korsgaard Andersen
 ・『森のリトル・ギャング』:Kristof Serrand

 ◆最優秀プロダクション・デザイン賞(美術賞)

 ・『カーズ』:William Cone
 ◎『マウス・タウン ロディとリタの大冒険』:Pierre-Olivier Vincent
 ・『オープン・シーズン』:Andrew Edward Harkness
 ・『オープン・シーズン』:Michael Humphries
 ・『森のリトル・ギャング』:Paul Shardlow

 ◆最優秀キャラクター・デザイン賞

 ・『アイズ・エイジ2』:Peter DeSève
 ・『オープン・シーズン』:Carter Goodrich
 ◎『森のリトル・ギャング』:Nicolas Marlet

 ◆最優秀絵コンテ(Storyboarding)賞

 ・『マウス・タウン ロディとリタの大冒険』:Simon Wells
 ・『アイズ・エイジ2』:William H. Frake
 ・『オープン・シーズン』:Kris Pearn
 ・『森のリトル・ギャング』:Thom Enriquez
 ◎『森のリトル・ギャング』:Gary Graham

 ◆最優秀ボイス・キャスト(Voice Acting)賞(声優賞)

 ◎『マウス・タウン ロディとリタの大冒険』:イアン・マッケラン(the Toad役)
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 ・『モンスター・ハウス』:マギー・ギレンホール(ジー役)
 ・『モンスター・ハウス』:サム・ラーナー(チャウダー役)
 ・『モンスター・ハウス』:スペンサー・ロック(ジェニー役)
 ・『森のリトル・ギャング』:ワンダ・サイクス(ステラ役)

 ◆最優秀短編賞

 ・“Adventure Time”:Nickelodeon
 ・“Fumi and the Bad Luck Foot”:Thunderbean Animation
 ◎『熱血どんぐりハンター』“No Time for Nuts”:Blue Sky Studios
 ・“Weird Al Yankovic: Don't Download This Song”:Acme Filmworks

 ◆最優秀テレビ・アニメ作品賞

 ・"Charlie and Lola":Tiger Aspect Productions
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 ・" The Fairly OddParents":Nickelodeon
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 ◎"Foster's Home for Imaginary Friends" :Cartoon Network Studios
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 ・『キング・オブ・ザ・ヒル』:20世紀フォックステレビ
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 ・"Wow Wow Wubbzy":Film Roman, a Starz Media Co.
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 ◆最優秀テレビ・アニメ監督賞

 ◎"Avatar: The Last Airbender"- For "The Drill":Giancarlo Volpe.
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 ・"Foster's Home for Imaginary Friends" - For "Bus the Two of Us" :Craig McCracken.
 ・『ビリー&マンディ』 "Grim & Evil" - For "Hill Billy":Shaun Cashman.
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 ・"Growing Up Creepie"- For "The Tell-Tale Poem":Guy Vasilovich.
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 ◆最優秀テレビ・アニメ脚本賞

 ・"American Dad!"- For "The American Dad After School Special".:Dan Vebber
 ・"Family Guy" - For "Barely Legal".:Kirker Butler
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 ・"Family Guy" - For "The Griffin Family History":John Viener
 ・"My Gym Partner's a Monkey" - For "Nice Moustache":Tom Sheppard
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 ◎『ザ・シンプソンズ』- For "The Seemingly Neverending Story".:Ian Maxtone-Graham

 ◆最優秀テレビ・アニメ音楽賞

 ◎"Foster's Home for Imaginary Friends" –For "One False Movie".:James L. Venable; Jennifer Kes Remington
 ・"Jakers! The Adventures of Piggley Winks" - For "The Gift":Stephen C. Marston
 ・"Shorty McShorts' Shorts"- For "Boyz on Da Run", part 1:John King
 ・"Squirrel Boy"- For episode "A Line in the Sandwich":Brad Benedict、Mark Fontana 、Erik Godal

 ◆最優秀テレビ・アニメ プロダクション・デザイン賞(美術賞)

 ・"Camp Lazlo"- For "Hard Days Samson" :Sue Mondt
 ◎"Foster's Home for Imaginary Friends"- For "Good Wilt Hunting":Martin Ansolabehere
 ・" The Life and Times of Juniper Lee"- For "Water We Fighting For" -:Alan Bodner
 ・"My Gym Partner's a Monkey" - For "Grub Drive":Dan Krall
 ・"Wow Wow Wubbzy"- For "Tale of Tails":Bob Boyle

 ◆最優秀テレビ・アニメ キャラクター・デザイン賞

 ・"Danny Phantom" - For "King Tuck":Benjamin Balistreri
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 ◎" The Life and Times of Juniper Lee"- For "Party Monsters":Mike Kunkel
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 ・" The X's "- For "Homebody":Carlos Ramos (V)
 ・" The X's" - For "You Only Sneeze Twice":Eric Robles (II)

 ◆最優秀テレビ・アニメ絵コンテ(Storyboarding)賞

 ・"American Dragon: Jake Long"- For "Breakout" :Troy Adomitis
 ・"Danny Phantom" - For "Urban Jungle":Benjamin Balistreri
 ・"Danny Phantom" - For "Reality Trip".:Shaut Nigoghossian
 ◎" The X's"- For "You Only Sneeze Twice" :Hong Li
 ・”Hellboy Animated: Sword of Storms”:Adam Van Wyk

 ◆最優秀テレビ・アニメ ボイス・キャスト(Voice Acting)賞(声優賞)

 ◎" The Emperor's New School"- For "Kuzclone" - Eartha Kitt(Yzma役).
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 ・" The Emperor's New School,"- For "Kuzclone" - Patrick Warburton(Kronk役).
 ・"Family Guy" (1999) - For "Barely Legal" - Mila Kunis(Meg Griffin役)
 ・"Foster's Home for Imaginary Friends"- For "Squeeze the Day"- Keith Ferguson(Blooregard役)
 ・"Jakers! The Adventures of Piggley Winks" - For "Mi Galeon" - Russi Taylor(Ferny役)

 ◆最優秀テレビ・アニメ アニメーター(Character Animation )賞

 ◎"Avatar: The Last Airbender"- For "The Blind Bandit":Jae-Myung Yu
 ・"Family Guy" :Eileen K. Kohlhepp
 ・"Moral Orel":Joshua Jennings
 ・"Robot Chicken" :Sihanouk Mariona

 ◆最優秀アニメーション・ビデオ・ゲーム賞

 ◎『マウス・タウン ロディとリタの大冒険 The Game』:D3 Publisher of America, Inc.
 ・『モンスター・ハウス』:THQ, Inc.
 ・“SpongeBob SquarePants: Creature From the Krusty Krab”THQ Inc.

 ◆最優秀ホーム・エンタテインメント作品賞

 ・“The Adventures of Brer Rabbit”(V):ユニバーサル・アニメーション・スタジオ
 ◎“Bambi II”:ディズニー・トゥーン・スタジオ
 ・“Winnie the Pooh: Shapes & Sizes”(V) :ディズニー・トゥーン・スタジオ

 ◆最優秀アニメCM賞

 ・"Hilton Dancing Couple":Acme Filmworks
 ◎"United Airlines: Dragon":DUCK Studios
 ・"Candy Factory":Kachen; Screen Novelties
 ・"ESPN: Believe".:Laika/house
 ・"St. Louis Zoo Giraffe":Z Animation

 ◆ジューン・フォーレイ賞(アニメーションに優れた功績のあった人物に贈られる賞)
 ◎Stephen Worth
 *ジューン・フォーレイは、ボイス・キャストで有名な女優で、国際アニメーション協会設立者の1人。

 ◆ウィンザー・マッケイ賞(生涯貢献賞)
 ◎Andreas Deja
 ◎ビル・プリンプトン
 ◎Genndy Tartakovsky

 ◆Certificate of Merit(芸術や技術やアニメーション産業に貢献した個人や団体に贈られる賞)
 ◎Marc Deckter
 ◎Eric Graff
 ◎Bill Matthews
 ◎Michael Phallic

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 長編アニメーション部門は、作品賞こそ『カーズ』が受賞しましたが、全体の受賞数では『マウス・タウン ロディとリタの大冒険』が圧勝で6部門を制覇しました。

 『カーズ』は2部門受賞にとどまり、『森のリトル・ギャング』の3部門にも及びませんでした。ソニー・ピクチャーズ(コロンビア)の2作品『オープン・シーズン』『モンスター・ハウス』、ワーナーの『ハッピー・フィート』は無冠でした。

 『マウス・タウン ロディとリタの大冒険』は、アードマン作品で、アメリカ人の映画関係者はアードマンが好きという結果をまたまた証明する形になりました。先日、ドリームワークスがアードマンとのパートナーシップを解消すると発表されましたが、『ウォレスとグルミット 野菜畑で大ピンチ!』でアニー賞&アカデミー賞受賞という結果を残したのに、もったいないことです。

 興行結果を調べてみると、『ウォレスとグルミット 野菜畑で大ピンチ!』は製作費が3000万ドルで、アメリカでの興行収入が5600万ドル、『マウス・タウン ロディとリタの大冒険』は製作費が1億4300万ドルでアメリカでの興行収入が6300万ドル。一方、『森のリトル・ギャング』は製作費は出ていませんが、興行収入が1億5500万ドル(以上のデータはIMDbによる)。
 これでは、ドリームワークスがアードマンと手を切って、自前でやるよということになっても仕方がないかもしれませんね。

 ソニー・ピクチャーズは『オープン・シーズン』でアニメ部門を立ち上げたばかり、ワーナーもアニメ部門を再開したばかりなので、今後に期待!、でしょうか。

 『マウス・タウン ロディとリタの大冒険』は、アスミック・エースの配給で2007年春公開予定となっています。

 短編アニメーション賞を受賞した『爆笑“どんぐり伝説”』“No Time for Nuts”は、『アイス・エイジ』のスピン・オフ作品で、DVD『アイス・エイジ2』に収められています。

 テレビ・アニメ部門は、"Foster's Home for Imaginary Friends"が3部門受賞で最多受賞となりました。公式サイト:http://www.cartoonnetwork.com/tv_shows/fosters/index.html

 テレビ作品については、日本ではあまり観ることができないものばかりだと思うのですが、ほとんどの作品に公式HPがあり、You Tubeで動画が観られる作品もいくつかあるようです。

 例えば、"Foster's Home for Imaginary Friends"はこんな感じです。↓

 

 とても奇抜な作品で、各キャラクターは人間でもよさそうですが、そうしないのがこのアニメの面白いところなのでしょう。日本の「古墳GALコフィ」みたいなものでしょうか。この回の物語は、「困っている人を助けて友達になろう」ということのようです。

 最優秀CM賞を受賞した作品"United Airlines: Dragon"はこちら。↓

 

 『アーサー王物語』をモチーフにした作品で、これは美しくていいですね。

 *アニー賞公式HP:http://www.annieawards.com/

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 *当ブログ関連記事
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