短編アニメーション ベスト100!

 アニメーション映画が誕生して100年を迎えるのに合わせて、アヌシー国際アニメーションフェスティバルが2006年に「アニメーションの一世紀ベスト100」というのを選んでいます。

 このベスト100は、2006年にアヌシー国際アニメーションフェスティバルが世界のアニメーション専門家30人に、この100年間に発表された短編アニメーション作品の中からベストと思うものを挙げてもらって、その結果を集計したもので、1908年のエミリー・コール『ファンタスマゴリー』から2004年のクリス・ランドレ『RYAN ライアン』までの作品がランクインしていて、日本からも川本喜八郎や手塚治虫、山村浩二らの作品が選ばれています。

 ちなみに、世界最初のアニメーションは1906年のJ.S.ブラックトン『愉快な百面相』で、世界最初の純粋なアニメーション映画が1908年のエミリー・コール『ファンタスマゴリー』ということになるようです。

 公式サイト:http://www.annecy.org/home/index.php?Page_ID=1580

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 • 1 :『恐竜ガーティ』、ウィンザー・マッケイ Gertie the Dinosaur”, Winsor MCCAY, 1914, US
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 • 2 :『ファンタスマゴリー』、エミリー・コール  ” Fantasmagorie”, émile COHL, 1908, FR
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 • 3:『対話の可能性』、ヤン・シュヴァンクマイエル ” Moznosti dialogu”, Jan SVANKMAJER, 1982, CZ
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 • 4 :『クラック!』、フレデリック・バック ” Crac !, Frédéric BACK”, 1981, CA
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 • 5 :『木を植えた男』、フレデリック・バック ” L'homme qui plantait des arbres”, Frédéric BACK, 1987, CA
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 • 6 :『話の話』、ユーリ・ノルシュテイン ” Shazka skazok”, Youri NORSTEIN, 1979, SU
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 • 7 :『禿山の一夜』、アレクサンドル・アレクセイエフ ” Une nuit sur le mont Chauve”, Alexandre ALEXEÏEFF, Claire PARKER, 1933, FR
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 • 8 :『カラー・ボックス』、レン・ライ ” A Colour Box”, Len LYE, 1935, GB
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 • 9 :『観念』、ベルトルト・バルトーシュ ” L'Idée”, Berthold BARTOSCH, 1931, FR
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 • 10 :『ストリート』、キャロライン・リーフ ” La rue”, Caroline LEAF, 1976, CA
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 • 11 :『隣人』、ノーマン・マクラレン ” Neighbours”, Norman MCLAREN, 1952, CA
 • 12 :『線と色の即興詩』、ノーマン・マクラレン ” Blinkity Blank”, Norman MCLAREN, 1955, CA
 • 13 :『ダフィ・ウォーズ』、チャック・ジョーンズ ” Duck amuck”, Chuck JONES, 1953, US
 • 14 :『ハーピア』、ラウル・セルヴェ ” Harpya”, Raoul SERVAIS, 1978, BE
 • 15 :『ルクソーJr.』、ジョン・ラセター ” Luxo Jr. ”, John LASSETER, 1986, US.
 • 16 :『ベティの白雪姫』、デイブ・フライシャー ” Betty Boop in Snow White”, Dave FLEISCHER, 1933, US
 • 17 :『快適な生活』、ニック・パーク ” Creature Comforts”, Nick PARK, 1989, GB
 • 18 :『タンゴ』、ズビグニュー・リプチンスキ ” Tango”, Zbigniew RYBCZYNSKI, 1980, PL
 • 19 :『ストリート・オブ・クロコダイル』、ブラザーズ・クエイ ” Street of Crocodiles” (Ulica krokodyli), Timothy & Stephen QUAY, 1986, GB
 • 20 :『色彩幻想』、ノーマン・マクラレン ” Begone Dull Care”, Norman MCLAREN, 1949, CA
 • 21 :『小さな兵隊』、ポール・グリモー ” Le Petit Soldat”, Paul GRIMAULT, 1947, FR
 • 22 :『オペラ座の狩人』、チャック・ジョーンズ ” What's Opera”, Doc?, Chuck JONES, 1957, US
 • 23 :『岸辺のふたり』、マイケル・デュドク・ドゥ・ヴィット ” Father and Daughter”, Michaël DUDOK DE WIT, 2000, NL, GB
 • 24 :『おかしな赤頭巾』、テックス・エイヴリー ” Red Hot Riding Hood”, Tex AVERY, 1943, US
 • 25 :『手』、イジー・トルンカ ” Ruka”, Jiri TRNKA, 1965, CZ
 • 26 :『蒸気船ウィリー』、ウォルト・ディズニー、アブ・アイワークス ” Steamboat Willie”, Walt DISNEY, Ub IWERKS, 1928, US
 • 27 :『鼻』、アレクサンドル・アレクセイエフ、クレア・パーカー” Le Nez”, Alexandre ALEXEÏEFF, Claire PARKER, 1963, FR
 • 28 『どろぼうカササギ』、ジュリオ・ジャニーニ、エマニュエーレ・ルザッティ :” La gazza ladra sinfonia”, Giulio GIANINI, Emanuele LUZZATI, 1964, IT
 • 29 :『ジェラルド・マクボイン・ボイン』、ロバート・キャノン(ボブ・キャノン) ” Gerald Mc Boing Boing”, Robert CANNON, 1950, US
 • 30 :『生の悦び』、アントニー・グロス ” La Joie de vivre”, Anthony GROSS, Hector HOPPIN, 1934, FR
 • 31 :『カメラマンの復讐』、ラディスラフ・スタレヴィッチ(ヴワスディラフ・スタレーヴィッチ)” Miest kinooperatora”, Ladislas STAREWITCH, 1911, RU
 • 32 :『パ・ド・ドゥー』、ノーマン・マクラレン ” Pas de deux”, Norman MCLAREN, 1967, CA
 • 33 :『飢餓(餓鬼)』、ピーター・フォルデス ” La Faim”, Peter FöLDES, 1974, CA
 • 34 :『ガールズ・ナイト・アウト』、ジョアンナ・クイン ” Girls Night Out”, Joanna QUINN, 1986, GB
 • 35 :『サティマニア』、ズデンコ・ガスパロビッチ ” Satiemania”, Zdenko GASPAROVIC, 1978, YU
 • 36 :『コンポジション・イン・ブルー』、オスカー・フィッシンガー ” Komposition in blau”, Oskar FISHCHINGER, 1935, DE
 • 37 :『大西洋横断』、ジャン=フランソワ・ラギオニ ” La Traversée de l'Atlantique à la rame”, Jean-François LAGUIONIE, 1978, FR
 • 38 :『ムーンバード』、ジョン・ハブリー、フェイス・エリオット ” Moonbird”, John HUBLEY, Faith ELLIOT, 1959, US
 • 39 :” Den Offentlige Røst”, Lejf MARCUSSEN, 1988, DK
 • 40 :『石炭姫としちにんのこびと』、ボブ・クランペット ” Coal Black and De Sebben Dwarfs”, Bob CLAMPETT, 1943, US
 • 41 :『フリー・ラディカルス』、レン・ライ ” Free radicals”, Len LYE, 1979, US
 • 42 :『破滅への歩み』、ジョルジュ・シュヴィツゲベル ” La Course à l'abîme”, Georges SCHWIZGEBEL, 1992, CH
 • 43 :『ヴィンセント』、ティム・バートン ” Vincent”, Tim BURTON, 1982, US
 • 44:『フランツ・カフカ』、ピョートル・ドゥマウァ ” Franz Kafka”, Piotr DUMALA, 1991, PL
 • 45 :『道成寺』、川本喜八郎 ” Dojoji”, Kihachiro KAWAMOTO, 1976, JP
 • 46 :『姉妹』、キャロライン・リーフ ” Entre deux sœurs”, Caroline LEAF, 1990, CA
 • 47 :『狼と赤ずきん』、ガリ・バルディン ” Seriy volk i krasnaïa chapotchka”, Garri BARDINE, 1990, SU
 • 48 :『バランス』 ” Balance”, Christoph LAUENSTEIN, Wolfgang LAUENSTEIN, 1989, RF
 • 49 :『霧につつまれたハリネズミ』、ユーリ・ノルシュテイン ” Lojik v toumane”, Youri NORSTEIN, 1975, SU
 • 50 :『ある一日のはじまり』、ウェンディ・ティルビー、アマンダ・フォービス ” When the Day Breaks”, Wendy TILBY, Amanda FORBIS, 1999, CA
 • 51 :『ルーティ・トゥート・トゥート』、ジョン・ハブリー ” Rooty toot toot”, John HUBLEY, 1952, US
 • 52 :『骸骨の踊り』、ウォルト・ディズニー ” The Skeleton Dance”, Walt DISNEY, 1929, US
 • 53 :『太りっこ競争』、テックス・エイヴリー ” King Size Canary”, Tex AVERY, 1947, US
 • 54 :『フランク・フィルム』、フランク・モリス ” Frank Film”, Frank MOURIS, 1973, US
 • 55 :『飛ぶ男』、ジョージ・ダニング ” The Flying Man”, George DUNNING, 1962, GB
 • 56 :” Egged On”, チャーリー・バワーズ Charley BOWERS, 1926, US
 • 57 :『心象風景』、ジャック・ドゥルーアン ” Le Paysagiste”, Jacques DROUIN, 1976, CA
 • 58 :『ジャンピング』、手塚治虫 ” Jumping”, Osamu TEZUKA, 1984, JP
 • 59 :『ハーヴィ・クランペット』、アダム・ベンジャミン・エリオット ” Harvie Krumpet”, Adam Benjamin ELLIOT, 2003, AU
 • 60 :『ウォレスとグルミット ペンギンに気をつけろ!』、ニック・パーク ” The Wrong Trousers”, Nick PARK, 1993, GB
 • 61 :『おんぼろフィルム』、手塚治虫 ” Omboro film”, Osamu TEZUKA, 1985, JP
 • 62 :” Damon the Mower”, ジョージ・ダニング George DUNNING, 1972, GB
 • 63 :” Fast Film”, ヴァージル・ヴィドリッヒ  Virgil WIDRICH, 2003, AT, LU
 • 64 :『ゲーリーじいさんのチェス』、ヤン・ピンカヴァ ” Geri's Game”, Jan PINKAVA, 1997, US
 • 65 :” L'Horrible”, Bizarre et Incroyable Histoire de Monsieur Tête,ヤン・レニッツァ  Jan LENICA,アンリ・ガリュエル  Henri GRUEL, 1959, FR
 • 66 :『RYAN ライアン』、クリス・ランドレ ” Ryan”, Chris LANDRETH, 2004, CA
 • 67 :『カフェ・バー』、アリソン・デ・ヴェア ” Café Bar”, Alison DE VERE, 1974, GB
 • 68 :『反復(レペテ)』、ミカエラ・パヴラトヴァ ” Repete”, Michaela PAVLATOVA, 1995, CZ
 • 69 :” Ego jena kouritsa”, イゴール・コヴァリヨフ Igor KOVALIYOV, 1989, SU
 • 70 :『頭山』、山村浩二 ” Atama Yama”, Koji YAMAMURA, 2002, JP
 • 71 :『インク壺の外へ』、デイブ&マックス・フライシャー ” Out of the Inkwell : Invisible Ink”, Dave & Max FLEISCHER, 1921, US
 • 72 :『78回転』、ジョルジュ・シュヴィツゲベル ” 78 tours”, Georges SCHWIZGEBEL, 1985, CH
 • 73 :『沈みゆくルシタニア号』、ウィンザー・マッケイ ” The Sinking of the Lusitania”, Winsor MCCAY, 1918, US
 • 74 :『月曜休館』、ウィル・ヴィントン ” Closed Mondays”, Will VINTON, 1974, US
 • 75 :『あやとり』、ポール・ドリエセン ” Cat's Cradle”, Paul DRIESSEN, 1974, CA
 • 76 :『3人の発明家たち』、ミシェル・オスロ ” Les Trois Inventeurs”, Michel OCELOT, 1980, FR
 • 77 :『ビッグ・スニット』、リチャード・コンディー ” The Big Snit”, Richard CONDIE, 1985, CA
 • 78 :『サンドマン』、ポール・ベリー、コリン・ベティ、イアン・マッキノン ” The Sandman”, Paul BERRY, Colin BATTY, Ian MACKINNON, 1991, GB
 • 79 :『うそつき狼』、テックス・エイヴリー ” The Blitz Wolf”, Tex AVERY, 1942, US
 • 80 :『琴と少年(山水精)』、特偉 ” Feeling from Mountain and Water”, Te WEI, Ma KEXUAN, Yan SANCHUN, 1988, CN
 • 81 :『お嬢さんとチェロ弾き』、ジャン=フランソワ・ラギオリ ” La Demoiselle et le Violoncelliste”, Jean-François LAGUIONIE, 1964, FR
 • 82 :『ザ・ハット』、ミシェル・コーノイヤー ” Le Chapeau”, Michèle COURNOYER, 1999, CA
 • 83 :『ライオンと歌』、ブジェチスラフ・ポヤル ” Lev a pisnicka”, Bretislav POJAR, 1959, CZ
 • 84 :『砂の城』、コ・ホールドマン ” The Sand Castle”, Co HOEDEMAN, 1977, CA
 • 85 :” Apel”, Ryszard CZEKALA, 1970, PL
 • 86 :『A』、ヤン・レニッツァ ” A”, Jan LENICA, 1964, FR, RF
 • 87 :『総統の顔』、ジャック・キニー ” Der Fuehrer's Face”, Jack KINNEY, 1943, US
 • 88 :” Strojenie instrumentow”, Jerzy KUCIA, 2000, PL
 • 89 :” Le Pas”, Piotr KAMLER, 1974, FR
 • 90 :『船乗りシンドバッドの冒険』、デイブ・フライシャー ” Popeye the Sailor Meets Sinbad the Sailor”, Dave FLEISCHER, 1936, US
 • 91 :” Great”, Bob GODFREY, 1975, GB
 • 92 :『地球の果てで』、コンスタンティン・ブロンジェット ” Au bout du monde”, Konstantin BRONZIT, 1998, FR
 • 93 :” Felix in exile”,ウィリアム・ケントリッジ  William KENTRIDGE, 1994, ZA
 • 94 :” The Band Concert”, ウィルフレッド・ジャクソン Wilfred JACKSON, 1935, US
 • 95 :” Le Concert de M. et Mme Kabal”, ヴァレリアン・ボロズウィック Walerian BOROWCZYK, 1962, FR
 • 96 :『ロープダンサー』、レイムント・クルメ ” Seiltänzer”, Raimund KRUMME, 1986, RF
 • 97 :『ホテルE』、プリート・パルン ” Hotel E”, Priit PÄRN, 1992, EE
 • 98 :” Film-film-film! ”, フョードル・ヒートルーク Fedor KHITRUK, 1968, RU
 • 99 :” Les Jeux des anges”, ヴァレリアン・ボロズウィック Walerian BOROWCZYK, 1964, FR
 • 100 :『フラックス』、クリストファー・ヒントン ” Flux”, Christopher HINTON, 2002, CA

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 作家別に見ると、最も票を得たのが、ノーマン・マクラレンの4作品で、次がテックス・エイヴリーの3作品。2作品が17人いて―
 アレクサンドル・アレクセイエフ、ヴァレリアン・ボロヴツィク、ウィンザー・マッケイ、ウォルト・ディズニー、キャロライン・リーフ、ジャン=フランソワ・ラギオリ、ジョージ・ダニング、ジョルジュ・シュヴィツゲベル、ジョン・ハブリー、チャック・ジョーンズ、デイブ・フライシャー、手塚治虫、ニック・パーク、フレデリック・バック、ヤン・レニッツァ、ユーリ・ノルシュテイン、レン・ライ。

 年代別に見てみると―
 1900年代:1本
 1910年代:3本
 1920年代:4本
 1930年代:8本
 1940年代:7本
 1950年代:9本
 1960年代:10本
 1970年代:19本
 1980年代:19本
 1990年代:13本
 2000年代:7本

 国別に見てみると―
 US(アメリカ):25本
 CA(カナダ):17本
 FR(フランス):14.5本
 GB(イギリス):10.5本
 CZ(チェコ)、PL(ポーランド)、SU(ソ連)、JP(日本):4本
 RF(西ドイツ):2.5本
 CH(スイス)、RU(ロシア):2本
 AU(オーストラリア)、BE(ベルギー)、CN(中国)、DE(ドイツ)、DK(デンマーク)、EE(エストニア)、IT(イタリア)、YU(ユーゴスラビア)、ZA(南アフリカ):1本
 AT(オーストリア)、LU(ルクセンブルグ)、NL(ニュージーランド):0.5本

 全体的に見ると、クラシック作品や実験映画がかなり入っていて、「一世紀のアニメーション」だからということで、専門家が意識的にそういうものを入れようとしたらしいことが感じられます。
 これがバランスのいいセレクションかと言うと、やはりちょっと専門家色が強すぎるきらいがあって、今観て面白いかということより、アニメ史上の価値を評価して投票された(と思われる)作品も多々あるようです。
 まあ、そうは言うものの、こうしてピックアップされて、リストになるまで、全く知らなかった作品もたくさんあって、けっこう興味をそそられます。

 アカデミー賞短編アニメーション賞のノミネート作品&受賞作品と重なる作品と重ならない作品があって、それも興味深いですね~。

 *当ブログ関連記事
 ・アヌシー国際アニメーションフェスティバル グランプリ リスト!

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