ヤン・シュヴァンクマイエル 本と作品

 映画『ルナシー』公開を記念して、ヤン・シュヴァンクマイエルについてまとめておくことにしました。

 ◆ヤン・シュヴァンクマイエル フィルモグラフィー

・シュヴァルツェヴァルト氏とエドガル氏の最後のトリック(1964)11min43sec DVD6
・J・Sバッハ G線上の幻想(1965)9min49sec DVD6
・石のゲーム(1965) 9min DVD3
・棺の家(1966) 10min19sec DVD7
・エトセトラ(1966) 7min15sec DVD7
・自然の歴史(組曲)(1967) 8min55sec DVD1
・庭園(1968) 16min50sec DVD6
・部屋(1968) 13min05sec DVD1
・ワイズマンとのピクニック(1969) 11min05sec DVD3
・家での静かな一週間(1969) 20min14sec DVD6 463位
・コストニツェ(1970) 10min29sec DVD7 463位
・ドン・ファン(1970) 32min45sec DVD7
・ジャバウォッキー(1971) 13min52sec DVD6 133位
・レオナルドの日記(1972) 11min44sec DVD7
・オトラントの城(1973-79) 17min57sec DVD6
・アッシャー家の崩壊(1980) 15min40sec DVD7
・対話の可能性(1982) 11min45sec DVD1 21位
・地下室の怪(1982) 15min20sec DVD1
・陥し穴と振り子(1983) 14min55sec DVD1
・アリス(1987) 84min30sec DVD5 95位
・男のゲーム(1988) 14min35sec DVD1 105位
・アナザー・カインド・オブ・ラブ(1988) 3min33sec DVD3
・セルフポートレート(1988) 2min DVD9
・肉片の恋(1989) 1min05sec DVD3
・闇・光・闇(1989) 7min30sec DVD1 803位
・フローラ(1989) 30sec DVD3
・スターリン主義の死(1990) 9min45sec DVD3
・フード(1992) 17min DVD3 449位
・ファウスト(1994) 1h36min DVD2 214位
・悦楽共犯者(1996)1h22min40sec DVD4 463位
・オテサーネク(2000) 2h7min DVD8
・ルナシー(2005) 2h3min

 *順位は、『世界と日本のアニメーションベスト150』(ふゅーじょんぷろだくと)による。

 ◆DVDについて

 1.『シュヴァンクマイエルの不思議な世界』 86分 発売=ダゲレオ出版
 「自然の歴史」「部屋」「地下室の怪」「陥し穴と振り子」「男のゲーム」「闇・光・闇」「対話の可能性」
 2.『ファウスト』 発売=日本コロムビア
 3.『ヤン・シュヴァンクマイエル短編集』 80分 発売=日本コロムビア
 「フード」「石のゲーム」「ワイズマンとのピクニック」「肉片の恋」「フローラ」「アナザー・カントリー・オブ・ラブ」「スターリン主義の死」「プラハからのものがたり」(監督:ジェイムズ・マーシュ) 日本コロムビア
 4.『悦楽共犯者』 発売=日本コロムビア
 5.『アリス』 発売=日本コロムビア
 6.『「ジャバウォッキー」その他の短編』 91分 発売=日本コロムビア
 「J・Sバッハ G線上の幻想」「シュヴァルツェヴァルト氏とエドガル氏の最後のトリック」「家での静かな一週間」「庭園」「オトラントの城」「ジャバウォッキー」 発売=日本コロムビア
 7.『「ドン・ファン」その他の短編』 89分 発売=日本コロムビア
 「棺の家』「コストニツェ」「エトセトラ」「アッシャー家の崩壊」「レオナルドの日記」「ドン・ファン」 発売=日本コロムビア
 8.『オテーサーネク』 発売=アップリンク

 番外 9.『イジー・バルタ 闇と光のラビリンス』(発売=ダゲレオ出版)に「セルフポートレート」が収録されています(イジー・バルタ篇、パヴェル・コウツキー篇とともに)。

 DVDは、.『シュヴァンクマイエルの不思議な世界』 のみ2006年11月現在入手不可(ビデオであれば入手可)。『イジー・バルタ 闇と光のラビリンス』も現在入手が難しくなってきているようです。

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 ◆ヤン・シュヴァンクマイエルをもっとよく知るための書籍

画像 「ヤン・シュワンクマイエル映画祭’90」パンフ 1990年10月2日発行(川崎市民ミュージアム)
 収録されている記事は―
 「断層」ヤン・シュワンクマイエル
 「シネマジカ シュワンクマイエルの意味のある滑稽」 池田龍雄(画家)
 「映像の刺 毒気をんだ黒いユーモア」(ママ) 松本俊夫
 「妄想治療 ヤン・シュワンクマイエルの恐怖と救済の世界」 草森紳一
 「チェコスロバキアの感性―ヤン・シュワンクマイエル」 大島清次(世田谷美術館館長)
 「悪念の構造」 粕三平

画像 「ヤン・シュワンクマイエル 妄想の限りなき増殖」劇場パンフ 1996年8月10日発行(ユーロスペース)
 エッセイ・評論・解説等の執筆陣は、高山宏、森卓也、河原晶子、山本容子、椹木野衣、山崎貴、マイケル・オプレイ。『ジュブナイル』(2000年)で監督デビューすることになる山崎貴氏(『ALWAYS 三丁目の夕日』の監督)にこの時点で既に注目している人がいて、その人にシュヴァンクマイエルについて書かせているというのも凄いですね。
 2枚のミニポスター付き!

画像 「夜想34 パペット・アニメーション」(ペヨトル工房) 1998年7月25日発行
 ブラザーズ・クエイやウォレスとグルミット、『ナイトメアー・ビフォア・クリスマス』、川本喜八郎など、世界のパペット・アニメーションを取り上げた1冊。
 シュヴァンクマイエルに関しては、口絵4ページのほか、1982年~1997年までのシュヴァンクマイエルへの複数のインタビューを再構成した「シュワンクマイエルとアニメーション」(訳・構成=赤塚若樹)(16ページ)と、粕三平氏による解説(見立ての自由―シュワンクマイエルの残酷と詭計)(16ページ)が掲載されています。

画像 「夜想35 チェコの魔術的芸術」(ペヨトル工房)1999年7月25日発行
 イジー・バルタ、イジー・トルンカ、ブジェチスラフ・ポヤルなどのアート・ナニメーションをはじめ、さまざまなジャンルのチェコ・アートを取り上げた1冊。
 シュヴァンクマイエルについては、赤塚若樹氏が解説(「ヤン・シュヴァンクマイエルの『触覚の芸術』」)(12ページ)。

画像 『シュヴァンクマイエルの世界』(国書刊行会) 1999年12月10日初版
 人形、博物誌・錬金術、触覚、妄想という観点からシュヴァンクマイエルの秘密に迫った1冊。『ファウスト』撮影日誌やインタビュー、シュヴァンクマイエル年譜、フィルモグラフィー、ヴィデオグラフィーなど資料性も抜群。映像化作品のほか、絵画や造形作品も写真入りで多数取り上げられています。

画像 「YASO2-:+ #0 シュヴァンクマイエル」 2001年4月20日発行
 劇場未公開の12作品を集めた2001年の「ヤン・シュヴァンクマイエル『タッチ&イマジネーション―触覚と想像力』」上映に合わせての出版されたもの。
 シュヴァンクマイエルに対する全方位的な質問と答え(人形劇、手、触覚芸術について、原作について、ルドルフⅡ世とアルチンボルド、検閲、カメラマン・編集者・アニメーター、プロデューサー、エフェンベルゲルとシュルレアリスム・グループ、エヴァさんのこと、政治・経済・観客、ユーモア、イメージ、ファンタジーと魔術、アイディア、反復と繰り返し、音楽・音響、キャスティング、演技指導、幼年期、死・恐怖・運命、夢、抑圧・自由・破壊・欲望・希望)、全作品についての詳細な解説(赤塚若樹)をはじめ、エヴァが語るヤン・シュヴァンクマイエルや、手塚眞氏へのインタビュー、高山宏氏による評論、沖真理子さんによる「シュヴァンクマイエル巡礼の旅」&BOOK&VIDEO GUIDEなど、内容も充実!

画像 『シュヴァンクマイエルの博物誌』(国書刊行会) 2001年4月25日初版
 フロッタージュ、ドローイング、コラージュ、オブジェなどを300点以上の写真とともに紹介。フランチシェク・ドリエ氏、布施英利氏による解説あり。年譜つき。

画像 「htwi」2001年10月号(Heal the World Institude)
 特集ヤン・シュヴァンクマイエルとチェコアニメーションの現在(26ページ)。
 『オテサーネク』公開を控えてのインタビューや全作品紹介、小宮義宏氏の解説。

画像 『ユーロ・アニメーション』(フィルムアート社) 2002年7月21日初版
 ヨーロッパの代表的なアニメーション作家12人の紹介と、絵画・物語・深層心理・音楽・政治といった側面からの考察、国別アニメーション事情&アニメーション作家の紹介。
 シュヴァンクマイエルに関しては、黒坂圭太氏が解説(6ページ)。

画像 「アートアニメーションの素晴らしき世界」(エスクァイア マガジン ジャパン) 2002年6月20日発行
 ラウル・セルヴェや上海アニメーション、ユーリー・ノルシュテイン、ルネ・ラルー、川本喜八郎、ブラザーズ・クエイなどの各国のアニメーション作家の紹介とアート・アニメーションの歩みに力を入れた1冊。
 シュヴァンクマイエルに関しては、海外でのインタビューの抄訳と『フード』『部屋』『庭園』を解説(全6ページ)。

画像 『世界と日本のアニメーションベスト150』(ふゅーじょんぷろだくと) 2003年6月12日発行
 内外のアニメーション作家や評論家など138人に対して行なったアンケート(自分がベストだと思うアンケートを20作品挙げてもらう)を集計して、各作品への解説と寄せられたコメントを掲載したもの。

画像 『造形と映像の魔術師 シュヴァンクマイエル展 GAUDIA』
 2005年9月10日~11月6日に神奈川県立近代美術館 葉山で行なわれた「シュヴァンクマイエル展」のカタログ。
 展覧会は、博物誌、形成、触覚主義、夢/物語/エロチシズム、ドローイング/アニメーション、人形/映画という5つのコーナーで構成されていて、ヤンとエヴァの作品が展示されていました(カタログにも掲載)。『シュヴァンクマイエルの博物誌』にも載っていない作品も多数あり。
 シュヴァンクマイエルによる「蒐集物の陳列」「触覚についての総括」、エヴァ・シュヴァンクマイエロヴァーによる「ゲーム エロチズム ゲーム エロチズム ゲーム」「詩四篇」という記事のほか、籾山昌夫氏、スタニスラフ・ウルヴェル氏による評論も掲載されています。

画像 「オールアバウト・シュヴァンクマイエル」(エスクァイア マガジン ジャパン) 2006年11月発行
 映画『ルナシー』のシナリオ採録、キャスト&スタッフへのインタビュー、全作品解説など、映画『ルナシー』と回顧上映に向けた、パンフレット代わりの1冊。

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 ◆その他の関連書籍

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 『オテサーネク 妄想の子供』(工作舎) 2001年11月刊
 著=ヤン・シュヴァンクマイエル 訳=寺尾次郎、小野田若菜、ペトル・ホリー、木村有子、吉森由美
 映画『オテサーネク』のフォトストーリー・ブック

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 『オテサーネク』(水声社) 2001年12月刊
著=エヴァ・シュヴァンクマイエロヴァー、ヤン・シュヴァンクマイエル 訳=矢川澄子
 絵本版『オテサーネク』

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 『不思議の国のアリス』(エスクァイア マガジン ジャパン) 2006年11月刊
 著=ルイス・キャロル 絵=ヤン・シュヴァンクマイエル 訳=久美里美

画像 ・“Baradla Cave ”(Twisted Spoon Pr ) 著=エヴァ・シュヴァンクマイエロヴァー、絵=ヤン・シュヴァンクマイエル 2001年1月刊
 紹介:Baradla is a living organism, both place (Prague) and person (a woman). With shifting language and voices--pseudoscientific jargon, common vernacular, metaphoric stream-- the author satirically explores maternity and femininity, the mother-state and consumer society. Her sense of the absurd is without limit, taking in all urban existence: durg addiction, murder, sex crimes, corruption and dysfunctional family relationships as scenes of episodic sexual violence alternate with humorous reflections on various ingrained customs and habits.(紹介文だけでもとても難解で、どんな内容かはよくわかりません。セックスやバイオレンスの描写はあっても、決して娯楽作品ではなく、象徴的で隠喩に満ちた小説のようです)。

 ・“Svankmajer's Faust”(Flicks Books ) 著=ヤン・シュヴァンクマイエル 1996年3月刊
 映画『ファウスト』の脚本(の英語版)。

画像 ・“Dark Alchemy: The Films of Jan Svankmajer ”(Praeger Pub ) 編=Peter Hames 1995年8月刊
 シュヴァンクマイエルについて書かれた文章を集めた研究書(ペイパーバック版)で、その一部(シュヴァンクマイエルへのインタビュー)は『シュヴァンクマイエルの世界』にも採録されています。

 ※その後のリリース作品はこちら

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 ◆当ブログの関連記事

 ・もっとシュヴァンクマイエル テーマ&モチーフ篇

 ・もっとシュヴァンクマイエル スタッフ&カンパニー篇

 ・ヤン・シュヴァンクマイエル 日本公開史

 ・造形と映像の魔術師 シュヴァンクマイエル展

 ・チェコ映画祭2006、または、エヴァ・シュヴァンクマイエロヴァー 

 ・ヤン・シュヴァンクマイエル 本とDVD 2007年 夏

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