受賞結果の発表 第31回トロント国際映画祭

 第31回トロント国際映画祭が16日に閉幕し、各受賞作品が発表になりました。

 最高賞であるPEOPLE'S CHOICE AWARD(観客賞)は、アレハンドロ・ゴメス・モンテヴェルデのアメリカ映画“Bella”(2006)に与えられました。
 物語は、メキシコ人レストランで働くニーナと、妊娠してしまった彼女の心の支えとなるその店のシェフ・ホセの心の触れ合いを描く作品のようです。
 アレハンドロ・ゴメス・モンテヴェルデは、1977年生まれのメキシコ出身の監督で、2002年にニューヨーク国際インディペンデント映画&ビデオ・フェスティバルにおいて、 “Waiting for Trains”で最優秀監督デビュー賞(短編部門)を受賞した新鋭です。製作総指揮は、『ワンス・アンド・フォーエバー』『パパラッチ』『パッション』など、これまでメル・ギブソンと組んで数々の作品を制作してきたプロデューサー・スティーヴン・マケヴィティ。
 この作品は、CONTEMPORARY WORLD CINEMA部門で上映されました。

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 *PEOPLE'S CHOICE AWARD選出の仕組みは、例えば、本映画祭でボランティアを体験されたkakatofumuさんのブログ「Couch Potatoes!」に書かれています。

 VISIONS部門から選出されるSWAROVSKI CULTURAL INNOVATION AWARDには、Özer Kiziltan監督の“Takva - A Man's Fear of God”(2006/トルコ・独)が選ばれました。
 “Takva - A Man's Fear of God”は、イスタンブールに住む45歳の独身男性を主人公とする物語で、世俗的な成功には全く興味がなく、ただ信仰にのみ帰依してきたはずの彼が、彼の信仰心を揺さぶられるおうなジレンマに追い込まれるというもの。

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 900以上の各国のメディアで構成される“Festival Press Corp”が選出するDIESEL DISCOVERY AWARDには、Joachim Trier監督の“Reprise”(2006/ノルウェー)が選ばれました。作家志望の2人の青年の物語で、DISCOVERY部門で上映されました。

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 国際批評家連盟賞は、VISIONS部門からGabriel Range監督の“D.O.A.P.”(Death of a President)(2006/英)。ジョージ・W・ブッシュ大統領がシカゴで暗殺され、数年後、その事件を検証するドキュメンタリーが製作された、というフェイク・ドキュメンタリー。調べてみると、映画祭での上映前からかなり話題になっていた衝撃的な作品のようです。
 監督の、Gabriel Rangeは、テレビ出身の監督で、これまで“The Man Who Broke Britain”(2004/TV)、“Supersleuths: The Menendez Murders”(2003/TV)、“The Day Britain Stopped”(2003/TV)など、タイトルからでもセンセーショナルだとわかるような作品を発表してきた人物のようです。

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 カナダの新人監督に与えられるCITYTV AWARD FOR BEST CANADIAN FIRST FEATURE FILMNoël Mitrani 監督の“Sur la trace d'Igor Rizzi”(2006/カナダ)。CANADA FIRST!より選出。
 引退したフランス人サッカー選手が主人公で、故郷に戻ってきた彼は、かつて愛した女性の愛を取り戻そうとするが、そのために金を稼ごうとして、人殺しを引き受けてしまう。

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 最優秀カナダ映画に与えられるTORONTO-CITY AWARD FOR BEST CANADIAN FEATURE FILMは、Jennifer Baichwal 監督の“MANUFACTURED LANDSCAPES”(2006/カナダ)。SPECIAL PRESENTATIONS部門から選出されたドキュメンタリー。
 写真家のEdward Burtynskyに同行して、工業や製造業によって移り変わっていく世界を写し取っていく。

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 SHORT CUTS CANADA AWARDは、Maxime Girouxの“LES JOURS(THE DAYS)”(2006/カナダ)。SHORT CUTS CANADAから選出。

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 PEOPLE'S CHOICE AWARD の“Bella”も観てみたいけれど、監督もキャストも無名なので日本には入ってこないような気がしますね。
 話題性から言うと国際批評家連盟賞を獲った“D.O.A.P.”。これは、凄く話題になっているので、もう日本のどこかが買い付けている可能性があります。ギャガ、アスミック・エース、ヘラルド、東芝、クロックワークスあたりのどれかでしょうか。

 今回、これまでになくトロント国際映画祭を意識していたからなのかもしれませんが、日本のエンタメ・ニュースでもかなりトロント国際映画祭のこと(主にゲスト・スターからみのこと)が取り上げられていることに気がつきました。トロント国際映画祭への注目は今後もっともっと高まっていく予感がします。

 実際に映画祭に参加された方(カナダ在住の日本の方)も少なからずブログに記事をアップされていて、ゲスト・スターに会って話をされたことなど、楽しそうに綴られています。トロント国際映画祭って、ゲスト・スターとこんなに身近に接することのできる映画祭だったんですね~。羨ましい。

 *例えば、こちらにもコメントをくださったMicoさんのブログ「Movie Diaries in Canada」とか。
 「我想一個人映画美的女人blog 」のMigさんは、日本からわざわざこの映画祭のためにトロントへ行かれたそうです。

 日本からの業界関係者も予想通り(予想以上に?)大挙して映画祭に参加したようですが、その一部はcinemacafe.net(http://www.cinemacafe.net/)の映画業界人ブログで読むことができます。映画のプロがどんな作品を選んで観るのかがわかったりして興味深いですよ!

 *以前書いた記事でもご紹介した三藤あゆみさんのサイトでも受賞結果をはじめ、いろんなレポートがなされています。

 *当ブログの関連記事[トロント国際映画祭2006 調べてみたら、こんなに凄かった!

 *応援よろしくお願いします。
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この記事へのコメント

mig
2006年09月22日 07:36
こんにちは!
ご紹介ありがとうございました☆
昨日無事帰国しました。当日券で並びましたがだめだったものもあったりで、結局映画祭では2本新作を観てきました。沢山日本でも観られると
いいですよね!
umikarahajimaru
2006年09月22日 20:20
migさま
おかえりなさいませ!
ご覧になった映画のレビュー記事も楽しみにしています。それにしても10日間のトロント旅行とは羨ましい!

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