本屋さんが売りたい本は、映画化されやすい?

画像 映画『明日の記憶』について調べていて、この原作って2005年の本屋大賞(http://www.hontai.jp/index.html)の2位だったんだと今更ながら気がつきました。1位の作品ばかり注目を浴びがちですが、この作品も元々かなり評価が高かったんですね~。

 本屋大賞の1位の作品がすべて映画化されることには気がついていましたが、調べてみると、ここにランクインする作品は映画化(ドラマ化)の原作の宝庫なんですね。「このミステリーがすごい!」ランクイン作品よりもよっぽど映画化の可能性が高いと言っていいかもしれません。

 ということで、以下にこれまでのランクイン作品を書き出してみました。現在のところ、映画化の確率は約30%です。この中にこれから映画化される作品もあるかもしれませんね(現在映画化権争奪戦の真っ最中かも?『容疑者Xの献身』とか『犯人に告ぐ』とか?)。渡辺謙さんが『明日の記憶』を映画化できないかと版元を通して原作者に話を持ちかけた時、既に東映ともう1社から映画化案が出ていたそうですし。

 2006年
 1位 『東京タワー オカンとボクと、時々、オトン』 リリー・フランキー/扶桑社 279点
 *2006年7月テレビ・ドラマ化(フジテレビ/関西テレビ) 監督:西谷弘 主演:大泉洋、田中裕子
 関連サイト:http://www.fujitv.co.jp/fujitv/news/pub_2006/06-103.html
 *2007年映画化(松竹) 監督:松岡錠司、プロデューサー:孫家邦(リトルモア代表取締役)、脚本:松尾スズキ、主演:オダギリジョー、樹木希林
 2位 『サウスバウンド』 奥田英朗/角川書店 196.5点
 3位 『死神の精度』 伊坂幸太郎/文藝春秋 190点
 4位 『容疑者Xの献身』 東野圭吾/文藝春秋 184.5点
 5位 『その日のまえに』 重松清/文藝春秋 179.5点
 6位 『ナラタージュ』 島本理生/角川書店 162点
 7位 『告白』 町田康/中央公論新社 152.5点
 8位 『ベルカ、吠えないのか?』 古川日出男/文藝春秋 152点
 9位 『県庁の星』 桂望実/小学館 141点
 *2006年映画化(東宝) 監督:西谷弘、主演:織田裕二、柴崎コウ
 10位 『さくら』 西加奈子/小学館 135点
 11位 『魔王』 伊坂幸太郎/講談社 103点

 2005年
 1位 『夜のピクニック』 恩田陸/新潮社 374点
 *2006年映画化(ムービーアイ、松竹) 監督:長澤雅彦、主演:多部未華子、石田卓也
 公式サイト:http://www.yorupic.com/
 2位 『明日の記憶』 荻原浩 /光文社 302点
 *2006年映画化(東映) 監督:堤幸彦 主演:渡辺謙、樋口可南子
 公式サイト:http://www.ashitanokioku.jp/
 3位 『家守綺譚』 梨木香歩 /新潮社 274点
 4位 『袋小路の男』 絲山秋子 /講談社 185点
 5位 『チルドレン』 伊坂幸太郎 /講談社 155点
 *2006年5月テレビ・ドラマ化(WOWOW) 監督:源孝志 主演:坂口憲二、大森南朋
 公式サイト:http://www.wowow.co.jp/dramaw/children/
 6位 『対岸の彼女』 角田光代 /文藝春秋 153点
 *2006年1月テレビ・ドラマ化(WOWOW) 監督:平山秀幸 主演:多部未華子、夏川結衣
 公式サイト:http://www.wowow.co.jp/dramaw/taigan/index.html
 7位 『犯人に告ぐ』 雫井脩介 /双葉社 138点
 8位 『黄金旅風』 飯嶋和一 /小学館 102点
 9位 『私が語りはじめた彼は』 三浦しをん /新潮社 92点
 10位 『そのときは彼によろしく』 市川拓司 /小学館 74点

 2004年
 1位 『博士の愛した数式』 小川洋子/新潮社 202点
 *2005年映画化/2006年公開(アスミック・エース) 監督:小泉堯史 主演:寺尾聡、深津絵里
 公式サイト:http://www.hakase-movie.com/
 2位 『クライマーズ・ハイ』 横山秀夫/文藝春秋 148点
 3位 『アヒルと鴨のコインロッカー』 伊坂幸太郎/東京創元社 111点
 *2007年映画化(アミューズソフトエンタテインメント) 監督:中村義洋 主演:瑛太、大塚寧々
 関連サイト:http://www.tsogen.co.jp/wadai/ahiru_eigaka.html
 4位 『永遠の出口』 森絵都/集英社 109点
 5位 『重力ピエロ』 伊坂幸太郎/新潮社 99点
 6位 『4TEEN』 石田衣良/新潮社 76点
 *2004年テレビ・ドラマ化(WOWOW) 監督:廣木隆一 主演:角田紳太朗、若葉竜也
 公式サイト:http://www.wowow.co.jp/stock/4teen/index2.html
 7位 『デッドエンドの思い出』 よしもとばなな/文藝春秋 54点
 8位 『終戦のローレライ』 福井晴敏/講談社 51点
 *2005年映画化(東宝)『ローレライ』 監督:樋口真司 主演:役所広司、妻夫木聡
 9位 『陰摩羅鬼の瑕』 京極夏彦/講談社ノベルス 38点
 10位 『ららら科學の子』 矢作俊彦/文藝春秋 38点

 ・多少気になったのは、この本屋大賞はあまり注目されることが少ない本を書店員さんがオススメするという趣旨があったと思うんですが、結果を見てみると、大手出版社の作品ばかりですね。最大公約数的な作品が選ばれるとか、大手出版社に良質の作品が集まるということはあるのでしょうが、少々寂しい気もしました。
 ちなみに、全30冊の版元は11社で、出版社ごとの得票数は――
 1位 文藝春秋 7冊
 2位 新潮社 6冊
 3位 講談社 5冊
 4位 小学館 4冊
 5位 角川書店 2冊
 6位 光文社 1冊
 6位 集英社 1冊
 6位 中央公論新社 1冊
 6位 東京創元社 1冊
 6位 扶桑社 1冊
 6位 双葉社 1冊

 ・渡辺謙さんが『明日の記憶』の原作をアメリカの書店でたまたま手に取って読んだことが映画化のきっかけというのは有名な話ですが、他には何を読んだのかというのも気になるところです。ひょっとするとここにランクインしているような小説かもしれませんね。

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