『ナイト・ウォッチ』、または、『大統領のカウントダウン』

 前の記事のタイトルを「ロシアン・ニューウェイブ到来!」として、「ロシアン・ニューウェイブ到来!?」としなかったのは、確かにロシアン・ニューウェイブが来ているらしいと感じられるからですね。
 前の記事では、ロシアン・ニューウェイブ前史について書いたので、ここでは、『ナイト・ウォッチ』と『大統領のカウントダウン』から、少しロシアン・ニューウェイブにアプローチしてみたいと思います。

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 映画『ナイト・ウォッチ』 公式サイト:http://www.foxjapan.com/movies/nightwatch/

 【物語】:この世界には、いつの時代にも、特殊な能力を持つ“異種”と呼ばれる存在がいて、彼らは外見的には普通の人間と変わらず、普段は普通の人間たちに紛れて生活している。“異種”というのは、超能力者や魔女、魔術師、ヴァンパイアなどとして、歴史上に姿を現す者たちのことで、彼ら自身も、自覚する(させられる)前は自分が“異種”であることに気づかない。“異種”には“光”の勢力と“闇”の勢力があり、自分が“異種”であることに気がついた者は、どちらの陣営につくかを自分で決めなければならない。
 両陣営は、有史以来闘いを繰り返していたが、力関係が拮抗していて、このままでは共倒れになると気づき、休戦協定を結ぶ。“光”の勢力は“闇”の勢力の行動を監視(ナイト・ウォッチ)し、“闇”の勢力は“光”の勢力を監視(デイ・ウォッチ)することで、力の均衡が保たれることになった。本作の主人公アントンも1992年に“異種”であることに気づいた青年で、“光”の陣営の一員として、ナイト・ウォッチとして活動することになる。
 それから12年後、強力なパワーを持つ“異種”の誕生が予見され、それがどちらの陣営につくかで、両陣営のバランスが大きく変わろうとしていた……。

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 【若干の解説】:善悪二元論、世界最終戦争(ハルマゲドン)、救世主や反救世主の登場など、黙示録的世界観を背景にした作品で、そうした世界観を描いた作品として『スター・ウォーズ』や『ロード・オブ・ザ・リング』『マトリックス』の系譜に連なります。
 ロシア映画にこれまでSFジャンルに属する作品がなかったわけではないけれど、こうした題材を扱った作品はなく(ペレストロイカ以前にはこうした映画の企画にGOサインが出るとも考えられない)、この映画で使われたようなVFXを駆使した作品もこれまでのロシア映画にはありませんでした。
 原作は、セルゲイ・ルキヤネンコのベストセラーで、『スター・ウォーズ』や『ロード・オブ・ザ・リング』『マトリックス』同様、『DAY WATCH』『DUSK WATCH』で三部作を構成しているようです。映画『DAY WATCH』は2006年1月1日にロシアで公開され、『DUSK WATCH』も2007年公開予定。
 この作品が上映された「東京国際ファンタスティック映画祭2005」のチラシには「タランティーノが大絶賛」とあり、この作品の劇場パンフには「ダニー・ボイルが大絶賛」、監督のことを「ニキータ・ミハルコフは『我が国のタランティーノ!』と呼んだ」とあります。
 2004年ロシア国内ナンバーワン・ヒット作品。

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 【コメントを少しだけ】:話題のVFX自体は、「主人公アントンの覚醒」までに、ほとんど手の内のすべてを見せている感じで、技術的にはそれ以上に凄いものが見られるわけではありません(映画『トゥームレイダー』にアクション・シーンは数々あれど、ほぼ冒頭のバンジー・バレエがすべてで、それを越えるものはない、というのと同じ)。
 SF映画、VFX映画としては、ハリウッド映画でいえば、客観的に見て、『アンダーワールド』くらいのクラスの作品(ダーク・ファンタジー)で、SF映画史上でもおそらく『アンダーワールド』くらいには名を残す作品だと思われます。その一方で、ロシア映画史上では記念碑的な作品(韓国映画における『シュリ』のような作品?)で、ロシア映画としては圧倒的に斬新だし、新鮮でもあって、そういう意味ではまず一見の価値あり!(『アンダーワールド』クラスの作品を想像していけば期待を裏切られることはないでしょう)。
 個人的には、平松伸二のコミック『ブラック・エンジェルズ』を思い出したりもしました。

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 映画『大統領のカウントダウン』 公式サイト:http://www.count-down.jp/index.html

 【物語】:アレクセイ・スモーリン少佐はチェチェンで捕虜になり、「チェチェンでロシア軍がテロ行為を行なった」とビデオに偽証させられていた。ちょうど反テロを議題に盛り込んだローマ・サミットが開催する直前で、このビデオが公開されてしまうと、各国がロシアを糾弾し、サミットが紛糾してしまう恐れがあった。そうなる前に、スモーリンは、チェチェンを脱出したかったのだが、ちょうどチェチェンを取材に来ていたテレビ局WNTのキャサリン・ストーンがスモーリンを見つけ、彼女の協力を得て、彼はチェチェン脱出に成功する。
 一方、チェチェン独立軍と手を組んだイスラム過激派アンサール・アラーの中東キャンプでは、テロ計画が進められていて、チェチェン人であるウマルとアラブ人であるハッサンが実行部隊としてモスクワに派遣されることになる。
 テロリストたちが襲ったのはサーカス鑑賞中の観客(偶然なのか、その中にはスモーリンの娘ダーニャもいた)で、サーカスを制圧したテロリストたちは、ロシアから追放されているポクロフスキーを交渉人として呼ぶよう要求する。
 テロリストたちのもう1つの要求は、旅客機の手配することで、機内にテレビ局を1社だけ同乗させ、実況放送をさせようとする。それに志願したのはキャサリンのクルー。
 サーカスの占拠は、実はアンサール・アラーがチェチェン人の独立への願いを利用したカムフラージュ的な作戦で、本来目的は、“核”を積んだ旅客機をサミット開催中のローマに突っ込ませること。“核”を積んだ旅客機は高度3000m以下になると爆発するようセットされ、一路ローマへ向かっていた。NATOは、被爆を恐れて旅客機を攻撃できない。何ら有効な手も考えられないまま、旅客機はどんどんローマに近づきつつあった……。

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 【若干の解説】:『ダイ・ハード』や『スピード』、『エアフォース・ワン』等を彷彿とさせるアクション映画。スモーリン少佐を演じたアレクセイ・マカロフは、本作が上映されたヨーロッパでは「ロシアのブルース・ウィリス」と呼ばれたとか。
 サーカスの占拠は2002年10月のモスクワ劇場占拠事件(とベスラン学校占拠事件)が元になっていて、主人公スモーリン少佐も実際にチェチェンで捕虜になったGRU(参謀本部情報局)の将校アレクセイ・ガルキンがモデルになっているという。ポクロフスキーのモデルはボリス・ベレゾフスキーのようです(ベレゾフスキーについてはこちら→http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9C%E3%83%AA%E3%82%B9%E3%83%BB%E3%83%99%E3%83%AC%E3%82%BE%E3%83%95%E3%82%B9%E3%82%AD%E3%83%BC)
 本作は、プーチン大統領の全面的支援を受け、ロシア映画史上最高の製作費を投じ、ロシア軍の全面協力によって撮影されたそうです。

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 【コメントを少しだけ】:ロシア映画として、国際謀略ものというのも珍しいし、1人のヒーローが登場して、超人的な活躍をするという設定それ自体、これまでのロシア映画には見られなかったものです(これまでのロシア映画には、偉人や英雄を主人公とするものはあっても、「等身大の人間」を描いたものがほとんどでした)。
 今のモスクワの街の風景やベラルーシの景色など、「ロシアの今の風景が普通に見られるの」も貴重です。
 車がクラッシュするシーンなどもあって、それも見せ場らしいのですが、マイケル・ベイの映画などに比べると、クラッシュする台数も少ないし、見せ方も特に新味があるわけではありません。まあ、クラッシュ・シーンがあること自体ロシア映画では非常に珍しいし、画期的なことかもしれません。
 ラストで、旅客機が空港に突っ込んでいくシーンは、おそらくCGではなく、ホンモノ志向のロシア映画の伝統を受け継いだ、実写映像だと思われます。
 アクション映画としてはハリウッドの一級のアクション映画にはまだまだ見劣りがしますが、こうした映画がロシア映画に登場したということ自体が事件なので、この作品もやはりロシア映画史上の記念碑的作品の1つと言えそうです。
 物語としては、チェチェン人がテロに加わりますが、図式的にチェチェン人=悪、もしくはチェチェン人=テロリストとしていないところは、こうした荒唐無稽な作品(実話に基づきながらも)であっても、物語の単純化を避けていて、好感が持てます。
 ウマルの過去、ポクロフスキーの過去など、描かれてしかるべきなのに描かれていない部分があるのは、編集段階でカットされたのか、それとも、元々あった長い物語を手短かにまとめたために説明不足になってしまったか、のどちらかでしょうか(原作がある?)。
 ハリウッド映画だったら、物語のどこかに恋愛をからめると思うのですが、監督(脚本も兼任)がそういうことに奥手の人なのか、この映画にはそれが欠けています(監督の名前の中に“ラヴ”が入っているわりには……)。
 ちなみに、プーチン大統領は名前のみの登場であり、「カウントダウン」もしません(旅客機が3000mラインまで降下しようとするだけです)。

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 ◆どこがニューウェイブなのか?

 前の記事でも書いたように、これまでも「新しいロシア映画」と称された映画や「ロシア映画新世代」と呼ばれた映画監督はいたわけですが、それらの映画や監督と今回のニューウェイブはどこが違うのか、考えてみました。

 ①テーマやモチーフ ダーク・ファンタジーやハリウッド映画を思わせるアクション映画など、これまでのロシア映画では全く取り上げられてこなかった題材が映画のテーマやモチーフとなっている。

 ②主人公 ペレストロイカ以降、ゴロツキやアル中、ジャンキー、売春婦、殺し屋、ギャングなどを主人公とする映画がドッと登場した時期がありましたが、今はそれとも違っていて、非日常的な「ヒーロー」が主人公となっっています。そんな主人公が今は求められているのでしょうか。

 ③技術や映像的側面 これまでにない題材にはこれまでにはない映像や技術が不可欠なわけで、これまでロシア映画に使われたことがないような、VFXや大型アクションが見られるようになりました。

 ④監督 これまではソ連時代は映画が国営だったこともあり、映画監督は国立の映画大学の出身者がほとんどで異業種からの進出はまず考えられませんでした。それがここ数年でガラッと変わったようです。『ナイト・ウォッチ』のティムール・ベクマンベトフ監督は、CMやミュージック・ビデオの監督出身で、『大統領のカウントダウン』のエヴゲニー・ラヴレンティエフ監督はMTVロシアのCM部門出身です。
 
 ⑤製作会社 製作会社もこれまでのモスフィルムやレンフィルムではなく、新しい組織が映画製作に乗り出しているようです。『ナイト・ウォッチ』の場合はチャンネル・ワン・ロシア(http://www.1tv.ru/)で、『大統領のカウントダウン』の場合はトップ・ライン・プロダクション(http://www.tlp.ru/index_e.shtml)

 ロシア映画にニューウェイブが登場したのと、t.A.T.u.がファッション性やポップ性で国際的にウケたりするのは、どこかで通じているような気がします。少なくとも現代ロシアの若者はこういうポップで刺激的なものが好きで、それが欧米(や日本)に逆輸入されているという感じでしょうか。

 ◆ニューウェイブ誕生の背景は?

 国営産業としてコンスタントに作品を作り出していた映画産業は、ソ連の崩壊によって、一気に冷え込んで、製作本数も激減した一方で、ハリウッド映画がドッと入ってくるようになったそうです。
 ところが、中東情勢の悪化によって、ロシアの石油産業が好況となると、ロシア全体の経済が回復し、多数のシネコンも建設され、映画にも盛んに投資がなされるようになりました。新しい映画の観客は、もはや古いロシア映画を知らない世代で、ハリウッド映画を見慣れた観客です。だからハリウッド映画と比べても遜色のないようなレベルの作品が国産映画にも求められて、その結果、新たに登場してきた『ナイト・ウォッチ』や『大統領のカウントダウン』が熱狂的に受け入れられることになった――ということのようです。
 この辺のことは、『ナイト・ウォッチ』の劇場パンフにも『大統領のカウントダウン』の劇場パンフにもほぼ同じことが書かれています。

 関連記事をネットで探してみました。

 ・ロシア東欧経済研究所次長・岡田邦夫さんのコラム「ロシア メディア事情 【3】映画産業の復権」(http://www.seikyo.org/rusianmedia200503.html)

 ・グローバルインフォメーションのサイトには「ロシアにおける映画産業」という英国調査会社によるレポートがありますが、目次のみで、閲覧は有料となっています(http://www.infoshop-japan.com/study/dodo36302-cinema-russia.html)

 ・サイト「ロシア通信社ノーボスチ」の記事 「ロシア、エネルギー界のリーダーへの道を築く」(http://www.rian-japan.com/opinions/details.php?p=237&more=1)

 ◆そのほかのニューウェイブ作品

 ティムール・ベクマンベトフ(Timur Bekmambetov)監督作品
 ・“The Peshavar Waitz”(1994)
 ・『ザ・グラディエーターⅡ ローマ帝国への逆襲』(The Arena)(2001)<米・ロ共同製作>:ロジャー・コーマン製作総指揮。
 ・“Escape from Afghanistan”(2002)<米・加共同製作>
 ・“Day Watch”(2006) 英語題としては“Night Watch2”や“Night Patrol2”と表記されることも。

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 ・“Dusk Watch”(2007)

 エヴゲニー・ラヴエンティエフ(Yevgeni Lavrentyev)監督作品
 ・“Swindle”(2001)
 ・“Dream on”(2002)
 ・“Mechtat ne vredno”(2005)

 ・『第9連隊』(監督=ヒョードル・ボンダルチュクFyodor Bondarchuk):旧ソ連のアフガニスタン侵攻を題材にした作品。

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 ・『トルコのギャンビット(捨て駒)』(監督=ファリド・ダヴレトシン Dzhanik Faiziyev)露土戦争を舞台にした作品。

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 ◆ニューウェイブの監督について

 ・ティムール・ベクマンベトフ 1961年、カザフスタン生まれ

 ・エヴゲニー・ラヴエンティエフ 1972年、モスクワ生まれ
 『大統領のカウントダウン』のプロモーションのために来日も果たしたようで、インタビュー記事が「シネマで広がる女性の快適ライフ Pause」(http://www.cine-pause.com/interview/countdown.htm)や「eo映画・ドラマby関西どっとコム」(http://cinema.kansai.com/interview/060406_interview2.html)等にあります。

 ・ヒョードル・ボンダルチュク 1964年、モスクワ生まれ。
 父は『人間の運命』『戦争と平和』で知られる監督セルゲイ・ボンダルチュクで、ヒョーードル自身、父の作品で俳優としてキャリアをスタートさせていて、俳優として約20年のキャリアを持つ。VGIK (Russian State Institute of Cinematography)で学ぶ。『第9連隊』は初監督作品。

 ・ファリド・ダヴレトシン Dzhanik Faiziyev 1961年生まれ。
VGIK (Russian State Institute of Cinematography)で学ぶ。テレビ・ドラマを手がけることも多く、映画も数本手がけている。日本では『ブハラ大公の最後の旅』『カイープ最後の旅』が紹介されている。

 1972年生まれのエヴゲニー・ラヴエンティエフを除けば、みんな40代であり、中堅と言っていい年齢であって、今更「ニューウェイブ」とか「新世代」でもないだろうと思うのですが、ヴィターリー・カネフスキー(1935年生まれ)、セルゲイ・ボドロフ(1948年生まれ)、アレクサンドル・ソクーロフ(1951年生まれ)と比べると、確かに一世代若いですね。韓国の386世代(サンパルユクセデ。60年代生まれで、80年代に学生時代を送り、90 年代初期において30代になった)の監督たちと同世代になります。『シュリ』(1999)から始まった韓国映画の新しい動きから5年遅れて、ロシア映画界でも新しいムーブメントが起こったという感じでしょうか。
 ちなみに『父、帰る』の監督アンドレイ・ズビャギンツェフは1964年生まれで、『ククーシュカ ラップランドの妖精』のアレクサンドル・ロゴシュキンは1949年生まれです。

 ◆映画祭での動き

 映画に新しい動きがあれば、それにヴィヴィッドに反応するのが、各国際映画祭です。もっともブロックバスター的な作品は特別招待作品として上映はされても、映画賞を受賞したりすることは少ないのですが。

 【2003年】
 ・ベルリン国際映画祭 ウクライナ映画“Ischov tramwai N°9”(監督=Stepan Koval )、銀熊賞短編部門受賞。
 ・ベネチア国際映画祭 『父、帰る』(監督=アンドレイ・ズビャギンツェフ)、金獅子賞、ルイジ・デ・ライレンティス賞受賞。
 ・東京国際映画祭 『スーツ』(監督=バフティヤル・フドイナザーロフ)<ロ・独・伊・仏・ウクライナ合作>、審査員特別賞、優秀芸術貢献賞受賞。

 【2004年】
 ・ロッテルダム国際映画祭 『最後の列車』(監督=アレクセイ・ゲルマン・ジュニア)、国際アムネスティ賞受賞。
 ・東京国際映画祭 カザフスタン映画『スキゾ』(監督=グーカ・オマロヴァ)の出演したオルジャス・ヌスバエフが主演男優賞受賞。

 【2005年】
 ・ベルリン国際映画祭・キンダーフィルムフェスト 『イタリア人』(監督=アンドレイ・カラヴチェク)、国際審査員大賞、長編映画特別賞、受賞。
 ・カンヌ国際映画祭 ウクライナ映画“Podorozhni”(監督=Igor Strembitsky)、短編パルムドール受賞。
 ・ベネチア国際映画祭 “Pervye na lune”(監督=Aleksey Fedorchenko)、ドキュメンタリー賞受賞

 ◆ロシア国内興行トップ10
 ニューウェイブの到来で、興行トップ10に「ハリウッド映画を押しのけてロシア映画が何作品は入った」とかいうことも話題になっているようで、ネット上のどこかにそうしたデータがないか調べてしました。結果は……ロシア語のサイトだとそれっぽいものが見つかるのですが、さすがにロシア語なのでさっぱりわかりませんでした。残念!

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 ◆今後のロシア映画は……

 ロシア映画のニューウェイブが期待できるのは、映画作家の映画が国際的に注目を集め、一部の映画ファンの間で(だけ)ウケたりしているのではなく、一般的に広く認知されてビッグ・ヒットになっているからで、この流れはもはや押しとどめようもありません。今後は「ロシア映画にしては面白いと言われる、のではない映画」「ハリウッド映画に比べてどうのこうの言われる、のではない映画」を、いかに生み出すかに係っていると思われます。
 参考になるのは、やはり韓国映画でしょうか。『シュリ』の時は「ハリウッドのアクション映画と比べて……」とか言われましたが、いまや韓国のアクション映画の新作にそんなことを言う人はいません。『シュリ』は南北朝鮮をテーマにしていて、それもヒットにつながる大きな要因でしたが、今の韓国映画はそういう特殊なテーマでなくても十分話題になるし、ヒットもしますもんね。

 それから、あとはスターが出てくること。韓国映画の場合でも、『シュリ』のハン・ソッキュやソン・ガンホ、チェ・ミンシクらは、演技はうまいのですが、“美男”ではありませんから、彼らだけだったら今のような韓流ブームにはならなかったと思います。やっぱり今の韓流スターのように美男美女が必要ですね。『ナイト・ウォッチ』の主人公も『大統領のカウントダウン』の主人公もとても二枚目俳優とは言えませんし。

 ◆“Day Watch”について

 公式サイト(http://www.dozorfilm.ru/start.html)はありますが、ロシア語で、しかも英語に直す機能はついていないようなので、だいたいこれはこうなのではないかと想像するしかありません。
 画面上部にある文字列は、左から、たぶん
 「イントロダクション(」予告編もここにあるようです)
 「CAST&スタッフ」
 「劇場」
 「レビュー」
 「ダウンロード」(画像や特別映像があります)
 「プロダクション・ノート」
 「BBS」

 画面右下の大きめの文字をクリックすると、『ナイト・ウォッチ』の世界を楽しむために用意されたと思われるコンテンツがあります。現れた画像のある場所をクリックするとある画像が現れます(映画“Day Watch”へのヒントでしょうか)。
 画面右下最下部の文字列をクリックすると、公式サイトにメールが送れます。
 画面左下の「1」のマークはチャンネル・ワン・ロシアのサイトへと飛ぶバナーで、画面下中央の「1」はチャンネル・ワン・ロシア製作作品へのバナーとなっているようです。
 間違ってたらごめんなさい。

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 [ロシアン・ニューウェイブ到来!]ナイトウォッチ

この記事へのコメント

2006年04月13日 20:55
TBありがとうござました。
TB返したのですが、何か文字化けしてます?
記事は、読みごたえあって、すごいがんばってるな~と思いましたので、クリックしときました。
2006年04月13日 22:21
TBありがとうございました。
すごく詳しい記事でビックリしました。ゆうなんさんも書いていますけど、読み応えがありますね♪

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