ロシア・ニューウェイブ到来!

画像 ロシア映画のニューウェイブ『ナイト・ウォッチ』と『大統領のカウントダウン』が相次いで劇場公開されたのに合わせて、2001年以降に公開されたロシア映画をリストアップしてみました。
 何故2001年以降かというと、ネーヤ・ゾールカヤ著『ソヴェート映画史 七つの時代』(ロシア映画社刊)に、巻末資料として、1927年以降に日本で公開されたソ連&ロシア映画がリストアップされているからですね(ロシア映画社の服部為典さんによる労作です)。

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 【2001年

 ●フリークスも人間も(98)(アレクセイ・バラバノフ)

 ▲モレク神(99)(監督=アレクサンドル・ソクーロフ)<ロ・独・日合作>[レンフィルム、ゼロフィルム、ふゅーじょんぷろだくと、ラピュタ阿佐ヶ谷]

 ▲ドルチェ 優しく(99)(監督=アレクサンドル・ソクーロフ)<日・ロ合作>[クエスト、スタジオ・ベーレク]

 ○チェブラーシカ(69-74)(監督=ロマン・カチャーノフ) [ソユーズムリト・フィルム]

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 ●不思議惑星キン・ザ・ザ(83)(監督=ゲオルギー・ダネリア)

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 <ロシア映画の全貌2001>@三百人劇場(8月4日~9月24日) 全69作品
 ○宇宙飛行(35)(監督=ヴァシリー・ジュラヴリョフ)<ソ>
 ●ロシアン・ブラザー(97)(監督=アレクセイ・バラバノフ)
 その他『3人兄弟』『アスクアット』『火を噴く惑星』
 ◎戦前篇『アリエータ』『母』『アジアの嵐』『大地』『チェパーエフ』『陽気な連中』『シチョールス』
 ◎巨匠エイゼンシュテイン『ストライキ』『戦艦ポチョムキン』『十月』『全線』『アレクサンドル・ネフスキー』『メキシコ万歳』
 ◎アンドレイ・タルコフスキー『ローラーとバイオリン』『僕の村は戦場だった』『アンドレイ・ルブリョフ』『惑星ソラリス』『鏡』『ストーカー』
 ◎戦後篇『石の花』『シベリア物語』『女狙撃兵マリュートカ』『誓いの休暇』『一年の九日』『ハムレット』『火の馬』『落葉』『妖婆・死棺の呪い』『ピロスマニ』『チャイコフスキー』『リア王』『道中の点検』『ジプシーは空にきえる』『田園詩』『孤独な声』『スタフ王の野蛮な狩り』『モスクワは涙を信じない』『わが友イワン・ラプシン』『日陽はしづかに発酵し…』『ピロスマニのアラベスク』『エレジー』『自由はパラダイス』『動くな、死ね、甦れ!』
 ◎ニキータ・ミハルコフ『愛の奴隷』『機械じかけのピアノのための未完成の戯曲』『オブローモフの生涯より』
 ◎文芸作品『戦争と平和(総集編)』『アンナ・カレーニナ』『コーカサスの虜』『カラマーゾフの兄弟』『罪と罰』『小犬を連れた貴婦人』『ワーニャ伯父さん』
 ◎旧ソ連民族共和国の秀作『少年、機関車に乗る』『コシュ・バ・コシュ 恋はロープウェーに乗って』『ラスト・ホリデイ』『あの娘と自転車に乗って』『ルナ・パパ』
 ◎新生ロシア『モスクワ・天使のいない夜』『こねこ』『ムムー』『フリークスも人間も』『フルタリョフ、車を!』

 <山形国際ドキュメンタリー映画祭2001>
 ●青春クロニクル(99)(監督=ヴィタリー・マンスキー)

 <中世の里なみおか映画祭>
 ○今夜はプレミア(64)(監督=セミョーン・アラノヴィッチ) <ソ>
 ○アンナ・アフマートワ(89) (監督=セミョーン・アラノヴィッチ) <ソ>
 ○天と地の間の人々(71) (監督=セミョーン・アラノヴィッチ) <ソ>

 【2002年

 <第15回東京国際映画祭>
 ●変身(02)(監督=ワレーリイ・フォーキン)[メイエルホリド・シアター・センター]→2004年劇場公開

 <生誕70周年記念 アンドレイ・タルコフスキー映画祭>@シアター・イメージフォーラム(10月19日~11月29日)
 ○『殺し屋』(56)
その他『ローラーとバイオリン』『僕の村は戦場だった』『アンドレイ・ルブリョフ』『惑星ソラリス』『鏡』『ストーカー』『ノスタルジア』『サクリファイス』『タルコフスキーin 「ノスタルジア」』『タルコフスキーin 「サクリファイス」』
 公式サイト:http://www.imageforum.co.jp/tarkovsky/index.html

 <東京フィルメックス2002>
 ○夕立ち(66)(監督=マルレン・フツイエフ)<ソ>
 ○再生の街(65)(監督=ウラジミール・ヴェンゲロ)<ソ>

 【2003年

 ▲エルミタージュ幻想(02)(監督=アレクサンドル・ソクーロフ)<ロ・独・日合作>[エルミタージュ・ヌイ・モスト・スタジオ、エゴリ・トッセル・フィルム、NHK]

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 ○モスクワを歩く(63)(監督=ゲオルギー・ダネリア)<ソ>[モスフィルム]

 ○ミトン(67)(監督=ロマン・カチャーノフ)<ソ> [ソユーズムリト・フィルム]
 ○レター(70) (監督=ロマン・カチャーノフ)<ソ> [ソユーズムリト・フィルム]
 ○ママ(72) (監督=ロマン・カチャーノフ)<ソ> [ソユーズムリト・フィルム]

 <サンクトペテルブルグ建都300年記念 ロシア映画祭>@吉祥寺バウスシアター(9月13日~10月10日)

 <山形国際ドキュメンタリー映画祭2003>
 ●天使狩り 預言者詩人の四つの情熱(02)(監督=アンドレイ・オシボフ)

 <東京フィルメックス2003>
 ▲ファザー、サン(03)(監督=アレクサンドル・ソクーロフ)<ロ・独・伊・蘭>→2006年劇場公開

 【2004年

 <イオセリアーニに乾杯!>
 ▲群盗、第七章(96)(監督=オタール・イオセリアーニ)<仏・スイス・伊・ロ・グルジア合作>

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 ●父、帰る(03)(アンドレイ・ズビャギンツェフ)[レンテレビ]

 ●変身(02)(監督=ワレーリイ・フォーキン)[メイエルホリド・シアター・センター]

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 <チェーホフ歿後100年レトロスペクティヴ>@吉祥寺バウスシアター(4月10日~30日) 全5作品
 『ワーニャ伯父さん』『機械じかけのためのピアノのための未完成の戯曲』『かもめ』
『子犬を連れた貴婦人』『狩場の悲劇』

 <ユーリー・ノルシュテインの仕事>
 『霧の中のハリネズミ』『キツネとウサギ』『愛しの青いワニ』『犬が住んでいました』『お姫さまと怪人』『ひとりぼっちのカバ』『マルテインコの軌跡』『アオサギとツル』『25日・最初の日』『ケルジェネツの戦い』

 <あいち国際女性映画祭2004>
 ▲バブーシャ~おばあちゃん(03)(監督=リディア・ボブロヴァ)<ロ・仏合作>

 <第17回東京国際映画祭>
 ▲スキゾ(04)(監督=グーカ・オマロヴァ)<カザフスタン・ロ・仏・独>

 【2005年

 <ロシア・ソビエト映画クラシックス>@アテネフランセ文化センター(1月25日~2月5日)

 <イメージフォーラムフェスティバル2005>
 ●二足歩行(05)(監督=エフゲニー・ユフィット)
 ●電撃に死す(02)(監督=エフゲニー・ユフィット)
 ●ならずものたち(05)(監督=ターニャ・デトキナ)

 <ロシア映画回顧展 05>@三百人劇場(8月20日~9月11日) 全43作品
 ◎戦後60周年戦争映画特集
 『戦火の大地』『誓いの休暇』『僕の村は戦場だった』『戦火を越えて』『鬼戦車T-34 』『野獣たちのバラード』『小さな英雄の詩』『道中の点検』『スターリングラード大攻防戦』『戦争のない20日間』『処刑の丘』『君たちのことは忘れない』『炎628』『翌日戦争が始まった』 『金色の雲は宿った』
 ◎レーニン集中講座
 『レーニンの3つの歌』『十月のレーニン』『ポーランドのレーニン』『7月6日』
 ◎革命初期の名作
 『ボリシェビキの国におけるウェスト氏の異常な冒険』『チェス狂』『戦艦ポチョムキン』『母』
 ◎文芸&クラシック
 『罪と罰』『小犬を連れた貴婦人』『かもめ』『ワーニャ伯父さん』『狩場の悲劇』『貴族の巣』 『猟人日記―狼―』『外套』『妖婆・死棺の呪い』『ハムレット』『リア王』『ドン・キホーテ』 『カラマーゾフの兄弟・完全版』『チャイコフスキー』『ヨハン・シュトラウス』『フランツ・リスト』
 ◎SF映画秀作選
 『アリエータ』『宇宙旅行』『火を噴く惑星』『ピクルスの審問』

 <東京国際ファンタスティック映画祭2005>
 ●ナイト・ウォッチ(04)(監督=ティムール・ベクマンベトフ)→2006年劇場公開

 【2006年

 ●大統領のカウントダウン(04)(監督=エヴゲニー・ラヴレンティエフ)[トップ・ライン・プロダクション]

 ●ククーシュカ ラップランドの妖精(02)(監督=アレクサンドル・ロゴシュキン)[Kinokompaniya CTB ]

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 ●ナイト・ウォッチ(04) (監督=ティムール・ベクマンベトフ)[チャンネル・ワン・ロシア]

 ▲ファザー、サン(03)(監督=アレクサンドル・ソクーロフ)<ロ・独・伊・蘭>[ゼロ・フィルム、ルーメン・フィルムズ、ニコラフィルム、ミカド・フィルム、イザベラ・フィルムズ]

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 *各年度で、劇場公開作品、映画祭上映作品の順にリストアップしました。
 ●:ロシア映画、▲:ソ連映画、○:ロシア合作映画、△:ソ連合作映画

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 このリストを見てわかるのは、2001年から2005年までにコンスタントに紹介されているロシア映画は、『チェブラーシカ』やユーリー・ノルシュテインをはじめとするアニメーションとアレクサンドル・ソクーロフ作品くらいしかない、ということですね。
 ソクーロフがロシア映画界の代表とも思えない(むしろ異端だと思う)のですが、現実的に、日本においては「ロシア映画の顔」みたくなってしまっています。まあ、一度映画作家として受け入れられた映画作家は、その作家が「話題作」を提供してくれる限り、そしてそれがある程度映画ビジネスとして成立する限り、継続的に紹介される傾向があるんですが、ソクーロフはその典型のような映画作家となっているということのようです。

 単発作品に関しては、かなりの確率でユーロスペースで公開されています。
このリスト以前に公開されているヴィターリー・カネフスキー、アレクセイ・ゲルマン、<ロシア映画秘宝展>、それからソクーロフに『不思議惑星キン・ザ・ザ』、『チェブラーシカ』……、みんなユーロスペースでの上映で、ユーロスペースの客層とセレクトされたロシア映画がうまくマッチしているのか、もしくは、ユーロスペースがロシア映画をよく上映していることが知られていて、ユーロスペースにロシア映画ファンがついている、ということなのかもしれません。もっとも『不思議惑星キン・ザ・ザ』と『チェブラーシカ』と『エルミタージュ幻想』はほとんど客層が重ならないという気もしますが……。

 映画の配給元は、パンドラ(<ロシア映画秘宝展>『不思議惑星キン・ザ・ザ』『変身』ソクーロフ、ゲルマン等)とロシア映画社(<ロシア映画の全貌>等)が圧倒的に多いようです。

 これらの傾向性を覆すのが、2006年の『大統領のカウントダウン』と『ナイト・ウォッチ』の2作品で、作品のタイプも公開劇場も配給元もそれまでとは全く異なっています。

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 『ナイト・ウォッチ』が「全く新しいタイプのロシア映画」として評判になり出したのを聞いて、「また?本当かなあ」と思った人も多いはずで、というのもこれまで何度もそういう謳い文句で紹介された映画があったからです。
 文芸大作や歴史もの、それから、「市井の人々の日常生活に潜む小さなドラマを描いた佳品」等が、これまでの「ロシア映画」や「ソ連映画」の典型的なイメージだった(特にモスフィルム作品)とすれば、そのたびごとに「新しいタイプのロシア映画」は登場したのですが、「新しい映画作家の登場を告げる」ことはあっても、それが「ロシア映画の新しい動き」にはなることはなかったと思います。
 今度の2作品が、これまでとは違うのは、作品の新しさが映画監督の個性のみに依存しているものではないという感触があるからで、製作スタイルも映画の題材とするものも作品の雰囲気も、過去のどのロシア映画とも異なっています。まさにハリウッド映画を普通に観ている若い観客が観たいと思うようなロシア映画で、それは、韓国映画界に『シュリ』が登場してきた状況とも似ているような気がします。

 ◆ロシア・ニューウェイブ前史

 1991年
 『タクシー・ブルース』(90)(監督=パーヴェル・ルンギン)[レンフィルム、ASKユーロフィルム、MK2、ラ・セット]
 タクシー・ドライバーとジャズ・ミュージシャンという主人公と彼らの友情をテーマとした点、これまで誰も見たことがなかったような現代都市モスクワを映し出したことで、全く新しいソ連映画として紹介・評価されました。
 「初のソ連=フランス合作に全世界が熱狂!
花火が炸裂する夜空、ビルの壁面に据えられた巨大なテレビモニター、アンダーグラウンドで流通する西側の製品、若い世代のドラッグとロックの毎日――これまでのモスクワという都市に対するイメージをまったく塗り替える映画が、ついに公開される。ペレストロイカ以後でなければ生まれ得なかった作品として絶賛を浴び、90年度のカンヌ映画祭に強烈な衝撃を与えて、監督賞に輝いた「タクシー・ブルース」だ。」(チラシより)

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 『僕の無事を祈ってくれ』(88)(監督=ラシド・ヌグマノフ)[カザフフィルム]
 「これまでの集団的な思考、生活、行為から解き放たれた、自らの行為を自ら決め、行動する新しいヒーローの誕生を告げている」(「ソビエト映画の全貌」パンフレットより)。
 「ロック音楽、麻薬、アクション・シーンなど、「僕の無事を祈ってくれ」は今日のソ連の若者たちの共感を呼びそうな要素がそろっている。が、ヌグマノフ監督がペレストロイカ以降の世代に属していることは、むしろそうしたストーリーを語る映像にあるといった方がいい」(村山匡一郎 同パンフレットより)

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 *<パラジャーノフ祭>

 1992年
<レンフィルム祭>
アレクセイ・ゲルマン、アレクサンドル・ソクーロフ、ヴィターリー・カネフスキー、セミョーン・アラノヴィッチらを輩出した映画会社レンフィルムの作品を一挙に紹介した画期的な映画祭。

 *<ボリス・バルネット祭>

 1994年
 <アレクサンドル・ソクーロフの宇宙>
 「映画的事件!現代ロシア映画を代表するソクーロフ監督の代表3作品」(チラシより)
 『静かなる一頁』『マリア』『セカンド・サークル』を上映。

 1995年
 『日陽はしづかに発酵し…』(88)(監督=アレクサンドル・ソクーロフ)[レンフィルム]
 アヴァンギャルドな映像の連続に、わけがわからないままにただただ圧倒されました。現在、日本でソクーロフがコンスタントに紹介されるのもレンフィルム祭で上映されたこの作品に映画関係者を含む映画ファンの多くがノックアウトされたからと言っても過言ではない。

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 <カネフスキー、その凄烈な瞬間>
 ヴィターリー・カネフスキー作品『動くな、死ね、甦れ!』『ひとりで生きる』『ぼくら、20世紀の子供たち』の上映。
 「それはまさに、現代ロシアの奇跡。遅れてきた映画監督ヴィターリー・カネフスキー作品、ついに連続公開…」(チラシより)

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 2001年
 『ロシアン・ブラザー』(97)(監督=アレクセイ・バラバノフ)
 主人公がマフィアの殺し屋である点、ハードボイルド・タッチの作風等が新鮮で、ロシア国内で1997年最大のヒットとなった。舞台をアメリカに移した続編『BRAD2』も作られた(日本未公開。値段が高すぎてどこも手が出なかったらしい)。 この作品で注目された主演のセルゲイ・ボドロフ・ジュニアは、『イースト/ウエスト 遙かなる祖国』や『ベアーズ・キス』など国際的にも活躍(その後、事故死)。そういうスターを生み出した意味でも画期的な作品。
 「現代ロシアの閉塞的な状況を描き、若者の圧倒的支持をうけて国内でその年のベストワンとなる大ヒットを記録」「監督はロシア新世代の作家として注目を集めるアレクセイ・バラバノフ」(「ロシア映画の全貌2001」チラシより)

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 2004年
 『父、帰る』(03)(アンドレイ・ズビャギンツェフ)[レンテレビ]
 公式サイト:http://chichi-kaeru.com/
 「家族という根源的テーマを今のロシアの中に描いた深い洞察力による力強い人間ドラマ」「北野武、アレハンドロ・ゴンザレス・イニャリトゥらを抑え、グランプリである金獅子賞と新人監督賞をダブル受賞したアンドレイ・ズビャギンツェフ監督は、満場の惜しみない喝采を浴びた。ロシア作品の受賞は1962年のアンドレイ・タルコフスキー監督の『僕の村は戦場だった』、91年のニキータ・ミハルコフ監督『ウルガ』に次ぐ3作目」「本人はポール・トーマス・アンダーソンや北野武等の作品に衝撃を受けたという。ペレストロイカ以降の新しい世代が、エンタテインメントの世界でもいよいよ頭角をあらわしてきた」(公式サイトより)。
 素人俳優を使った、ドキュメンタリーを思わせる臨場感のある作風、ストイックで無口なキャラクター、硬質で緊張感のある画面作り等々、まさにレンフィルムの伝統に連なる作品だと思ったんですが、これまでの「新しいロシア映画」と比べても、この作品が取り立てて「新しい世代のエンタテインメント」だとは、私には感じられませんでした(傑作ではない、と言っているわけではないのですが)。

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 ◆関連書籍・サイト

 ・「ソビエト映画の全貌91」パンフレット(1991年7月25日発行)
 ペレストロイカ以降の動きを視野に入れた恒例「全貌」シリーズの劇場パンフ。
 初公開の『自由はパラダイス』(監督=セルゲイ・ボドロフ)と『僕の無事を祈ってくれ』ほか、34作品を紹介。各監督の紹介記事、「ソビエト映画界の現況」と題した記事もある。

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 ・「レンフィルム祭」パンフレット(1992年6月20日発行)
 1926年の『りんご売りカーチカ』『外套』から1991年『愚者の挑戦』まで26作品をそれぞれ見開きで紹介。監督プロフィール・作品歴、監督等へのインタビュー、映画史&レンフィルム史について詳細に記した年表など、充実の内容。

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 ・「ロシア映画の全貌」パンフレット(1993年4月3日発行)
 「ソビエト映画の全貌91」に「レンフィルム祭」で上映された作品を加えた増補版的な内容のパンフ。『一年の九日』(監督=ミハイル・ロンム)とアニメーション『雪の女王』(監督=レフ・アタマーノフ)についての詳細な解説をはじめ18作品を紹介(「ソビエト映画の全貌91」で紹介されている作品とダブリはない)。「上映作品のスタジオ所在地」という記事あり。

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 ・『ロシアでいま、映画はどうなっているのか』(パンドラ発行 現代書館発売)(2000年6月25日発行)
 アレクセイ・ゲルマン、アレクサンドル・ソクーロフ、アレクセイ・バラバノフら3監督、プロデューサー、レンフィルム所長、映画評論家へのインタビュー、「プレミア・ロシア版編集長が選ぶ90年代ロシア映画の50本」等掲載。
 『フルスタリョフ、車を!』劇場公開に合わせて刊行された本でありながら、関連企画本の域を超えて、新しいロシア映画の動きとそれがどこから生まれてきたものであるのかを探ろうという強い意志と好奇心が感じられる1冊。

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 ・ネーヤ・ゾールカヤ著『ソヴェート映画史 七つの時代』(ロシア映画社刊)(2001年3月1日発行)
 「七つの時代」とは1910年代から10年ずつ区切って、1970年代までの各年代のことで、それゆえ、タルコフスキー以降のロシア映画の動きや一連の作品がどうやって生まれてきたのかを知りたいと思うなら、残念ながら本書はほとんどその期待に応えることができません。
 巻末の「日本公開ソヴェート映画一覧」は、配給元、公開年月日まで書いてあって、非常に有用。

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 ・ロシア映画社の公式ホームページ
 http://www.saturn.dti.ne.jp/~rus-eiga/index.html
 数多くのロシア映画(旧ソ連圏の映画も含む)についての紹介がある「ロシア映画資料室」、劇場パンフの中をweb上で読むことができる「パンフレット図書館」、最新ロシア映画情報について書かれた「今日のロシア映画」などのコンテンツあり。
 映画祭のラインナップなどは、開催期間が終わるときれいさっぱり消してしまうというのは残念ですね。いつどこでどんな作品を上映したのか、資料として残しておいてもいいと思うんですが。

 ・「トロイカの会」のホームページ
 http://www.asahi-net.or.jp/~yx6n-oon/trojka/index.htm
 「トロイカの会」とはロシア・旧共産圏諸国SF好き者集団だそうで、ロシア映画やチェコ・アニメの公開情報などが集められています。「ロシア・旧共産圏諸国SF関連ニュース」は、 1998年以降は記録も残っていて、資料的価値も十分です。

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 『ナイト・ウォッチ』『大統領のカウントダウン』については、次回の記事へ……。

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