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zoom RSS ようやく観てきました『ブラザーズ・グリム』

<<   作成日時 : 2005/11/30 06:00   >>

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画像 ようやく観てきました『ブラザーズ・グリム』。監督がテリー・ギリアムだから、いずれは観るつもりだったのですが。

 『ヴァン・ヘルシング』みたいなものだという評判(不評)を聞いていたのですが、まあ当たらずといえども遠からずでしょうか。それよりは、実写版『シュレック』という方がより映画のニュアンスを伝えているような気もします。

 以下に、『ブラザーズ・グリム』に関して私が観て気づいたこと(面白かったとか、面白くなかったとかではなくて)を書き出してみたいと思います。

 ◆マット・デイモンはいつも2人組で登場する。
 本作で、マット・デイモンはグリム兄弟の兄を演じてるんですが、マット・デイモンて、なぜかいつも2人組で出てくる映画が多い。一躍名前を上げた『グッド・ウィル・ハンティング』や『ドグマ』はベン・アフレックと組んでいるし、それを『ジェイ&サイレント・ボブ 帝国への逆襲』で自ら茶化したりもしている(『グッド・ウィル・ハンティング』ではベン・アフレックと2人で脚本も書いている)。『すべての美しい馬』はヘンリー・トーマスとつるんでメキシコに行く話だし、『ジェリー』もケイシー・アフレックと2人で荒野をさまよう話。『ふたりにクギづけ』では、グレッグ・キニアと結合双生児を演じている(しかも、2人が切り離されるとうまくいかなくなるというストーリー)。
 もちろん2人組じゃない作品もあるけど、偶然にしては2人組の映画が多すぎます。ゲイなのでしょうか?(そういえば『太陽がいっぱい』のリメイクである『リプリー』にも出てるし)、あるいはアメリカン・ニューシネマ的な、男2人がつるんで旅するようなものが好きなのかな?

◆森に対する根源的な恐怖
 アメリカ人は、人間の手が入っていない「森」に対して根源的な恐怖心を抱いていると思うんですが、それが本作にも見て取れます。
 「森への恐怖」が、典型的に表れている映画といえば、『ブレア・ウィッチ・プロジェクト』ですが、『ブレア・ウィッチ・プロジェクト』の怖さの1つは、確かに「未知なる森」への恐怖ですよね。他にもパッと思いつくところでは『ラグラッツ・ムービー』とか『-less』とか『ライディング・ザ・ブレット』とか……。『ヴィレッジ』にもそういう面があると思います。『赤ずきんの森』というのもありましたが、あれはフランス映画でした(本当は、アメリカ人だけじゃなくて、欧米人と言い換えてもいいんですが)。
 フロンティア・スピリットで西へ西へと開拓を進めていって、西海岸までたどりついたけど、都市のすぐ近くにはまだ人の手が触れずに未開の森が残っている。そうした未知なるものへの根源的な恐怖、あるいは漠然といた不安が、アメリカ人共通のものとしてあるということでしょうか。
 日本の森(というより山)も鬼や天狗が住んでいると考えられて恐れられたりしたんですが、欧米人が森を恐れるのとはちょっと違いますよね。例えば『もののけ姫』を例にとって見ればわかると思いますが、日本人にとっての森は、もう少し親しみがあるというか、「畏れ」はしても、恐怖の対象ではありませんよね。

◆“悪”が復活するには、決まったアイテム(もしくは生け贄)が必要とされ、それをぎりぎりのところでヒーローが阻止する。
 こういうパターンの映画も多いですね。主人公が気づいた時、あともうちょっとで、悪魔が復活したり、地獄の門が開いたりする、というパターンの物語。典型的なものとしてはまず『セブン』。それから『レザレクション』『クリムゾン・リバー』『エンド・オブ・デイズ』『フィフス・エレメント』、さらに『ブレイド』『アンダーワールド』、『スカイハイ 劇場版』『キューティー・ハニー』『デビルマン』もそうだったかも。
こういう物語の原型としては、キリスト教的な世界観(物語観)が関係しているようです。デミ・ムーア主演で、彼女が人知れず世界を救ってしまう(!)『第七の予言』という映画もありました。

◆チェコの映画人が大挙して参加
 物語の中で、ジンジャーブレッドマンが(なぜか)泥の中から現れるのですが、そのシーンはヤン・シュヴァンクマイエル作品を思わせずにはおかないものでした。それが勝手な連想であることは承知していたのですが、エンド・クレジットを見ると、チェコ人の名前が多いこと多いこと!
 チェコで映画を製作すると安くつくらしいので、よくハリウッド映画でも利用されているのですが、『ブラザーズ・グリム』もチェコで撮影され、チェコの映画人が多数参加しているのでした。しかもクレジットの最後には、共同製作がイギリスとチェコであることがちゃんと示されている!
 グリム兄弟が訪れる村は、おとぎ話に出てくるような村の実写版としてはかなりいい雰囲気を出していたように思いますが、それはチェコで製作したからということも関係していたようです(劇場パンフにもそのことが少し触れられています)。といってシュヴァンクマイエル的なものが参考にされたかどうかは不明ですが。
 プロダクション・デザインのガイ・ヘンドリックス・ディアスは、『ツイスター』でVFX美術監督、『ハール・ハーバー』『猿の惑星/PLANET OF APES』『キング・アーサー』でコンセプト・デザインを担当(だから本作でも弓を使う女性が出てくるのかな?)、『X-MEN2』からプロダクション・デザインを担当、というキャリアを持つ人物(チェコ人ではない)なんですが、ソニー製品のプロダクト・デザインを担当するソニーデザインセンター(東京)でデザイナーとしての経験を積んだという変わった経歴の持ち主です。Wakita Museum in TokyoやTanashima Galleryも彼のデザインによるものだそうです(その後、ILMに雇われ、今の仕事へ転進)。

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+Think
2005/11/30 16:04
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11/12 ユナイテッド・シネマなかま16にて観賞。 20世紀間近のヨーロッパ。各地に古くから伝わる魔物伝説を収集し、自作自演の魔物退治劇を繰り返して賞金稼ぎをしていたグリム兄弟とその一座。ついにフランス軍にとっ捕まり、マルバデンの呪われた森での連続少女失踪事件の真相究明を申し付けられる。これまでハッタリだけで生きてきた兄弟が、とうとう本物の魔力を封じなければならなくなった。頑張れ!グリム兄弟! と言うわけでテリー・ギリアム監督作品。そう聞くだけで壮大な夢物語になってるんだろうと思ってしまう... ...続きを見る
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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
TBありがとうございました。
こちらのブログ、字幕翻訳、チェコアニメ、台湾などなど私のツボなものがたくさんです。また寄らせてもらいますね。
ぴむ
URL
2005/11/30 22:48
はじめまして、おもちもちと申します。
TBありがとうございます。
この映画監督さんってかなり有名な方だったのですね。今度レンタルで作品のDVD観てみようと思います。棺の虫はハムナプトラを思い出してしまいました〜。
おもちもち
URL
2005/12/01 10:08

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