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zoom RSS ダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞と米国アカデミー賞外国語映画賞イタリア代表の関係

<<   作成日時 : 2018/03/22 21:54   >>

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 ぼんやりとした思い込みに過ぎなかったのかもしれないんですが、以前はダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞で作品賞を受賞した作品が、翌年の米国アカデミー賞外国語映画賞イタリア代表に選ばれ、米国アカデミー賞外国語映画賞にノミネートされたり、受賞したりという流れがあったように思います。

 ダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞の開催時期から言って、かならずしもダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞が米国アカデミー賞より先に来るとも限らないわけですが、そういうことが多かった気がしたんですね。

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 手始めに2010年以降のダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞作品賞と米国アカデミー賞外国語映画賞イタリア代表を書き出してみると、以下の通りです。

 【米国アカデミー賞 外国語映画賞 イタリア代表とダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞作品賞 2010-2018】

 2010年 米国アカデミー賞 外国語映画賞 イタリア代表:『シチリア!シチリア!』

 2010年 ダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞作品賞:『やがて来たる者へ』

 2011年 米国アカデミー賞 外国語映画賞 イタリア代表:『はじめの大切なもの』

 2011年 ダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞作品賞:『われわれは信じていた』

 2012年 米国アカデミー賞 外国語映画賞 イタリア代表:『大陸』

 2012年 ダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞作品賞:『塀の中のジュリアス・シーザー』

 2013年 米国アカデミー賞 外国語映画賞 イタリア代表:『塀の中のジュリアス・シーザー』

 2013年 ダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞作品賞:『鑑定士と顔のない依頼人』

 2014年 米国アカデミー賞 外国語映画賞 イタリア代表:『グレート・ビューティー/追憶のローマ』(受賞)

 2014年 ダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞作品賞:『人間の値打ち』

 2015年 米国アカデミー賞 外国語映画賞 イタリア代表:『人間の値打ち』

 2015年 ダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞作品賞:『黒の魂』

 2016年 米国アカデミー賞 外国語映画賞 イタリア代表:“Non essere cattivo”

 2016年 ダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞作品賞:『おとなの事情』

 2017年 米国アカデミー賞 外国語映画賞 イタリア代表:『海は燃えている〜イタリア最南端の小さな島〜』

 2017年 ダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞作品賞:『歓びのトスカーナ』

 2018年 米国アカデミー賞 外国語映画賞 イタリア代表:『チャンプラにて』

 2018年 ダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞作品賞:『愛と銃弾』

 ダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞作品賞受賞作品が、米国アカデミー賞 外国語映画賞 イタリア代表に選出されたのは、2012年度と2014年度だけです。
 この2年とも米国アカデミー賞外国語映画賞にはノミネートされず、その間の2013年度がダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞作品賞受賞作品でない作品からノミネートされ、そして受賞を果たしています。
 2010年以降は、この1回しかイタリアから米国アカデミー賞にノミネートされた作品はありません。

 じゃあ、過去にダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞作品賞受賞作品が、米国アカデミー賞 外国語映画賞 イタリア代表に頻繁に選出されたことがあったのかというと、確かにあったんですね。

 ※ダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞作品賞受賞作品と、米国アカデミー賞外国語映画賞イタリア代表作品、どっちがよいというわけでもありませんが、ダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞は選考期間の1ヶ月くらいの旬の作品を、外国語映画賞はもうちょっと長い半年くらいのスパンで作品を選んでるのかなあという気がしますね。

 【米国アカデミー賞 外国語映画賞 イタリア代表に選ばれたダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞作品賞受賞作品 1987-2001】

 1987年 ダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞作品賞:『ラ・ファミリア』→外国語映画賞ノミネート
 1989年 ダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞作品賞:『聖なる酔っぱらいの伝説』
 1990年 ダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞作品賞:『宣告』→外国語映画賞ノミネート
 1991年 ダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞作品賞:『エーゲ海の天使』→外国語映画賞受賞
 1992年 ダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞作品賞:『小さな旅人』
 1993年 ダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞作品賞:『かぼちゃ大王』
 1998年 ダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞作品賞:『ライフ・イズ・ビューティフル』→外国語映画賞受賞
 1999年 ダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞作品賞:『もうひとつの世界』
 2001年ダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞作品賞:『息子の部屋』

 15年のうちで、ダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞作品賞受賞作品が、米国アカデミー賞 外国語映画賞 イタリア代表に選出されたのが9回あり、そのうち4回ノミネートされ、2回受賞しています。ここまでくると、「ダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞作品賞→米国アカデミー賞 外国語映画賞 イタリア代表」という流れができていたのは明らかです。
 しかも、この時期、イタリア映画は強く、上記以外にも1989年度(1990年)にも『ニュー・シネマ・パラダイス』、1995年度(1996年)にも『明日を夢見て』が、外国語映画賞にノミネートされ、『ニュー・シネマ・パラダイス』で受賞しています。

 2002年から2009年までの時期だと、ダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞作品賞受賞作品で、米国アカデミー賞 外国語映画賞 イタリア代表に選出されたのは2007年の『題名のない子守唄』だけで、あと2009年の米国アカデミー賞 外国語映画賞 イタリア代表の『ゴモラ』が2009年のダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞作品賞を受賞しています。

 これ以前だと
 1970年ダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞作品賞:『殺人捜査』→外国語映画賞受賞
 1971年ダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞作品賞:『悲しみの青春』→外国語映画賞受賞
 1974年ダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞作品賞:『フェリーニのアマルコルド』→外国語映画賞受賞
 1980年ダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞作品賞:“Dimenticare Venezia”→外国語映画賞ノミネート

 という結果になっています。
 1983年米国アカデミー賞外国語映画賞イタリア代表になった『サン★ロレンツォの夜』は、1983年のダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞作品賞を受賞しています。
 なお、1979年までは、ダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞作品賞は複数選出されています。

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 米国アカデミー賞外国語映画賞イタリア代表と、ダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞作品賞の関係を年表形式でまとめると、以下の通り。

 【1957-1981:外国語映画賞部門常連期間】
 1957年(1956年度):米国アカデミー賞に外国語映画賞が常設された。
 以降、1982年(1981年度)までイタリア映画は外国語映画賞の常連だった。
 この間の26回中、イタリア映画がノミネートされたのは20回で、うち7回受賞。
 ※1974年(1973年度)だけ出品していない(?)。1981年(1980年)は資料によりデータが載っているものと載っていないものがある。

 1970年:ダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞創設。
 1979年までは複数の作品が作品賞に選出された。

 1983年(1982年度)から1987年(1986年度)までは、イタリア映画が米国アカデミー賞外国語映画賞にノミネートされない期間が続いた。(なぜ唐突にこうなったのか、きっかけはわかりません。イタリア映画側の変化なのか、AMPAS側の変化なのか)

 【1987-2001:ダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞作品賞と米国アカデミー賞 外国語映画賞イタリア代表との関係が強かった期間】
 この期間に、ダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞作品賞受賞作品が、米国アカデミー賞 外国語映画賞 イタリア代表に選出されたのが9回あり、そのうち4回ノミネートされ、2回受賞。
 ダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞作品賞受賞作品以外にも、外国語映画賞に2回ノミネート1回受賞。

 【2000年以降:イタリア映画が米国アカデミー賞外国語映画賞と疎遠になり、ダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞作品賞受賞作品が外国語映画賞イタリア代表にも選ばれなくなった期間】

 1999年に『ライフ・イズ・ビューティフル』が米国アカデミー賞外国語映画賞を受賞して以降、イタリア映画が米国アカデミー賞外国語映画賞にノミネートされることが稀になった。
 2000年以降では、イタリア映画のノミネートは2回だけ、受賞は1回しかない。
 ダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞作品賞を受賞して、米国アカデミー賞外国語映画賞イタリア代表に選ばれたのは6回あるが、ノミネートされたのは1回もない。

 【「外国映画」または外国語映画賞の変化】

 イタリア映画が外国語映画賞から縁遠くなったのは、1990年代から2000年代にかけて、外国語映画賞にそれまでノミネートされたことがなかった国がごく普通にノミネートされるようになったことと無縁ではないと思われます。
 なんといっても、1990年以降、米国アカデミー賞外国語映画賞に初めてノミネートされた国は25カ国もありますから。
 そんなに新しい国がノミネートされれば、おなじみの国の作品が押し出されるのは、当然の流れです。

 フランス映画も外国語映画賞にノミネートされる頻度は減っていますが、それでもイタリア映画ほど極端なことはありませんでした。でも2011年以降、フランス映画が米国アカデミー賞外国語映画賞にノミネートされたのはわずかに1回で、受賞は0回です。(フランス映画の方が、イタリア映画より、新しいことに挑戦することに積極的で、だから新しい映画として受け入れられているのかなという気もしますね。『パリ20区、僕たちのクラス』とか『ペルセポリス』とか『裸足の季節』とか)

 ダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞作品賞受賞作品が、米国アカデミー賞外国語映画賞イタリア代表に選ばれなくなったのは、米国アカデミー賞外国語映画賞イタリア代表に選んでもなかなかノミネートもされない、受賞もしなくなったから、敬遠されるようになった、ということもあるかもしれません。
 ちなみに、本年度ダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞作品賞を受賞した『愛と銃弾』は、2017年10月以降イタリア公開なので、米国アカデミー賞2019外国語映画賞イタリア代表の権利を有しています。さて、どうなるでしょうか。

 
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 *当ブログ記事

 ・ダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞2018 ノミネーション:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201802/article_46.html
 ・ダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞2018 受賞結果:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201803/article_29.html
 ・ダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞2017 ノミネーション:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201702/article_49.html
 ・ダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞2017 受賞結果:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201703/article_33.html
 ・ダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞2016 ノミネーション:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201604/article_11.html
 ・ダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞2016 受賞結果:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201604/article_19.html
 ・ダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞2014 ノミネーション:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201405/article_22.html
 ・ダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞2014 受賞結果:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201406/article_12.html
 ・ダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞2013 ノミネーション:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201305/article_17.html
 ・ダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞2013 受賞結果:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201306/article_15.html
 ・ダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞2012 ノミネーション:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201204/article_13.html
 ・ダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞2012 受賞結果:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201205/article_10.html
 ・ダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞2011 受賞結果:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201105/article_22.html
 ・ダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞2010 ノミネーション:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201004/article_8.html
 ・ダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞2010 受賞結果:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201005/article_10.html
 ・ダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞2009 ノミネーション:http://umikarahajimaru.at.webry.info/200904/article_4.html
 ・ダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞2009 受賞結果:http://umikarahajimaru.at.webry.info/200905/article_2.html

 ・映画賞&映画祭カレンダー 2017年12月〜2018年3月:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201712/article_47.html

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