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zoom RSS 映画“Lady Bird”について調べてみました!

<<   作成日時 : 2017/12/02 09:18   >>

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 全米映画賞レース2017が始まって、ニューヨーク映画批評家協会賞で“Lady Bird”が作品賞を受賞したことで、一気に“Lady Bird”の注目度が急上昇しました。

 映画賞を1つや2つ獲ったくらいで、すぐに「本年度アカデミー賞最有力!」などと舞い上がったりはしませんが、受賞のニュースとともに、Rotten Tomatoesで長らく『トイ・ストーリー2』が保持していたFresh評価の記録を“Lady Bird”が18年ぶりに塗り替えたと聞くと、ニューヨーク映画批評家協会賞作品賞受賞はほんの気まぐれやフロックではなく、ひょっとすると「本物」かもしれないと期待もしてしまいます。

 そこで、予習として“Lady Bird”について調べてみました。

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 【物語】

 2002年、クリスティン・“レディー・バード”・マクファーソンは、サクラメントのカトリック系高校の上級生である。両親との関係はうまくいっていない。親友のジュリアンヌ・“ジュリー”・ステファンズと一緒に、学校の演劇プログラムに参加する。そこでダニー・オニールという名の若者と出会う。2人はつきあい始め、感謝祭には、自分の家ではなく、ダニーの家でディナーを取る。ところが、ダニーがバスルームで少年といちゃいちゃしているのを見て、2人の関係は唐突に終わってしまう。母親に命令で、クリスティンは、コーヒーショップで退屈な仕事をすることになり、そこでイカしたミュージシャンのカイル・シェイブルと出会い、つき合い始める。また、人気者の女の子ジェナ・ウォルトンと友だちになって、ジュリーとは疎遠になる。
 ジェナが、短いスカートをはいていたとシスター・サラ・ジョアンに叱られた後、2人でジョアンの車にいたずらして、仲良くなる。クリスティンは、ジェナに住所を教えるが、それは実際にはダニーの祖母の住所だった。クリスティンは、演劇プログラムからドロップアウトする。その後、コーヒーショップの外でダニーと会い、自分が頑張っていることを主張する彼を励ます。カイルが童貞だと打ち明けた後、クリスティンは、彼に処女を捧げたが、それはウソだったことがわかり、彼女は母親に慰めを求める。ジェナは、クリスティンが住所のことでウソをついていたことを知り、2人の友情は破綻する。また、クリスティンは、父親が最近失業したことを聞いて、彼が失意と闘っていることを知る。
 大学への願書の出願が始まる。クリスティンの希望は州外に出ることだ。いくつか不合格通知を受け取るが、ニューヨークにある大学の補欠リストに載っていることを知って、気持ちを高ぶらせる。友人たちとはあまりいい関係ではなかったが、クリスティンは、カイルとジェナとジェナのボーイフレンドと一緒に高校のプロムに出発する。しかし、彼らはどこかよそに行こうと決める。クリスティンは、ジュリーのアパートで車から降ろしてくれるように頼み、彼女はジュリーと仲直りして、2人でプロムへ行く。クリスティンは、運転免許を取り、ベッドルームを塗り直し、部屋の壁から絵や写真などを外す。母親は、クリスティンが内緒で州外の大学に願書を出していることを知り、彼女に対して冷たくなる。
 2003年、18歳の誕生日に、クリスティンは、父親とカップケーキを分け合って食べる。父親は、母さんとは離婚する余裕もないんだと冗談めかして言う。法定年齢になったクリスティンは、コンビニでタバコも買えるし、インスタントくじや「プレイガール」の最新号だって買えるようになった。クリスティンは、結果的にニューヨークに行けることになった。母親は、彼女を冷ややかに空港に送り、クリスティンは、父親と一緒にターミナルに向かう。帰り道、母親には気持ちの変化があって、さよならを言うために車を引き返す。しかし、クリスティンはもう旅立った後だった。クリスティンは、母親が書き、父親が投函した思いやりのある手紙を受け取る。パーティーで飲みすぎて、ちょっとの間、病院の世話になったが、その後で、教会の日曜の礼拝に参加する。教会の外で、彼女は携帯で家に電話して、母親に謝罪のメッセージを残す。(Wikipediaより)

 【キャスト】

 ※米国アカデミー賞ノミネート経験者が2人(シアーシャ・ローナンとルーカス・ヘッジズ)いるほか、“Call Me By Your Name”で注目のティモシー・シャラメ、87歳にして“Marjorie Prime”で主演女優賞にノミネートされているロイス・スミスなどが出演していて、なかなか興味深いキャスティングになっています。

 ・シアーシャ・ローナン(Saoirse Ronan);クリスティン・“レディー・バード”・マクファーソン(Christine "Lady Bird" McPherson)
 『つぐない』で2008年に米国アカデミー賞助演女優賞ノミネート(13歳で史上7番目の若さでノミネート)、2016年に『ブルックリン』で主演女優賞にノミネート。アイルランド・アカデミー賞では、2008年から2012年まで連続でノミネートされて5年連続で受賞し、2014年と2016年にも受賞している。(主演女優賞4回、助演女優賞3回、ライジング・スター賞を受賞している)
 “Lady Bird”で、ゴッサム・アワード2017女優賞、ニューヨーク映画批評家協会賞2017主演女優賞を受賞。
 『ブルックリン』でトロント国際映画祭2015に来て、『マギーズ・プラン 幸せのあとしまつ』で来ていたグレタ・ガーウィグと会う。ホテルの部屋で2人で“Lady Bird”の脚本の通し読みをやって、グレタ・ガーウィグはシアーシャ・ローナンが役の正しい理解の仕方をしていると考え、シアーシャ・ローナンがクリスティン役に抜擢されることになった。(その後、2016年1月に公式にキャストとして発表された。)
 名前のSaoirseは、アイルランド語では「自由」を意味し、「シアーシャ」と発音するが、本人は「サーシャ」と呼ばれることを希望している。

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 ・ローリー・メトカーフ(Laurie Metcalf):マリオン・マクファーソン(Marion McPherson)
 テレビドラマ『ロザンヌ』で1993年と1995年にゴールデン・グローブ賞助演女優賞を受賞し、プライムタイム・エミー賞で4回コメディー・シリーズ部門助演女優賞にノミネートされて、3回受賞している(1992年、1993年、1994年)。
 アニメーションの声優を務めることも多く、『トイ・ストーリー』シリーズでは、アンディーの母親役を演じている。
 “Lady Bird”で、ナショナル・ボード・オブ・レビュー2017で助演女優賞受賞、インディペンデント・スピリット・アワード2018で助演女優賞ノミネート。

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 ・トレイシー・レッツ(Tracy Letts):ラリー・マクファーソン(Larry McPherson)
 俳優として約30年のキャリアを持つが、テレビ・シリーズ“Superior Donuts”(2017)の脚本のほか、『8月の家族たち』(2013)の原作戯曲と脚本など、脚本家としても活躍している。『8月の家族たち』では、米・脚本家組合賞(WGA)ほか、いくつもの脚色賞にノミネートされた。
 『HOMELAND』で2014年と2015年に米・俳優組合賞(SAG)アンサンブル賞にノミネートされ、『アンダー・カバー』(2016)でもゴールド・ダービー賞アンサンブル・キャスト賞にノミネートされた。
 最新の出演作はスティーヴン・スピルバーグの『ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書』。

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 ・ルーカス・ヘッジズ(Lucas Hedges):ダニー・オニール(Danny O'Neill)
 『マンチェスター・バイ・ザ・シー』(2016)で注目され、米国アカデミー賞2017助演男優賞にノミネート。多くの賞にノミネート&受賞している。

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 ・ティモシー・シャラメ(Timothée Chalamet):カイル・シェイブル(Kyle Scheible)
 「ヴァラエティー」誌が選ぶ「観るべき10人の俳優たち」2017の1人にも選ばれている注目の若手の1人。
 ルカ・グァダニーノの“Call Me By Your Name”(2017)でブレイク。“Lady Bird”(2017)、スコット・クーパー監督の“Hostiles”(2017)と話題作への出演が続き、フェリックス・ヴァン・ヒュルーニンゲン監督の新作“Beautiful Boy”、ウディ・アレン監督の” A Rainy Day in New York“にも出演が決定している。日本に紹介されている作品には『インターステラー』(2014)がある。
 “Call Me By Your Name”で、ハリウッド映画賞2017 ハリウッド・ブレイクアウト・パフォーマンス男優賞、ゴッサム・アワード2017 ブレイクスルー俳優賞、ニューヨーク映画批評家協会賞2017主演男優賞を受賞し、インディペンデント・スピリット・アワード2018の主演男優賞にノミネートされている。
 『HOMELAND』では2013年に俳優組合賞(SAG)アンサンブル賞にノミネートされた。

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 ・ビーニー・フェルドスタイン(Beanie Feldstein):ジュリアンヌ・“ジュリー”・ステファンズ(Julianne "Julie" Steffans)

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 ・スティーヴン・マッキンレー・ヘンダーソン(Stephen McKinley Henderson):ファザー・リヴィアッチ(Father Leviatch)

 ・ロイス・スミス(Lois Smith):シスター・サラ・ジョアン(Sister Sarah Joan)
 『エデンの東』(1955)や『ファイブ・イージー・ピーセス』(1970)にも出演しているベテラン女優。87歳。
 “Marjorie Prime”(2017)で、ゴッサム・アワード2017女優賞にノミネートされ、インディペンデント・スピリット・アワード2018では主演女優賞ノミネートされている。

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 ・ローラ・マラノ(Laura Marano):ダイアナ・グリーンウェイ(Diana Greenway)
 ・ジョーダン・ロドリゲス(Jordan Rodrigues):ミゲル・マクファーソン(Miguel McPherson)
 ・ジョン・カルナ(John Karna):グレッグ・アンルー(Greg Anrue)
 ・オデイア・ラッシュ(Odeya Rush):ジェナ・ウォルトン(Jenna Walton)
 ・ジェイク・マクドーマン(Jake McDorman):ミスター・ブルーノ(Mr. Bruno)
 ・キャスリン・ニュートン(Kathryn Newton):ダーリーン(Darlene)
 ・アンディー・バックリー(Andy Buckley):アンクル・マシュー(Uncle Matthew)
 ・ダニエル・マクドナルド(Danielle Macdonald):もうひとりの若い女性(Another Young Lady)
 ・クリステン・クローク(Kristen Cloke):ミズ・ステファンズ、ジュリーの母(Ms. Steffans, Julie's mother)
 ・マリエル・スコット(Marielle Scott):シェリー・ユーハン(Shelly Yuhan)
 ・モニク・エドワーズ(Monique Edwards):ナース(Nurse)
 ・ベイン・ギビー(Bayne Gibby):キャシー・ケリー(Casey Kelly)

 【スタッフ】

 監督:グレタ・ガーウィグ
 1983年サクラメント生まれ。ハーバード大学在学中の2006年から女優活動を始める。2007年から脚本を書き始め、2008年から監督業にも進出する。
 ジョー・スワンバーグ、マーク・デュプラス、リン・シェルトンらとともに、マンブルコア運動(低予算で、アマチュア俳優を起用し、普段の会話のようなセリフを用いた、若者の日常をそのまま描いたドラマ作品を作る)の担い手の1人として活躍。主演した『フランシス・ハ』(2014)では、ゴールデン・グローブ賞コメディー/ミュージカル部門主演女優賞にノミネートされた。
 女優として大きく注目されたのは『ベン・スティラー 人生は最悪だ!』(2010)からで、『ベン・スティラー 人生は最悪だ!』ではゴッサム・アワード2010ブレイクスルー俳優賞や、インディペンデント・スピリット・アワード2011主演女優賞にノミネートされた。
 最近の出演作は、『EDEN/エデン』(2014)、『トッド・ソロンズの子犬物語』(2015)、『ミストレス・アメリカ』(2015)、『ジャッキー/ファーストレディ 最後の使命』(2016)、『20センチュリー・ウーマン』(2016)など。
 監督として、初めての長編作品は、ジョー・スワンバーグと共同で監督・脚本・主演した“Nights and Weekends”(2008)で、“Lady Bird”はそれ以来の9年ぶり長編作品で、単独で長編の監督を務めるのは、これが初めてとなる。

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 脚本:グレタ・ガーウィグ
 これまでに“Nights and Weekends”、『フランシス・ハ』、『ミストレス・アメリカ』など多数の脚本を手がけている。
 “Lady Bird”の脚本には1年かけた。半自伝的な内容だが、文字通り実際に起こったことを脚本にしたのではなく、自分が知っていることと共振するような出来事を核に据えたという。

 撮影:サム・レヴィ(Sam Levy)
 『フランシス・ハ』、『ミストレス・アメリカ』、『マギーズ・プラン 幸せのあとしまつ』でグレタ・ガーウィグと一緒に仕事をしている。『フランシス・ハ』でロンドン映画批評家協会賞2016技術貢献賞にノミネートされた。
 そのほかの作品に、ケリー・ライヒャルトの『ウェンディ&ルーシー』(2008)、ノア・バームバックの『ヤング・アダルト・ニューヨーク』(2014)などがある。

 編集:Nick Houy
 編集のアシスタントを始めて10年、編集技師になって5年。
 アシスタント時代に『シッコ』(2007)、『それぞれの空に』(2008)、『TOKYO!』(ミシェル・ゴンドリーの「インテリア・デザイン」)(2008)、『ウォリアー』(2011)などに携わっている。

 プロダクション・デザイン:Chris Jones
 『unknown/アンノウン』(2006)、『フェイク・クライム』(2010)、『20センチュリー・ウーマン』(2016)などを手がけている。

 衣裳デザイン:エイプリル・ネイピア(April Napier)
 主な作品に、『ザ・セル』(2000)、『サムサッカー』(2005)、『メタルヘッド』(2010)、『ダーク・プレイス』(2015)、『ヴァイラル』(2016)などがある。

 音楽:ジョン・ブライオン(Jon Brion)
 『マグノリア』(1996)、『ハッカビーズ』(1999)、『パンチドランク・ラブ』(2002)、『エターナル・サンシャイン』(2004)、『脳内ニューヨーク』(2008)、『パラノーマン ブライス・ホローの謎』(2012)などを手がけている。

 製作:スコット・ルーディン、イーライ・ブッシュ(Eli Bush)、Evelyn O'Neil
 スコット・ルーディンは、『めぐりあう時間たち』(2002)、『ノーカントリー』(2007)、『ソーシャル・ネットワーク』(2010)、『トゥルー・グリット』(2010)、『ものすごくうるさくて、ありえないほど近い』(2011)、『キャプテン・フィリップス』(2013)、『グランド・ブダペスト・ホテル』(2013)、『フェンス』(2016)と8回米国アカデミー賞作品賞にノミネートされていて、『ノーカントリー』で受賞している。グレタ・ガーウィグ関連では、『フランシス・ハ』と『ミストレス・アメリカ』をプロデュースしている。
 イーライ・ブッシュは、2011年以降、スコット・ルーディンがプロデュースする作品の共同製作を手がけることが多く、『ものすごくうるさくて、ありえないほど近い』、『フランシス・ハ』、『キャプテン・フィリップス』、『グランド・ブダペスト・ホテル』、『ミストレス・アメリカ』、『フェンス』で共同プロデューサーを務めている。まだ米国アカデミー賞にノミネートされたことはない。
 Evelyn O'Neilは、長編映画のプロデューサーを務めるのはこれが初めて。

 製作会社:Scott Rudin Productions、Management 360、IAC Films

 配給:A24
 映画賞レース2017に関わってきそうな配給作品としては、“The Florida Project”、“The Disaster Artist”、『聖なる鹿殺し キリング・オブ・ア・セイクリッド・ディア』、『グッド・タイム』、“Menashe”、“A Ghost Story”などがある。
 ちなみに、2015年度は『ルーム』が米国アカデミー賞で4部門ノミネートされて、主演女優賞を受賞し、『AMY エイミー』では長編ドキュメンタリー賞を受賞した。
 2016年度は、『ムーンライト』が米国アカデミー賞で8部門でノミネートされ、作品賞、助演男優賞、脚色賞を受賞。『20センチュリー・ウーマン』はオリジナル脚本賞にノミネートされ、『エクス・マキナ』は視覚効果賞を受賞した。

 【出品歴・受賞歴】

 テルライド映画祭2017出品。
 トロント国際映画祭2017SPECIAL PRESENTATIONS部門出品。
 カルガリー映画祭2017出品。
 アスペン映画祭2017出品。
 ニューヨーク映画祭2017出品。
 バンクーバー国際映画祭2017出品。
 ミル・ヴァレー映画祭2017出品。観客賞(U.S. Cinema: Audience Favorite-Silver Award)受賞。
 シカゴ国際映画祭2017出品。
 ミドルバーグ映画祭2017出品。
 ボストン・インディペンデント映画祭2017出品。
 フィラデルフィア映画祭2017出品。
 オースティン映画祭2017出品。
 フィルムコロンビア・フェスティバル2017出品。
 デンバー国際映画祭2017出品。Rare Pearl Award受賞。
 SCADサバンナ映画祭2017出品。
 ハワイ国際映画祭2017出品。
 Hollywood Music in Media Awards 2017 Outstanding Music Supervision – Film受賞。
 Camerimage2017出品。
 ゴッサム・アワード2017 女優賞(シアーシャ・ローナン)、脚本賞(グレタ・ガーウィグ)受賞。ブレイクスルー監督賞ノミネート。
 ナショナル・ボード・オブ・レビュー2017 監督賞、助演女優賞(ローリー・メトカーフ)受賞。トップ10入賞。
 ニューヨーク映画批評家協会賞2017 作品賞、主演女優賞(シアーシャ・ローナン)受賞。
 インディペンデント・スピリット・アワード2018 作品賞、主演女優賞(シアーシャ・ローナン)、助演女優賞(ローリー・メトカーフ)、脚本賞ノミネート。

 ※Rottentomatoes
 これまでレビューの「Fresh100%」(肯定的な評価が100%で、否定的な評価が0%のレビュー)の最高記録が、1999年に『トイ・ストーリー2』が出した163が最高だったのが、“Lady Bird”が164を出し(12月1日現在は183)、18年ぶりに記録を塗り替えたということで話題になった。
 * Rottentomatoes:https://editorial.rottentomatoes.com/article/lady-bird-just-broke-a-rotten-tomatoes-record-heres-what-greta-gerwig-has-to-say-about-that/

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 1902年から2017年までの「Fresh100%」の作品リストは、Wikipediaにあります。
 * List of films with a 100% rating on Rotten Tomatoes:https://en.wikipedia.org/wiki/List_of_films_with_a_100%25_rating_on_Rotten_Tomatoes

 【期待と予想】

 物語自体は、恋愛と女どうしの友情と家族関係と進学を描いて、わりとよくある思春期もの(Coming-of-Age)のようにも見え、渋谷シネ・アミューズやユーロスペースで上映していた日本映画にも多かったタイプの映画であるような気はするし、今年のアメリカ映画だったら“Patti Cake$”だってけっこう似ているように見えます。
 だとすると、“Lady Bird”がここまで評価されるのは、キャラクター造形や人間関係、主人公の心の成長、10年前のアメリカの地方都市の描写、作品全体のムードなどが優れていて、素直になれなかった10年前の自分を見つめる現在の自分という視点が観る人の心に触れてくるから、ということになるでしょうか。レビューには、hometown、funny、character、heartfeltなどといった言葉が散見されます。

 ニューヨーク映画批評家協会賞で作品賞を受賞したことで、『ラ・ラ・ランド』やキャスリン・ビグローを引き合いに出して、今後の展開を予想する記事も出ているようです。

 AwardsDailyでは、ノミネートが期待できる米国アカデミー賞の部門として
 ・作品賞
 ・監督賞
 ・主演女優賞
 ・助演女優賞
 ・オリジナル脚本賞
 ・編集賞
 を挙げ、ひょっとすると
 ・助演男優賞(トレイシー・レッツ)
 もあるかもしれないと書き、
 そのほかの部門で受賞できなくても、シアーシャ・ローナンのパフォーマンスは勝利を得るに違いないとしています。

 * AwardsDaily:http://www.awardsdaily.com/2017/11/30/lady-bird-new-oscar-frontrunner-things-learned-new-york-film-critics/

 主演女優賞に関しては、『スリー・ビルボード』(フランシス・マクドーマンド)と『シェイプ・オブ・ウォーター』(サリー・ホーキンス)が、本当に賞レースのメイン・ストリームから後退してしまったのかどうかは、まだちょっと判断しかねますが。

 注目の部門は、やっぱり監督賞と作品賞へのノミネートで、
 監督賞にノミネートされたら、女性監督として8年ぶり5人目、作品賞にノミネートされたら、女性監督作品として3年ぶり13作品目となります。
 作品賞ノミネートはほぼ間違いないところまで来たように見えますが、監督賞は、クリストファー・ノーラン、スティーヴン・スピルバーグ、ギレルモ・デル・トロ、マーティン・マクドナー、ルカ・グァダニーノ、ジョーダン・ピール、ジョー・ライト、ショーン・ベイカーと有力候補が多くて、ノミネーション発表まで油断はできません。
 たぶん第90回米国アカデミー賞ノミネーションの注目ポイントの1つになるはずです。

 ※米国アカデミー賞作品賞にノミネートされた女性監督作品
 ・1987年 『愛は静けさの中に』 監督:ランダ・ヘインズ
 ・1991年 『レナードの朝』 監督:ペニー・マーシャル
 ・1992年 『サウス・キャロライナ/愛と追憶の彼方』 監督:バーブラ・ストライサンド
 ・1994年 『ピアノ・レッスン』(オーストラリア・ニュージーランド・仏) 監督:ジェーン・カンピオン(監督賞ノミネート)
 ・2004年 『ロスト・イン・トランスレーション』 監督:ソフィア・コッポラ(監督賞ノミネート)
 ・2007年 『リトル・ミス・サンシャイン』 監督:ヴァレリー・フェリス、ジョナサン・デイトン
 ・2010年 『ハート・ロッカー』 監督:キャスリン・ビグロー(監督賞受賞)
 ・2010年 『17歳の肖像』(英) 監督:ロネ・シェルフィグ
 ・2011年 『キッズ・オールライト』 監督:リサ・チョロデンコ
 ・2011年 『ウィンターズ・ボーン』 監督:デブラ・グラニック
 ・2013年 『ゼロ・ダーク・サーティ』 監督:キャスリン・ビグロー
 ・2015年 『グローリー/明日への行進』 監督:エヴァ・デュヴァルネ

 *1977年 『セブン・ビューティーズ』(伊) 監督:リナ・ウェルトミュラー(監督賞ノミネート。外国語映画賞にはノミネートされたが、作品賞にはノミネートされていない)

 あとは、出演者の中からキャスト部門に何人ノミネートされるかも見どころです。
 “Lady Bird”からは、シアーシャ・ローナンとローリー・メトカーフ、可能性としては低そうだけれどトレイシー・レッツ。あと、ノミネート自体は別に作品からになるけれど、ティモシー・シャラメとロイス・スミス。最大で5人ノミネートされる可能性があります。シアーシャ・ローナンとローリー・メトカーフ、ティモシー・シャラメとロイス・スミスは、実際にインディペンデント・スピリット・アワード2018にノミネートされているので、全くあり得ないということもなさそうです。

 【ファッション】

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 *当ブログ記事

 ・ゴッサム・アワード2017 受賞結果:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201711/article_47.html

 ・ナショナル・ボード・オブ・レビュー2017 受賞結果:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201711/article_48.html

 ・ニューヨーク映画批評家協会賞2017 受賞結果:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201712/article_1.html

 ・映画賞&映画祭カレンダー 2017年9月〜2018年1月:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201708/article_31.html

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