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zoom RSS モンペリエ地中海映画祭2017 受賞結果

<<   作成日時 : 2017/11/06 00:02   >>

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 第39回モンペリエ地中海映画祭(10月20日-10月28日)の受賞結果です。

 【モンペリエ地中海国際映画祭】

 モンペリエ地中海国際映画祭(Cinemed Montpellier International Festival of Mediterranean Films)は、地中海周諸国の作品に限った映画祭で、日本ではそんなに知られてはいないと思いますが、今年で39回を迎えます。(似たような趣向を持った映画祭には、アジア太平洋映画祭(中断?)、ハワイ国際映画祭(今年で37回)があります。)

 地中海をはさんで、国どうしが向かい合っているとはいえ、およそ40年間、国家間レベルではいろいろあったはずで、そうでありながらも、この映画祭が現在まで続いているというのは、たぶん、政治や信条、国境を超えて、個人レベルではわりと簡単に交流ができ、実際にいろんな形で近隣諸国の人々とつきあいがあるからであり、また、開催地が移民を受け入れるのにわりと積極的な(という風に見える)フランスだからこうした催しがやりやすい、ということもあるのでしょうか。

 個人の特集も充実していて、今回は、以下の特集が組まれています。

 ・メルザック・アルアシュ(Merzak Allouache):15本
 ・エリック・トレダノ&オリヴィエ・ナカシュ:長編6本、短編1本、カルト・ブランシュ(エットーレ・スコラ『あんなに愛しあったのに』)
 ・ドミニク・カブレラ(Dominique Cabrera):長編7本、ドキュメンタリー7本、短編10本
 ・フェルナンド・トルエバ:長編9本
 ・マニュエル・プラダル(Manuel Pradal):長編6本
 ・アルベルト・ラットゥアーダ(Alberto Lattuada):長編10本
 ・Nuit en enfer(地獄の夜):長編5本
 ・Cinemed des enfants(児童映画):長編3本、短編2本
 ・Les virgules méditerranéennes:短編アニメーション9本
 ・Stage pédagogique Charlie Chaplin(チャップリンの教え):『黄金狂時代』『街の灯』、学生監督(第8学年)の短編7本

 本年度のコンペティション部門のラインナップ&受賞結果は以下の通りです。

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 【長編コンペティション部門】(Longs Métrages)

 ※審査員:オーレ・アッティカ(Aure Atika:審査員長/フランスの女優、映画監督)、アン=ドミニック・トゥーサン(Anne-Dominique Toussaint:フランスのプロデューサー)、 スワン・アルロー(Swann Arlaud:フランスの男優)、ターハル・ベン・ジェルーン(Tahar Ben Jelloun:モロッコの詩人)、ティエリー・ド・ペレッティ(Thierry de Perretti:男優、映画監督)

 ◆最優秀作品賞/Antigone d’or de Montpellier Méditerranée Métropole €15 000
 ◎“Manuel”(伊) 監督:Dario Albertini
 出演:Andrea Lattanzi、Giulia Elettra Gorietti、Francesca Antonelli、Raffaella Rea
 物語:マヌエルは、18歳になり、これまで暮らした児童養護施設を出る。実母は、刑務所に服役中だ。彼は、希望と恐れを抱いて、ストリートをうろつく。新たに手に入れた自由は、甘く苦い。彼は、ティーンエージャーを脱して、責任ある大人を目指す。母親の自宅監禁が認められたら、ちゃんと母親の面倒を見られることを証明しなければならない。マヌエルは、自分の自由を失わずに、母親を解放してあげることができるだろうか。
 初監督長編。
 ベネチア国際映画祭2017 シネマ・イン・ザ・ガーデン部門出品。
 釜山国際映画祭2017 フラッシュ・フォワード部門出品。

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 ◆メンション(Mention)
 ◎“Les Bienheureux(The Blessed)”(仏・ベルギー・カタール) 監督:Sofia Djama
 出演:サミ・ブアジラ(Sami Bouajila)、ナディア・カッチ(Nadia Kaci)、Amine Lansari、Lyna Khoudri
 物語:内戦から数年後のアルジェ。アマルとサミールは、結婚20周年をレストランで祝うことにする。その道すがら、アマルは幻想に耽り、サミールは気持ちを落ち着かせようとする。一方、息子のFahimと、その友人のFerielとRedaは、次第に再建されつつある、荒廃したアルジェの街をさまよう。
 ベネチア国際映画祭2017 Orizzonti部門出品。女優賞(Lyna Khoudri)、Brian Award、Lina Mangiacapre Award受賞。
 ワルシャワ国際映画祭2017出品。

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 ◆批評家賞(Prix de la critique BNP Paribas) €2 000
 ◎“Manuel”(伊) 監督:Dario Albertini

 ◆観客賞(Prix du public Midi Libre) €4000
 ◎“Dede”(ジョージア・カタール・アイルランド・オランダ) 監督:Mariam Khatchvani
 物語:1992年、Dinaは、何世紀にもわたる伝統に支配された鄙びた山村に住んでいる。祖父は、彼女にDavidは必ず戦争から帰って来ると約束した。Davidは確かに帰ってきたが、戦友を伴っていた。その戦友Gegiは、ハンサムで、Dinaはたちまち恋に落ちてしまう。
 監督の祖母の物語に基づく。
 初監督長編。
 カルロヴィ・ヴァリ国際映画祭2017 イースト・オブ・ウェスト コンペティション部門出品。審査員特別賞受賞。
 モトヴン映画祭2017 メイン・プログラム出品。
 バトゥミ国際アートハウス映画祭2017 スペシャル・メンション受賞。
 フォートローダーデール国際映画祭(米)2017 出品。プロダクション賞受賞。
 アジア太平洋スクリーン・アワード2017 文化の多様性賞(UNESCO Cultural Diversity Award)ノミネート。

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 ◆Prix Nova
 ◎“Manuel”(伊) 監督:Dario Albertini

 ◆学生審査員賞(Prix étudiant de la première œuvre) €1500
 ◎“Les Bienheureux”(仏・ベルギー・カタール) 監督:Sofia Djama

 ◆ヤング観客賞(Prix jeune public des activités sociales de l’énergie)
 ◎“Wajib”(パレスチナ) 監督:Annemarie Jacir
 出演:モハマド・バクリ(Mohammad Bakri)、サレ・バクリ(Saleh Bakri)
 物語:Shadiの妹が結婚することになっている。彼は、父親と一緒に故郷ナザレスの人々に結婚式の招待状を配らなければならない。Shadiは、ここ数年、イタリアで暮らしていて、故郷のことはほとんどわかっていない。彼は、10代の頃の「政治」活動のおかげで、何年も前にナザレスを離れたのだ。父親のAbu Shadiは、妻が亡くなって以来、2人の子どもを男手ひとつで育ててきた。息子のShadiが外国に行ってしまってからは、娘と2人きりの生活だった。今、彼は不安を感じている。娘が嫁いでしまうと家に独りぼっちになってしまうからだ。父と息子の間には屈折した思いがある。2人は、結婚式の招待状を配って、友人や親戚など様々な階級の家を回る。息子のShadiは、自分が旅立った後、ナザレスはすっかり変わってしまったことを知る。だが、それ以上に、父についても再発見をする。
 “When I Saw You”(2012)が、ベルリン国際映画祭2013 NETPAC賞などを受賞し、高い評価を受けたAnnemarie Jacirの5年ぶり第3監督長編。
 ロカルノ国際映画祭2017 インターナショナル・コンペティション部門出品。FICC/IFFS, Don Quijote Prize、«Environment is Quality of Life» Prize受賞。
 トロント国際映画祭2017CONTEMPORARY WORLD CINEMA部門出品。
 CPH:PIX 2017 出品。
 BFIロンドン映画祭2017 オフィシャル・コンペティション部門出品。特別コメンデーション受賞。
 釜山国際映画祭2017 アジア映画の窓部門出品。
 ムンバイ映画祭2017出品。
 テッサロニキ国際映画祭2017出品。
 AFIフェスト2017出品。
 リュブリャナ国際映画祭2017出品。
 アジア太平洋スクリーン・アワード2017 男優賞(モハマド・バクリ(Mohammad Bakri)、サレ・バクリ(Saleh Bakri))ノミネート。
 米国アカデミー賞2018 外国語映画賞パレスチナ代表。


 ◆音楽賞(Prix Jam de la meilleure musique) €1200
 ◎ハビブ・シェハデ・ハンナ(Habib Shehadeh Hanna) “Holy Air”(イスラエル)(監督:Shady Srour)

 “Holy Air(Avir Kadosh)”(イスラエル) 監督:Shady Srour
 物語:アダムは、ナザレで暮らすキリスト教徒のアラブ人だ。聖地ナザレでも中東でも少数派中の少数派である。妻のラミアは、強く、美しく、プログレッシブなアラブ人女性で、女性の権利のための財団を運営している。そのラミアが妊娠し、アダムの父が重い病気にかかっていることがわかる。アダムは、自分の人生を振り返り、あまりうまくいってはいないことを悟る。もっと稼がなければならない。彼は、これまでのビジネスが成功していないのにも拘わらず、妻にも両親にも言わずにこれまでの仕事をやめて、新たなビジネスを始める。それは、この地にやってきた観光客相手に「聖母マリアが吸った空気」を売るというものだった。ツアー・ガイドをしているロベルトが話していた、大天使ガブリエルによる受胎告知の話を思い出したのだ。「霊感が得られるトイレット・ペーパー」など売っている場合じゃない。父が畳んだワークショップから、ハンドメイドの小瓶を引っ張りだしてきて、「聖母マリアが吸った空気」として売るのだ。
 監督自身が、主人公アダムを演じる。監督第2作。
 サラエボ映画祭2016 Work in Progress Restart Award受賞。
 トライベッカ映画祭2017 インターナショナル・ナラティヴ・コンペティション部門出品。
 シドニー映画祭2017出品。
 モトヴン映画祭2017 メイン・プログラム出品。
 エルサレム映画祭2017 長編コンペティション部門出品。国際批評家連盟賞 イスラエル第1回作品賞受賞。
 モントリオールFNC映画祭2017出品。
 ミル・ヴァレー映画祭2017出品。
 ワルシャワ国際映画祭2017出品。
 フィラデルフィア映画祭2017出品。
 リュブリャナ国際映画祭2017出品。
 アザー・イスラエル映画祭2017出品。


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 [その他のエントリー作品]
 ・“Luna”(仏) 監督:Elsa Diringer
 ・“Vent du nord”(仏・ベルギー・チュニジア) 監督:Walid Mattar
 ・“Volubilis”(仏・モロッコ) 監督:Faouzi Bensaïdi
 ・“Rekvijem za g. J”(セルビア・ブルガリア・マケドニア) 監督:Bojan Vuletic

 【短編コンペティション部門】(Courts Métrages)

 ◆グランプリ(Grand prix du court métrage Montpellier Méditerranée Métropole) €4000 +€1 000 en prestation DCP par Titra Film
 ◎“Vilaine fille”(仏・トルコ) 監督:Ayce Kartal

 ◆メンション(Mentions)
 ◎“Je suis un Juif”(イスラエル) 監督:Aharon Shem Tov、Niv Hachlili
 ◎“Retour à Genoa City”(仏) 監督:Benoît Grimalt

 ◆観客賞(Prix du public Midi Libre-Titra Film) €1 000
 ◎“Retour à Genoa City”(仏) 監督:Benoît Grimalt

 ◆ヤング観客賞(Prix jeune public Ville de Montpellier) €2 000 +€500 en prestation DCP par Force de l’image production
 ◎“MAD”(仏) 監督:Sophie Tavert

 ◆Prix Canal +
 ◎“Quinze”(エジプト) 監督:Sameh Morsy

 【ドキュメンタリー部門】(Documentaires)

 ◆最優秀ドキュメンタリー賞(Prix Ulysse CCAS-Montpellier Méditerranée Métropole) €3 000
 ◎“Off Frame ou la Révolution jusqu’à la victoire”(パレスチナ・仏・カタール・レバノン) 監督:モハマド・ヤクビ(Mohanad Yaqubi)
 1960年代に結成されたパレスチナ映画ユニットが撮影したフィルムが、近年になって発見された。本作では、それに基づいて、パレスチナ現代史を振り返る。発見されたフィルムの中には、70年代に『ヒア&ゼア こことよそ』を制作するためにパレスチナを訪れたゴダールをとらえたフッテージも含まれている。
 トロント国際映画祭2016 TIFF DOCS部門出品。
 ドバイ国際映画祭2017出品。
 ベルリン国際映画祭2017 フォーラム部門出品。
 Ayam Beirut Al cinemaiya 2017出品。
 Cinema du Réel 2017出品。
 リマ・インディペンデント国際映画祭2017出品。
 ニュー・ホライズンズ映画祭2017出品。
 LatinArab - Festival Internacional de Cine Latino Árabe 2017出品。
 AegeanDocs 2017出品。
 Malmö Arab映画祭2017出品。
 ウィーン映画祭2017出品。

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 ◆メンション(Mention)
 ◎“House in the Fields(Tigmi Nigren)”(モロッコ・カタール) 監督:Tala Hadid
 モロッコの高アトラス山脈にある辺鄙なベルベル人の村。ここの冬は厳しく、子どもたちは学校を休み、大人も家から出ない。だが、春とともに、美が戻って来る。Khadijaは、16歳。学校が好きで、大人になったら弁護士になりたいと考えているが、今はいつも姉のFatimaと一緒に眠っている。そんな姉も、夏の終わりに嫁に行く予定になっている。メランコリックな雰囲気が流れる。Fatimaは、結婚したら、夫と一緒にカサブランカで暮らすつもりだ。だが、結婚がこわいし、知らない人と暮らすのもこわい。彼女もまた働きたいと考えている。
 ベルベル人コミュニティーの日常生活と、伝統と変化が描かれていく。
 ベルリン国際映画祭2017 フォーラム部門出品。
 香港国際映画祭2017 ドキュメンタリー・コンペティション部門出品。グランプリ受賞。
 HotDocsカナディアン国際ドキュメンタリー映画祭2017出品。
 ミラノ・アフリカン映画祭2017出品。最優秀作品賞受賞。
 Docs Against Gravity映画祭2017出品。Fiction Non Fiction Award受賞。
 オデッサ国際映画祭2017 特別上映作品。
 カムデン国際映画祭2017出品。John Marshall Award受賞。
 ウィーン国際映画祭2017出品。

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 *当ブログ記事

 ・モンペリエ地中海映画祭2016 受賞結果:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201611/article_18.html
 ・モンペリエ地中海映画祭2013 受賞結果:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201311/article_6.html
 ・モンペリエ地中海映画祭2012 受賞結果:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201211/article_15.html
 ・モンペリエ地中海映画祭2010 受賞結果:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201011/article_8.html
 ・モンペリエ地中海映画祭2009 受賞結果:http://umikarahajimaru.at.webry.info/200911/article_40.html

 ・映画賞&映画祭カレンダー 2017年9月〜2018年1月:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201708/article_31.html

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