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zoom RSS ウォン・カーウァイ リュミエール賞2017 授賞式/リュミエール映画祭2017 ラインナップ

<<   作成日時 : 2017/10/22 05:10   >>

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 ウォン・カーウァイが、第9回リュミエール賞(Prix Lumière)を受賞しました。(10月20日)

 同じ名前で、春先に発表されるフランスの映画賞があるのでまぎらわしいですが、こちらはフランスのリヨンで毎年10月に開催されるリュミエール映画祭(今年は10月14日-22日)の中で設けられているもので、年ごとに、国際的な業績を残した映画人をひとり選んで、贈られるものです。

 リュミエール映画祭(Le Festival Lumière, également appelé Grand Lyon Film Festival)は、リュミエール兄弟にちなんで2009年からスタートした映画祭で、映画遺産にオマージュを捧げることを基本のコンセプトとしていて、プログラムも、修復作品の上映と、トリビュート、レトロスペクティヴが中心になって組まれています。プレジデントはベルトラン・タヴェルニエ、補佐をティエリー・フレモーが務めています。
 リュミエール映画祭も非常に興味深い映画祭で、今年のラインナップもとてもユニークなものになっていますが、ここでは、リュミエール賞を中心に記事にすることにします。

 まず、これまでの受賞者には以下のような人がいます。

 2009年:クリント・イーストウッド
 2010年:ミロシュ・フォアマン
 2011年:ジェラール・ドパルデュー
 2012年:ケン・ローチ
 2013年:クエンティン・タランティーノ
 2014年:ペドロ・アルモドバル
 2015年:マーティン・スコセッシ
 2016年:カトリーヌ・ドヌーヴ

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 リヨンのコンベンション・センターで開かれた授賞式には、ニエル・アレストリュプ、ジュリー・ガイエ、エマニュエル・ドヴォス、サミ・ブアジラ、アンナ・カリーナ、ジャン=フランソワ・ステヴナン、シャルル・アズナブール、ピエール・レスキュールら、俳優、映画製作者、映画館関係者たちが出席し、ウォン・カーウァイを祝福した。

 賞の授与には、イザイベル・アジャーニがサプライズで登場し、プレゼンターを務めた。

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 クリストファー・ドイルのスピーチ。
 “Comment y serait on arrivé si on ne s'aimait pas autant?”(もしわれわれがお互いに好きじゃなかったら、どうやってここまで来れたかわからないな)

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 チャン・ツィイーのビデオ・メッセージ

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 チェリストのソニア・ヴィーダー=アサートン(Sonia Wieder-Atherton)による『花様年華』のテーマの演奏。

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 80年代に中国と香港を訪れて、ウォン・カーウァイに会ったというオリヴィエ・アサイヤスのスピーチ
 "Wong Kar-wai est un grand poète du cinéma"(ウォン・カーウァイは映画における詩人だ)"Le problème des réalisateurs, c'est qu'on n'arrive pas à saisir le noyau, le coeur de la vie. Parfois, certains grands artistes y arrivent, en transgressant les règles."(映画監督の問題は、人生の心、芯となるものを理解できなくなることだ。時々、偉大な監督でもそうなって、ルールを破ってしまう)"Les gens pensent que le cinéma de Wong Kar-wai est formaliste, mais c'est totalement faux. Son cinéma, au contraire, est habité de sens, un sens qui trouve sa richesse dans la poésie."(人は、ウォン・カーウァイの映画は形式的だという。だが、それは全くの間違いだ。その反対に、彼の映画は意味が満ちている。詩で豊かさを感じる時のような意味がある)

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 歌手カメリア・ジョルダナ(Camélia Jordana)が、『花様年華』でも使われた「キサス・キサス・キサス」"Quizás, quizás, quizás"をアカペラで。

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 ベルトラン・タヴェルニエのスピーチ
 "Le coeur, il bat dans les films de Wong Kar-wai. On y trouve l'amour et une vitalité contagieuse."(ウォン・カーウァイの映画では、ハートが打ち鳴らされる。そこには、愛と伝染性の活力がある)

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 ウォン・カーウァイのスピーチ
 "Grâce aux frères Lumière, beaucoup d'entre nous ici ce soir ont la chance de faire de la magie."(リュミエール兄弟に感謝します。今夜ここにいるわれわれの多くは、彼らのおかげで映画というマジックに触れる機会を得た)"Merci Lumière, merci Lyon et longue vie au cinéma."(リュミエール兄弟よ、ありがとう。リヨンよありがとう。そして映画が長く続きますように)

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 ◆歴代受賞者のプレートの除幕式

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 ◆マスター・クラス
 “J'ai quitté Shangaï pour Hong-Kong, à l'âge de 5 ans. C'était en 1962. Juste avant la révolution culturelle. Arrivés dans cette nouvelle région, nous ne connaissions personne. Nous n'avions aucun ami.Ma mère était une grande passionnée de cinéma. Alors, comme nous ne savions pas quoi faire dans cette nouvelle ville, nous passions toutes nos journées à regarder des films.Voilà mon école du cinéma.”(私は、5歳の時に、上海から香港に来た。1962年のことだった。文化大革命の直前。ここに着いた時、誰も知らなかった。知り合いはいなかった。私の母親は映画のファンだった。だから、この新しい町で何をすべきかわからず、ずっと映画を観ていた。映画は私の学校だ。)

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 ◆プレス・カンファレンス

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 ◆レトロスペクティヴ

 ・『いますぐ抱きしめたい』“As Tears Go By”(1988, 1h28)
 ・『欲望の翼』“Days of Being Wild”(1990, 1h34)
 ・『恋する惑星』“Chungking Express”(1994, 1h37)
 ・『楽園の瑕(きず)』“Ashes of Time”(1994, 1h33)
 ・『天使の涙』“Fallen Angels”(1995, 1h36)
 ・『ブエノスアイレス』“Happy Together”(1997, 1h36)
 ・『花様年華』“In the Mood for Love”(2000, 1h38)
 ・『2046』“2046”(2004, 2h08)
 ・『マイ・ブルーベリー・ナイツ』“My Blueberry Nights”(2007, 1h35)
 ・『グランド・マスター』“The Grandmaster”(2013, 2h03)

 [短編映画](Short Film)
 ・「エロスの純愛〜若き仕立屋の恋」“La Main(The Hand)”(2004, 46min) 『愛の神、エロス』“Eros”の中の1篇

 [クリストファー・ドイル]
 ・“Wind(風)”(2016, 33min) 監督:Tiong Guan Saw(苏忠源)
 クリストファー・ドイルに関するドキュメンタリー。

 ◆ウォン・カーウァイによるカルト・ブランシュ
 2000年以降のチャイニーズ映画からの選出。

 ・『ドリアン ドリアン』“Durian Durian”(2000/香港/1h56) 監督:フルーツ・チャン
 ・『インファナル・アフェア』“Infernal Affairs”(2002/香港/1h41) 監督:アンドリュー・ラウ、アラン・マック
 ・『PTU』“PTU”(2003, 1h28) 監督:ジョニー・トー
 ・『カンフーハッスル』“Kung Fu Hustle”(2004/香港・中/1h39) 監督:チャウ・シンチー
 ・『あの頃、君を追いかけた』“You are the Apple of my Eye”(2011/台湾/1h49) 監督:ギデンズ・コー
 ・『キョンシー』“Rigor Mortis”(2013/香港/1h41) 監督:ジュノ・マック
 ・“Breakup Buddies(心花路放)”(2014/中/1h56) 監督:ニン・ハオ
 ・『ブラインド・マッサージ』“Blind Massage”(2014/中・仏/1h54) 監督:ロウ・イエ
 ・『師父』“The Final Master”(2015/中/1h49) 監督:シュー・ハオフォン(徐浩峰)
 ・“Last Laugh(喜喪)”(2017/仏・香港/1h20) 監督:Zhang Tao(張涛)

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 [第9回リュミエール映画祭の主なプログラム]

 ・ミステリー・クルーゾー(Le mystère Clouzot)
 アンリ=ジョルジュ・クルーゾー監督作品13本、脚本作品2本、アンリ=ジョルジュ・クルーゾーに関する映画5本、Pierre-Henri Gibertによるマスター・クラス

 ・ウェスタン・クラシックス(Westerns classiques)
 『牛泥棒』、『荒野の決闘』、『追跡』(1947)、『赤い河』、『折れた矢』、『流血の谷』、『真昼の決闘』、『裸の拍車』、『シェーン』、『星のない男』、『向う見ずの男』、『草原の野獣』、『無法の拳銃』、『リバティ・バランスを射った男』

 ・女性フィルムメイカーの不変の歴史(A Permanent History of Women Filmmakers)
 『制服の処女』、『パリ1900年』、“Together”(1956)、『ワンダ』、“Living Together”(監督:アンナ・カリーナ)

 ・サイレント映画の荘厳な瞬間(Sublime moments of silent film)
 “L'Ascension du Mont-Blanc”(1907)、『イタリア麦の帽子』(1928)、『鉄仮面』(1929)、“Kinemacolor”(1905-1917)

 ・レトロスペクティヴ ハロルド・ロイド
 長編6本、短編7本

 ・ハロルド・ロイド シネコンサート(Harold Lloyd cine-concert)

 ・バスター・キートン パート2
 長編2本、短編2本

 ・オールナイト上映(The Lumière festival all-nighter) “OUTER SPACE”
 『ゼロ・グラビティ』、『インターステラー』、『スター・トレック』(2009)、『オデッセイ』

 ・ゲスト

 ティルダ・スウィントン
 『エドワードU』『フィクサー』『オンリー・ラヴァーズ・レフト・アライヴ』“The Seasons in Quincy: Four Portraits of John Berger”+マスター・クラス

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 マイケル・マン
 『ヒート』

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 ディアーヌ・キュリス
 4作品+マスター・クラス

 アンナ・カリーナ
 『女は女である』、“Living Together”、“Anna Karina souviens-toi”+マスター・クラス

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 ウィリアム・フリードキン
 『フレンチ・コネクション』、『エクソシスト ディレクターズ・カット』など、オールナイト上映を含み、7作品を上映 +マスター・クラス

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 ジャン=フランソワ・ステヴナン
 監督作品3本+マスター・クラス

 ギレルモ・デル・トロ
 監督作品5本、“Five Came Back”エピソード1〜3、マスター・クラス
 カルト・ブランシュ(『悪魔のような女』(1955)『壁にぶつかる頭』『ビリディアナ』『審判』『いぬ』『バンパイアの惑星』『オーメン黙示録』)

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 ・修復作品(New Restorations)

 ・再発見(Re-releases)
 『ふたりの女』、『汚れなき抱擁』、“Blast of Silence”(1961)、『蜜の味』、『愛の奇跡』、『ジプシーの唄をきいた』、『駆ける少年』

 ・お宝と好奇心(Treasures and curiosities)
 “Pieces of Love”(1989/ブルガリア)、“The White Reindeer”(1952/フィンランド)、“Merry-Go-Round”(1956/ハンガリー)、“Vers l'inconnu ?”(1957/レバノン)、“A Certain Nasser”(2017/レバノン)、『大通りの店』(1965/チェコ)、“The Bloody Lady”(1980/スロヴァキア)

 ・映画音楽:ジョルジョ・モロダー(Film music: Giorgio Moroder)
 『ミッドナイト・エクスプレス』、ジョルジョ・モロダー・プレゼンツ『メトロポリス』

 ・マイ・ベリー・オウン・フェスティバルーリュミエール・フォー・キッズ(My very own festival – Lumière for Kids)
 『ライオン・キング』、『おしゃれキャット』、『美女と野獣』、『ノートルダムの鐘』、『レミーのおいしいレストラン』

 ・ドキュメンタリー(Documentaries on the cinema)
 “Water and Sugar: Carlo Di Palma, the Colours of Life”、“Anna Karina souviens-toi”、“Filmworker”、“Gene Tierney a Forgotten Star”、“Jean Douchet, l'enfant agité (Restless Child)”、“La Continental : le mystère Greven”、“Le Nouveau Monde”、“Le Scandale Clouzot”、“Rappeneau par Rappeneau”

 ・トリビュート:シャルル・アズナブール
 『地獄の決死隊』“Taxi for Tobruk”(1961/仏・英・西独・西/1h35) 監督:ドニス・ド・ラ・パテリエール(Denys de La Patellière)

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 【PHOTO GALLERY】

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 ・クリストファー・ドイル

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 ・イザベル・アジャーニ

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 ・ジュリー・ガイエ

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 ・エマニュエル・ドヴォス

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 *当ブログ記事

 ・カトリーヌ・ドヌーヴ リュミエール賞2016 授賞式/リュミエール映画祭2016 ラインナップ:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201610/article_30.html

 ・祝福とオマージュが凄い! リュミエール賞2015 for マーティン・スコセッシ!:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201510/article_22.html

 ・映画賞&映画祭カレンダー 2017年9月〜2018年1月:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201708/article_31.html

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