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zoom RSS 学生アカデミー賞2017 ファイナリスト発表

<<   作成日時 : 2017/08/11 15:12   >>

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 第44回学生アカデミー賞のファイナリストが発表されました。(8月10日)

 学生アカデミー賞は、アメリカの映画芸術科学アカデミーによる学生作品を対象とするコンペティションで、過去には、ロバート・ゼメキス(1975年“A Field of Honor”)、ジョン・ラセター(1979年“Lady and the Lamp”、1980年“Nitemare”)、ジャコ・ヴァン・ドルマル(1981年“Maedeli la brèche”)、スパイク・リー(1983年『ジョーズ・バーバー・ショップ』)、ピート・ドクター(1992年“Next Door”)、トレイ・パーカー(1993年“American History”)、キャリー・フクナガ(2005年“Victoria para chino”)らを輩出しています。(学生アカデミー賞受賞経験者で、その後、米国アカデミー賞にノミネーションを勝ち得たのはのべ57人、受賞者となったのはのべ10人います。(公式サイト調べ))

 この賞は、もともと未来の映画監督への登竜門的なところがありましたが、近年、さらに注目度を増しているのは、2011年、2012年、2015年、2016年、2017年と学生アカデミー賞受賞作品がそのまま本家の米国アカデミー賞にノミネートされたり、受賞したりするようになっているからです。

 2011年の米国アカデミー賞では、学生アカデミー賞ナラティヴ部門金賞受賞作品『ゴッド・オブ・ラブ』“God of Love”(Luke Matheny監督)と外国映画部門受賞作品『告白』“The Confession”(Tanel Toom監督)がそれぞれ短編映画賞にノミネートされて、前者が受賞を果たし、2012年の米国アカデミー賞では、学生アカデミー賞外国語映画部門金賞受賞作品『チューバ・アトランティック』“Tuba Atlantic”(Hallvar Witzø監督)と同じくブロンズ賞受賞作品『息子』“Raju”(Max Zähle監督)がそれぞれ米国アカデミー賞短編映画賞にノミネートされています。

 2013年と2014年は、残念ながら、学生アカデミー賞受賞作品から米国アカデミー賞にノミネートされた作品はありませんでしたが、2015年は、学生アカデミー賞受賞作品の中から1作品(2014年度外国映画部門銀賞受賞作品『アフガニスタンからきた少女』“Parvaneh”)が短編映画賞のノミネーションを果たし、2作品(銀賞受賞作品“White Earth”とブロンズ賞受賞作品“One Child”)が短編ドキュメンタリー賞ショートリスト入りし、そのうち“White Earth”が短編ドキュメンタリー賞ノミネーションを果たしています。

 2016年は、学生アカデミー賞ナラティヴ部門金賞受賞作品『デイ・ワン』“Day One”と外国映画部門ブロンズ賞受賞作品『何も心配ない』“Everything Will Be Okay(Alles wird gut)”が短編映画賞にノミネートされています。米国アカデミー賞短編アニメーション賞と短編ドキュメンタリー賞には、学生アカデミー賞からの選出はありませんでしたが、学生アカデミー賞アニメーション部門銀賞受賞作品“An Object at Rest”が米国アカデミー賞短編アニメーション賞ショートリストまで進んでいます。

 2017年は、ナラティヴ部門から“Nocturne in Black”、ドキュメンタリー部門から“4.1 Miles”、アニメーション部門から“Once Upon a Line”が、それぞれショートリストに進み、 “4.1 Miles”が短編ドキュメンタリー賞にノミネートされています。

 学生アカデミー賞のルールにもいろいろ変遷があって―
 2014年度までは、オルタナティヴ部門金賞受賞作品とナラティヴ部門金賞受賞作品と外国映画部門金賞受賞作品が、米国アカデミー賞短編映画賞部門へのノミネート資格を得、アニメーション部門金賞受賞作品が、米国アカデミー賞短編アニメーション賞のノミネート資格を得るだけだったのが、2015年度から規約が変わり、オルタナティヴ部門・ナラティヴ部門・外国映画部門すべての入賞作品が米国アカデミー賞短編映画賞部門へのノミネート資格を得、アニメーション部門すべての入賞作品が、米国アカデミー賞短編アニメーション賞のノミネート資格を得、ドキュメンタリー部門すべての入賞作品が、米国アカデミー賞短編ドキュメンタリー賞のノミネート資格を得る、という風になっています。

 また、前回からは、学生アカデミー賞外国映画部門が、ナラティヴ部門とアニメーション部門とドキュメンタリー部門に3分割され、外国映画ナラティヴ部門からは金賞・銀賞・ブロンズ賞が選ばれ、外国映画アニメーション部門と外国映画ドキュメンタリー部門からはそれぞれ金賞が選ばれることになっています。(すべての入賞作品が、米国アカデミー賞ノミネート資格を得るようです。)
 今回からは、外国映画のエントリーが2本立てになり、CILECT (国際映画テレビ教育連盟)メンバーの学校からのエントリーと、学生アカデミー賞エグゼクティヴ委員会が認めた映画祭を通過した学生作品が認められる、という風になりました。(日本からは映画祭で認められた作品か、CILECTメンバーである日本映画学校からのエントリー作品しか認められない、ということになりました。)

 例年、8月1日にファイナリストが発表されることになっていましたが、今年はAMPASの会長選挙があったためか、ファイナリストの発表が遅れ、各賞の発表も10月12日と遅めになっています。(例年通りであれば、ファイナリスト発表と各賞の発表の間に、入賞作品の発表があるはずです。)

画像

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 ◆オルタナティヴ部門(Alternative (Domestic Film Schools))
 ・“Last Dance” 監督:Zhaoyu Zhou(USC)
 ・“Mira” 監督:Amanda Tasse(USC)
 ・“Opera of Cruelty” 監督:Max R. A Fedore(ニューヨーク大学)
 ・“The Colored Hospital: A Visual Poem” 監督:Terrance Daye(モアハウス大学)

 ◆アニメーション部門(Animation (Domestic Film Schools))
 ・“Cradle” 監督:Devon Manney(USC)
 ・“E-delivery” 監督:Young Gul Cho(School of Visual Arts)
 ・“Extinguished” 監督:Ashley Anderson、Jacob Mann(Ringling College of Art and Design)
 ・“In a Heartbeat” 監督:Beth David、Esteban Bravo(Ringling College of Art and Design)
 ・“Once a Hero” 監督:Xia Li(USC)
 ・“Pinky Toe” 監督:Mathieu Libman(California Institute of the Arts)
 ・“-Winston” 監督:Aram Sarkisian(California Institute of the Arts)

 ◆ドキュメンタリー部門(Documentary (Domestic Film Schools))
 ・“Free The Wall” 監督:Darryl Shreve(ウェイン州立大学)
 ・“Hale” 監督:Brad Bailey(カリフォルニア大学バークレー校)
 ・“How To Make A Pearl” 監督:Jason Hanasik(カリフォルニア大学バークレー校)
 ・“On Pointe” 監督:Priscilla Thompson、Joy Jihyun Jeong(コロンビア大学)
 ・“One Way Home” 監督:Qingzi Fan(ニューヨーク大学)
 ・“Sisterly” 監督:Nina Vallado(アンドリュース大学)
 ・“The Sandman” 監督:Lauren Knapp(スタンフォード大学)

 ◆ナラティヴ部門(Narrative (Domestic Film Schools))
 ・“A Foreman” 監督:Daniel Drummond(チャップマン大学)
 ・“Guo Mie” 監督:Joseph Chen-Chieh Hsu(ニューヨーク大学)
 ・“I Live Here” 監督:Shane Watson(California College of the Arts)
 ・“Into The Blue” 監督:Antoneta Alamat Kusijanovic(コロンビア大学)
 ・“Mammoth” 監督:Ariel Heller(USC)
 ・“My Nephew Emmett” 監督:Kevin Wilson, Jr.(ニューヨーク大学)
 ・“Who's Who in Mycology” 監督:Marie Dvorakova(ニューヨーク大学)

 ◆外国映画 アニメーション部門(Animation (International Film Schools))
 ・“Child”(独) 監督:Iring Freytag、Viktor Stickel(バーデン・ヴュルテンベルク映画アカデミー)
 ・“Life Smartphone”(中) 監督:Chenglin Xie(中央美術学院)
 ・“Tough”(英) 監督:Jennifer Zheng(キングストン大学)

 ◆外国映画 ドキュメンタリー部門(Documentary (International Film Schools))
 ・“Aurelia and Pedro”(メキシコ) 監督:Omar Robles、José Permar(グアダラハラ大学)
 ・“Exhibit Human”(伊) 監督:Arianna Vergari、Valentina Traini(Centro Sperimentale di Cinematografia - Abruzzo)
 ・“Galamsey”(独) 監督:Johannes Preuss(バーデン・ヴュルテンベルク映画アカデミー)

 ◆外国映画 ナラティヴ部門(Narrative (International Film Schools))
 ・“Annunciation”(独) 監督:Halit Ruhat Yildiz(ケルン・メディア芸術大学)
 ・“Blue Summer Symphony”(独) 監督:Sinje Köhler(バーデン・ヴュルテンベルク映画アカデミー)
 ・“Earthly People”(ハンガリー) 監督:Ádám Freund(ブダペスト演劇映画アカデミー)
 ・“Facing Mecca”(スイス) 監督:Jan-Eric Mack(チューリヒ芸術大学)
 ・“Sweet Maddie Stone”(英) 監督:Brady Hood(英国国立映画テレビ学校)
 ・“Watu Wote/All of Us”(独) 監督:Katja Benrath(Hamburg Media School)
 ・“When Grey Is a Colour”(オランダ) 監督:Marit Weerheijm(オランダ映画アカデミー)

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 もし学生アカデミー賞と米国アカデミー賞本戦との関係性を強め、できるだけ若い才能を掬い上げようという流れが続いているなら、本年度も、上記38作品の中から1作品くらいは、米国アカデミー賞2018ノミネーションに選出される作品が出てくるはずです。
 だとすると、上記の作品たちは、現時点で、(他の作品や部門に先駆けて)米国アカデミー賞2018ノミネーションに最も近づいた作品ということになります。

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 *当ブログ記事

 ・BAFTA学生映画賞2017 受賞結果:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201706/article_24.html

 ・学生アカデミー賞2016 ファイナリスト発表:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201608/article_9.html
 ・学生アカデミー賞2016 入賞作品発表:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201608/article_37.html
 ・学生アカデミー賞2016 受賞結果:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201609/article_30.html

 ・学生アカデミー賞2015 受賞結果:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201510/article_16.html

 ・学生アカデミー賞2014 ファイナリスト発表:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201405/article_6.html
 ・学生アカデミー賞2014 入賞作品発表:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201405/article_30.html
 ・学生アカデミー賞2014 受賞結果:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201406/article_9.html

 ・学生アカデミー賞2013 入賞作品発表:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201305/article_37.html
 ・学生アカデミー賞2013 受賞結果:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201306/article_9.html

 ・学生アカデミー賞2012 受賞結果:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201206/article_14.html

 ・学生アカデミー賞2009 ファイナリスト発表:http://umikarahajimaru.at.webry.info/200905/article_1.html
 ・学生アカデミー賞2009 受賞結果:http://umikarahajimaru.at.webry.info/200906/article_16.html

 ・ハリウッド・リポーター誌が選ぶ、世界の映画学校 ベスト25!:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201208/article_1.html

 ・映画賞&映画祭カレンダー 2017年2月〜2017年9月:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201702/article_35.html

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