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zoom RSS 【アイルランド映画2017の収穫】 ゴールウェイ映画祭2017 受賞結果!

<<   作成日時 : 2017/07/21 00:08   >>

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 第29回ゴールウェイ映画祭(Galway Film Fleadh)(7月11日-16日)の各賞が発表されました。

 アイルランドには、大きな映画祭が3つあります。
 2月に開催されるダブリン国際映画祭(2017年で17回)と7月に開催されるゴールウェイ映画祭(Galway Film Fleadh)、11月に開催されるコーク国際映画祭(2017年で62回目)がそれで、特にコーク国際映画祭はヨーロッパの中でも最も歴史ある映画祭の1つで、ヨーロッパ映画賞短編映画賞アイルランド代表作品はコーク国際映画祭で選出されることになっています。

 3つの映画祭は、個々の作品の完成の時期に合わせて、それぞれに新作アイルランド映画のお披露目の場となっていますが、2016年で言えば、『オフェンダー 〜コソ泥珍道中〜』も『オフェンダー 〜コソ泥珍道中〜』も『マッド・メアリー』も短編の“Lily”もゴールウェイ映画祭がプレミア上映の場となっていて(『マッド・メアリー』はカルロヴィ・ヴァリ国際映画祭でワールド・プレミアされた後での上映)、アイルランド映画の新作をチェックするには見逃せない映画祭になっています。

 本年度の受賞結果は、以下の通りです。

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 ◆最優秀インターナショナル長編作品賞(Best International Feature)
 ◎“Mad to Be Normal”(英) 監督:Robert Mullan
 出演:エリザベス・モス、デイヴィッド・テナント、マイケル・ガンボン、ガブリエル・バーン、デイヴィッド・バンバー、Trevor White、Elena Valdameri
 物語:スコットランドで最も有名な精神科医のひとり、ロナルド・ディヴィッド・レイン(Ronald David Laing:1927-1989)の物語。デイヴィッド・レインは、1960年代から70年代にかけて、イースト・ロンドンのキングスレー・ホール(統合失調症の患者を隔離して治療し、回復させるのではなく、「治療」は行わずに社会生活を行ないながら社会復帰を目指した共同生活体)で働き、精神的に異常があると診断された人々に、様々な大胆な実験を行なった。その中には、患者にLSDを試したり、メタノイアとして知られる自己治癒の方法を試みたりした。それは、医学界に怒りと論争を巻き起こし、世界中の精神医学に対する態度や認識をラディカルに変えた。
 グラスゴー映画祭2017出品。
 ニューポート・ビーチ映画祭2017出品。演技賞(デイヴィッド・テナント)受賞。
 上海国際映画祭2017 金爵奨コンペティション部門出品。


 ◎“God’s Own Country”(英) 監督:Francis Lee
 出演:ジョシュ・オコナー(Josh O’Connor)、Alec Secareanu、イアン・ハート、ジェマ・ジョーンズ(Gemma Jones)
 物語:ヨークシャー地方。ジョニー・サクスビーは、家族で農場を営んでいるが、父親が2度目の卒中で倒れたため、働くことができなくなり、すべての負担がジョニーの肩にかかってくる。ジョニーは、同性愛者だが、それを隠して、フラストレーションを過飲や行きずりのセックスで凌いでいた。羊の出産シーズンに、やってきたルーマニア移民Gheorgheを雇い入れた時、最初、ジョニーはライバル心すら感じて、ピリピリついていたが、やがて2人の関係は、もっと優しくデリケートなものに変わっていく。
 男優Francis Leeの初監督長編。
 サンダンス映画祭2017出品。監督賞受賞。
 ベルリン国際映画祭2017 パノラマ部門出品。テディー賞受賞。
 イスタンブール国際映画祭2017出品。
 サンフランシスコ国際映画祭2017出品。
 トランシルヴァニア国際映画祭2017 コンペティション部門出品。審査員特別賞受賞。
 シドニー映画祭2017出品。
 シアトル国際映画祭2017出品。
 プロヴィンスタウン映画祭2017出品。
 フレームライン/サンフランシスコLGBTQ映画祭2017出品。観客賞受賞。
 エジンバラ国際映画祭2017出品。
 カルロヴィ・ヴァリ国際映画祭2017 「ヴァラエティー」誌批評家によるチョイス。


 ◆最優秀人権映画賞(Best Human Rights Feature)
 ◎“City of Ghosts”(米) 監督:マシュー・ハイネマン(Matthew Heineman)
 イスラム国に故郷を奪われ、命がけで彼らに立ち向かうために結成された匿名の市民ジャーナリストのグループ“Raqqa is Being Slaughtered Silently”(ラッカは静かに虐殺されている)に迫ったドキュメンタリー。彼らは、イスラム国の支配によって、命の危機にさらされ、シリアやトルコ、ドイツへと分散しながら、話すことのできない喪失感や痛みを共有し、自分たちが持っている唯一の武器、メディアを使って、テロとの戦争を闘う。
 『カルテル・ランド』のマシュー・ハイネマン監督最新作。
 サンダンス映画祭2017出品。
 CPH:DOX 2017出品。観客賞受賞。
 ダラス国際映画祭2017出品。シルバー・ハート賞出品。
 サラソータ映画祭2017出品。
 サンフランシスコ国際映画祭2017出品。
 トライベッカ映画祭2017出品。
 全州国際映画祭2017出品。
 HotDocsカナディアン国際ドキュメンタリー映画祭2017出品。
 モントクレア映画祭2017出品。審査員特別賞受賞。
 シアトル国際映画祭2017出品。
 バークシャー国際映画祭2017出品。
 シェフィールド国際ドキュメンタリー映画祭2017出品。審査員大賞受賞。
 AFI Docs 2017出品。
 ナンタケット映画祭2017出品。
 ミュンヘン映画祭2017出品。


 ◆最優秀アイルランド長編作品賞(Best Irish Feature)
 ◎“Michael Inside”(アイルランド) 監督:Frank Berry [ワールド・プレミア]
 物語:マイケル・マックリーは、18歳の多感な青年で、ダブリンの公営住宅に祖父フランシスとともに住んでいる。彼の父親は刑務所に服役中で、母親はドラッグの過剰摂取で亡くなっていた。マイケル自身は、14歳で学校をドロップアウトしていて、頭は悪くないものの、人間的に未熟だった。ある日、彼は友人の兄のコカインを所持していて、逮捕され、刑務所に3か月服役し、アイルランド刑務所の矯正プログラムを受けることになる。刑務所の中で、彼は、若さと未熟さゆえに、いじめの対象となるが、彼に力を貸してくれる者も現れ、自信と闘うことを学んでいく。しかし、刑務所で生きていくには、禁制品を手に入れなければならなかったり、リンチに協力したりしなければならなかった。一方、外の世界では、マイケルのせいで、コカインを失ったギャングは、その代償を祖父フランシスに払わせようとする。



 ◆最優秀アイルランド第1回作品賞(Best Irish First Feature)
 ◎“The Drummer and the Keeper”(アイルランド) 監督:Nick Kelly [ワールド・プレミア]
 物語:ガブリエルは、25歳で、ピアースとトスとロックバンドを組んで、ドラマーを担当している。母親に自殺されて、妹とともに取り残されたという過去があり、双極性障害を患っているが、そのことはバンドメンバーには隠していた。バンドメンバーは、ガブリエルの無謀な行動に腹を立て、彼はアルコールとドラッグを断つという誓いを立てる。ガブリエルは、治療にも通っていたが、処方の中には運動というのもあり、その結果、サッカーチームに参加することになる。そのチームで(名ばかりの)キーパーをしていたのが、17歳のクリストファーで、彼はアスペルガー症候群を患っていた。こうしてガブリエルとクリストファーは出会い、奇妙な友情で結ばれていく。
 監督のNick Kellyは、元ミュージシャンのCM監督で、“Shoe”(2010)で、米国アカデミー賞短編映画賞ショートリストに選出されている。本作が初監督長編。



 ◆最優秀撮影賞 アイルランド映画部門(Best Cinematography in an Irish Feature)
 ◎Richard Kendrick “Song of Granite”(アイルランド・カナダ)(監督:Pat Collins)

 “Song of Granite”(アイルランド・カナダ) 監督:Pat Collins [アイルランド・プレミア]
 物語:アイルランドの伝統的なシンガー、Joe Heaney (アイルランド語では、Seosamh Ó hÉanaí)(1919-1984)の人生を描く。
 Joe Heaneyは、アイルランドの西海岸、ゴールウェイ郡コネマラのCarnaという小さな村で生まれた。ここは、アイルランド語が話される地域(ゲールタハト)で、彼はアイルランドのフォークロアを子守歌として育った。父や母から教わって5歳から歌い始めるが、シャイなため、20歳まで人前で歌うことはなかった。Carnaで英語を学んだ彼は、奨学金を得て、ダブリンに進学し、ナショナル歌唱コンテストで勝利するが、その時には多くのレパートリーを持っていて(推定500曲)、それはCarnaで覚えたものだと言われている。その後、彼は、イングランド、スコットランド、ニューヨークと人生の大半を外国で過ごし、数百曲ものレコーディングを残している。
 ドラマとドキュメンタリーのハイブリッド。B&W。
 成長してからのJoeは、歌手のMícheál Ó ConfhaolaとMacdara Ó Fathartaが、順に演じている。
 音響を手がけたのは、『メッセージ』で米国アカデミー賞2017音響編集賞を受賞したシルヴァン・ベルマール。
 ゴールウェイ映画祭2017 オープニング作品。
 SXSW映画祭2017出品。
 カルロヴィ・ヴァリ国際映画祭2017 アウト・オブ・コンペティション部門出品。
 メイン国際映画祭2017出品。


 ◆最優秀アイルランド長編ドキュメンタリー賞(Best Irish Feature Documentary)
 ◎“Rocky Ros Muc”(アイルランド) 監督:Michael Fanning [ヨーロッパ・プレミア]
 57戦42勝(うち14戦KO勝ち)14敗1引き分けのボクサー、ショーン・マニオン(1956- )に関するドキュメンタリー。
 ショーン・マニオンは、1956年にアイルランドのゴールウェイ郡のロスマック(Ros Muc)というゲールタハトの村で生まれた。70年代半ばに、彼は、ゴールウェイからボストンに向かい、1978年にプロボクサーとしてデビュー。1984年にはマディソン・スクエア・ガーデンのリングに立ち、WBAの世界タイトルを闘っていた。彼のボクサー人生は、必ずしも順風満帆なものではなく、また、リングの外で、ボストンの裏社会のドン、ジェームズ・ジョセフ・バルジャーらの厄介ごとにも巻き込まれた。これは、サバイバルと決心と名誉と力の物語であり、アイデンティティーとコミュニティーについての物語でもあって、ショーン・マニオン個人だけでなく、彼と同じような数千人の移民たちの物語である。
 ボストン・アイリッシュ映画祭2017 最優秀ドキュメンタリー賞受賞。


 ◆最優秀インターナショナル長編ドキュメンタリー賞(Best International Feature Documentary)
 ◎“All the Wild Horses”(モンゴル・南ア・英・米) 監督:Ivo Marloh [ワールド・プレミア]
 モンゴル・ダービーは、2009年に始まった世界一過酷な乗馬レースである。変化に富んだモンゴルのステップ地帯を1000kmにわたって半野生馬に乗って駆け抜けるのだ。しかも、40kmごとに設けられたホースステーションで馬を乗り換えなければならないし、ナビゲートは自分自身かGPSを使ってやらなければならない。夜は、ルート沿いの遊牧民の一家に頼るか、野宿だ。全行程走破には8日間を要する。本作では、2012年8月に行われた、35人が参加したレースを追い、アメリカ、カナダ、南ア、イギリス、アイルランドから出場した5人の騎手を追跡する。レース序盤は、22歳のアメリカ人女性騎手Devan Hornが、暑さと消耗と野犬との闘いを制して、リードし、それをアイルランド人騎手のドーナル・ファーヒ(Donal Fahy)とリッチー・キロラン(Richie Killoran)が追った。このうち、ドーナル・ファーヒは、前年の競馬で落馬して背中を骨折し、腰背部にネジを入れる骨接合手術を受けていたが、自らの回復を証明し、負傷騎手基金を支援するために、このレースに参加していた。レースは波乱に満ち、そして予想外の結末を迎える。


 ◆James Horgan賞/最優秀アニメーション賞(James Horgan Award for Best Animation)
 ◎“An Island”(アイルランド) 監督:Rory Byrne
 物語:ひとりぼっちの男が、孤島を征服するために出発する。


 ◆ビンガム・レイ ニュー・タレント賞(Bingham Ray New Talent Award)
 ◎Dafyhyd Flynn “Michael Inside”

 ◆最優秀第1回短編アニメーション賞(Best First Short Animation Award)
 ◎“An Béal Bocht(The Poor Mouth)”(アイルランド) 監督:Tom Collins
 物語:若きGaelは、スライゴ史跡から自らの人生について考える。人生に関する風刺の物語。
 アイルランド人作家フラン・オブライエン(Flann O’Brien)が、マイルズ・ナ・ゴパリーン(Myles Na gCopaleen)という名義で、アイルランド語で書いた唯一の小説“An Béal Bocht”を、原作とした短編アニメーション。


 ◆最優秀第1回短編ドラマ賞(Best First Short Drama)
 ◎“The Date”(アイルランド) 監督:Selina Cartmell
 物語:ブライアンとシニードは、大好きな安酒場(ダイヴ・バー)に飲みに行き、彼らが分かち合った愛について回想する。


 ◆ドンキホーテ賞/短編アニメーション賞(Don Quijote Award for Animation in a Short Film)
 ◎“An Béal Bocht(The Poor Mouth)”(アイルランド) 監督:Tom Collins

 ◆Donal Gilligan賞/撮影賞 短編映画部門(Donal Gilligan Award for Best Cinematography in a Short Film)
 ◎Burschi Wojnar “Wave”(アイルランド)(監督:Benjamin Cleary、TJ O’Grady Peyton)
 トライベッカ映画祭2017出品。

 “Wave”(アイルランド) 監督:Benjamin Cleary、TJ O’Grady Peyton
 物語:ひとりの男が昏睡から目覚める。彼は、完全に体系化された言語を話し始めるが、誰も理解できず、世界中の言語学の専門家を当惑させる。


 ◆アニメーション・シークエンス賞 短編映画部門(Best Animated Sequence in a Short Film)
 ◎“Late Afternoon”(アイルランド)(監督:Louise Bagnall) Cartoon Saloon
 物語:ひとりの老女が、記憶を通して、過去に押し戻される。彼女は、過去と現在の間にいる。



 ◆短編ドキュメンタリー賞(Best Short Documentary Award)
 ◎“Throwline”(アイルランド) 監督:Mia Mullarkey
 タクシー・ドライバーたちが、自殺防止チームを結成して、夜通し、ストリートや橋をパトロールしてまわる。


 ◎“Tit for Tatt”(アイルランド) 監督:Mairéad Ní Thréinir
 2人の女性が、乳がんの手術痕にタトゥーを入れて、肉体的も精神的も変身し、自分たちの女性性を取り戻そうとする。


 ◆ワン・ミニット映画祭賞(One Minute Film Festival Award)
 ◎“Tempo”(オランダ) 監督:Arjan Brentjes
 物語:ひとりの男性が公園のベンチで休もうとしている。ところが、いつも最新の技術革新によって邪魔される。彼の人生の歩みはゆっくりしているが、技術の進歩は速いのだ。


 ◆Tiernan McBride賞/短編ドラマ賞(Tiernan McBride Award for Best Short Drama)
 ◎“Wave”(アイルランド) 監督:Benjamin Cleary、TJ O’Grady Peyton


 ◆ゴールウェイ映画祭 ピッチング賞(Galway Film Fleadh Pitching Award)
 ◎“Against the Tide”(アイルランド) 監督:Michelle Lehane

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 新作アイルランド映画は、どれもこれもよさそう。

 この後、いろいろ映画賞を受賞しそうだし、日本で劇場公開されてもいいんじゃないかと思うけれど、どうだろう。さっさとNetflixで配信されてしまう可能性もあるけど、その方がいいのかな。

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 *当ブログ記事

 ・映画賞&映画祭カレンダー 2017年2月〜2017年9月:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201702/article_35.html

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