海から始まる!?

アクセスカウンタ

zoom RSS フレームライン映画祭/サンフランシスコ国際LGBTQ映画祭2017 受賞結果! 【秀作揃い!】

<<   作成日時 : 2017/06/28 00:09   >>

トラックバック 0 / コメント 0

 第41回フレームライン映画祭/サンフランシスコ国際LGBTQ映画祭(Frameline, San Francisco International LGBTQ Film Festival)(6月15日-25日)の各賞が発表されました。

 【フレームライン映画祭/サンフランシスコ国際LGBTQ映画祭】

 フレームライン映画祭/サンフランシスコ国際LGBTQ映画祭は、1977年に始まった映画祭で、LGBTQの映画祭としては、世界で最も長く続いている映画祭であり、毎回6万〜8万人の観客を動員するという世界最大規模のLGBTQ映画祭でもあります。

 映画祭の呼び方は何通りかあって、運営組織Framelineの名前を冠して、「フレームライン・サンフランシスコ国際LGBTQ映画祭」(Frameline, San Francisco International LGBTQ Film Festival)と呼ばれることもあれば、単に「フレームライン」(Frameline)とか、「フレームライン映画祭」(Frameline Film Festival)と呼ばれたり、大会の回数をつけて「フレームライン41」(Frameline41)というように呼ばれたりもしています。(2014年大会までは「LGBT」だったのですが、2015年より「LGBTQ」と表記するようになったようです。)

 過去の受賞作には、『パトリックは1.5歳』(2009年観客賞)、『双子のデュオ〜アンタッチャブル・ガールズ』(2010年観客賞(ドキュメンタリー部門))、『波に流されて』(2010年第1回作品賞)、『トムボーイ』(2011年観客賞)、『ウィークエンド』(2011年Volunteer of the Year)、『ウガンダで、生きる』“Call Me Kuchu”(2012年観客賞(ドキュメンタリー部門))、“My Brother the Devil”(2012年第1回作品賞スペシャル・メンション)などがあり、2012年には、宮崎光代監督の“TSUYAKO”が観客賞(短編部門)を受賞しています。

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

 ◆第1回作品賞(First Feature Jury Award)
 ◎“The Wound(Inxeba)”(南ア・独・オランダ・仏) 監督:John Trengove
 出演:Nakhane Touré、Bongile Mantsai、Niza Jay Ncoyini
 物語:南アフリカ、イースタンケープ山中の小さなXhosa コミュニティー。ここでは、年に一度、少年たちが大人になるための儀式が行なわれる。割礼の後、少年たちは先輩たちにアメとムチを交互に使われながら、癒しと苦行の2週間を過ごす。Xolaniは、日雇いの工場労働者で、かつてこの儀式に指導される側で参加し、今では、指導する側として参加するために、毎年、この時期に山中に戻って来る。今回、Xolaniが相手をすることになったのは、Kwandaという名の少年で、いわゆるヨハネスブルク・キッドと呼ばれる、金持ちの子どもで、傲慢で冷淡であり、他の村人からは甘やかされて育ったと考えられている。こうした家父長制的男尊的環境の中で、温和で内向的なXolaniは異質で、彼は、同性への関心を頑なに隠していた。
 John Trengoveは、10年にわたってTV作品を手がけてきて、これが初監督長編。
 ベネチア国際映画祭2016 Final Cut Awards受賞。
 サンダンス映画祭2017出品。
 ベルリン国際映画祭2017 パノラマ部門オープニング作品。
 サラソータ映画祭2017 ベスト・イン・ワールド・シネマ部門出品。ファイナリスト。
 Netia Off Camera 国際インディペンデント映画祭2017出品。
 シドニー映画祭2017出品。
 プロヴィンスタウン映画祭2017出品。
 トリノ・ゲイ&レズビアン映画祭2017出品。
 台北電影節2017 インターナショナル・ニュー・タレント・コンペティション部門出品。


 ◆第1回作品賞 オナラブル・メンション(First Feature Jury Award, Honorable Mention)
 ◎“Saturday Church”(米) 監督:Damon Cardasis
 出演:Luka Kain、マーゴット・ビンガム(Margot Bingham)、レジーナ・テイラー(Regina Taylor)、Marquis Rodriguez、MJ Rodriguez、Indya Moore、Alexia Garcia、ケイト・ボーンスタイン(Kate Bornstein)
 物語:Amaraは、突然、夫を失って、2人の息子を育てるために、シングル・マザーとして稼がなくてはならなくなり、息子たちを厳格で信心深いローズおばさんに任せることにする。ローズが注目していたのは、長男のUlyssesだった。彼は、シャイな性格で、ストッキングを盗み、母の靴を履いて、自分のセクシュアリティーに気づき始めていた。ローズは、それをやめさせようとするが、彼は逃げて、ヴィレッジに飛び込む。ニューヨークには、気が荒いが、開放的なトランスやクィアの若者の集団がいて、彼をサンクチュアリに導く。それがサタデー・チャーチだった。サタデー・チャーチは、親切なボランティアの世話人によって運営されていて、街で最新流行のイベントもまた開催していた。刺激的な雰囲気は、Ulyssesの自我に火をつける。そして、ハンサムで傷つきやすいレイモンドとの間に始まった、進んだり戻ったりという関係もそれを後押しした。Ulyssesの内なる世界は目覚めた。だが、いつまでもこのままというわけにはいかない。美しく、芽生えたばかりのアイデンティティーを育み、ボールルームのフロアで楽しみ、輝き続けたいという思いを叶えるためにも、挑戦と許しの両面から、新しい考えを受け入れる用意のない彼自身の家族と向き合わなければならない。
 初監督長編。
 トライベッカ映画祭2017 USナラティヴ・コンペティション部門出品。観客賞次点。

画像

 ◆ドキュメンタリー賞(Outstanding Documentary Jury Award)
 ◎“Strong Island”(米・デンマーク) 監督:Yance Ford
 Strong Islandとは、ロング・アイランドのスラングで、監督ヤンス・フォードの一家はここで育った。
 19年前、ロサンゼルス暴動が起こる2週間前、ヤンスがハミルトン大学の2年生の時、兄ウィリアム(24)が殺された。犯人は、19歳の白人の自動車整備工マーク・レイリーで、ウィリアムは武器を持っていなかったのにも拘わらず、マークは自衛を主張して、罪を問われなかった。人生が変わってしまうほど大きな衝撃を受けたヤンスは、映画監督になって兄のことを映画にしようと決心する。そして、POVのシリーズのプロデューサー、PBSのドキュメンタリー・シリーズを経て、当時の気持ちを失うことなく、完成させたのが本作である。彼は、本作を通して、殺人の恐怖、人種的偏見、殺人者を野放しにしている司法制度について、再検証を求めている。
 初監督作品。
 サンダンス映画祭2017出品。ストーリーテリング賞受賞。
 ベルリン国際映画祭2017 パノラマ部門出品。
 True/False映画祭2017出品。
 テッサロニキ国際ドキュメンタリー映画祭2017出品。
 CPH:DOX 2017 出品。
 フル・フレーム ドキュメンタリー映画祭2017出品。Center for Documentary Studies Filmmaker Award、Charles E. Guggenheim Emerging Artist Award受賞。
 モントクレア映画祭2017出品。ブルース・シノフスキー賞/長編ドキュメンタリー賞受賞。
 エンカウンターズ南アフリカ国際ドキュメンタリー映画祭2017出品。
 シェフィールド国際ドキュメンタリー映画祭2017ティム・ヘザリントン賞受賞。
 AFI Docs 2017出品。


 ◆ドキュメンタリー賞 オナラブル・メンション(Outstanding Documentary Jury Award, Honorable Mention)
 ◎“Chavela”(米) 監督:キャサリン・ガンド(Catherine Gund)、Daresha Kyi
 2012年に92歳で亡くなったメキシコのランチェーラ歌手チャベーラ・バルガス(Chavela Vargas)に関するドキュメンタリー。チャベーラ・バルガスは、男装をし、拳銃を携え、葉巻をくわえ、テキーラを痛飲しながら、女性に対する満たされぬ愛や、世界に対する憂鬱、孤独などを歌い、人気を得た。多くのセレブに愛されたが、その中には、エヴァ・ガードナーやフリーダ・カーロもいた。アルコール中毒によって一時期退いていたが、1990年代に復活し、ペドロ・アルモドバルなどのアーティストや映画監督たちのミューズになった。本作では、未公開の映像のほか、バルガス本人や、彼女を知る人々、友人やパートナーらへのインタビューを盛り込んで、類まれなアーティスト、チャベーラ・バルガスの肖像に迫る。
 ベルリン国際映画祭2017 パノラマ部門出品。ドキュメンタリー部門観客賞第2席。
 グアダラハラ国際映画祭2017出品。
 ブエノスアイレス国際インディペンデント映画祭2017出品。
 ミネアポリス・セントポール国際映画祭2017出品。
 モントクレア映画祭2017出品。
 HotDocsカナディアン国際ドキュメンタリー映画祭2017出品。
 クラクフ映画祭2017 音楽ドキュメンタリー・コンペティション部門出品。
 シドニー映画祭2017出品。
 トランシルヴァニア国際映画祭2017 What’s Up Docs?部門出品。
 プロヴィンスタウン映画祭2017出品。
 AFI Docs 2017出品。
 ナンタケット映画祭2017出品。

画像

 ◆観客賞 長編作品部門(AT&T Audience Awards for Best Feature)
 ◎“God's Own Country”(英) 監督:Francis Lee
 出演:ジョシュ・オコナー(Josh O’Connor)、Alec Secareanu、イアン・ハート、ジェマ・ジョーンズ(Gemma Jones)
 物語:ヨークシャー地方。ジョニー・サクスビーは、家族で農場を営んでいるが、父親が2度目の卒中で倒れたため、働くことができなくなり、すべての負担がジョニーの肩にかかってくる。ジョニーは、同性愛者だが、それを隠して、フラストレーションを過飲や行きずりのセックスで凌いでいた。羊の出産シーズンに、やってきたルーマニア移民Gheorgheを雇い入れた時、最初、ジョニーはライバル心すら感じて、ピリピリついていたが、やがて2人の関係は、もっと優しくデリケートなものに変わっていく。
 男優Francis Leeの初監督長編。
 サンダンス映画祭2017出品。監督賞受賞。
 ベルリン国際映画祭2017 パノラマ部門出品。テディー賞受賞。
 イスタンブール国際映画祭2017出品。
 サンフランシスコ国際映画祭2017出品。
 トランシルヴァニア国際映画祭2017 コンペティション部門出品。審査員特別賞受賞。
 シドニー映画祭2017出品。
 シアトル国際映画祭2017出品。
 プロヴィンスタウン映画祭2017出品。
 エジンバラ国際映画祭2017出品。
 カルロヴィ・ヴァリ国際映画祭2017 「ヴァラエティー」誌批評家によるチョイス。


 ◆観客賞 ドキュメンタリー部門(AT&T Audience Award for Best Documentary)
 ◎“Chavela”(米) 監督:キャサリン・ガンド(Catherine Gund)、Daresha Kyi

 ◆観客賞 短編映画部門(AT&T Audience Award for Best Short)
 ◎“Curmudgeons”(米/17分) 監督:ダニー・デヴィート
 物語:ラルフは、口が悪い80代の老人。日常生活動作支援介護付高齢者集合住宅で暮らしているが、ある日、孫娘たちによってスペシャルなサプライズを受ける。
 トライベッカ映画祭2016出品。
 シアトル国際映画祭2016出品。
 BFIロンドン映画祭2016 LOVE部門出品。
 *本編動画:https://vimeo.com/159449591

画像

 ◆フレームライン・アワード(The Frameline Award)
 ◎アラン・カミング

画像

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

 今年は、公式HPにもfacebookにもTwitterにも受賞結果は記載されず、13分30秒の授賞式の動画がfacebookにアップされているだけでした。やんなっちゃうなあ、もう。そのおかげで(?)、関係者が個々にTwitterで発信したりはしていますが、今のところ今回の受賞結果をまとめて活字にしているのは、全世界で当ブログだけです。

 ま、それはそれとして―
 今回の受賞作には、なかなか有望そうな作品が揃っています。今後の映画祭や今年の賞レースにもちらほか顔を出してくるでしょうし、いくつかは日本にも紹介されるんじゃないでしょうか。どれが入ってきてもよさそうだけれど、一番可能性が高そうなのは“Chavela”かなあ。

 映画祭のラインナップとしては、プレミア度は高くありませんが、その代わり、公式サイトの作品紹介が、丁寧でよかったですね。当ブログでも既出の作品ばかりでしたが、今回、ここでの紹介を参考にして作品紹介を加筆修正してあります。

 *この記事がなかなか参考になった!と思ったら、人気ブログランキングにクリックをお願いします。
 ↓ ↓ ↓ ↓
 
 ↑ ↑ ↑ ↑
 クリックしてね!

 ・フレームライン映画祭2016 受賞結果:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201607/article_1.html
 ・フレームライン映画祭2014 受賞結果:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201407/article_1.html
 ・フレームライン映画祭2013 受賞結果:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201307/article_3.html

 ・映画賞&映画祭カレンダー 2016年12月〜2017年4月:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201612/article_1.html

テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

トラックバック(0件)

タイトル (本文) ブログ名/日時

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(0件)

内 容 ニックネーム/日時

コメントする help

ニックネーム
URL(任意)
本 文
フレームライン映画祭/サンフランシスコ国際LGBTQ映画祭2017 受賞結果! 【秀作揃い!】 海から始まる!?/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる