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zoom RSS 今年も期待作がいっぱい! カルロヴィ・ヴァリ国際映画祭 2017 コンペティション部門ラインナップ!

<<   作成日時 : 2017/06/22 01:30   >>

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 第52回カルロヴィ・ヴァリ国際映画祭(6月30日-7月8日)のコンペティション部門のラインナップです。

 【カルロヴィ・ヴァリ国際映画祭】

 カルロヴィ・ヴァリ国際映画祭は、1946年創設という世界でも最も歴史のある国際映画祭の1つです。
 1946年創設なのに、今年で52回目というのは、計算が合いませんが、これは、共産党政権のコントロールを受けていた時代のうち約40年間は、モスクワ国際映画祭と隔年で開催されていたためです。
 映画祭の歴史としては、1989年のビロード革命により民主化が進行し、1990年にはこれまで上映禁止になっていた作品が上映されたりもしましたが、逆に、映画祭自体は経済的危機にさらされ、連邦が解体した翌年の1994年の第29回大会からチェコ文化省やカルロヴィ・ヴァリ市等の運営によって再スタートしています。(1998年以降はFilm Servis Festival Karlovy Varyという合資会社の運営に移行。)

 映画祭に長い歴史があり、開催時期や開催場所の地域性も新作上映にちょうどよくて、現在、カルロヴィ・ヴァリ国際映画祭は、ワールド・プレミア作品が数多く上映されて、カンヌやベルリン、ベネチアの各国際映画祭に準じる重要な国際映画祭となっています。
 カンヌ国際映画祭でプレミア上映された一連の作品が、次に上映されるのも、カルロヴィ・ヴァリ国際映画祭だったりします。

 コンペ作品は、大半が知られざる監督の知られざる作品ばかりですが、これまでに、『ケス』(ケン・ローチ)、『芙蓉鎮』(謝晋)、『コーカサスの虜』(セルゲイ・ボドロフ)、『ぼくのバラ色の人生』(アラン・ベルリネール)、『アメリ』、『向かいの窓』(フェルザン・オズペテク)、『ニキフォル 知られざる天才画家の肖像』といった作品をグランプリに選出しています。

 東欧で開催される映画祭ということもあってか、日本からの出品作は、あまり多くありませんが(1994年から2012年までに122本出品。共同製作含む)、1958年に家城巳代治監督の『異母兄弟』がグランプリを受賞したほか、2002年に池谷薫監督の『延安の娘』が最優秀ドキュメンタリー賞、同年、辻仁成監督の『フィラメント』がエキュメニック審査員賞スペシャル・メンションを受賞、2004年に園子温監督の『紀子の食卓』がスペシャル・メンション&ドン・キホーテ賞を受賞しています。

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 【オフィシャル・セレクション-コンペティション部門】(Official Selection – Competition)

 ※審査員:Anna Brüggemann(ドイツの女優、脚本家)、サラ・フラック(Sarah Flack:ニューヨークの編集技師)、チロ・ゲーラ、ミヒェル・メルクト(Michel Merkt:プロデューサー)、Štefan Uhrík(スロヴァキアの脚本家、プロデューサー、映画祭オーガナイザー)

 ・“Corporate”(仏) 監督:Nicolas Silhol [インターナショナル・プレミア]
 出演:セリーヌ・サレット、ランベール・ウィルソン、ステファン・ドゥ・グルート(Stéphane De Groodt)、Hyam Zaytoun、Violaine Fumeau-Silhol、アントワーヌ・ルベニー(Antoine Levannier)、Nathalie Sportiello
 物語:エミリーは、フランスの大手農産食品会社の人事部長で、若く聡明でワーカホリックだ。彼女は、野心家で、仕事に献身的であり、よい戦士として、上層部の要求に応えるべく、冷酷なマネージメントの手法を実践していた。ところが、ある日、従業員の1人が彼女の目の前で飛び降り自殺をする。仲間の死に苦しみながら、彼女は、会社としてもこの事態に対し、責任を負わなければならないことを次第に理解していく。調査が進む中、会社はすべての責任をエミリーに押しつけようとしていることを知る。心に傷を負った同僚たちと、力強いヒエラルキーの間で、彼女は何とか自力で切り抜けなければならない。
 初監督長編。


 ・“Birds Are Singing in Kigali(Ptaki śpiewają w Kigali)”(ポーランド) 監督:ヨアン・コス=クラウゼ、クシシュトフ・クラウゼ [ワールド・プレミア]
 物語:1994年、鳥類学者のAnněは、ルワンダにいて、多数派フツ族によるツチ族の虐殺、いわゆる「ルワンダ大虐殺」を目撃する。Anněは、家族を殺された仲間の娘Claudineを救おうとして、ポーランドに連れていく。Claudineは、事件のトラウマとすぐにカッとしやすい性格から、なかなか平安を見い出せないし、犠牲者を演じることも拒む。ルワンダで、部族間の立場が逆転した時、Claudineは母国に帰ると言い出す。自らのキャリアを進める意味もあって、不本意ながらAnněも同行する。Claudineは、以前の人生の軌跡をたどり、愛する者の墓を捜す。彼女が行く先々で、失ってしまったものと折り合いをつけようとしている生き残りの人々と出会う。1996年には、権力はツチ族の手の中にあったが、平和は不安定で、ほぼ普遍的ともいえる貧困が、悪魔を唆す。
 クラウゼ夫妻が、完成までに約10年かけたプロジェクト。当初は、アメリカとの共同製作で進められていたが、2008年にアメリカ側と衝突して、アメリカから権利を買い取らなければならなくなり、また、クシシュトフ・クラウゼも病に倒れてしまう。『パプーシャの黒い瞳』が完成した2013年には、夫婦として3作目となるこのプロジェクトは暗礁に乗り上げていた。2年かけて、製作資金の確保とルワンダでの撮影許可をクリアしたものの、クシシュトフ・クラウゼは2014年12月に亡くなってしまい、ヨアン・コス=クラウゼが独りで引き継いで、作品を完成させた。
 ロカルノ国際映画祭2016 Film projects: First Look賞受賞。


 ・“Little Crusader (Křižáček)”(チェコ・スロヴァキア・伊) 監督:Václav Kadrnka [ワールド・プレミア]
 物語:Jeníkは、9歳の少年で、年輩の騎士Bořekの一人息子である。彼は、ムスリムから聖墓を取り戻すため、家を飛び出す。だが、聖墓はどこにあるのか、どこへ行けば、十字軍に加わることができるのかを彼は知らない。Jeníkは、ボヘミアとモラヴィアの境界あたりで行方不明になる。最初から正規の十字軍に参加すればよかったが、その決心がつかなかったのだ。Bořekは、力と装備を整えて、息子を捜す目的を隠して、正規の十字軍に参加する。遅かれ早かれ、彼の動機はバレてしまうに違いない。息子も父も聖なる地にはたどりつけない。夢の中以外では。息子の夢は、白昼夢で、過ちから目覚めればいいだけだが、父親の夢は、トルコ人との死闘という悪夢だ。Bořekは、無垢な子どもたちを引き連れた一行を目撃し、子どもたちを解放してやりたいと考える。だが、彼らは、海岸から奴隷船に乗せられて、地平線のかなたへ消えてしまう……。
 チェコスロヴァキアの詩人ヤロスラフ・ブルフリツキーの詩に基づく。
 第3監督長編。


 ・“The Line (Čiara)”(スロヴァキア・ウクライナ) 監督:Peter Bebjak [ワールド・プレミア]
 物語:Adam Krajňákは、一家の主で、スロヴァキア-ウクライナ間でタバコの密輸入をしているギャングのボスである。彼は、取引の要役で、あらゆることに気を配り、決定的な瞬間に、自信と忍耐を持って行動できるリーダーである。だが、平和な共存世界に脅威が訪れる。シェンゲン協定が結ばれて、ヨーロッパ26か国で、国境検査なしで国境を越えられることになったのだ(スロヴァキアは2004年に適用になったが、ウクライナは協定に加盟していない)。ひとつの取引の失敗が、これまでの防波堤を崩壊させる。今までは彼が計画しなければ、誰も国境を越えることができなかったのに。Krajňákは、自分にとっての境界とは何か、を考えるはめになる。


 ・“Men Don’t Cry (Muškarci ne plaču)”(ボスニア ヘルツェゴビナ・スロヴェニア・クロアチア・独) 監督:Alen Drljević [ワールド・プレミア]
 物語:1990年代の旧ユーゴスラヴィアでは、武力的衝突によって、国土を破壊しただけでなく、互いの交戦国の人々の記憶にも最悪の傷を残している。荒れ果てた過去に対する解釈は、まさに関わった国の数だけ存在する。そんな戦争に従事した多様な元軍人たちが、戦後約20年を経て、辺鄙な山のホテルに数日間のセラピーのために集まる。彼らに絶対的な調和を求めることは難しく、それどころか考えもなく言葉を発したり、明らかに汚い態度を取ったりして、一触即発の危険な状態になる。彼らは、元軍人であり、男らしさを原則とし、偏見を持ち、自分たちが仕掛けたにせよ、相手が仕掛けたにせよ、起こったことの無残さを認めようとはしなかった。
 Alen Drljević監督の初長編フィクション作品。


 ・“Breaking News”(ルーマニア) 監督:Iulia Rugină [インターナショナル・プレミア]
 物語:アレックスは、TVリポーターをしているが、悲劇的な事故に遭い、仲間のカメラマンを失い、自らは九死に一生を得た。そんな彼が、亡くなったカメラマンの死亡記事を作らなければならなくなる。協力してくれるのは、15歳の娘しかおらず、父娘の関係は複雑だ。アレックスは、クリスマス前の3日間、黒海沿岸の小さな町で、思いもかけず、娘が父親の死を克服しようとする場に立ち会うことになる。そしてまた、彼は、これまでずっと一緒に働いてきた同僚のことをほとんど何も知らなかったことに気づく。
 第3監督長編。
 トランシルヴァニア国際映画祭2017 ルーマニア・デイズ部門出品。


 ・“Arrhythmia”(ロシア・フィンランド・独) 監督:Boris Khlebnikov [インターナショナル・プレミア]
 物語:オレグは、病院で救急救命士をしていて、きついシフトの後、ちょっと酒をあおるのを好んだ。彼の妻カーチャもまた医師で、病院の緊急病棟に勤めていた。彼女の我慢は限界にきて、ある日、カーチャはオレグに離婚したいと言い出す。2人は離婚するが、オレグが新しいフラットを見つけるまで、一緒に暮らす。職場でも大きな変化があり、オレグの生活は楽になりそうにはなかった。
 オープン・ロシア映画祭2017 メイン・コンペティション部門出品。


 ・“The Cakemaker”(イスラエル・独) 監督:Ofir Raul Graizer [ワールド・プレミア]
 物語:トマスは、ベルリンでペイストリーのシェフをしていて、イスラエルからやってきた既婚のビジネスマン、オランと出会い、関係を持つ。ところが、数か月後、オランは交通事故に遭って死んでしまう。トマスは、今はひとりで息子を育てているオランの妻Anatに会うためにイスラエルに飛ぶ。Anatは、ドイツ人に対して不信感を持っているのにも拘わらず、その無口な若者を自分のカフェに雇う。彼女は、2人を結びつけているものが、同じ男性に対する愛だとは気づいていなかった。
 初監督長編。
 カンヌ国際映画祭2017 マーケット出品。


 ・“More (Daha)”(トルコ) 監督:Onur Saylak [ワールド・プレミア]
 物語:Gazaは、14歳で、果物と野菜の運搬をしている父Ahadとともに、エーゲ海沿岸の小さな町に暮らしている。彼は、勉強ができて、イスタンブールの権威ある学校に進みたいと考えていたが、父親の考えは違っていた。Ahadは、中東からの難民の密入国をサイドビジネスにしていて、それを息子に手伝わせたかったのだ。Ahadは、難民に対し、横柄かつ非良心的で、彼らが通れるようになるまで屈辱的な状態で待たせた。彼は、ゆっくりとGazaに難民の取り扱い方を教える。
 俳優Onur Saylakの初監督長編。Hakan Gundayの小説の映画化。


 ・“Khibula”(ジョージア・独・仏) 監督:ゲオルギ・オヴァシュヴィリ(George Ovashvili) [ワールド・プレミア]
 物語:ズヴィアド・ガムサフルディア(Zviad Gamsakhurdia:1939-1993)は、1991年にジョージアで初めて民主的に大統領に選ばれるが、軍によるクーデターで国を追われる。彼は、支持者を引き連れ、協力体制を再編するために山に入る。そして、雄大なコーカサス山脈を背景に、力を求めて戦い、自らの運命に向かって突き進んでいく。
 『とうもろこしの島』のゲオルギ・オヴァシュヴィリ監督の監督第3作。


 ・“Ralang Road”(インド) 監督:Karma Takapa [ワールド・プレミア]
 物語:シッキム地方の小さな丘陵村。感情的に抑圧されている状況を解決すべく、教師が派遣されてくる。彼と村民の共通点はないが、彼は次第につながりを見つけ、時間をつぶしたり、通りをぶらついたりしていた2人と知り合いになる。これら3人に、ビリヤード・クラブのオーナーが加わる。思いもかけない一連の出来事の中で、4人の運命は絡み合っていく。
 初長編監督作品。


 ・“Keep The Change”(米) 監督:Rachel Israel [インターナショナル・プレミア]
 出演:Brandon Polansky、Samantha Elisofon、Nicky Gottlieb、Will Deaver、ジェシカ・ウォルター(Jessica Walter)、ティボー・フェルドマン(Tibor Feldman)
 物語:デイヴィッドは、アッパークラスで魅力があり、快適な生活を送っていた。ところが、大人の身障者のサポートグループに参加することを命じられる。そこで、彼は、自分がアスペルガー症候群であることを突きつけられる。デイヴィッドは、他者と違っていると指摘されたり、「健常者」ではないと見なされることに怒りを感じる。グループでは、サラとペアを組まされる。サラは、風変わりで外交的で、その楽観主義はデイヴィッドをいらつかせた。2人はブルックリン橋まででかけていく。性格が対照的な2人だったが、絆が生まれる。彼らの関係性は深まり、サラの自信と個性のおかげで、デイヴィッドも自分のユニークさを受け入れていく。
 初監督長編。2014年に制作した短編の長編版。
 トライベッカ映画祭2017 USナラティヴ・コンペティション部門出品。最優秀USナラティヴ作品賞、最優秀ニュー・ナラティヴ監督賞、ノラ・エフロン賞 スペシャル・メンション受賞。


 【イースト・オブ・ウェスト コンペティション部門】(East of the West - Competition)

 ※審査員:Evrim Ersoy(イスタンブール生まれのジャーナリスト、映画祭プログラマー、フィルムメイカー)、Cosima Finkbeiner(セールス会社Beta Cinema代表)、Rusudan Glurjidze(ジョージアの監督)、Igor Soukmanov(ベラルーシの映画祭オーガナイザー、パブリシスト)、Karla Stojáková(チェコのプロデューサー)

 ・“Absence of Closeness (Absence blízkosti)”(チェコ) 監督:Josef Tuka [ワールド・プレミア]
 物語:Hedvikaは、男運がない。既婚男性との関係が悲しいものに終わった時、彼女は、3歳の娘Adélkaと犬を連れて、母と母のボーイフレンドが住む瀟洒な家に逃げ込む。彼女と母親との関係は理想的とは言えなかったし、Adélkaへの母親としての感情が欠落しているのも自分で感じ取っていた。ある日、彼女は、亡くなった父親の日記を見つける。それは、彼女が子どもだった頃、父親が彼女に向けて書いたものだった。日記を読み進めるうち、記憶の曖昧さが払拭され、かなり昔に下した決断とその結果、自分にどういう影響をもたらしたかが思い出されてくる。
 初監督長編。


 ・“Nina”(スロヴァキア・チェコ) 監督:Juraj Lehotský [ワールド・プレミア]
 物語:ニナは、12歳の少女。今、両親が離婚しようとしていて、彼女の世界はバラバラになりそうになっている。今まで彼女を強力に支えてくれた2人はもうコミュニケーションをとろうとはしない。ニナは、口論する2人をながめやることしかできない。彼女の生活で、ただ1つ核になっているのは、水泳コンテストだった。水泳コンテストへの参加が危うくなった時、彼女は大胆な行動を取る。
 “Zázrak(Miracle)”(2013)のJuraj Lehotský監督の第2監督長編。


 ・“Unwanted (T’padashtun)”(コソヴォ・オランダ) 監督:Edon Rizvanolli [ワールド・プレミア]
 物語:ティーンエイジャーのAlbanは、バルカン半島が戦争中だった時に、母親のZanaと共にコソヴォからアムステルダムにやってきた。もう故郷の家族とは連絡を取っていない。彼は、学校ではトラブルメイカーで、クラスにもあまりフィットしていなかった。彼は、攻撃的な一匹狼だが、夢想家でもあり、街をぶらつくのが好きだった。傷つきやすいAnaと一緒にでかけた時、事態が好転し始める。ところが、それから、若い2人の誠実なロマンスに雲が集まり始め、親たちが解決していなかった過去の影が覆いかぶさってくる。それは、20年後、全く異なる国であっても、彼らに痛みを与える。
 初監督長編。


 ・“Mariţa”(ルーマニア) 監督:Cristi Iftime [ワールド・プレミア]
 物語:30歳のCostiは、ガールフレンドとケンカした後、数日間、山のシャレーを借りて、家族みんなで過ごそうと考える。その勢いで、彼は、父親のSanduに話を持ちかける。Sanduは、自分の人生と他の女たちへの関心から、何年もの間、妻子を無視し続けていたのだ。彼を説得するのに長くはかからなかった。彼らは、愛情を込めて、Mariţaと呼んでいる古いファミリー・カーを使って、モルダヴィアへ向かう。道中、これまで分かち合ったたくさんの思い出が蘇っただけでなく、新たな親密さも生まれ、男たちは互いに長らく忘れていた感覚を取り戻していく。残りの家族との再会は、彼らに共通の過去をより新鮮なものにする。Sanduの様々なエピソードと魅力的なコメントは、一晩のうちに家族を結びつけ、遠い過去の傷を癒しさえする。
 トランシルヴァニア国際映画祭2014 ポストプロダクション賞受賞。
 初監督長編。


 ・“The End of The Chain (Keti lõpp)”(エストニア) 監督:Priit Pääsuke [ワールド・プレミア]
 物語:ファーストフード・レストランの朝。殺風景で、見たところ客もいない。それは、その日一日を象徴しているような幕開けだ。客がやってきても、ハンバーガーを頼んだりせずに、かわいいウェイトレスにちょっかいを出す。その最中に、娘のどんづまりの人生に失望している両親がやってきて、場をさらに苦々しくする。陽気な哲学者は、脳に負担を与えないような活動こそ彼女の仕事なのだと考える。こんな日は、これからどうなるというのだろうか。
 初監督長編。


 ・“The Man Who Looks Like (Me Minu näoga onu)”(エストニア) 監督:Katrin Maimik、Andres Maimik [ワールド・プレミア]
 物語:「誰でも何かに才能がある。それを見つければいい。」 Hugoが音大の受験に失敗した時、父親が彼に言った言葉だ。あれから30年後、Hugoは音楽批評家をしている。彼は、結婚していたが、妻の不倫から離婚を経験し、今は、ポスト離婚クライシスの真っただ中にある。それでも、新しい本を書こうと頑張っていると、玄関先にボヘミアンな父親が訪ねてくる。父は、自分はもうすぐ死ぬんだと告白したため、Hugoの新しい生活は思わぬ方向へと向かう。
 初監督長編。


 ・“Falling(Strimholov/Headlong)”(ウクライナ) 監督:Marina Stepanska [ワールド・プレミア]
 物語:若きアントンは、アルコールとドラッグの中毒から立ち直るために入っていたリハビリセンターから出所する。幼い頃から彼を育てた祖父は、厳格な主義を持ち、彼を都会の誘惑から引き離して、田舎に連れて行く。ある夜、アントンは、カーチャと出会う。彼女もまた、彼と同じく、人生に対する態度を決めかねていた。彼女は、マイダンでのデモで出会ったドイツ人フォトジャーナリストのヨハンと恋仲になったが、その彼とベルリンで別れてきたばかりだった。アントンとの出会いは、彼女の人生に刺激となり、互いに深く影響を与え合っていく。
 ヴィリニュス国際映画祭2017 ミーティング・ポイント部門出品。
 初監督長編。


 ・“How Viktor “the Garlic” took Alexey “the Stud” to the Nursing Home (Как Витька Чеснок вез Леху Штыря в дом инвалидов)”(ロシア) 監督:Alexander Hant [ワールド・プレミア]
 物語:ヴィクトールは、評判のいい女性を確かめるべく、バーを渡り歩いていたが、妻に見つけられてしまう。妻は、計画外で生まれてしまった子どもの母親というだけで、2人の間に愛はなかった。彼自身も、父に棄てられ、母には自殺されて、孤児院で育っていた。その後、父親は帰ってきたが、今では体の自由が利かなくなっていた。ヴィクトールは、父親のアパートが残されていることに気づく。彼は、速攻で老人ホームへ入れる書類にサインする。だが、まだ父を老人ホームまで連れて行く仕事が残されている。その旅で、彼は、父親の知られざる秘密を知り、互いの共通点を見出す。
 初監督長編。


 ・“Blue Silence”(トルコ・ベルギー) 監督:Bülent Öztürk [インターナショナル・プレミア]
 物語:Hakanは、かつて軍隊に所属していた。軍事病院に入院することになったが、ナースのAylaの献身的なケアによって、回復し、心の中のデーモンを追い払うことができた。長い入院の後、退院した彼は、勲章と少々のお金をもらう。家に帰って、妻と娘に棄てられたことを知る。娘Melisに会い、彼は自分の過去をつきつけられる。通りで知り合いに会い、思いもかけずAylaの訪問を受けて、Hakanは、自分の過去の行ないはいったい何だったのかと何度も繰り返し問いかける。
 イスタンブール国際映画祭2017 ナショナル・チューリップ・コンペティション部門出品。審査員特別賞、脚本賞、新人監督賞受賞。


 ・“The Stone (Taş)”(トルコ) 監督:Orhan Eskiköy [インターナショナル・プレミア]
 物語:鄙びた村の住人たちは、何世紀にもわたって、肥沃な土と親密な関係を築いていて、彼らのつつましい住まいは、石に溶け合い、朽ち果てていくように見える。古い石の壁は、秘密の望みを囁き、奇跡か最後の希望のきらめきを待っているように見える。ある日、Emeteの家にひとりの男性が休ませてくれとやってくる。彼女は、一目見て、それが数年前にいなくなった息子のHasanだとわかる。彼は、自分のことをSelimと自己紹介するが、彼女は彼が息子であると確信していた。彼を追って、邪悪な「役人」がやってくる。「役人」は彼を連れ戻そうとしているのだ。さもなくば「役人」は、村人が大切にしているもの、石を持っていってしまうかもしれない。
 第2監督長編。
 イスタンブール国際映画祭2017 ナショナル・チューリップ・コンペティション部門出品。


 ・“Pomegranate Orchard (Nar baği)”(アゼルバイジャン) 監督:Ilgar Najaf [ワールド・プレミア]
 物語:アゼルバイジャンの田舎のささやかな家族農園。シャミルは、年老いて体も弱くなり、ザクロの果樹園の面倒を見ることができなくなった。義理の娘のサラと若い息子のジャマルがいたが、未来に向けて、彼を助け、古い木の面倒を見ていってくれるようには思えなかった。どうやら一家で唯一、取引できる品物をあきらめなければならないように思われた。そんな時、シャミルの息子ガビルが、思いがけず戻って来る。彼は、何も言わずに12年前に村から姿を消し、その後、全く音信もなくて、今回も連絡もなしに帰ってきたのだった。ガビルの失踪は、一家に1日やそこらで消すことのできない深い傷を残していた。
 第2監督長編。


 ・“Dede”(ジョージア・英) 監督:Mariam Khatchvani [ワールド・プレミア]
 物語:1992年、Dinaは、何世紀ぶわたる伝統に支配された鄙びた山村に住んでいる。祖父は、彼女にDavidは必ず戦争から帰って来ると約束した。Davidは確かに帰ってきたが、戦友を伴っていた。その戦友Gegiは、ハンサムで、Dinaはたちまち恋に落ちてしまう。
 監督の祖母の物語に基づく。
 初監督長編。


 【ドキュメンタリー・コンペティション部門】(Documentary Films – Competition)

 ・“Another News Story (Další čerstvá zpráva)”(英) 監督:Orban Wallace [ワールド・プレミア]

 ・“Lots of Kids, a Monkey and a Castle (Muchos hijos, un mono y un Castillo)”(西) 監督:グスタボ・サルメロン(Gustavo Salmerón) [ワールド・プレミア]

 ・“Before Summer Ends (Avant la fin de l’été)”(スイス・仏) 監督:Maryam Goormaghtigh [インターナショナル・プレミア]

 ・“A Campaign of Their Own (Kampaň)”(スイス) 監督:Lionel Rupp [インターナショナル・プレミア]

 ・“Atelier de conversation”(オーストリア・仏・リキテンシュタイン) 監督:Bernhard Braunstein [インターナショナル・プレミア]

 ・“The White World According to Daliborek (Svět podle Daliborka)”(チェコ・ポーランド・スロヴァキア・英) 監督:Vít Klusák [ワールド・プレミア]

 ・“Richard Müller: Unknown (Richard Müller: Nespoznaný)”(スロヴァキア・チェコ) 監督:Miro Remo [インターナショナル・プレミア]

 ・“My Life without Air (Moj život bez zraka)”(クロアチア) 監督:Bojana Burnać [ヨーロッパ・プレミア]

 ・“Tarzan’s Testicles (Ouăle lui Tarzan)”(ルーマニア・仏) 監督:Alexandru Solomon [インターナショナル・プレミア]

 ・“Land of the Free (Země svobodných)”(デンマーク・フィンランド) 監督:Camilla Magid [インターナショナル・プレミア]

 ・“A Memory in Khaki (Vzpomínky v barvě khaki)”(カタール) 監督:Alfoz Tanjour [ヨーロッパ・プレミア]

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 *当ブログ記事

 ・カルロヴィ・ヴァリ国際映画祭2016 コンペティション部門ラインナップ:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201607/article_6.html
 ・カルロヴィ・ヴァリ国際映画祭2016 ラインナップ コンペティション部門以外:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201607/article_8.html
 ・カルロヴィ・ヴァリ国際映画祭2016 受賞結果:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201607/article_12.html
 ・カルロヴィ・ヴァリ国際映画祭2014 コンペティション部門出品 ラインナップ:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201407/article_2.html
 ・カルロヴィ・ヴァリ国際映画祭2014 ラインナップ その2:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201407/article_5.html
 ・カルロヴィ・ヴァリ国際映画祭2014 受賞結果:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201407/article_16.html
 ・カルロヴィ・ヴァリ国際映画祭2013 コンペティション部門出品 ラインナップ:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201306/article_17.html
 ・カルロヴィ・ヴァリ国際映画祭2013 コンペティション部門以外のラインナップ:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201306/article_18.html
 ・カルロヴィ・ヴァリ国際映画祭2013 受賞結果:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201307/article_9.html
 ・カルロヴィ・ヴァリ国際映画祭2012 ラインナップ&受賞結果:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201207/article_4.html
 ・カルロヴィ・ヴァリ国際映画祭2010 ラインナップ:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201007/article_10.html
 ・カルロヴィ・ヴァリ国際映画祭2010 受賞結果発表:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201007/article_12.html
 ・カルロヴィ・ヴァリ国際映画祭2009 ラインナップ:http://umikarahajimaru.at.webry.info/200906/article_28.html
 ・カルロヴィ・ヴァリ国際映画祭2009 受賞結果発表:http://umikarahajimaru.at.webry.info/200907/article_11.html

 ・映画賞&映画祭カレンダー 2017年2月〜2017年9月:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201702/article_35.html

 追記:
 ・カルロヴィ・ヴァリ国際映画祭2017 コンペティション部門以外のラインナップ:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201706/article_21.html
 ・カルロヴィ・ヴァリ国際映画祭2017 受賞結果:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201707/article_11.html

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